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2010.08.23
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 先日採り上げた梶本きくよ氏の句集「北浦和」から菊の句を拾ってみました。


 夕日もろとも大輪の菊剪りにけり 


 豪快豪放な句ではないか。黄菊か白菊か大輪の菊の切り時を数日前から見計らっていた。明日にしようかなと思いつつ庭に出て、

橙色の夕日を背にした大輪の菊を見、この瞬間だと迷わず切った。今が潮時と思ったのだ。

夕日もろともが良く、剪りにけりの”剪り”の語法が適切。

鋭敏な鋏でないと、この大輪の菊の茎の太さを切り落すことができない。もう1句、



 脇役の視線に主役菊人形



 歌舞伎の演出はいろいろ工夫が施されている。その一つが脇役の重要性なのである。主役を引き立たせる為、脇役を上手に使っている。

悪役もその一つであるが、悪役だけでなく、舞台を彩る登場人物すべてが、主役に観客の目が行くように演じさせている。

歌舞伎に限らず、舞台芸術・ドラマなどもそうである。不幸なのはテレビドラマで脇役に大物俳優を揃えた場合、

主役一人が浮き出てしまい、ちぐはぐなドラマになってしまうことである。経験の浅い人が主役に抜擢され、

本人は一生懸命努力する。しかし努力のポイントがズレている為、そして付け焼刃の状態で演技するから、こういう結果になる。

初主役でも、脇役と呼吸を揃えたり、場を見て演技する力があれば、その人は将来的にも大物役者になれること請け合いである。

演技とはこうしたもの。前置きが長くなって仕舞ったが、この句の言わんとするところ、菊活け職人の演出も、其処にあると思うのだ。










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Last updated  2010.08.23 07:30:28
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