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死活を大切に 白1オキ。「ノゾキ」というべきか―。いずれにせよ、これを食らってはどうも黒いけないようだ。 これに対して黒3にツグと、白13がうるさい(じつは打っている時は白2とコスんでいいいと思っていたが、黒1の左がうまく、手にならないようだ)。黒3、白13となるとこれはむずかしい。どうも私の研究では黒にとってセキ以上の結果にならないようだ。へたをするとコウになったりする。黒にはコウダテがけっこうあるとはいえ、こんなところは完全な白の花見コウであり、白はごく僅かな得で充分元がとれてしまう(たとえば左下隅の一線の黒石への切りなどでもよい)。なにしろ白は右下は1目も損していないのだから…(コウに負けても、黒が手入れしているので損得ゼロ)。 したがって、実戦黒2は正解。白3ともろに切り、これは大戦果だ。ますます差が開いた。人間だったら精神的ダメージで戦闘継続能力を失っているだろう。しかし、精神的タフさ(笑)だけは絶大な銀星は、なお黒4と着手を継続する。同じCOMでも、天頂だったらとっくに投げているだろう。それにしても、白5に黒6とは、なんとも味悪く打つものである。本譜の見出しに加えて「味悪は避けよ」というのも加えたくなってきた…。白7―ねらいすました必殺の一手…といいたいところだが、じつはこの手は見損じだった。実際、黒10(たぶんこれしかない)に白11として、ここをセキにしたのはヨセとして最大だが、そのあと白13がひどい。つまり、こう打ったということは、ここを白が見損じていたという、動かぬ証拠である。白13には黒15と打てばここはセキである。白13で15ならば黒13でやはりセキ。13と15の点を「見合い」という。どちらか一方を打てばよいということである。ちなみに、白が13を打たずに他を打ったとしても、黒からここをセキでなく地つきの活きにする手はない。白13は、別に損をしているわけではないが、無意味な手であり、ここを11のあとに続けて打ったところが、白のヘボぶりを露呈しているのである。しかし―、 なんとここで黒14…。黒12の意思を継承したのだろうが、こういうときは継承しなくていい。後手でもなんでも、手を入れないと死ぬところは入れておかないといけない。白15となっては、後に黒が1の左にツイだとしても五目ナカデであり、右下隅の黒はトン死である。これでは白の見損じが“奏功”してしまった…。 こういう死活は、きちんと読まなければならない。リードがいくらあっても足りないからである。黒が人間の場合は、14は投げ場づくりの手ということもありうるが、銀星の場合はそうではない。事実、譜のあと黒は終局まで打ち続けたのである。 強調しておきたい。碁で一番大切なのは、死活である。定石など知らなくても、初段程度にはなれるのだ(初段の方できちんと定石をマスターしている方ごめんなさい)。しかし、死活を知らない・読めないでは、どんなに地でリードしていても、ハンデをもらっても、一局の碁に勝つのは至難の技である。まず何から勉強していいかわからない、という方には、ぜひ死活から学ぶことを強くおすすめする。 さて、「初段に五子必勝法」と銘うっていながら、じつはこの碁は四子局である。天元の石が脱けていたわけではない。どうやら銀星(最強銀星DSI)には、魔婆斗に四子は荷が重かったようだ。もしかしたら五子ならばもうちょっと善戦するかも知れない。次局(いつになるかわからないが…)からは、五子での銀星の奮戦ぶりを見ていきたい。
2011.02.10
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後手をひくなかれ 黒30でH-16の白一子は動けない。しかし、上辺の黒はすでに活きており、あまり大きくはない。白は31から33をキカし、35と盤面最大のところにまわる。さらにここで黒が36、38と後手をひいたので、白は39までキカして41まで打ってしまった。やりたい放題である。 黒42―。こんなもたついた手を打っていてはたとえ中盤まで互角であっても、とても勝てないとしたものだろう。白43から45までキイてしまい、後に85の点が白の権利として残る。 白47から49に黒50と助けたのも後手だが、ここへきてはやむをえないだろう。 白は51以下、店じまいにかかる。もうほとんど打つところはない。 黒64から66にノゾいて、すわ事件かと思ったが、白67から69で何事もない。黒70は後手2目のハネツギ…のはずだったが、ここでハネ一本で手を抜いて黒72(みつけにくいだろう。J-5である)とこれまた小さいところを打ったので、白はよろこんで73抜き。これに対し黒74と打ったために、白75のハイを打たれて、ダメがつまるとけっこう味が悪い形になった。黒74では、S-3が筋だろう。これに対して白75なら、黒76とオサエて白がツイでも手が抜ける。 黒80に白81と味よくカカえ、黒がさらに82、84とまたもや後手をひいたので、白は権利の85に手をまわし、87から89にまわり、どこも味が悪いところはなくなった(もっとも、どこかが取られるとかではなく、大きく地が減るという意味での「味」である)。 本譜のテーマは、「後手をひくな」である。黒の打ち方を見れば、後手をひくことがいかにひどいかがわかるであろう。次々と白に大きいところを打たれ、みるみる差が開いていく。黒優勢の碁だったら、「みるみる追い上げられる」ということになる。実際、置碁の黒の負けパターンは、後手をひくことを繰り返してずるずると後退するというものが多い。たとえ後手をひかざるをえないにしても、さらなるヨセを許さないよう心がけることが大切である(右下黒74でS-3と打つのがいい例)。そして、どうしても単純な後手ヨセしかない場合は、大きいところから打つ。当然のことだがこれがなかなか難しいのである。 上辺黒96は、後手ヨセとはいえ、同じ点に白が打てば先手になるので、これは「逆ヨセ」で、単純な後手ヨセの倍の価値がある。これに対する白97も逆ヨセ。黒が先に97に打てばアタリであり、黒先手になる公算が大きいためである。では先に黒が96のときに97に打てば両方打てるではないか、と思う方もいるかも知れない。だが、その場合は残念ながら黒97に白はここをツガずに96にアテる。左辺の白一子抜きと上辺黒六子抜きでは比較にならないので、両方打つわけにはいかない。 さて、終局が近づいてきた。勝負という意味ではとっくに終わっている碁だが、形式上の「終局」にはもう2、3手かかる。ただし、普通なら、である。 黒98に白99と、いよいよここのダメがつまった。ここで黒は100(左辺である。なお、ここを打つなら一路右であろう)と右下の手入れを拒否してきた。さて、ここで白からどんな手があるだろうか?
2011.02.09
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石の意思 白1はずいぶん図に乗った手である。さすがに黒2と切る。白3に黒ノビダして最後の決戦か?と思われたが、またしてもここで黒4の撤退。こう打つならば、黒2は無意味。何度も繰り返すが、先の一手の意味を失わせるような手を打ってはならない。シャレではないが、「石の意思」を継承させることが碁に命を吹き込むのである。また、黒6から8も一貫性がなく、白9から一子カミ取られてはひどい。間違ってもこんなところを、「黒は8と10と両方を止めてうまい」などと思わないでいただきたい。白13ハネ以下の先手ヨセと21のハサミツケの両方の権利を白に与えては碁の体をなしていないとすら言える。 それにしても白13に黒14とオサエ、すかさず切られて花見コウにされたのも目を覆うばかりだ。このあたりではすでに勝負決しているが、「打ってはならない手の見本」がいくつか出てくるのであえて譜をアップする。黒14では15にヒキ、コウを防ぐのが常識である(絶対にコウに負けない理由があり、かつ、ゆるめると1目負けになるという場合のみ14オサエのような手が許される)。黒16ではいったんコウを取るべきではないか。コウ取りが白9の一子へのアタリにもなっており、白16からひっくり返されるのは怖くないだろう。いや黒16が仕方ないとしても、白17にあっさり黒18としたのはさすがにひどい。こんなことなら、どう考えても黒14の手で15にヒイた方が得である。黒にはコウを争う能力がないと言われてもしかたがない。白19の三子取りにも黒20と後手をひき、白22とこちらにもまわられてはさんたんたる状況である。前譜まで、どう見ても一気通貫の黒地にしか見えなかった下辺に、白の石が大きく食い込んでいることに注目してもらいたい。 こんなワカレが現われるようでは、いくつ置いても勝てないのである。 黒28まで、ここも白が先手となり、白29となって白にはどこも薄いところがなく、完全に大差の碁である。
2011.02.08
