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2021年12月07日
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カテゴリ: 民間航空
 ボーイング社初のジェット旅客機707は、日本では国際線で用いられた。
 短距離飛行の国内線では727、737が使用された。
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 そして超大型旅客機747がラインオフし、日本では国際線と国内線の主要路線でことごとく747が就航するようになった。
 ボーイングは、日本の国内線が標的の短距離離発着用の747SRを派生させた。
 747SRは、初期型「クラシックジャンボ」747-100型機をベースとして短距離運航向けに、降着装置や機体構造が強化された日本仕様機で、末尾の「SR」は「Short Range(短距離型)」。
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 ボーイングは747を生み出したのち、乗客数のすき間を埋めるジェット旅客機の開発に着手した。
 747の次に同社が計画したのが、交代期を迎えた3発ジェットのベストセラー、727の後継派生型「727-300」だった。
 727-300は、基本モデルと同じ3発機でシングル・アイル(単通路)の機体を延長し、当時発達してきたコンピューター・システムを取り入れ、航空機関士不要の2人乗務での運航を可能にした初期のハイテク機。
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 3発機の経済性の低さなどを航空会社側から指摘され、ボーイングは新たに双発単通路機「7N7」計画を立ち上げた。
 それと同時に、中距離を飛び、250人前後の乗客を乗せ、より運航経費が安い、”儲かるジェット旅客機“として開発されたのが「7X7」です。
 後に先行して開発された「7N7」は「757」、「7X7」は「767」というモデルナンバーが割り当てられた。
 当時最先端のコンピューター技術を駆使した「グラス・コクピット」が両者に採用された。
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 開発時期がほぼ同じことから、767は「757」と姉妹機となり、パイロットの資格もほとんど共通化されている。
 パイロット資格の共通化はエアバス機などで一般的になってるが、当時は画期的な技術のひとつだった。
 よく似た成り立ちの757と767だが、米国の国内線に多数採用されている757は、日本の航空会社には採用されていない。
 なぜ757が日本に航空会社にないのか?
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トランプ愛機 
宮下裕子(航空&旅ライター)
2016.04.23 乗りものニュース
  …  (略)  …
日本の事情に合わなかった757、しかし日本で見ることは可能
 日本では1970年代後半、マクドネル・ダグラス社のDC-10型機やボーイング社の747SR型機など、機材の大型化が進行しました。空港の発着回数を増やすことが難しいなか、旅行需要が爆発的に高まっていたため、一度に多くの乗客を運べる機材が必要とされたのです。
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 一方で、737型機などの小型ジェット機も、離島路線や地方路線を中心に導入されました。737型機は機内の通路が1本で「ナローボディ」と呼ばれており、エコノミークラスでは通路を挟んで左右に3席ずつが配置されます。
 757型機は、胴体がこの737型機よりひとまわり大きいものの、同様の通路と座席配置を持つ「ナローボディ」の機材です。
 それに対し757型機と同時期に開発され、日本の航空会社が多く採用した767型機は、2人・通路・3人・通路・2人という座席配置の「ワイドボディ」を持ち、座席数230ほどの中型機です(767型機は「セミワイドボディ」ともされる)。
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 737型機よりひとまわり大きく、767型機より通路や座席数が少ない757型機は、両機種の中間的な存在といえます。
 そして 限られた発着回数のなか、多くの乗客を運ぶ必要のあった時代、日本では通路が複数あり乗客の動線確保が容易で座席数も多い767型機のほうが適していた ――それが、国内航空各社が757型機ではなく767型機を選んだ理由のひとつと考えられます。
  ―  引用終り  ―
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 国内線の発着回数を大きく制限したボトルネックは、国内航空会社のドル箱路線となる羽田空港の発着回数だった。
 羽田空港の歴史は、空港設備の規模拡張と空域の拡大の歴史。
 1988年、沖合埋め立て工事を経て、旧C滑走路の450m東側に現A滑走路が完成した。
 1992年、横田空域の約10%が返還された。
 1993年、約29万平方メートルの延べ床面積に、24基のボーディング・ブリッジを持つ新国内線ターミナルビル(第1旅客ターミナルビル)が供用開始された。ターミナルビルを運営する日本空港ビルデングはこれにビッグバード (Big Bird) という愛称をつけた。
 2004年、約18万平方メートルの延べ床面積に15基のボーディング・ブリッジを持つ第2旅客ターミナルビルが供用を開始した。 
 2008年9月、横田空域の約20%が返還された。
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 2010年、沖合に建設されているD滑走路を含む空港全体の視認性確保などを目的として、旧管制塔の南東側、第2駐車場に隣接する「バスプール」のエリアに国内最高の高さとなる116mの新管制塔が設けられ、1月12日に運用が開始された。
 2019年1月30日、羽田空港への飛来便が「横田空域」を一時的に通過できるようになり、その通過する時間帯は日本側が管制を行う日米の交渉が基本合意された。この合意により羽田空港の発着枠が6万回から9万9千回と50%以上の増加となり、また飛行時間の短縮がはかれた。
 2020年10月21日、D滑走路供用開始。 新国際線旅客ターミナル開館。
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【注目】
羽田空港第1・2ターミナルの
2024年に供用開始
2021年5月19日 sky-budget
 羽田空港を運営する日本空港ビルディングが予定する第1ターミナルと第2ターミナルの拡張工事は、2021年11月に着工し、2024年3月に完工する計画ですが、この拡張工事による新たなターミナルの配置図が明らかになりました。
  ―  引用終り  ―





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最終更新日  2021年12月07日 06時00分09秒
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