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自分が株式を買ったという事は、その値段で売った相手がいる。自分が株式を売ったという事は、その値段で買った相手がいる。
自分が株式を買う理由があるように、相手には売る理由がある。自分が株式を売る理由があるように、相手には買う理由がある。
お互い将来のことは分かっていないので、株式売買をした時点では買った側と売った側、どちらが正しいということは言えない。(※) 表現を変えれば、どちらも同じくらい正しい。
※ もちろん大抵の人は売買した時点で自分の行動が正しいと思っているだろうし、自己主張の強い人であれば自分の行動を正当化しようと表現したがるだろう。 しかし、世界中の投資家が参加しているマーケットを通して売買したのであれば、自分の投資行動の正しさを示せるだろうか。どんなに理屈を捏ね回しても、自分の立場(金銭的余裕のある生活環境など)を利用することなしに自らの正当性を示すことは出来ないだろう。
短期投資家、中期投資家、長期投資家、皆であーだこーだ言いながら決めた価格。その価格に従って売買したのだから、売った側と買った側、どちらが得したとか損したとかそういう話ではない。
良く分かっていない人は、こんなに下がったから買い時だ、という。良く分かっていない人は、こんなに上がったから売り時だ、という。
自分の投資行動が正しいという理由付けを株価に求めてはいけない。株価は常に適正価格なのだから。
ただし、ここで注釈が入る。いつも同じ注釈だ。『今日の適正価格と明日の適正価格は一致しない。』
適正価格は時々刻々と変化している。
その変化がどのようなものになるかは誰にも分からない。
例え中長期的であっても、だ。
短期的な値動きは分からないが中長期的には株価は上がる、或いは下がる、というようなことを言っている投資家連中は、全員詐欺師であるから注意されたい。
その詐欺師はもしかしたら自覚のない詐欺師なのかもしれない。自分は親切心で教えてあげていると思ってさえいるかもしれない。そのような人は、もしかしたら自分自身をも騙しているのかもしれない。
ただ、どちらにしろ詐欺師には変わりはない。
声高々に色々な根拠を提示してくる詐欺師には注意されたい。特に初心者は何が本当か分からず、誰が嘘を吐いているのか全く認識できないので、どうしても根拠を出されると妄信しがちになる。
儲かっている投資家やファンダメンタル分析をしている投資家をどうしても信用してしまう。
今後の株式投資の運用を測る上で、実績や根拠は余り有用ではない。
将来の株価変動はそれらにほとんど影響されないからだ。(※)
(※この表現が『全く』なのか『ほとんど』なのかについてはかなりの議論がされているが未だに結論が出ていない。ただ、長く株式投資をやっていると、どうしても『全く』ではないと思えてしまう。何れにしろ『大きな』ではないことに付いてはもう既にほとんど結論が出ている。もし貴方がこれを覆すのであれば相当な努力を要するだろうが、本気で挑むなら頑張って頂きたい。或いは僕も何か協力出来る事があるかもしれない。もし何かある場合は相談されたい)
ファンダメンタル指標や財務諸表の数値変動、それらはそういう事実があるというだけ。れから株価がどうなるかについては脆弱な予想材料にしかならない。
その数値にどれだけの価値があるか?それは投資家によって受け取り方が違うし、正解などない。
これらは当たり前のことなのだが、一部の投資家はどうしても理解できない。自らの投資手法の正当性を示そうとやっきになって、あれこれ数値を利用しようとする。
その考えが余りに浅いのであれこれ言いたくなるが、言ったたところで無駄になる。自分にとって都合の悪い情報は理解できない思考回路になっているからだ。
思考回路が凝り固まっているのはバリュー投資家に顕著に多い。
バリュー投資家は自らの手法が正しくマーケットは間違っているという前提の手法なので、致し方ない部分はある。