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2024年04月01日
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テーマ: 妄想劇場(28)
 「イマーシブ・フォート東京」は、東京・台場エリアの旧ヴィーナスフォートの施設を活用し、2024年3月1日に開業。
 参加者自身が物語の世界観に入り込んだかのような感覚になる体験型演劇と呼ばれる「イマーシブ・シアター」のテーマパーク。約3万m2の敷地内に12の没入型アトラクションと6つの物販・飲食店舗を備える。
 企画・開発したのは「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」を再建したことで知られる、刀(大阪市)。刀は「西武園ゆうえんち」の全面リニューアル(21年5月開業)や、「ハウステンボス」との協業(22年~)など国内でのテーマパーク施設の協業や運営を行ってきた。
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新テーマパーク
1万円でも高くないと感じた「没入体験」に迫る
ITmedia ビジネスオンライン  2024年3月25日
  …  (略)  …
 同社の代表である森岡毅氏は、イマーシブ・フォート東京について「完全没入体験」という表現をしています。オープニングセレモニーでは「 完全没入できる12種類のアトラクションと6つの物販・飲食店舗 を入れ、テーマパークを超える、完全没入体験型の世界最先端の施設をオープンできた」と語っていました。
 では、イマーシブ・フォート東京の新しさはどこにあるのでしょうか。筆者は、同施設の斬新さは3つの点に集約できると考えます。それは「短期間・低投資で新コンセプトのテーマパークをオープン」「従来型テーマパークとは一線を画したコンセプト」「複数のイマーシブシアターを同時に体験」です。
●短期間・低投資のテーマパーク開発
 ヴィーナスフォートの営業が終了したのが22年3月で、イマーシブ・フォート東京としてオープンしたのが24年3月。わずか2年でまったく異なる施設としてオープンできたのはなぜでしょうか。そのカラクリは、資金調達にあります。
 刀は22年9月、いわゆる 「クールジャパン機構」から80億円の資金調達を実施したと発表しました。その他、累計で220億円の調達 を行っており、テーマパーク開発に投資する資金のメドをつけています。クールジャパンから資金調達を受けているということは、日本式のテーマパークの世界展開を視野に入れていることも考えられます。
 完全没入体験のためには、施設環境やデザインが、ある程度のクオリティーを伴って強固な世界観を実現している必要があります。その点、ヴィーナスフォートは中世ヨーロッパの街並みを再現した内装を作り上げていました。
 当時、ヴィーナスフォートの内装イメージのお手本になったのは米・ラスベガスの有名ホテル「シーザーズ・パレス」内にあるショッピングモール「フォーラム・ショップス」でした。1990年代、フォーラム・ショップスは非常に集客力があり、売り上げも大きな屋内型モールとして有名でした。
 その内装デザインを手掛けていた米国企業に内装を依頼し、ヴィーナスフォートの代名詞でもある、天井の幻想的な演出も、米国のテーマパーク演出を手掛ける企業と提携。結果として総事業費200億円という大きな投資により生まれたのが、ヴィーナスフォートの世界観です。
 つまり、ヴィーナスフォートの内装は、没入体験をウリにしたいイマーシブ・フォート東京としては十分に利用価値があり、新規投資を極力抑えて利活用できる空間だと判断したわけです。結果的に、建物を取り壊すことなく、新たな施設に転用したことで期間も費用も圧縮できました。ディベロッパーを含めて関係者の負担するコストも削減でき、さまざまな承認を得やすかったことも短期間での開発となった要因ではないかと推察されます。
●観客にも演者にもなれる、十人十色の没入体験
 イマーシブ・フォート東京は、従来のテーマパークとは次の3点が大きな違いであるとアピールしています。
 合同取材ツアーに参加し、確かに従来型のテーマパークと違うことをいくつも実感しました。例えば、従来の舞台は舞台と観客席が分かれており、観客は演者を「見て」楽しむという形式でした。それによって、多くの人たちが同じレベルの感動を同じように味わえるというのが一般的です。しかし、イマーシブ・フォート東京は演者と観客が一体となってストーリーが動いていきます。 見る人や、見るタイミングによって感じる内容が異なるという百人百様、個別体験が実現している のです。
 目玉アトラクションの一つ「ザ・シャーロック」は、2フロア・3000平米の面積を使ったウォークスルー型のイマーシブシアターです。19世紀のロンドンの街並みを舞台に、観客は「いない」存在として扱われたり、街の住民の一人として扱われたり、はたまた演者の一人になることもあります。
​ 観客は上演時間中、館内を自由に歩き回れます。 同タイミングに3カ所以上で各キャラクターの物語が展開 しており、酔っ払いがバーでバーテンと話している場面がある一方で、別の場所では事件が起きているなど、見る場面やどの演者を追いかけていくかによってストーリーや感じ方が人によって異なる、というのがイマーシブシアターの魅力なのです。​
 「生」の体験を、終了後に友だち同士で語り合えば、それぞれが異なる感想を口にすることになるでしょう。 個々で体験価値が異なることで新しい発見があり、それがまた次に来たいと思うきっかけになる ――こうした点に、イマーシブシアターの醍醐味があります。
●複数の場所で同時にアトラクションを展開
 イマーシブ・フォート東京の売りは、アトラクションを同じ施設内に複数用意したことにもあります。
  …  (略)  …
 イマーシブ・フォート東京では、同時に複数作品を上演できる広い施設を確保し、もともとあった中世ヨーロッパ風の質の高い内装デザインを活用することで、「本場」を超えるようなイマーシブ体験を可能にしました。
 イマーシブ・フォート東京には現在アトラクションが11個あり「1dayイマーシブ・パス・カジュアル」(12歳以上6800円、12歳未満3000円)では7つを体験できます。なお、先ほど紹介した ザ・シャーロックなど一部アトラクションは別途体験パスが必要で す。とはいえ、7つのアトラクションを楽しみ、ザ・シャーロックのような凝ったアトラクションを体験してもチケット代は1万円ほどですから、ニューヨークなどの本場と比較してもお得な価格設定といえるのではないでしょうか。
