バリュー投資に騙されるな!

バリュー投資に騙されるな!

2015.08.01
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バリュー投資家は株価が高いと嘆いているが、僕たち割安株投資家は我関せず。



しかし、それにしても上昇相場しか知らない投資家は元気なものです。
やる気が無くなっているバリュー投資家は、少しは若い人の元気を見習って欲しい。

ただ、株価が上がり続けているのは事実。
指標ばかり見ている投資家にはここ数年での劇的な基礎指標の変化が良く判るでしょうね。
例えば、PERやPBRなど。
それらの指標から分析に入る投資家は、今の数値ではやる気がなくなるのかもしれません。

あまりにも長い間、日本株式市場は低PERや低PBRが続きました。
本当に、余りにも長すぎました…。


アベノミクスが始まって以降に投資を始めた方がここの読者にどれだけ居るかは分かりませんが、ちょっと昔の状況を振り返って見ましょう。
時は震災後、日本株式が安値で放置されていた頃です。


当時のブログは惨憺たるものでした。

今元気ハツラツで嬉々として更新しまくっている株式ブログの、東日本大震災発生直後の更新状況を見て下さい。酷いもんです。
(良い悪いはさておき、とても顕著ですから面倒がらずに見て下さい)


当時元気な人が集まっていたのは2ちゃんねるくらいかな?
(2ちゃんねる以外で活気のある株式関連のサイトを僕は知りません。もしあったら教えて下さい)

ということで、2ちゃんねるの『久々に割安株の紹介と、その後を報告するスレ』を紹介します。
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/stock/1305555932/

恐らくこのブログの読者は読んだ事のある人が多いと思いますが、まぁ当時を懐かしむとしましょう。
この頃はROEに着目した投資家は殆どいませんでした。

僕以外にROE至上主義者がいたのかどうかすらも怪しいです。(まぁ当時も今もROE至上主義者という言葉はありませんが)
『PBR(ROE)は低ければ低い方が良い』『ROEなんてクソの役にも立たない』というのがファンダメンタル投資家の統一見解の時代。グロース株投資家ですらPBRは低い方が良いという見解でした。
ROEが最重要なんて言うような投資家は馬鹿丸出し、ROEよりもPBRの方が遥かに重要、異論反論受け付けません、という論調が本当に長い間続いていたものです。この見解は2004年のバリュー投資ブーム以降、キホンのキとしてずっと続いていました。
今からでは信じられませんが、つい3年ほど前まではファンダメンタル投資家にとってROEは殆ど参考にされない指標でした。今ではROEが注目されていますが、この3年で劇的に個人投資家の見解が変わったのです。正に手のひら返し。驚くほどの急変です。バリュー投資家でさえROEを気にしたりしているので、何だか訳が分からなくなっています。


閑話休題。
その後、アベノミクスに突入。上のスレは終焉し、『懲りずに割安株の紹介と、その後を報告するスレ』に移ります。
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/stock/1351129137/

アベノミクスが始まる前に市場の空気が急変。元気な企業の株価が大幅に上昇。特別な業績修正がなくても数ヶ月で2倍3倍当たり前、という相場に突入。バリュー投資家や優待株投資家はこの波についていけませんでした。
結局はアベノミクス相場を見越してリスクをとっている投資家のリターンが高かっただけ。
ROEに着目している投資家が資産を急激に増加させ、以降国の方針もあり、ROEが注目を集め始め出します。


今頃になってROEに着目してリスクを取り始めた投資家は鼻クソみたいなもんです。
ROEは中期的、或いは長期的な変化率が重要な指標です。
既に高いROEであれば、それを維持できなければリスクに見合ったリターンは得られない。


といっても、株価は常に適正価格。
どんな株価にも理由があります。

今みんなが投資をしている高ROE銘柄が買われる理由は「判り易い形」で確かにあります。
その「判り易い形」は、「成長ストーリー」とか何とか言われます。
「成長ストーリーが明確であれば、株価は後から付いてくる」
よく言われる言葉です。
しかしその成長ストーリーは上昇相場の最中に本人が思っているよりも脆弱なものだったりします。大した根拠のない成長ストーリーは往々にして崩れます。ファンダメンタル投資家が環境の変化に気付くのが遅れて大暴落する株を大事に抱きしめるのは良くあること。
業績修正の後に安値売り、というのがいつものパターンです。

問題は、成長ストーリー重視の考え自体にあるのではなく、その考えを貫き通せないことにあります。

上昇相場で成長ストーリーを重視するのは誰にでも出来ます(※)。
しかし長期下落相場や暴力的な暴落相場でその成長ストーリーを大切にする考えを貫き通せるかどうかは判らないのです。
貫き通せれば立派なグロース株投資家。投資するタイミングが重要です。
グロース株投資家は分析を持続しなければいけません。買ったら終わりのバリュー投資家とは違います。グロース株投資家は環境の変化に敏感でなければいけません。日々アンテナを張り巡らせていなければいけません。

※むしろ長期上昇相場で成長ストーリーを重視しない投資手法を貫く方が難しい。上昇銘柄に見向きもせず、万年割安銘柄への投資を貫いている人は立派でしょう。



今「判り易い形」での「成長ストーリー」を重視している人が、今後もその考えを持続し続けられるかどうか。
僕は今ではROE重視からPBR重視に徐々に軸足を移しており以前ほどリスクを取らなくなってきてはいますが、成長ストーリー重視でガンガン攻めている投資家を応援はしたいと考えています。






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Last updated  2015.08.06 22:26:36
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