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森の声@ Re[3]:「体験格差」(子どもの育ちに必要な体験について)(11/04) めげぞうさんへ >これからどうなって行…

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森の声

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2024.10.25
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昨日は、群馬の上州福島という所に向かうため上信電鉄というローカルな電車に乗ったのですが、私が座っている席の前にお母さんと2,3才の子が座っていました。

そして、子どもが「お腹が空いた」と言ったみたいで、お母さんが子どもにおにぎりを食べさせていました。子どもは口を開けたまま座っています。そして、お母さんがその口におにぎりを運んであげているのです。子どもは手も何も動かさず、大人しく口を開けて待っています。まるで小鳥の餌やりのようでした。(小鳥よりも大人しかったですけど・・・)

ちなみに、お人形相手に「お母さんごっこ」をやっている子ども達も、お人形相手に同じようなことをしています。

そして、このような風景は日常的によく見かけます。その度に私は、「なんで手に渡して自分で食べさせないのだろう」「なんで自分でやらせないのだろう」と思うのです。お人形は動けないので100%世話をしてあげる必要がありますが、人間の子どもは自分で動くことが出来るのですから。

確かに子どもは食べるのが下手です。ボロボロこぼすし、手も汚いし、遊びながら食べます。また、いつまでも食べ終わりません。とても「お行儀よく」なんて食べられません。

でも、お母さんがお口に運んであげる食べさせ方なら、子どもは口を開けておとなしく待っています。ボロボロこぼすこともないし、汚れた手で食べたりすることもないし、食べ物で汚れた手であちこち触ることもないでしょう。

さらに、子どもの世話をすることでお母さんの母性本能も満たされるし、「自分の存在価値」を創り出すことも出来ます。「子ども想いの優しいお母さん」を演じることも出来ます。「ちゃんとできない子どもが引き起こすトラブル」を減らすことも出来ます。お母さんにとっては「いいことずくめ」です。

でも、お母さんにとっては「いいことずくめ」なんですが、「子どもの自立」という点から見たら、このような子育ては「困ったことずくめ」なんです。なぜなら、お人形扱いされている子どもには「成長する必要」が発生しないからです。成長欲求も目覚めないでしょう。自分でやるよりも世話を受けている方が楽なんですから。

お人形は100%受け身です。自分からは動きません。それは当然なんですが、人間の子どもはそれでは困るのです。なぜなら、人間の子どもはやがてお母さんから離れていく必要があるからです。
でも、何でもかんでもお母さんにやってもらっていた子どもは、お母さんから離れる時期が来ても離れることが出来なくなってしまうのです。「お母さんから離れたら、自分一人では何にも出来ない」ということを知っているからです。

そのような状態の子は、仲間と遊び、仲間との関わり合いを通して色々なことを学ぶことが必要な年齢になってもお母さんから離れることが出来ないのです。何んでかんでもやってもらっているうちに、お母さんがいないと何も出来ない状態に育ってしまうからです。お母さんが「自分」の一部になってしまうのです。
それはいわゆる「共依存」という関係です。

そして、お母さんと共依存の関係になってしまった子は、この頃からお母さんを自分の家来のように支配し始めます。それまでは一方的にお母さんの世話を受けていただけなんですが、その頃から、積極的に「自分にはできないこと」をお母さんにやらせようとし始めるのです。お母さんにやらせることで自己実現をしようとするのです。
中身が育っていなくても、子どもの成長は自動的に次の段階に入ってしまうのです。

でもその要求をお母さんが拒否したり、子どもの期待通りにできないと、暴れたり暴力的になったりしまう子もいます。また、やってもらっても感謝しません。だってお母さんは自分の召使なんですから。
そういう親子関係が出来上がってしまうのです。

でも当然のことながら、お母さんは子どもの召使ではありません。子どもの成長を支えるためのサポーターであり、子どもと生活を共にし、色々なことを伝え、一緒に色々なことを学び、一緒に育つ仲間のはずです。

子どもがお母さんを召使い扱いし始める頃になって、それまでの子育てを反省する人もいますが、でもお母さんが反省しても、子どもの方はそう簡単に変わりません。

また、子どもの自立を支えるような子育てをするためには、お母さん自身が精神的に自立している必要もあります。お母さんが自立しているから、子どもも自立することが出来るのです。それまでの子育てが間違っていたと気付いても、精神的に自立していないお母さんは子どもの要求に逆らえないのです。

精神的に自立していないお母さんは、「自分の価値観に合わせた子育て」が出来ないので、「子どもの要求に合わせた子育て」をすることで安心しようとするのでしょうか。





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Last updated  2024.10.25 08:27:33
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