老父のつぶやき

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2026年05月30日
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カテゴリ: 視・紙・誌面から
姫路市の小中一貫校で中学2年対象の理科実験で事故があった。報道各機関、以下のように伝えている。

神戸新聞


NHK


朝日新聞兵庫版



神戸新聞の報道が最もお粗末だ。炎色反応は高校で習うと思うが、特定の金属(または金属イオン)が燃焼するときに特定波長の光を発するのが炎色反応である。ちなみにカリウムは紫になる。記者はこの事を理解していないと思われる。

NHKは実験をあまり詳細に伝えていない。教育委員会の発表を並べただけのように感じる。

朝日新聞は私が誌面をスマホで撮ったままの写真なので見にくくて恐縮だが、具体的に、また正確に書かれていると思う。

塩素酸カリウムは酸化性個体の危険物1類の薬品である。朝日新聞の記述通り、砂糖と硫酸とを混合すると発火する。これが朝日新聞の記事のように上手くいかなくて、アルミホイルに包んで捨てるなど、自殺行為と言っていい。中学校の理科室でどんな設備があるかは分からないが、大量の水に廃棄する方が遥かにマシというものだ。

学生実験で合成の実験を実験書に従ってやっているときに先生から「君らがやっているのは実験とは言わない。ケミカルクッキングだ」確かに手引きの通りに試薬を混合・溶解・加熱・冷却などしているだけだったからご指摘のとおりだ。卒論に入ってから、問題の抽出、推論、実験、考察という仕事ができるようになったのだが、教育学部の理科実験は受けたことがないので実態はわからないけれども、クッキングに近いものではなかったのかと思われる。

塩素酸カリについても、小学校の時の先生が、二酸化マンガンと混合して加熱し、酸素を発生する実験をして見せてくれたが、「この実験は爆発の危険があるから大人になるまでやっちゃダメだよ」という説明をしてくれたので子供心に「危険な薬品」と記憶している。ちなみにこの先生は化学工場で仕事をしていたが、戦後神戸大学の夜間部に通って教員免許をとった人だった。安全教育も受けておられたのだろうと思う。

件の理科教師がどんな経歴の持ち主かはわからないが、安全確保は生活の中でも重要なことだ。これをやったらどうなるか、は十分な推論と経験のもとに行われるべきもの。報道側ももう少し科学の知識を持って、不自然な記事を流さないようにしてもらいたい。基本的に炎色反応なんて水溶液で実験するもので、仮に紫色を出すなら、「塩化カリウム」という安全なものを使うはずだ。





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最終更新日  2026年05月30日 22時08分32秒
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