2004.11.24
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カテゴリ: 日本映画
何故、戦争が起こったのだろう。

何故、魔法は生まれたのだろう。
何故、魔法使いは存在するのだろう。
何故、魔法使いは「兵器」となったのだろう。

ハウルは魔法の何を学んだのだろう。
彼にとって魔法とは何だったのだろう。

生きてゆくというのは未来を観ることだ。
1秒でもコンマ1秒でも未来は未来である。
老若男女、国籍も犬も案山子も人間も悪魔も
関係ない、未来は未来だ。
彼が手にした魔法と言う力が
何に使われるのか
どこかで彼は知ったのだ。

星が広がる夜空の下で、
ハウルは火の悪魔カルシファーと契約する。
自然界に宿る力を得て彼は城を造る。
彼の住処、
彼の防壁、
彼の甲殻。
彼は閉じ籠もってしまったのだ、
城の中に。

何故、魔法は生まれたのだろう。

黒い翼を広げてハウルは戦禍の空を飛ぶ。
サリマンの配下が巨大な母船から繰り出される。
帽子をかぶった奇妙な魔法の兵士たち。
何故、魔法使いは「兵器」となったのだろう。
キングズベリーの王に化けたハウルは言う。
王宮は魔法で守られている。
だから爆弾は他のところへ落ちるのだ。
例えば、市街地に。

城の外の世界は闇。
ハウルは闇からソフィたちを、家族を
守ろうと戦禍に飛び出してゆく。
戦争と戦うにも「力」は必要なのである、
戦争と打ち負かすための強大な「力」、
戦争という悪魔に君臨する「力」、
その「力」を得たときハウルは魔王となるのだ。
「力」とはそういうもの。
だから魔法使いは「兵器」となる。
なんというパラドックス。
なんというロジック。
「兵器」があれば「戦争」は存在する。
「戦争」は「兵器」を産む。

物語は架空という「枠」を
とっくに壊してしまっていた。
現実にどこかの国の空からサリマンの配下が、
ヘンテコリンな帽子をかぶって舞い降りてきている。
それも、市街地に。

何故、魔法が。
魔法とは「科学」の別称。
科学は一体、どこへ行こうというのか。
生きていくということは、未来を観ること。
ハウルとの未来を夢みるソフィにように、だ。
だが科学は未来を殺す「兵器」となっている。

老練な監督のまなざし。
心躍らせる物語の先にあるのは現実の世界だ。
黒に針を合わせれば扉の向こうは戦禍。
針は簡単に合わせられる。
夢のように美しい花畑の絨毯の自然へ。
大事な人たちが暮らす街へ。
そしてカルシファーのコトバを借り、
重要なメッセージが伝わってくる。
ソフィの髪を食べて大きくなるカルシファー。
彼は力を発揮するために、
人間の犠牲を要求したのである。
魂でも
目玉でも、と。

「待ってて、私、きっと行くから。」
「未来で、待ってて」
ソフィは約束した。
ソフィが思い描く未来のハウルに。

彼は成長する、成長した彼が戦争を止める。
ソフィとともに馬鹿げた戦争を止めるキッカケとなる。

それこそが魔法。
魔法は不思議な力でも何でもない。
階段を一歩ずつ歩く自分の力。
自分の一部なのである。





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Last updated  2004.11.25 03:13:51
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Re:●●●ハウルの動く城(11/24)  
ドブイタチ  さん
映画を見てないとかなり難解のような。
見ればよくわかりますか?
子供は楽しめるのでしょうか?
(2004.11.24 23:41:59)

Re[1]:●●●ハウルの動く城(11/24)  
ドブイタチさん

こっちは、「宮崎駿」監督って、結構、難解だ~、
っていうテーマで書かせてもらいました。(笑)

キャラがカワイイし、
展開は速いので、愉しめると思います。

ただ、謎が多くって!! (2004.11.25 01:34:57)

Re:●●●ハウルの動く城(11/24)  
吉祥寺拓也  さん
こんにちは、トラックバックありがとうございました。日記拝見いたしましたが、素晴らしい分析だと感じました。こちらからもぜひトラックバックをさせてください。
カルシファーの「目玉でも」はゾクっとしたセリフですよね。
魔法が科学(力)というのはなるほどーという感じです。ファンタジーはメタファーの読み解き作業がおもしろいですよね。また来ます。 (2004.11.25 02:29:28)

ハウルよりも明日の千と千尋の色の方が気になる・・・  
cheezeater  さん
 一緒に見に行った彼女といろいろはなして見たのですが、私の中ではあんまり深く考えない方がいいような気がしてきました。

 やっぱりこれ以上公開を延期できないというところや、一応子供にも見られる作品ということで上映時間を2時間以上にしたくないという思惑などがあたのではないかと、そのせいで大筋に触れない設定の説明は泣く泣くカットされた・・・というような気もしますね。

 けど深く考えないであろう子供にはウケはよさそうです。大人になって汚れてしまったんでしょうか。私。深読みしないと物語が楽しめないようになってしまうとは・・・。

こちらからもTBさせてもらいました。 (2004.11.25 12:50:33)

