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【マイ・ベスト・ロックアルバム(上)】から続く↓ 11.Mud Slide Slim and the Blue Horison(James Taylor) ジェームス・テイラーは米東海岸ボストン生まれのシンガー・ソングライター。だが、音楽的にはウエスト・コースト系に分類され、アコースティック・ギターがメインの優しい曲が特徴だ。最初はなぜかビートルズのアップル・レコードからデビューしたが、この頃はパッとせず。米ワーナー・レコードから再デビューしたアルバム「Sweet Baby James」で一気にブレイクした。僕はこの「Sweet…」も好きだが、1枚を選ぶならこのセカンド・アルバム「Mud Slide Slim…」を選ぶ。1971年発表。 12.Harvest(Neil Young) 鼻が詰まったような特徴ある声で知られるニール・ヤングは、カナダ出身のシンガー・ソングライター。多作で数多くのアルバムを出しており、ハードロックからアコースティックなバラードまでレパートリーは幅広いが、音楽的なベースは彼もウエスト・コーストにある。1972年に発表したこの「Harvest」は彼の最高傑作で、名曲「Heart Of Gold」が収録されている。しかし彼もイーグルス同様、自身の最高傑作を超えるようなアルバムはその後生み出せていない。 13. White Album(Beatles) 1位、4位、5位と3枚も選んでいるし、もうビートルズはいいんじゃないかという意見もあるだろう。しかし僕はあえて、このホワイト・アルバム(1968年発表で、2枚組)を入れておきたい。個性あふれる、多彩な曲のごった煮という印象もあるが、スタジオにこもってあれこれ実験的に取り組もうとしていた、まだ仲の良かった最後のビートルズの姿がここにはある。「Back In The USSR」「Obla di Obla da」「While My Guitar Gently Weeps」「Blackbird」「Birthday」「Julia」「Mother Nature's Son」など名曲ぞろいで、お買い得だ。 14. Crosby, Stills & Nash(Crosby, Stills & Nash) 3位に入れたCSN&Yの「Deja Vu」の1年ほど前(すなわち、Neil Youngがメンバーに加わる前の1969年)、Crosby、Stills&Nashのクレジットで制作したデビュー・アルバムである。それまでのロックバンドはメイン・ボーカルがいて、後のボーカルは添え物だったが、CS&Nは3人が対等にコーラス(ハーモニー)をこなすという画期的なロック(ボーカル)グループだった。うらんかんろが参加していたアコースティックのギター・バンドが目標としていたグループでもあり、「青い眼のジュディ」など収録された名曲のコピーに励んだ日々が懐かしい。 15. Beggar’s Banquet(Rolling Stones) ビートルズと並ぶビッグな存在、ローリング・ストーンズ。黒人のブルースに根差したロックを今日でも追求している。ストーンズは実に数多くのアルバムを発表しているが、アルバムとしての完成度で言えば、玉石混交だと僕は思う。しかし、その中でもこの「Beggar's Banquet」(1968年発表)は専門家の評価も高く、個人的にもとても好きなアルバムだ。「Let It Bleed」や「Sticky Fingers」も好きなので迷ったが、これを選んだ。なかでも「悪魔を憐れむ歌「ストリート・ファイティング・マン」がいい。ストーンズが一番元気だった頃の名盤と言って過言ではない。 16.Northern Lights Southern Cross(The Band) ボブ・ディランのバックバンド的存在にしか見られていなかった、The Bandがバンドとしての実力とセンスを見せつけたのがこのアルバム。その完成度は目を見張るばかりだ。評論家やコアなファンの評価は高かったが、残念ながらセールス的には大ヒットとはならなかった。それでも僕はこのアルバムが大好きだ。「It Makes No Difference」「Ophelia」など佳曲ぞろいで、聴きあきない。1975年発表。17. The Stranger(Billy Joel) ビリー・ジョエルも僕がピアノにのめり込むきっかけとなったアーチストだ。