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2023年03月07日
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 国立病院機構グループ病院で「残業代未払い」が横行しているという。
 規則で雁字搦めにされている組織で、管理監督職が自らの裁量の余地を発揮し、権威付けするため、残業代を恣意的に支払うようになったのだろう。
 仕事にミスが許されず、理不尽が横行する職場に働きたいと思う者は少なくなる。
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 看護師の資格があっても、人気の職種は定期健康診断などの仕事の予定が明確で、突発的な時間外がないところだと聞く。
 理不尽な職場で働きたいと思う者が少ないため、コロナ禍で不足する看護師が問題になっていた。看護師資格保有者数と実際の労働者数には大きな差があるが、その差が縮まったという話は聞かない。
 平均寿命と健康寿命との差が10年ぐらいある日本で、日本人が働く気になる職場にしないと、看護師不足は益々激化する。
 残業代の未払いをすすめている関係者は、自分が大きな社会悪をなしていることに気が付いていない。
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「仕事が遅いからでしょ?」「本当に必要?」
2023年2月21日 文春オンライン
 独立行政法人国立病院機構(NHO)に所属する全国の病院で働く看護師に対して、残業代の未払いが常態化していることが「 週刊文春 」の取材でわかった。こうした看護師への処遇は労働基準法に違反する疑いがある。小誌には2月20日の時点でNHOの看護師101人から告発が寄せられており、多数の看護師が証言した。
 NHO傘下の多くの病院では、看護師が残業する場合、上司に「〇時間残業したい」と事前に申請する仕組みで、通らなければ残業代は支払われないという。
「仕事が遅いから」と言われ残業の申請が却下
 東京医療センターの元看護師が語る。
「若い人ほど、申請は通りません。新人の頃、朝の7時から深夜0時すぎまで働くこともありましたが、『自分の仕事が遅いからでしょ?』と、言われ、残業代は全く貰えませんでした」
 大阪南医療センターの看護師は、「職場での厳しい上下関係がサービス残業の横行につながっている」という。
「最近、勤怠がハンコ管理からICカードに変わりましたが、残業は変わらず申告制。退勤の打刻と定時に30分以上の乖離があると上司から『何の時間? 本当に必要だったの?』と問い詰められます。もちろん残って仕事をやっていたのですが、結局、責められるのが嫌で打刻をしてから仕事に戻ってサービス残業をする看護師が多い」(同前)
 子育て世代の看護師も例外ではない。
 「子供が子供が未就学児のため、夕方までの時短勤務をしています。夜勤の同僚への引継ぎや、退勤直前で具合が悪くなる患者さんもいるので、定時には上がれませんが、『時短なんだからその時間に終わるのは当たり前。終わらないならフルタイムにすればいい』という認識で、残業代を申請できる雰囲気がない」(東京医療センター看護師)
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「支払いなし」が“当然のルール”の「前残業」とは
 とりわけ、看護師の中で“当然のルール”となっているのが、「前残業はタダ働き」だ。
 「担当していた看護師からの引継ぎや、患者さんのデータを読み込む必要があり、大体30~45分ほどを要します。しかし、勤務時間には組み込まれておらず、ほとんどの看護師が自主的に早めに来て行っている。前残業分の給与は10年以上の間、一度も支払われたことがありません」(東京医療センター看護師)
 今回取材に応じた看護師で、前残業代が支払われているという看護師は一人もいなかった。
 労働問題に詳しい旬報法律事務所の佐々木亮弁護士は、こう指摘する。
 「仕事に必要な資料の読み込みは労働時間に含まれ、賃金を払わないのであれば労働基準法違反になる。実際の残業時間を申請しても認めない場合も違反に当たります」
 看護師への残業代の未払いについて、NHO本部に聞くとこう回答した。
 「労働実態があるものに関しては手当を支給しております。超過勤務を申請しづらいとか、出せない環境があるなど、ハラスメント感覚でいうところがあるとすれば、勤務時間管理の考え方、上司としての管理の仕方などを伝わるように教育する、そういう研修を進めております」
  ―  引用終り  ―
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 法令違反をしているブラックな組織に、正義はない。
 国立病院機構(NHO)とは、全国141ヶ所ある医療施設を運営する厚生労働省管轄の独立行政法人。厚生労働省直下で運営をおこなっていた国立病院を法人化する形で、平成16年4月に独立行政法人として誕生した。
 国立病院は「独立行政法人 国立病院機構」が経営するのに対して、私立病院を経営するのは医療法人。
 国立病院は国の援助によって運営しているため、休日や評価制度・業務内容などは厚生労働省はじめとする国の指定したものになる。私立病院は経営母体によって休日などを定めることができるため、国立病院と比較すると自由度が高いとされる。
 国立病院は全国に141、私立病院は約40倍の5,758で、国内にある医療施設の約70%を占める。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 独立行政法人国立病院機構(こくりつびょういんきこう、英: National Hospital Organization、略称: NHO)は、医療の提供、医療に関する調査・研究並びに技術者の研修等を行う日本の独立行政法人(中期目標管理法人)。厚生労働省が所管する。
 日本最大の病院ネットワークであり、全国に140の医療施設(病床数約52,000床)の他、看護学校、助産学校等の付属施設を有する。職員数は約59,000人で 本部は東京都目黒区東が丘に所在する。 また、全国を6地区に分け、各地区毎にグループ事務所を設置している。
 2004年4月1日、厚生労働省所管の施設等機関であった旧国立病院・国立療養所(国立高度専門医療センター(当時)と国立療養所のうち国立ハンセン病療養所を除く)を引き継ぐ形で、特定独立行政法人(公務員型)として発足した。
  ―  引用終り  ―





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最終更新日  2023年03月07日 06時00分10秒
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