森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

トライしてください New! かめおか ゆみこさん

Comments

森の声@ Re[1]:「成績のための勉強ではなく、人生を豊かに生きるための勉強を」(05/22) 夏みかんさんへ >本当に学校の勉強じゃ…

Profile

森の声

森の声

2019.05.13
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
子どもの成長は、子どもの「命の働き」によって支えられています。

ですから、この「命の働き」を支えるような関わり方をすれば子どもは自分の力で成長します。

でも、その「命の働き」を無視して、大人の価値観、大人の方法を押しつけるだけの関わり方をしているのなら子どもの成長は阻害されてしまいます。

人間が作った人工物や人工的な世界は、人間の管理がないと簡単に崩壊してしまいますが、「人間を作りだした自然の力」によって生まれたものや、自然そのものは人間の管理を必要としていないのです。

むしろ、人間が「自然の摂理」を無視し、過剰に管理しようとすると、自然は本来の姿を失い、バランスを崩し、調和を維持することが出来なくなります。

そして実際、地球の自然はものすごい勢いで崩壊を始めています。

子どもの成長を支えている「命の働き」においても同じことが言えるのです。



科学が進歩し、人間は自分たちが万能の神にでもなったような気になっていますが、実際には、人間の知恵はまだまだ自然の知恵には遠く及ばないのです。人間はまだそれすら分からないレベルなんです。

子どもでも、体験が少なく知識だけ詰め込んでいるような子に限って「自分は万能だ」という妄想に囚われてしまいます。
でも、成長と共に「現実」と出会い、「自分が万能であるということが妄想である現実」が露見すると、突然、「自分は無力だ」と自分を否定し始めるのです。

その子どもの成長を支えている「命の働き」は、当然のことながら人間の都合には合わせてくれません。社会がどんどんスピード化していても、「命の働き」は太古の昔のままマイペースを保っているのです。

そして、人間は他の動物よりもゆっくりと成長するように出来ています。それが「人間の成長を支えている命の働き」の特徴なんです。

ネズミの赤ちゃんは妊娠三週間ぐらいで産まれ、生後たった三ヶ月ぐらいで生殖可能な状態、つまり大人になります。
でも、成長が早い分、老化も早く、たった三年ぐらいで死んでしまいます。

でも、人間には280日程度の妊娠期間が必要です。ネズミの13~14倍ぐらいです。

その数字に、ネズミの寿命の三年をかけると大体40才ぐらいになります。
これは江戸時代に生きていた人たちの平均寿命に近いようです。

現代人の平均寿命は70才、80才ぐらいになっていますから、江戸時代の人たちの倍くらいになっているわけですが、勘違いしてはいけないのは老化のスピードが1/2になったということではないということです。

老化のスピードが1/2になったのなら、老化と対になっている成長のスピードも1/2になるはずだからです。

でも実際には、成長のスピードの方は上がっています。だから、そのままの延長で行けば老化も早くなるのです。

寿命が延びたのは、老化が遅くなったからではないのです。
実際、今、老人達は元気なのに、若者達に元気がありません。

現代人の平均寿命が長いのは、栄養や衛生状態が良くなり、薬や医学が進歩し、戦争などの戦いが減り、火事などの災害で死ぬ人が減ったからに過ぎません。
老化の速度が遅くなったのではなく、「人が死ぬ原因」が減ってきたらからに過ぎないのです。

ですから、これらの要因を全て取り去れば、現代人だって江戸時代ぐらいの平均寿命に戻ってしまうのです。

あと多くの人が勘違いしているのは、今100才前後でも元気な人がいっぱいいますが、当然その人達は100年ぐらい前に生まれた人たちです。

その人達はみんな、子どもの頃は100年前の食生活をして、100年前の遊びをして、100年前の生活をして育った人たちばかりです。
そこに例外はありません。

それは粗食で、不便で、重労働を必要とするような生活です。そういう生活をしていたら今の子どもに比べたら肉体的な成長も遅かったでしょう。
それでも当時の人の平均寿命が低かったのは、生命力が弱かったからではなく「死につながる原因」がいっぱいあったからに過ぎません。

実際、そういう育ちをした人たちが、大人になってから安全で、便利で、衛生的な環境の中で高栄養の食べ物を取るようになれば、元々生命力自体は高いので寿命は伸びるのです。
今ご長寿を生きている人たちはそういう人たちです。

でも現代の子どもたちは、小さいときから甘いものをいっぱい食べ、飽食で、肉ばかりを多く食べ、簡単便利で、感覚も、からだも、頭も使わない生活しています。

今長寿を生きている人たちの子ども時代とは全く逆の状態になってしまっているのです。

ですから、今時の子が、現在長寿を生きている人と同じくらいまで生きることが出来るかどうかは全く不明です。昔の人には「命の伸びしろ」がいっぱいありましたが、現代の子はその「伸びしろ」を子どもの頃に使い果たしてしまっていますから。

西丸震哉のように、逆にこれからはドンドン平均寿命が低くなってくると予想している人もいます。

実際、最近の子どもたちは性的な成熟が早いです。食べ物に含まれている成長ホルモンの影響だという人もいます。
そして、成長が早いということは、その延長としての老化も早いということです。

また、過剰に栄養を摂取しているのにからだを使った生活をしていないため、最近は老人よりもからだが固く、気力も体力もない子どもがいっぱいいます。

そういう子は、ちょっとノコギリをひいただけで「手が痛い」、「腰が痛い」、「疲れた」、「面倒くさい」、「かったるい」と言います。

成人病になっている子も多いようです。

子どもが早く成長すると親は喜びます。でも、子どもは古代から変わらない「命の働き」のリズムに従ってゆっくりと育てばいいのです。

ゆっくりでないと吸収できないこと、学べないこと、気づかないこと、育たないことがあるのです。

お料理でも時間をかけないと作り出せない味がありますよね。「何でも早ければいい」という考え方は改めた方がいいのです。


その「ゆっくり」を実現するためには、豊かさや、栄養や、刺激や、便利や、親の介入は「ちょっと少ないくらい」がちょうどいいのです。

ちょっと少ないから自分で動き出そうとするのです。

それをまっていると結果としてゆっくりになるのです。


かといって全然少なければ動き出す気力が出ません。その加減が大事なんです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019.05.13 16:37:30
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: