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2025.02.09
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​或る時はかう考へる。何と云ふ情け無い生活だらう、​
小さな飾りも何もない家には
二人の子供が汚れた洋服を着、寒さうな顔をした妻は勞
(ツカ)れた體を足の動く籐椅子によりかけて考へに耽っ
てゐる。
私は拾年前禮服としてこさへた洋袴を今もはいて泥にま
みれて働いて居る。
夜になると子供等は使ひ古して毛の無い毛布を着て暗い
電燈の下で赤い顔を列べて寝てゐる。・・・(中略)・

 ある時はかう考へる。未だ朝露が乾かない庭の芝生に
うまく焼けた未だ暖い壺を列べて新鮮な空気を呼吸しな
がらそれに見入る。

遠くの青い美しい山々、庭の隅の温床に咲くゼラニュー
ム、ふたりの子供は喜び勇むで

る。
朝飯の卓では香のよいコーヒーを皆で飲みながら互に新
作の批評をやる。私はしみじみ幸福を感じる。
・・・(中略)・・・

 「東洋復興」と云ふ四字を半折に書いてリーチが英国
へ歸る時贈った。文字だけでなしにこの可能が追々近づ
いて來ると思へるやうになった。>

 民芸作品の巨匠富本憲吉が大正十四年に発行した「窯
辺雑記」という随筆から引用しました。
表紙の装丁は布地、文章は漉いた厚めの和紙に印刷され
ていて、自作品の写真やそれら作品に関する説明も附さ
れている良書です。





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Last updated  2025.02.09 08:39:25
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