三井物産もホンダも…社長人事
「成功する抜擢、しない抜擢」
2015年2月27日 日刊ゲンダイ
三井物産、富士通、ホンダ……。取締役を経験しないまま、上司を飛び越えて社長に就く“抜擢人事”が相次いでいる。
4月1日付で三井物産の社長に就任する安永竜夫執行役員(54)は「32人抜き」。富士通の田中達也執行役員(58)と、デンソーの有馬浩二専務(57)は「14人抜き」で就任。ホンダの八郷隆弘常務執行役員(55)は、取締役「9人」を抜いて社長に就く予定だ。
なぜ、大手企業で抜擢人事が続出しているのか。
「多くの企業は、2020年の東京五輪までは好景気がつづくが、その後は一気に低迷すると見ています。企業にとっては、あと5年が勝負になる。2020年以降も生き残るためには、好景気の間に稼げるだけ稼ぎ、5年後にはM&Aや海外企業の買収などに打って出られるだけの体力をつけるしかない。つまりデフレ時代は“守り”の経営が必要でしたが、この先5年間は“攻め”の経営が求められる。これまでとは違う人材が求められ、抜擢人事が相次いでいるのでしょう」(月刊BOSS編集長・関慎夫氏)
…(略)…
抜擢なのか、世界規模で活動する企業の役員の「若返り」人事なのかは決め難い。
トヨタの豊田社長も取締役の若返りを唱えたと伝えられる。
抜擢人事が成功するカギは、実力者が会長などとして会社に残り、新社長を全面的にバックアップするかどうかにあるという。
過去の成功モデルが成立しない日本経済、世界経済での経営判断には若さと体力が必要であることの証左と見受けられる。
父と娘で経営の方向性を争う大塚家具は実に見苦しい。
過去の成功モデルが上手くいっていないのにそこに執着する父、先代経営者は企業の終焉を早めることになるだろう。
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