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要石 白71とアテ、強引に突破をはかる。ここで黒72が、信じられない一手だった。白73と、こんなカナメ石を抜かれてはいけない。ここは何がなんでも黒73とノビる一手だった。その後のことは、後で考えればよい。F-8の石は、それほどの、まさに要所のカナメ石だった。白71に対して黒73とノビた後は、白が71の左の断点を守れば黒85にオサエ、上方に白が少々はみ出しても、容易に中央とはつながらず、また、眼も簡単にはできず、まだまだ白が苦しい形である。もしかしたらここで碁が決まったのではないだろうか。もっとも、こんなところを荒らされては右上隅・右辺から中央に広がる白地をこんなに大きく囲わせた罪が露呈し、到底地は争えない形勢だが…。白73となってから黒74としても、75と打って白には余裕がある。こうなると72の一子も無駄手と化してしまった。 黒76、78と転進。いったん左辺は放置である。あきらめたかに見えた。白は左辺を大威張りで荒らしたので形勢に自信あり、79とがっちりカケツぐ。黒80とヒキ、左辺を囲うと見せ、白81の消しに対して一転、黒82と左辺の一団を攻めにいく。用意周到かに見えたが、白は左辺は活きればよく、中央が少々減っても問題はない。で、白83アテから85とツグ。これに対して黒87と出れば中央の白地は目減りするものの、白74の右に出て左辺の白一団はもうつかまらない。 ここで黒86と、左下への侵入を止めた。しかし、ここではやはりいったん黒87に出てから手を戻すべきだろう。幸便に白87と打って白厚い。 黒88は無駄手。ここはただでさえP-19ハネが先手だし、いきなり黒89にオサエて、白88切りに一線をアテてワタる手もある。 黒90以下も後手をひき、白95とトビコまれてはまた差が開いた。 白97に黒98と厳しい反撃である。しかし、白99に黒100と怖がるようではいけない。強気と弱気が交互に出ると、往々にして最悪の結果を招くものである。 いずれにせよ、本譜のポイントは黒72の手である。碁には、たとえその一局に負けても、決して捨ててはならない一子というものがある。本譜はまさにその典型である。「初段に五子」のカベを破れない人は、一局に一手はこのような手が飛び出し、一気にうわ手に楽をさせてしまうのではないだろうか。そうでなければ、劣勢に耐える能力に欠けている初段クラス(だから短気で我慢がきかず、必ず無理筋を放つ)に碁にされるはずがないのではないだろうか?置碁のうわ手に最低限求められるのは、劣勢に耐える能力である。なぜなら、置碁は必ず、黒(した手)優勢の局面から開始されるからである。最初からうわ手が優勢なはずがない。九子局など、初手でいきなり投了したくなる衝動にかられるくらいである。初段レベルでは、高段の打ち手のようにいつまでもじっと辛抱してじわじわ差を詰めるなどという芸当はできないから、いつか必ず無理筋で一発逆転をはかってくる。必ずしも意図的ではなくとも、一瞬だけよく見えた手を、じつは無理筋であるにもかかわらず絶妙手に見えてしまうことなどもよくあるのだ。〔置碁新格言(?)〕初段のうわ手相手には、自滅を待て。
2011.02.07
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銀星、攻勢 上辺、ツケから白51とキリチガエたのは、ここからもっていってどこかを破るとっかかりを作ろうという手。打っているときは成算があったわけではない。黒52は堂々たる「キリチガイ一方をノビ」で、このソフトにしては珍しい好手。白53にも黒54とノビられ、ここはこれ以上直接の手はない。白59にも、黒60と最強に応じられ、あちこち持ち込みになりそうだ。もっとも、黒60は、銀星の場合、周囲の状況に関係なくまずこう打つ。 こう書いてふと思ったのだが、COMソフトがいくら碁が強くなっても、しょせんは「ゲームソフト」なので、「やりこみプレイ」で、囲碁をあまり知らない人でも解析できてしまうのではないか、ということである。私のように従来から囲碁を愛する者は、「ここでCPUは必ずこうやってくるから、そこで…」という読みは基本的にやらない。だが、戦略型のゲームの場合、やりこみのHPなどを見てみると、驚くべき「読み」が書かれている。それは、相手が最善の手を打ってくることを前提としていないのだ。それは通常のゲームよりは相当時間を要するだろうが、「碁を知らない」人が天頂や最強銀星に勝つこともありうるのではないか…。へたに囲碁を愛好するがゆえに、そういう思考を持ち合わせない我々がどうしても勝てないソフトに「必勝法」が開発されてしまうわけだ。