SALT OF THE EARTH

SALT OF THE EARTH

2005/01/24
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カテゴリ: 読・聴・観
日曜日は続きはまた、なんて書いて結局書かなかった・・・
今書いてるのも実は26日なんですけど。

日曜は午後娘が昼寝に入ったのを見計らい、ビデオを見た。
冷めるのがイヤだからコーヒーを小さな水筒に入れて用意し、
ちょっとしたスナック菓子を抱えTVの前に座る。
はぁ~最近めっきりこういう時間を作るのが思い通りに行かず、
前はこうして一人で夜を過ごすのが「自分の時間」で至福というと言い過ぎだが楽しかったのが懐かしい。

うちのボスからずっと見るように言われてた「ひまわり」
ソフィア・ローレンは本当にスタイルがいい!顔も高貴で・・・
あの眉の細さとか(笑)ワンピースなどは時代感だが、今見ても結構素敵。マストロヤンニは日本人好みな男性だわ。ちょっと情けなさも醸しつつ味わいのある可愛い男、ですね。今でいうとブルース・ウィリスに感じが似てるような。
そしてあのロシア人妻の女性がまた綺麗で可愛い。ローレンに対して少女のような可憐さである。

終戦になり復員してくる夫や息子を、列車の駅で写真を掲げて探す
女たち・・・ストーリーの佳境でもないのに私はここでぐっときてしまった。どうしても女だから女の立場で考えてしまう。
愛する相手が見つからない、あの不安、焦燥感、怖れ・・・それが実感として(勿論そんなことは体験してもいないが)沸きあがってくる。特に亭主と息子がいる私には切実な思いだ。ああして半ば取り乱して探し回るのだろうか・・・
そしてわずかでも望みがあるなら。現実に死を確認しない限りは生きていると信じたいのが当然である。
それにしてもシベリアでの兵隊達の最後が語られる部分は本当につらい。それを聞いた主人公の胸中を思うとまた待つしかない女性の立場で考えてしまうのだが、一体誰が何の権限があって自分の愛する家族をそんな過酷な目にあわせるか怒りを通り越すというものだ。
戦争のもたらす一番「シンプル」な悲劇だ。
しかし主人公にはそれ以上に生きていると信じたい思いが勝るのだろう。
そしてなんとロシアまで行って探し、遂に探し当てるのだが・・・

前に七詩さんもこの映画のことを書かれていたし、うちのボスも
「知らなければよかったってことがあるのかもしれないな」とも言うが実際にはどうだろう。わずかでもある可能性を捨て切れないのも現実だ。それがある限り絶対に諦めない。
ボスも北朝鮮拉致事件に絡ませこの映画のことを話したことがあるが、悲しい現実が仮にあろうとも愛する者の生死を確かめたい(勿論生きていることを信じたい)のが本当なのだろう。
残酷な事実があるかもしれないから「知らない方がいい」ということは決してないのだろう。少なくとも当事者には・・・

戦死者の埋もれる地に咲き乱れる「ひまわり」の花々。
ロシアにひまわりがあるのもなんだか驚いたが、夏の花で健康的な
イメージのこの花がテーマ音楽と重なりなんと悲しげなことか。
「禁じられた遊び」もそうだが、戦争を扱うと戦闘シーンになってしまうアメリカ映画より、小さい単位での「戦争がこわすもの」を描くものが現実的に悲しい。この映画自体は戦争に翻弄された男女の運命を描いたのであって、
戦争に重きを置いているのではないのかもしれないが。











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Last updated  2005/01/26 07:12:30 AM
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Comments

slash555@ Re[1]:介助犬の立場(09/09) 優遊悠さん 最近はツイッターに移行し、…
優遊悠@ Re:介助犬の立場(09/09) このような記事を書いて下さり、ありがと…
マイコ3703 @ Blogを拝見させて頂きました(*^^*) ふむふむ!と私にもあるある!と感じてし…
いぶら @ Re:危うい年代(02/26) 姐さんご無沙汰。っていっても他で話して…
slash555@ Re[1]:重い日だった(02/01) 七詩さん 後日知りましたが、後藤さんは…

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