彼の代表曲「Honesty」は今も僕の愛唱曲。このアルバムにはタイトルともなっているヒット曲「Stranger」や「素顔のままで(Just the way you are)」も入っていて、社会人になりたてのの頃、僕は毎晩のように家や車の中で繰り返し聴いた。そんな懐かしい思い出がよみがえる、素敵な一枚である。1977年発表。18. Silk Degreest(Boz Scaggs) ウエストコースト・ロックも、このボズ・スキャッグスが登場してさらに洗練度が増してくる。そして、その後ボズの音楽はAORと呼ばれるようになる。1976年発表のこのアルバムは夏のビーチで聴くのもよし、二人だけの夜に楽しむのもよし。「Harbor Lights」「Low Down」「Georgia」「We're All Alone」など素敵な曲がてんこ盛り。おしゃれなジャケットも大好きだ。19. Bobby Caldwell(Bobby Caldwell) ボズ・スキャグスがAORの先駆者だとしたら、ボビー・コールドウェルはAORをさらに洗練させて完成型にした功労者だろう。彼の生み出した音楽は、「ブルー・アイド・ソウル」とも呼ばれた。この代表作は名曲ぞろいで、BARでのBGMにも最高に合うが、日本盤はなぜか「Evening Scandal」という意味不明の邦題が付いている。1978年発表。20. Saturday Night Fever(Beegeesほか) 70年代後半のディスコブームに乗った映画(ジョン・トラボルタ主演)のサントラ盤=1977年発表。アルバムには、ビージーズのほか数多くのアーチストが参加しているが、一番多い6曲を提供しているビージーズがアルバム全体のカラーを決めているのは間違いない。このアルバムのビージーズの曲からはビック・ヒットが数多く生まれ、ビージーズ自身もそれまでのソフト&スローな曲が多い路線を変更せざるを得なかった。ただ、僕自身はディスコ調の曲も素晴らしい出来だと思うが、やはりスロー・バラードの「愛はきらめきの中で(How Deep Is Your Love)」が一番好きだ。 【追記】こうして上下2回にわたってベスト20をみてきたが、アルバムの発表年でみると、1965年のRubber Soul に始まり、1967年=Sgt.Peppers、1968年=White Album、Beggar's Banquet、1969年=Abbey Road、Crosby,Stills & Nash、Led Zeppelin2、1970年=Deja Vu、Bridge Over Troubled Water、1971年=Tapestry、Mud Slide Slim、1972年=Harvest、1973年=Goodbye Yellow Brick Road、1974年=Late For The Sky、1975年=Northern Lights Southern Cross、1976年=Hotel California、Silk Degrees、1977年=Stranger、Saturday Night Fever、1978年=Bobby Caldwell…と、ほぼ15年の間に集まっている。すなわち、うらんかんろの音楽的嗜好・感性はこの60年代後半から70年代後半という時期に固まっていったということが、自分自身で改めて確認できたことも面白かった。 ※CD写真は基本的にTower Record HPから引用しました。御礼を申し上げます。こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2010/08/23
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友人から「お前のベスト・ロックアルバムを教えてくれ」と言われました。普段はあまり考えたこともなかったのですが、いい機会なのでベスト20を選んでみることにしました。選考の基準にしたのは、アルバムの収録曲に駄作が皆無かほとんどなく、繰り返し聴いてもあきないという点です。言葉を換えれば、「アルバムトータルとしての完成度、レベルの高さ」です。 従って、例えば、エルトン・ジョンだと、僕が一番好きな曲は「Your Song」ですが、選んだアルバムには入っていません。同様に、ビリー・ジョエルで一番好きな曲「Honesty」も「下」で紹介するアルバムの収録曲ではありません。さて、うらんかんろが選んだベスト20とは--(上下2回に分けて紹介します)。1.Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band (Beatles) この「Sgt.Pepper's…」を1位とすることに異論のある人はそういないだろう。様々な音楽雑誌のアンケートやランキングで、何度も1位に輝いている名盤中の名盤。1967年の制作・録音なのに、今聴いても古くささがまったく感じられない。1曲、1曲のクオリティの高さ、アルバムの曲の流れ、トータルとしての完成度、どれをとっても奇跡のようなレベルに達している。ビートルズが一番輝いていた頃の最高傑作と言っていいだろう。これを聴かずして、ロックを語ることなかれ、だ。 2.Tapestry (Carole King) 2位には、僕は迷わずこれを選んだ。キャロル・キングはシンガー・ソングライターの草分け的存在。60年代初めから作曲家としてすでに名声を確立させ、70年代からは歌でも我々を魅了し続けてくれる。名曲「You Got A Friend」の入ったこの「Tapestry」(1971年発表)も、ロックアルバムのベストランキングで必ずベスト10に入る不朽の名作だ。駄作が1曲もなく、僕は今でも、年に何度も心地よく聴いている。68歳の今も現役バリバリで活躍を続けるキャロルに乾杯!3.Deja Vu(Crosby, Stills, Nash & Young) 米ウエスト・コースト系ロックが好きな僕は、今回のランキングでもその系統のアーチストを数多く選んでいる。ウッドストック・コンサートで衝撃的なデビューを果たしたこの4人組みのCSN&Yは米(Crosby, Stills)、カナダ(Young)、英国(Nash)の混成チーム。だが、多国籍だからこそ、このような複雑で素晴らしいアコースティック・サウンド&コーラスワークが生み出せたのではないかと思っている。アルバムの中でも「Our House」が大好きで、うらんかんろのBarでの愛唱歌でもある。1970年発表。 4.Rubber Soul (Beatles) 「Sgt.Pepper's…」より2作前、1965年に発表されたアルバム。収録曲では「Michelle」「Drive My Car」「Norwegian Wood」「In My Life」などが有名だが、トータルとしての完成度でも「Sgt.Pepper's…」に決して負けない。何よりも、ビートルズがその音楽的センスをどんどん発展・充実させていった軌跡が最もよくたどれるアルバムだと思う。Goergeが作った「Think For Yourself」もあまり目立たないがもっと評価されていい佳曲だ。5.Abbey Road(Beatles) 1969年発表。ベスト5にビートルズを3枚も入れるのはやり過ぎと言われるかもしれないが、発売と同時に買ったLPに初めて針を落とし、「Because」に始まるB面の9曲のメドレーを初めて聴いた時の衝撃は今でも忘れられない(「Come Together」「Something」「Oh,Darling」「Here Comes The Sun」など収録された他の名曲もかすむほど…)。偉大なグループが解散前に見せた最後の輝きがこの1枚だったのかもしれない。同時期に録音したアルバム「Let It Be」よりも、僕は好きだ。 6.Bridge Over Troubled Water (Simon & Garfunkel) サイモンとガーファンクルは現在でも音楽活動を続ける息の長いデュオ。フォークっぽい音楽でデビューしたので、ロックに含めるのに抵抗のある方もいるだろうが、彼らが音楽的な影響を与えた世界(アーチスト)を考えると、やはりロックだろう。デュオで何枚もアルバムを出している彼らだが、その存在を偉大ならしめたアルバムはこれに尽きる。全世界で数千万枚も売れた理由は説明せずとも、聴けばよく分かる。個人的には「明日に架ける橋」のピアノを一生懸命コピーした懐かしい思い出がよみがえるアルバムだ。1970年発表。7.Goodbye Yellow Brick Road (Elton John) エルトン・ジョンは僕にピアノという楽器に挑戦するきっかけを与えてくれた人だ。名曲「Your Song」と出合うことがなければ、僕はきっと一生ピアノを弾いていなかったと思う。60年代末にデビューしたエルトンも、今なおエネルギッシュに活動するアーチストの1人。多作な彼はたくさんのアルバムを出しているが、完成度の高さではやはり、これが一番(当初は2枚組LPで発表された)。