February 1, 2010
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カテゴリ: 裏札幌案内
新年を期してスタートするつもりだった新企画。1ヶ月遅れたが、そのせいでおもしろい店の紹介から始められることになった。

旅行は好きだが、観光は好きではない。観光客も観光客相手の商売をしている連中も嫌いだし、観光客と見られていいことは何もない。それに、名所旧跡を見たからといって何がわかるのか。

北海道はゴールデンウィークになると観光客がぐんと増える。クラーク博士の像や時計台、ラーメン横丁の入り口などで何度写真を撮ってやったかわからない。そしていつも思う。こんなものを見ただけで、いったい何がわかるのかと。そして何が面白いのかと思う。

しかし外国や知らない町に行くと、ガイドブックをなぞっている自分に気づく。そのたび、いけない、また観光客をやってしまったと反省する。

たしかに短い日数なら、主な見どころをまわるだけで終わってしまう。しかし観光などしなくても、その街で人がどんな言葉を話し、どんな暮らしをしているかをかいま見る方が、つまり「現地人体験」をする方が何倍も、いや何十倍も印象的な体験となって記憶に残るだろう。

そういうことをわかった人が増えているから、クルージングや体験型旅行をする人が増えているのだろう。

人間は記憶の束である。思い出の束と言ってもいい。人生は、どれだけ記憶に残る思い出を積み重ねることができるかで決まる。そうでない人生は虚無だ。無ではない、虚無なのだ。

旅こそは記憶と思い出の重要な柱を占める。日常のルーティンではないからこそ記憶に残るのだ。逆に言えば、旅に出なくても、日常のルーティンから離れることさえできれば、思い出と記憶を蓄積できる。

トラベルの語源はトラブルであり、トラブルこそが記憶と思い出の重要な部分を占める。トラブルという言葉が強ければハプニングと言いかえてもいい。ハプニングが起こりそうな、つまり想定外のことが起こったり思いがけないものや人に出会ったりしそうな場所に出かける、それを旅というなら、人生は旅であるべきであり、旅でない人生は生きるに値しないとさえいえるだろう。

以上のような単純で明快な真理を理解しない人間の、本ブログへのアクセスを禁じる。






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最終更新日  February 1, 2010 03:35:24 PM
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