●カギは「飽きさせない体験」
 とはいえ、何度かリピートすれば飽きも出てくるでしょう。森岡氏も話していましたが、定期的に新しいコンテンツを導入し続けるなど、サブリニューアルは必要になるはずです。加えて、従来型のテーマパークやミュージカル、演劇などとは全く異なるコンセプトであることを、いかに多くの人に実際に体験してもらうかもカギです。体験しない限り、イマーシブシアターのおもしろさは分からないからです。
  ―  引用終わり  ―
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 キャスト、俳優になりたい人が多数いるTOKYOという地勢も運営の重要ポイント。
 イマーシブシアターとして展開されるのは「ザ・シャーロック」、イマーシブシアター史上最も濃密な体験世界を謳う「江戸花魁奇譚 Tales of EDO OIRAN」
イマーシブ・フォート東京内のストリートを歩いている通行人を「フラッシュモブ」的に、突然マフィアが襲う「スパイ・アクション!」、
 下記の記事は「ザ・シャーロック」の体験記。
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「イマーシブ・フォート東京」開業
清宮信志
2024年3月1日 Impress Watch
  …  (略)  …
世界に入り込んで体験するリアリティ
 2月29日に開催された報道関係者向けの体験会では、12のコンテンツのうち、6つを体験することができた。そのうちの一つ「ザ・シャーロック THE SHERLOCK -ベイカー街連続殺人事件-」は、60分にわたり世界観を体験できるイマーシブシアターだ。
 ザ・シャーロックはその名の通り、名探偵シャーロック・ホームズの世界観を再現したウォークスルー型のコンテンツで、19世紀のロンドンを舞台に、ホームズが事件を解決する様子を体験できる。
 映画や舞台演劇などと異なり、約3,000m2の敷地に再現されたロンドンの街を参加者が自由に歩き回れるのがポイント。参加者は開始前に渡される「バンダナ」で顔を覆うことで「アノニマス(その場に存在しない存在)」として参加し、自由に物語の舞台を見て回ることができる。
 例えば映画などの場合、視点は常に制作者の意図する視点からしかみられないが、イマーシブシアターでは、観客は自分の意思でさまざまなシーンを観ることが出来る。たとえば、シャーロック・ホームズに最初から最後までついていき、ホームズの視点から事件を眺めることもでき、助手のワトソンや、レストレード警部などおなじみのキャラクターだけを追いかけていくことも可能で、観客は自分が観たい視点で物語を楽しめる。もちろん、犯人と思われる人物を追跡することも可能だ。
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 会場ではこれを実現するため、実際に48のキャラクターを演じる人間のアクターが配置されており、60分の体験時間の間、ほぼすべてのキャラクターに役割が独自にあたえられ、演じている。ストリートを歩いていれば、当時の上流階級の人の格好をしたキャラクターや、街の人々、浮浪者などともすれ違うが、彼らはただ歩いているだけでなく、それぞれ「普段の生活をしている」という役割がある。酒場にいけば、飲んで騒ぐ男女がいたり、飲み終われば酒場からでて帰宅したり、広場でサーカスを眺めたり、事件がおこれば野次馬になったり、さまざまな行動をしている。
 ホームズが事件を解決している間、広場でサーカスが催されている。参加者はホームズを放っておいてサーカスを観ていてもかまわない
参加者はそうした状況の中を自由に移動して楽しむことになるが、参加者は主人公達にとっては背景のような存在で、殺人現場に集まった参加者達を「どいてどいて!」と割って入っている警察官などは、映画のワンシーンで警察が野次馬を押しのけながら現場にやってくる姿を彷彿とさせる。体験中には最大180人の観客が同時に参加するコンテンツであり、何かが起こった現場にはかなりの数の参加者が押し寄せる。それをホームズやレストレード警部らがそれぞれ「らしいしぐさ」で自然にいなすことで、物語がスムーズに進んでいく。
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 来場者はアノニマスとして、キャラクターからは意識されない存在となり、話すことも禁止されているが、キャラクターから完全に無視されているわけでもなく、街の人々などが席に座っている観客に対して「ちょっと席を譲ってくれるかい」などと時々からんでくるのも面白い。
 もちろん、すべてのキャラクターを追いかけることは不可能であり、物語をもっと深く知りたいと思うなら、何度も来訪して体験することが必要になる。そのたびに新しい発見をする、というのもイマーシブシアターの醍醐味の一つだ。
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ひと味違う「ヒーローショー」?
 12のコンテンツの内の一つ、「スパイ・アクション!」は、イマーシブ・フォート東京内のストリートを歩いている通行人を「フラッシュモブ」的に、突然マフィアが襲うというコンテンツだ。
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 イマーシブ・フォート東京では、これらの他にも、ザ・シャーロックと同様にイマーシブシアターとして展開される「江戸花魁奇譚 Tales of EDO OIRAN」や、東京リベンジャーズの世界観を再現する「東京リベンジャーズ イマーシブ・エスケープ」、非対称対戦型マルチプレイゲーム「Identity V 第五人格」をアトラクション化した「第五人格 イマーシブ・チェイス IdentityV Immersive Chase」、アニメ「推しの子」の世界観を再現する「【推しの子】 イマーシブ・ラリー」など、さまざまな体験を提供する。なお、江戸花魁奇譚のみ参加可能年齢が18歳以上に設定されている。
  ―  引用終わり  ―







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最終更新日  2024年04月01日 06時00分12秒
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