彼の魔法なら信じる、と前作で思ったBrent Cash。 新作がリリースされました。タイトルは「How Strange It Seems」。
これが、また、素晴らしい魔法がかかった一枚で。
ちょっとボリューム小さいかな?と最初は思うのですが、それがすべて魔法に必要な演出だと知る。 まるでファンタジー映画のオープニングのような「I Wish I Were A Song」。このタイトルだけでなんてロマンチックなんだと思うのです。そこから流れ出すBrentの声は、さらに美しく繊細になったような気がします。 すべてが映画のサントラのように、ドラマチックで、情景が勝手に頭に思い浮かぶような、そんなファンタジックな要素満載です。ふんわりとした彼の声、絶妙なコーラス、流れ流れて曲を彩る様々な楽器の美しい音色。「I Can't Love You Anymore Than I Do」のようなインスト曲を聴くと、本当にそう思います。 表題曲にもなっている「How Strange It Seems」は、言葉をなくすほど素晴らしいポップソング。こういう、しっとりとした中に主張するメロディがいかに物言うか、思い知らされたように思います。 メロウな「Where Do All The Raindrops Go」や、織りなすピアノにひれ伏す「The Heart Wil Always Work Alone」を経て、私が個人的に二度目のハイライト曲だと思っている「I Muse Tell You Now」。センチメンタルなメロディは、甘いながらもビターな痛みがあります。