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森の声@ Re[3]:「体験格差」(子どもの育ちに必要な体験について)(11/04) めげぞうさんへ >これからどうなって行…

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森の声

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2024.11.09
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カテゴリ: カテゴリ未分類
子どもは何万年も前と変わらない状態で生まれてくる普遍的な存在です。どんなに社会が変化しても、それは変わりません。

それはつまり、子どもの心とからだの成長に必要なものも、基本的には何万年前と変わっていないということです。そしてそれはまた、社会が変化したからといって、簡単に「子どもに求めるもの」、「子どもに与えるも」のを変えてはいけないということでもあります。

特に、7才前の子どもは「人間社会」に属しているのではなく、人間の命を生み出している「自然」に属しています。そして、自然や神話と共に生きていた古代人と同じような心と、からだと、感覚世界を生きています。だから大人から見たら「訳の分からない存在」なのです。

ちなみに、大人でも心やからだは「自然」に属しています。「社会」に属しているのは「意識」や「知識」などの「頭の中味」だけです。その「頭の中味」を支えている「器」の方は「自然」に属しています。
そのことを忘れ、「中味」だけを大切にして、「器」をないがしろにすると、「中味」もまた壊れてしまうのです。そしてそれが、現代人が直面している問題です。でも、その問題に気付いている人は多くありません。

そんな現代人は、「自然」を「資源」としてしか認識していません。でも、自然の本質的な働きは「生命を育てる」ということなんです。木々も虫たちも動物も人間も自然の働きによって生まれ、自然の働きによって育てられて来ました。それが歴史的な真実です。
そのため、人間が自然の働きを否定し破壊してしまったら、その自然によって支えられ、育てられてきた全ての生き物の生命が絶滅の危機にさらされてしまいます。もちろん、その中には「人間」も含まれています。

7才までの子どもの成長を支えているのもまたその「自然の働き」です。心の成長も、からだの成長も、感覚の成長も、「人間のからだの中に組み込まれた自然の働き」の結果なのです。
そして、その「人間のからだの中に組み込まれた自然の働き」は何万年も前から変わっていません。だからこそ、どんなに社会が効率やスピードを求めても、妊娠期間が短くなったり、3才、5才、7才、9才という成長の節目を早くすることは出来ないのです。また、早くしようとしてもいけないのです。

でも、自然から切り離され、自然を感じる力を失ってしまった現代人は、「子どものからだの中で働いている自然の働き」も感じることが出来なくなってしまっています。そして、人工的に管理した状態で、もっと効率的に、もっと早く子どもを育てようとしています。

また、現代社会は基本的に大人向けに作られていますから、その社会の中で子ども達が子どもらしく生きることは非常に困難です。家の中でも、家の外でも、子どもが子どもらしく走り回っただけで周囲の大人から苦情が来てしまうことさえあります。
その結果、現代の子ども達は「7才まで」という「自然に属する時期」を充実させることが出来ないまま、社会へと押し出されることになってしまっています。
でもそれは、子ども達が充分に人間としての心や、からだや、感覚を育てる事が出来なくなってしまっているということを意味しているのです。
心や、からだや、感覚は「自然」に属するものだからです。そして、その上に「人間性」というものが育つのです。確かに、現代の子ども達は多くの知識や高い能力を持っています。でもその一方で、「自分の生命を支えている心やからだや感覚の働き」は非常に不安定です。そのため、不安が強く、自己肯定感も低くなり、「一人の自立した人間」として生きるのが困難な状態になってしまっています。

子ども達が「自然」に属している時期には、子ども達を無理やり大人の価値観に合わせるように強制してはいけないのです。そうではなく、大人の意識や、社会や、子育ての方を子どもの状態に合わせなければならないのです。そうしないと、「子どもの内側で子どもの成長を支えている自然の働き」が萎えてしまい、子どもは「生きる力」や「成長する意欲」を失ってしまうのです。
「子どもに合わせる子育て」をしているなら、発達障害の子も自分の能力に合わせて発達することが出来ます。
そんなに慌てなくても、7才を過ぎ、9才を過ぎ、思春期が近くなると子ども達は「社会」というものに興味を持ち始め、自ら大人の価値観を取り入れるようになるのです。それが「子どもの成長を支えている自然の働き」でもあるのです。だから、慌てず、追い立てず、その成長に寄り添って待ってあげることが必要なのです。





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Last updated  2024.11.09 08:43:03
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