おしゃれ手紙

2021.03.26
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カテゴリ: 父の麦わら帽子


中学校は、小学校と同じ敷地に建っていて、運動場を共有していたが、日によって、時間によって小学生が使ったり
中学生が使ったりしていていたので、中学生の姿はよく見ていた。

4月になって、初めて中学校に登校。
セーラー服に白いスカーフ、紺に襞スカートの制服で、鞄は布製の手提げで、紐の付いたズックの靴が決まっていた。

セーラー服は、村の誰かからもらったものだった。
布製の手提げかばんも貰い物で、元は赤だったのだと分かるくらいに褪せていた。

当時は、村の子どもの誰かが卒業すれば、家族や親せきでなくても、制服を譲り受けて使うのが常だったので、私は、それに対してなんにも思わなかった。

男の子は、詰襟の学生服上下に白いズックの斜めかけ鞄だった。
 白い布の靴は、時々使い古したタワシで洗った。
当時は、歯磨き粉は、まったくの粉であったが、洗った靴の上にその白い歯磨き粉を塗ってより白くしようとしていた人もいた。
 中学生になってはじめて、英語の授業があった。
1年生の最初の英語の時間に先生が言った。
「皆さんは、これから英語という言葉を習います。
もしかしたら、小学校で、算数や国語が分からなかったという人、苦手だった人。
そんな人も英語は、今日から習うのでみんなはじめてです。
得意も苦手もありません。」

私は、その言葉を聞きながら、なるほど・・・と思った。
じゃあ、頑張ってみようかな・・・と。


1年ちょっとして、中学2年の時、兵庫県竜野市に引っ越した。
教科書は、みんな違ったが、唯一、英語だけは一緒だった。
しかも、ほんの少しだけれど、前の中学校の方が進んでいて、習ったところだったので私は良くわかった。

中学生の時のいい思い出があるからか、話せないわりに、
外国に行っても、今も英語には苦手意識がない。

私は、勉強部屋も勉強机もない中学生だった。
したがって、家で予習や復習をしなかったが、あの頃の中学校は、授業中に聞いていれば、分かるのんびりしたものだった。

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Last updated  2021.04.09 12:07:45
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