SALT OF THE EARTH

SALT OF THE EARTH

2010/06/26
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カテゴリ: 読・聴・観
東急線で配布されてるフリーペーパー「 Salus
通勤時間がそれほど長くない私にはちょうどよい読み物。
長い小説などを書くのはすごいと思う一方で、こういうところに載っているエッセイ、記事って限られた字数でほぉ?と思うことを書いているのが感心する。
やっぱりプロが書くと違うなぁって。

で、「ちょっとニュースなクラシック」の今回のお題は「ボレロ」

「反復は快楽なり」 と始まる。
「多くの人にとって、日々はおおむね繰り返しでできている」
「毎日なにをすればいいのかわからず、常に昨日と違った今日が訪れるというのは恐ろしいことである」


だから反復の音楽の代表であるボレロも心地よいのだろう、という。
わかる。
テクノのレイヴパーティーなんて、それでトリップしようというんだし、
Stonesの「悪魔を憐れむ歌」をコンサートで聴いた時は、その効果を実感したものだ。

TVなどで聴いたことはあるものの、恥ずかしながらボレロをすべて通しで聴いたことはない。
Salusのエッセイに戻ると、ボレロのメロディは2パターン、これを延々繰り返す。
同じリズム、メロの反復だが、そこにある変化は楽器を変えていくということらしい。

「繰り返される日常のなかにも、いくらかの彩りは必要だ」

同じような毎日がつまらないという人がいる。
私も殆ど判で押したようなパターンで暮らしているから、そんな気にもなる。
しかし、まったく同じ日なんてないんだ。
毎日同じで退屈だという人にボレロは同じように退屈かもしれない。
「同じメロの繰り返しじゃないか、つまらん」という人と、
音色の変化を楽しめる人がいるのだろう。
そういう人こそ幸せを見つける能力の高い人だ。

そしてまた、記事で知ったことだが、ラヴェルは50代にボレロを作曲した後、
「体の能力が徐々に奪われていく進行性の病」にかかったという。
体の動きの制御や能力低下、言語や記憶の低下、というから認知症のようなものだろうか。
繰り返そうにも繰り返せない日々。
記事は 「日常の反復。これこそボレロ以降のラヴェルが決して手にすることのできなかった喜びだろう。」 と結ぶ。
私ごときはまた「退屈」とか言い出すのだろうが、
退屈しか見出せないことが退屈なんだろうな。

蛇足:ボレロに似た曲としていつも思い浮かぶのが「水戸黄門」とDeep Purpleの・・・なんだっけなw






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Last updated  2010/06/26 08:48:03 AM
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Comments

slash555@ Re[1]:介助犬の立場(09/09) 優遊悠さん 最近はツイッターに移行し、…
優遊悠@ Re:介助犬の立場(09/09) このような記事を書いて下さり、ありがと…
マイコ3703 @ Blogを拝見させて頂きました(*^^*) ふむふむ!と私にもあるある!と感じてし…
いぶら @ Re:危うい年代(02/26) 姐さんご無沙汰。っていっても他で話して…
slash555@ Re[1]:重い日だった(02/01) 七詩さん 後日知りましたが、後藤さんは…

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