Re:●●●ハウルの動く城(11/24)  
こんにちは、はじめまして^^

とても興味深い日記で『TB』させて頂きました。
これからも『ハウル』について書いてくださいね。
(2004.11.25 21:32:45)

Re:●●●ハウルの動く城(11/24)  
あやま0765  さん
こちらこそ、はじめまして♪
カキコミとトラックバックありがとうございました♪

日記拝見しました♪
こういう分析大好きです。
実は僕、趣味で小説をかくのですが……
トーベのミーさんのように深く物語りをよんでくれる人もいるんだと知って、うれしく思いました。
ハウルを書いたダイアナさんも、ジブリスタッフもしあわせですね♪

どうもお邪魔しました♪
また遊びにきます♪ (2004.11.25 22:23:31)

Re[1]:●●●ハウルの動く城(11/24)  
吉祥寺拓也さん

こちらこそ、「伝説の男~」も読ませていただいたり、愉しいひとときをスゴさせていただきました。呪い呪い、、おお、なんか引っかかっていたのです、すっきりしました。

>ファンタジーはメタファーの読み解き作業がおもしろいですよね。

はい、おっしゃるとおり。
定番文学に比べて、自由度が高いようにも思えます。逆に逃げ道も多いのかも知れませんが(笑)

こういう作品は、い~っぱい、愉しみたいものです。 (2004.11.25 23:17:35)

Re:ハウルよりも明日の千と千尋の色の方が気になる・・・(11/24)  
cheezeaterさん

タイトルに思わずニッコリさせていただきました。
ホントですね、赤っぽいとかでしたっけ。

>そのせいで大筋に触れない設定の説明は泣く泣くカットされた・・・というような気もしますね。

でも、私も同じこと考えました、というか、他の作品でも、よく考えます。そもそも、「興行」という観点があるので、制約、多いですもんね。その点、サム・ライミ監督は割り切ってる~とか考えたりしたこともあります。

深読みは大人の特権です!!
でも、大人もワ~、キャーしますもんね。 (2004.11.25 23:21:54)

Re[1]:●●●ハウルの動く城(11/24)  
ゆっこんだぴょんさん

いらっしゃいませ~。
この日記でハウル、打ち止めです。淋しいです。
4本書きました、似てるようで、似てない。
まだ書き足りないですが、又の機会にしますです。 (2004.11.25 23:23:23)

Re[1]:●●●ハウルの動く城(11/24)  
あやま0765さん

「書く」というのも「読む」というのも
「描く」というのも「観る」というのも、
どちらも、興味深く、ただ、深く、愉しい作業♪。苦しいときもあるんですけどね。(笑)

反応のコワサってありますが、
それでも、書けるときは、書いていたいです。

こちらへのコメントを読ませていただいて、
「いっしょに、オー!」と勝手に思っておりました(笑) (2004.11.25 23:36:14)

魔法と科学のお話。  
linoblue  さん
では人は、(当初のハウルのように)なにか大切なものと引き替えに、科学の道を歩んで行くのかなあ・・・
失わない科学(サリマンのような魔法?)の道もあると、信じたいです。。。

すてきな記事に感銘をうけました。一方的となりますが、ぜひトラックバックさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 (2004.11.26 05:13:52)

Re:●●●ハウルの動く城(11/24)  
はじめまして。
私も今日、「ハウルの動く城」を見てきました。
日記に感想を書こうと思い、その前に他の人の日記を参考にしようかな、と思い、こちらにお邪魔しました。

詩、とても良かったです。
この映画のイメージがよく描かれていると思いました。
「魔法」というのが、キーワードでしょうかね?
「魔法」とは何か?

私は、「科学」が、人間の心によって利用されたものが「魔法」になるのだと思います。
悪い心に利用されれば悪魔の魔術に、良い心に利用されれば神の神通力に・・・。

映画の中に、今の時代への深いメッセージが込められているのではないかと感じました。

いろんな方の感想を読んで、さあ、私も感想文を書くとします!
ではごきげんよう!(^o^)丿
(2004.11.26 22:05:05)

Re:魔法と科学のお話。(11/24)  
linoblueさん

魔法も科学も、自分たちの愛する者を守るため。その延長上で、「兵器」に変わってゆくのかしらんというより、おお、そうだ、とも思ったり。

でもホントにそうならないような「道」も絶対ありますもんね。どんな道具も使い方次第♪ (2004.11.28 01:34:28)

Re[1]:●●●ハウルの動く城(11/24)  
sweetrendez-vousさん
>はじめまして。

いらっいませ~こちらこそ、どうも~。


>詩、とても良かったです。
普段は詩じゃないつもりなのですが、
最近は、確信犯です。(笑)


>私は、「科学」が、人間の心によって利用されたものが「魔法」になるのだと思います。
>悪い心に利用されれば悪魔の魔術に、良い心に利用されれば神の神通力に・・・。

ホントにね~。道具は使う人、次第だもん。使いようだもん。ああ、しっかりしなければ。魔法があると生活がラクになるわけじゃないのだ。はは。

>映画の中に、今の時代への深いメッセージが込められているのではないかと感じました。

そうだと思います。
宮崎監督の映画への気持ちとか、感じたりしますもんね。

>いろんな方の感想を読んで、さあ、私も感想文を書くとします!