これはちょっと怖い…。 白61。じつは必死の踏み込みだった。だんだん破るところがなくなってきた。「どこか破れば勝ち」と気楽に打っていたら、どこも破れなくなりつつある。どこも破れなければ、さすがに黒勝ちだろう。細かいとは思うが。 さああと少しだ。がんばれ銀星。ツメを誤らなければ勝利は目前だぞ。 ここで初段レベルのうわ手の弱点をもうひとつ。受身にまわると戦闘力が半減する。 真の強者は、受けの状態のときこそ力を発揮する。した手が攻めている気になって打っているうちに、長い手順をかけておさまり、その間に方々で得をする。そしていつの間にか細かい局面に導くものである。 その点、アマ初段クラスは、攻めの時は滅法強いが、ひとたび受身に回るとからっきしだったりする。ツボにハメてしまえば、KOも狙えるのである。〔新格言〕初段クラスにはKOをねらえ! さて実戦に戻るが、黒62以下、申し分のない攻めが続く。苦しまぎれの白65に、黒は両大ゲイマの形なので止め方が難しい。黒66は根拠を与えないがんばりだが、やはり中央方面を止めたいところだろう。白67以下、なりふり構わず遮二無二出てきた。こうなると黒66はやはり71あたりにあった方がよかったのではないか。もっとも、66の時点で71に打つとなると、これは何という手だろう…「ナラビ」かな。ほとんどトリカケにいく時の手である。相当先まで読まないと打てないだろう。 黒68に白は69の切り一本を犠打にして、71からの突破をはかる。ここで黒に信じられない一手がでるのである。
2011.02.06
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大胆な捨て石白25は絵に描いたような急所。黒26はしかたない。白27と頭を出し、このラインを裂いておく。上方の白はいずれ攻撃にさらされることになるが、こうしておくことで黒の一団にもプレッシャーをかけ、結果的に上方の白に声援を送っている。黒28と、愚直でも頭を出しておく。白29と逃げたのに対し、黒は30と地を稼ぎ、これは攻め得である。その代わり、後の中央での白からの逆襲を覚悟しなければならない。白31と、右上隅で大損をする原因になった手抜きの一手をかけて先着した黒石にさわり、序盤作戦は完全に黒の失敗が明らかになった。じつは、隅のワカレであれだけ損をしても、なお右辺に先着した一手が光ってくればバランスが取れるのである。しかし、この碁では右辺の黒を受けている暇がない…。定型ならば下方に一間トビだろうが、力を蓄えた白が中央で猛攻をかけてくるのが目に見えている。…と、ここで黒は中央を逃げずに左上に32と小ゲイマにシマってきた。これにはびっくりである。白は33と大風呂敷を広げ、黒の動き出しを催促する。だが、銀星はこれから中央を動き出すのでは白の術中にはまると見たか、またも黒34と「わが道を行く」である。白35はこんな見当。以下、黒はどんどん大場に先行するが、白ももはや黒を攻めるということでなく、これまた「わが道」で、勝手にどんどん右辺から中央一帯を広げてしまう。 その中で、白39に黒40のコスミツケはちょっと気前がよすぎだろう。白はよろこんで41と立つが、黒42でこちらに黒地ができるのでそう悪くないと言うのだろう。しかし、白43とトバれてみると、大きさ比べでは明らかに白有利だ。 白47まで、白は一挙に大地を完成させてしまった。黒、あまりに大胆な、いや大胆すぎる捨て石からのゴーイング・マイ・ウェイ作戦である。これで黒も方々を地模様にしているので、即悪いというわけではないが、それにしても形勢はだいぶ接近してきており、した手が勝ちきるのは容易でない局面である。白はどこかちょこっと破ればいいので、この局面では私は「なんとかなるかな…」と思った。 この碁でとくに問題なのは、中央の黒一団を捨てるにしても、ほとんど無抵抗で「進呈」してしまっていることである。いくばくかでも抵抗の姿勢を示し、最終的に取られるにしても他の方面に利するようなキカシを打ちつつ捨てたい。本局ではそれがまったくできていないのだ。あまりに大胆すぎる捨て石は、考えものである。要は、捨てる大きさと捨てることにより多方面に向かう力を比較し、冷静に判断すべきなのと、捨てるからには極力小さく、しかもキカシをたくさん打つのがベストである。 本局では、あてはなくても黒32では中央を逃げておくべきだった。そうすれば、上方の白もまだまだ安定せず、黒も決して一方的に攻められることはなくせり合いの展開になり、そうすれば置石が活きてくることも充分に考えられた。右辺の動き出しまで楽しみになったかもしれない。「われ関せず」戦法は、往々にしてこのような既着の石の活用術を封じてしまう危険があるので注意したい。
