Mom's Diary from Tokyo
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このお子さんたちは、主たる学習言語を、中国語から英語に移行したことになりますが、5年生で主たる学習言語をスムースに移行させる場合、どれだけの下地がいるか、それは相当な時間を、第二学習言語にも費やしてきているのです。このまま、アメリカンカリキュラムで高校を終え、アメリカの大学に進むという展望です。中国語は、必然的に第一言語から第二言語へと移行することになります。学習言語としての中国語をこれからどこまで伸ばせるかはまだ未知数ですが、小学校4年生の過程を終えているので、少なくとも4年生の読み書きはでき、また、生活言語としての中国語は、台湾に住んでいるわけですから保たれ、進歩もすると思われます。お父さんが英語圏、お母さんが台湾人の場合も、似たような例が多いです。いつ、現地校からアメリカンスクールやインターナショナルスクールに移るかという点については、ケース・バイ・ケースですが、小学校中学年、高学年あたりが多いように見受けます。小学校高学年からは、宿題、家庭学習の量も増え、両方の学習言語に十分な時間を割くのは困難になりますので、第二学習言語に、かける時間は減らす必要がありますし、必然的に減って来るのです。また、特に両親とも英語圏の場合、英語でホームスクーリングして、現地校にもアメリカンスクールやインターナショナルスクールにも通っていないことがあります。しかし、台湾で生活して行くには、中国語が話せないことには不便ですし、子供も、現地の学校以外のコミュニティー(サッカーチームなど)に属していたりして、かなりの生活言語を身につけている場合があります。特に、ミショナリーの場合は、ご両親も相当中国語を勉強されていますし、現地の教会のコミュニティーのなかで育つその子供たち(ミショナリー・キッズ)は、生活言語もそうですが、聖書の中国語用語(特定範囲の学習言語と言ってもよいかもしれません)も身につけています。このように、台湾では、現地校からアメリカンスクールや、インターナショナルスクールに転校する例が多くあります。見通してとしては、そのまま英語圏の大学へ進学という前提です。反対に、アメリカンスクールから、現地校へ転校という場合もありますが、これは、台湾の大学への進学を視野に入れてのことです。しかし、特に、ご両親とも台湾人の場合、もっと複雑な形態を取ることがあります。台湾は、アメリカ、カナダなど二重国籍の子供がいて、その多くは海外の大学で学びます。しかし、中国語は母国語であり、民族の誇りですから、例え、見通しとして海外の大学に進学させるつもりでも、両親の中国語の読み書きに対する要求度が高いように思われます。台湾人は口を揃えて、英語より中国語が難しいと言います。私は、初めは、どの言語も極めるのであれば、同じ労力と時間がいると思っていましたが、中国語を勉強したり、学校で教えることを見て、そういう意見ももっともだと思うようになりました。例えば、日本語と比較しても、中国語はすべて漢字で、それをすべて読み書きできるようにならなければならないのです。また、成語と言って日本語の四文字熟語にあたるものがありますが(四文字熟語はもともと中国語から来たものですね)、これも膨大な数で、その成語は、中国の歴史の物語から来ているのです。さらに、唐詩に代表される、詩歌・・・中国語の歴史は、英語の歴史とは比べられません。中には、現地校とアメリカンスクールを行ったり来たりする例もあります。もちろん、アメリカンスクール在学中は、家庭で、学習言語としての中国語をしっかりフォローしています。そして、二言語とも中学以上のレヴェル、そして第一学習言語は、高校卒業レベルで大学に進学している驚嘆すべき例もあります。
2012.10.20
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