読ませてもらいにいったですよ~。
-----
(2004.11.28 01:39:24)

Re:●●●ハウルの動く城(11/24)  
コメントありがとうございました!!
おお!素晴らしい!やっぱりすごい読みですね~。
そうそう、“この映画の戦争とは何か?”“ハウルは何と戦っているのか?”というのが
かなり難解なんですが、うむうむと頷いて読んでしまいました。
パラドックスは「千尋」と同じで、都合が良い感じもしましたが、
だからこそ今回は伏線もたくさんあったんですね。

そしてやっぱり“家族”の象徴としての城、
ハウルだけの城だったのが、みんなの城になってゆく
その過程のメロドラマが楽しめました。

もう一度観る予定なので、トーベのミーさんの感想を思い出しながら…深読みしてみます。

(2004.11.28 15:20:13)

Re[1]:●●●ハウルの動く城(11/24)  
チャイティラテさん

チャイラィラテさんのトラバを見かけて、
思わず飛んでおりました。(笑)

難解なとこと、わかりやすいとこと、
結構、別れてたりしますね、本当に。

宮崎さんは「難解」と思っていたりします、最近。

ぜひぜひ、また、感想を聞かせてください!
(2004.11.29 23:13:17)

はじめまして!  
misuta さん
興味深く読ませて頂きました。
こちらはつたない感想文ですが、
TBさせて貰いました。
一応ご報告までに。 (2004.12.06 16:34:35)

ハウルの動く城  
白眉 さん
俺も映画見ましたよ。
過去の場面は感動的だったとおもいますね。
ハウルもとても原作と違い頼れましたし。
また見たいと、思ってますね。 (2004.12.07 17:55:20)

Re[2]:●●●ハウルの動く城(11/24)  
カイ さん
トーベのミーさん
>sweetrendez-vousさん
>>はじめまして。

>いらっいませ~こちらこそ、どうも~。


>>詩、とても良かったです。
>普段は詩じゃないつもりなのですが、
>最近は、確信犯です。(笑)

>>
>>私は、「科学」が、人間の心によって利用されたものが「魔法」になるのだと思います。
>>悪い心に利用されれば悪魔の魔術に、良い心に利用されれば神の神通力に・・・。

>ホントにね~。道具は使う人、次第だもん。使いようだもん。ああ、しっかりしなければ。魔法があると生活がラクになるわけじゃないのだ。はは。

>>映画の中に、今の時代への深いメッセージが込められているのではないかと感じました。

>そうだと思います。
>宮崎監督の映画への気持ちとか、感じたりしますもんね。
>>
>>いろんな方の感想を読んで、さあ、私も感想文を書くとします!

>読ませてもらいにいったですよ~。
>-----
-----読ませてもらったぜ。

(2004.12.07 17:58:27)

Re:ハウルの動く城(11/24)  
白眉さん

いらっしゃいませ~。

原作とはかなり違うようですね。勝手に映画版はキムタク・ハウルと決めつけてます(笑)嘘かホントか、家族を守る所帯持ち!!

んなことはさておき、
ジブリ映画がテレビでも視聴率とれるわけが、
「ハウル~」観てたらわかるような気もします。 (2004.12.08 00:45:23)

Re[3]:●●●ハウルの動く城(11/24)  
カイさん

>-----読ませてもらったぜ。
-----
どうも~ありがと~♪ (2004.12.08 00:46:15)

読みました!  
あい さん
ミーさん、読みました!
久々ミーさんの日記、感動...☆
考えるよりも感じる映画・・・?
そんな気がしました、ハウルは・・。
ソフィーとハウルのラブストーリを強く押してる気もするけど「家族」もテーマの中に入ってる気もします。
マルクルの「僕たち、家族だよね・・」と不安げに云う台詞はとてもせつなくなったし。
「悪魔」をとても誇示してるようにとれたけど、、
それは、
本当はあってないような存在?
自分の中のココロの存在というのかしら・・。
自分で出す答えが大切なんだろう..とは思いました。
上手くいえないけど、私はとても面白く見終わりました。 (2005.01.10 16:28:59)

Re:読みました!(11/24)  
あいさん

>自分で出す答えが大切なんだろう..とは思いました。

悪魔と契約するのも、自分の「何か」と引き替え。
答えは、自分で、本当ですね。

何かを守るためでも、戦争は人を巻き込んでゆく。
ハウルがまさしくそうでした。
それを避けるために、「家族」「愛情」を
かざすソフィーさんたちでありましたが、
その最終兵器、けっこう、優秀に思います(笑)
(2005.01.10 20:10:48)

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