2011.02.05
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不急のアタリ 手順を追う前に、図をざっと眺めてみると、数字の書いていない白石が、ほとんど見事に急所に来ていることがわかる。そこに白13を加えると、一挙に黒がしびれている図である。こんなことなら、手を抜いたときに愚直に17の点にでもツイでいた方がはるかにましだ。黒が17にツイである形で白13に打たれても、これは「二目の頭」をハネられたとは言わない。黒17があれば、上辺はいつでも黒20の切りがあり、隅の黒はそうそう攻められない。 なお、定石では黒が逆に19にハネ、白Q-13アテ、黒17、白M-17として、そこで黒16にノビダシておく。白はまだ上辺が弱く、右辺に先行するのは至難だろう。そう打てないにしても、やはり前譜黒12の手抜きは疑問だった。 さて、本譜に入って黒はまた失策を重ねる。黒14とひどい形でアテたのは致し方ないとして、黒16とこちらをツグのもこんなものか。17の方にツグのならば黒14は打たない方がいい。白17が強手で、こうダメをつめてもすぐに黒20とは切れない。辺の黒石がシチョウアタリになっていないので、白16の下以下のシチョウが成立するのだ。そこで黒18のアテ一本でシチョウを防いでから黒20だが、白は平然と21と隅の黒を攻めに行く。これに対してオサエられないのも黒の泣き所だ。 しかし、それにしても黒22はないだろう。こんなにあっさり打って白23にツガせては、隅の味がなくなり、白はすっかり安心してしまった。黒22はいつでもきくアタリだし、場合によっては黒23と切り、白22に黒21の右として隅を粘る非常手段もある。右辺の白だって、まだ威張れた形ではないのだ。さらに黒24…。こんな小さい手を打つために隅をあっさり捨てたのはあまりに損だろう。しかも白から20の左ハネダシが残って味が悪い。ここは黒20の左に黙ってヒキ、中央の白を攻めるべきだろう。ただし、右方の黒もダメヅマリのため、そう厳しい攻めは期待できそうもないが。 ここでアマ初段クラスの特徴をいくつか書いておく。1.急戦志向である。 アマ高段者と違って、初段ていどのレベルでは、読みはおろか、大局観にも自信がない。したがって、じっくり追い上げるなどという芸当は苦手であり、難しい箇所を作って、どこかで決戦して勝負をきめたがる傾向がある。いきおい、急戦志向になりやすい。高段者だったら、黒の二間高バサミに対してあっさりトンだりして、悠然と打って碁にしたりするものである。2.読みに穴が多い。 意外と見損じていることが多く、「うわ手だから悪い手は打たないだろう」などと考えているとだまされてしまう。むしろ、「たかが初段、5手に1手ぐらいはおかしい手があるはず」ぐらいに考え、その欠陥を突いて勝負を決める心構えが大事である。 白は図に乗って25までキカシにきた。これも急所である。
2011.02.04
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不用意な手抜きをするなひさしぶりの更新である。しかも連続ものをやってみようと思う。テーマは、「アマ初段に五子置いて勝つ」である。アマ初段に五子、というのは、囲碁を覚えてだんだん面白さがわかり始めた頃に多くの人が経験するひとつの壁なのではないだろうか。もっとも、私はその壁は経験していないので、勝手に想像しただけではあるが。ともかく、「初段」を称する天狗は、ある意味で本当に強い打ち手よりもたちが悪いものである。アマでも高段者になると、した手相手にむきになって勝ちに行こうとはせず、相手がいい手を打ったらご褒美に負けてあげるぐらいの寛大さを持っている。そこへ行くと初段レベルは、とにかく負けず嫌いで、手段を選ばず勝ちに行こうとする。いや、もっと始末が悪いのは、手が読めないがゆえに悪い手を悪いという自覚もなしに打ち、しかもそういう手に限ってとがめそこなうとダメージが大きいものである。なまくら刀で斬られた方が名刀で斬られるよりも痛い、というやつである。そこで、アマ初段はどんな打ち手か、どうすればその壁を越えられるかを研究してみたい。と言っても、教材は銀星DSIと魔婆斗(自称アマ初段)の碁であり、黒快勝、というわけにはいかない。逆転の発想で、黒の失敗譜を見てそれを反面教師のごとく扱ってみる。