エルトンというアーチストの多彩な、幅広い音楽性を感じさせてくれる。1973年発表。 8.Led Zeppelin 2 (Led Zeppelin) Zeppelinも、活動期間は短かかったけれど、ロックの音楽史では欠かせないグループだ。名曲「天国への階段(Stairway To Heaven)」のほか、素晴らしいアルバムを数多く残している(1st~4thのアルバムは特に良い!)が、トータルの完成度という点で僕は、1969年発表の、このセカンドアルバムを推す。学生時代、買ったLPを文字通り針が擦り切れるほど聴き込んだ。「Heart Breaker」のギターフレーズもよくコピーした。 9.Hotel California (Eagles) イーグルスは70年代半ばから活動を始めた米ウエスト・コースト出身のバンド。ウエストコースト・サウンドの軽快で、メロディアスという特徴をよく体現している。グループがブレイクするきっかけとなったのがこのアルバム(1976年発表)。イーグルス最大のヒット・アルバムになったが、残念ながら、彼ら自身その後、このアルバムを超える一枚は生み出せなかった。アルバムタイトルとなった1曲はもちろん、どの曲も印象的な素晴らしい曲ばかり。 10.Late For The Sky (Jackson Browne) ジャクソン・ブラウンも70年代から活動を始めたウエスト・コーストを代表するシンガー・ソングライター。イーグルスやジャクソン5にも曲を提供していた。素朴な味わいある声、アコースティックなサウンド、親しみやすいメロディーで知られる。大ヒットした曲もないし、爆発的に売れたアルバムもないけれど、コアなファンに支えられて60代に入った今も地道に音楽活動を続けている。1974年発表のこの「Late For The Sky」はそんな彼の最も評価が高いアルバムだ。【マイ・ベスト・ロックアルバム(下)】に続く ※CD写真は基本的にTower Record HPから引用しました。御礼を申し上げます。こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2010/08/22
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うらんかんろの楽天ブログ「酒とピアノとエトセトラ」は2004年11月にスタートし、まもなく6年を迎えます。 この間、インターネットの世界を通じて、さまざまな素晴らしい出会いがあり、数多くの皆さんから共感や温かい励ましのコメントを頂き、貴重な情報交換の場ともなりました。この場を借りて、あたらめて厚く御礼申し上げます。 一方で、当初の目標であった「ブログを通じての双方向での交流・情報交換」は、ある程度の達成することが出来たのではないかと考えております。昨今そんなことなどをあれこれ振り返っていた矢先に、先般ブログでもお伝えしましたように、パソコンが突然壊れ、大切なソフト類、データ類(拙著「今宵も、BARへ…」のデータも含め)のかなりの部分が失われるという事態に見舞われました。 新しいパソコンは購入したものの、ソフト・データ類の復旧・復元にはまだ相当な時間がかかることもあり、ブログの更新もままなりません。加えて、うらんかんろ自身の精神的なダメージも少なくありません。そこで大変申し訳ないのですが、当面ブログへのコメントに丁寧に返信する余裕も十分にないことから、皆さまからのコメント受け付けは当分の間、中止させてもらうことをどうかお許しください。 なお、「BAR巡りや酒類、音楽などについての情報発信」に関しては、余裕ができましたら少しずつ再開したいと思っています。これまでと同様、皆さまのBARやお酒、音楽との出会いに少しでもお役に立つならば、それに勝る喜びはありません。今後とも「酒とピアノとエトセトラ」を、何卒よろしくお願いいたします。 うらんかんろ【追記20110401】2011年4月以降、楽天ブログ登録者の皆さんに限って、コメントの受け入れを再開しています。【追記更新20120301】2012年3月から当分の間、すべてのコメント受け入れを再開いたします(※4月28日をもって終了しました)。【追記更新20121008】コメントの受け入れは現在、楽天ブログ登録の方に限定させていただいております。何卒ご了承ください。
2010/08/01
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