女神たち

女神たち

Jun 1, 2024
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カテゴリ: 讀書録


PART1に引き続きPART2も一気読み グランドフィナーレに向かって物語りも急加速

しかも ここに至ってなお 次々と繰り出される驚異的なアイデアの奔流に 圧倒されました

傑作SF小説の肝は それまで誰も思いつかなかったアイデアにあると思います

そういう意味では この大河SF小説に詰め込まれた数々のアイデアを小出しにすれば

どれだけ多数の 傑作長編SF小説になったかと思うと 贅沢な物語だったと思われます

特に 登場する異星生命体については 地球の動物を基にしたような怪物ではなく

その進化の歴史から構築されたことによって 驚くべき存在感があり

しかも 知性体として 人類とは異なる 思考様式やコミュニケーション形態まで考えられていて

小川一水氏の想像力には 限界というものがないのだろうかと 驚愕しました


本書では そんな異星知性体との想像を絶する戦いが描かれますが

そこでは 手に汗握るアクションシーンが繰り広げられ

戦いの終盤では 感動的な対決シーンまで用意されていて 心が震えました

そう この物語はアイデアストーリーに終わらない 最高の物語なのです


また とんでもないファーストコンタクトシーンも用意されていて

未知なる知性とのコミュニケーションや 迫真の交渉が繰り広げられます

その結果が 最後の最後の残り1冊で どれほど驚愕の結末をもたらすことになるのか

あと1冊 早く読みたいもあり 終わってしまうのがもったいなくもあり

困ったもんです


​​『天冥の標X 青葉よ、豊かなれ PART2 』​​

 著 者 小川一水

 発行所 早川書房 ハヤカワ文庫JA 1359

 初 版 2019年1月25日

 目 次

  第五章 魅力的な子ら
      ― 西暦二八〇四年 ニジニーマルゲリスクス市 冥王班感染者救護所

  第六章 クワガタムシ作戦
      ― 西暦二八〇四年 セレス岩石地殻内

  断章八 オンエキッツの遺言
      ― 惑星カンム重質量特異点、事象地平線上

  第七章 「冠絡根環 カンカラコンカン」にて
      ― 西暦二八〇四年 惑星カンム近傍特大型樹工天体

  第八章 背負ったものを
      ― 西暦二八〇四年 セレス中心虚 ドロテア







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Last updated  Jun 1, 2024 03:19:36 PM
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