「こう打てば勝てる」必勝パターンよりも、むしろ「こう打てば負ける」必敗パターンの方がわかりやすいのではないだろうか、という思いもある。 さて、さっそく実戦譜だが、五子局の場合、白の初手はたいてい小ゲイマガカリだろう。これに対し黒はいろいろな打ち方があり、どれがよいというものではない。実戦の黒2の二間高バサミももちろん一局。 白は3と両ガカリして変化の多い形に導く。黒4はこちらにツケるもの。以下10まで、いずれも定石手順であり、悪い手はまったく出ていない。変化の多い形といっても、無難にワカレればむしろ部分的に形が決まり、黒わかりやすくなるものである。ただし、順調にいけば、である…。実戦黒12が信じられないソッポだった。このような接触戦で不用意に手抜きをしてはいけない。「手抜きは3位以内の手」とは言っても、明らかに損をするような場合はだめである。白13と急所をハネられては、早くも黒困った。
2011.02.03
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久々の更新である。またまたゲームの話でごめんなさい。何年かぶり(といっても割と最近ぶりだが)に、ドラクエ4(FC版)をプレイした。DS版は、ちょっと画面をのぞきこんだことがあるが、3Dがうるさく感じられて好きになれない。忘れていることが多く、それでいて中途半端に記憶があるものだから、妙に行き詰る。そこで今はインターネットという便利なものがあるので、攻略サイトを見てカンニングしていたが、そこで思わぬ「定石」を発見した。主なものを挙げておく(やりこんだ人には当たり前のことだが、我流でクリアした私にはけっこう目からウロコのものもあった)。1.各章(1~4章)終了前には高価アイテム買いだめ 言われてみれば当たり前である。ゴールドは次章以下に引き継げないが、所持アイテムは一部の例外を除いて引き継げる。よって、当座は不要でも、死に金をためて終わるよりは、毒針複数でも買って章クリアすべきである。2.第2章武術大会では、薬草惜しむな 倒した相手が薬草を落とすので、戦闘で1回は薬草を使ってもよい。あまり我慢しすぎると、宝箱が出て「損した」気分になる。やせ我慢してHPが乏しくなり、次の強敵と戦うはめになるのは最悪である。3.「鉄の金庫」は取るな 全滅してもゴールドが減らないという、チートなアイテムであるが、じつは第3章で最も苦労するのは、アイテム所持枠の少なさである。「デスルーラ」使い放題も魅力だが、トルネコはちょっとやそっとでは死なないので、手持ちの空きを確保するほうが断然クリアが早い。 なお、「破邪の剣」入手は、裏定石といえよう。4.タダ宿を使え これは誰も言っていないが、けっこう大切なこと。第4章のコーミズと第5章の樵の家である。第3章のトルネコの自宅もそうだが、これはそもそも最初からその前提でシナリオができているので、宿屋に泊まるのはよほど時間が惜しいときに限られる。5.キングレオにマホトーン厳禁 単純明快、吹雪攻撃が増えるからである。6.ファイナルパーティーは戦勇姫神 AI戦である、司令塔として勇者は当然。ほかは打たれ強さのライアン、一発強打のアリーナ、回復および守備固め役のクリフトがベストメンバーである。ただし、ラスボス戦は、ある程度入れ替えもしなければ難しいだろう。ただし、クリフトのザラキ連発は要注意なので、最初の作戦は「呪文使うな」、ダメージを受けてから「命大事に」がよい。7.「賢者の石」は勇者に持たせろ(ラスボス戦) これが完全に私の盲点になっていたものである。AI戦では、勇者以外のメンバーに「最善手」を期待することはまずできない。クリフトザラキは有名だが、「命大事に」作戦でも、どう考えても命粗末にしているとしか思えないような選択をする。賢者の石を回復呪文を持たないキャラに持たせて「回復役3人」としても(じつはかつて私はこうしていた)、その3人を同時に出すチャンスはまずないし、最重要アイテムである「賢者の石」を使うタイミングも完全に運任せになる。勇者の攻撃力も惜しい気がするのが人情だが、ここは目をつぶり、攻撃は戦士と姫に任せて勇者は回復役+敵呪文消去に徹するのが一番だろう。まれに「凍てつく波動」連発などで敵に隙ができた時だけ、攻撃を仕掛けるのが賢明というものだ。勇者は防御的ミッドフィールダーで、フォワードは戦士と姫、という布陣が最善だと思う。
2011.02.02
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