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2010.09.09
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カテゴリ: 雑感・雑学
 この話は以前、日記に書いたものですが、

しみじみとした親子の情が秋に相応しいので、もう一度載せたいと思います。


 享保14年(1729年)5月、ヴェトナムから長崎を経て百日余りかけて、遥々江戸に牡象が到着しました。

江戸に詰めていた各藩の藩士たちは、こぞって珍しい象のことを国許に連絡していました。

水戸藩の西野稲衛門景隆という藩士の手紙が3通、私信も含めて、その写しが残されています。

その中の、幼い息子に書いた手紙と奥方へのそれが、いずれも活き活きと書かれていました。

 <お父さんは象という陸の上で一番大きな動物の世話役を果たしたよ。その餌の準備に苦労したけれど、

お役目柄、病気除けになるというお饅頭の食い残りや、身体を拭いた布を持っています。お母さんに贈るから、

お前も少し齧りなさい。そして早く象のように大きくなって、母さんを助けて上げなさい。

母さんはいろいろ五月蝿いだろうが、お前だけでなくお父さんにもそうだから、我慢しなさい。

男とはそういうものだ。象は子供好きだそうで、子供たちを背中にいっぱい乗せてあげるということで、

実際に江戸の我が藩にも来た時、象使いがそのように象を膝まづかせたのだが、誰も乗る勇気が無かったが、

お前は、その位いの勇気を持ちなさい。是非、お前を乗せたかったなぁ。

殿様の前で象が披露されたのだが、無事、世話役を務め、くたくたに疲れた、

その夜、父さんが象使いになって水戸まで象を連れてゆき、お前を乗せてやろうと思った所で、夢が覚めてしまった・・・。

 妻への手紙には、財政厳しい折、象の餌の手配は大変だったけれど、国に残しているお前の苦労を思った。

お前や子供のことがとてつも無く大切なもののように意識した。象の係りになって本当に良かった。

あの象からいろいろ教えられたように思える・・・。   6月29日   おやすどの いなえもん


 これは海野弘(うんのひろし)氏著の「江戸妖かし草子」(河出書房新社)から抜粋した「象を見た」の一節を参考に書いたものです。

海野氏は、江戸時代に詳しい作家のようで、江戸時代の豆知識を、

各節ごとに附して下さっています。江戸庶民や武士や風俗習慣が手に取るように解る名著だと思います。






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Last updated  2010.10.01 08:07:43
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