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「伊豆の旅」準備17、北条時政の願成就院で、運慶作の仏像を見ました
10月6日の下見の時ですが、中伊豆にある願成就院を見てきました。
静岡県伊豆の国市寺家83-1 電話055-949-7676にあります。
小さなお寺です。
「願成就院」の名は、今回、はじめて知りました。
北条時政のお墓と、運慶作の仏像があると聞いたことによります。
門をくぐって、本道へ通じる参道のわきに、
願成就院のいわれを刻んだ石碑がありました。

あらためて、鎌倉幕府について、調べてみました。
幕府は、源頼朝によってつくられましたが、
源頼朝、二代将軍頼家、三代将軍実朝、この三代で源氏は途絶えています。
その後の鎌倉幕府は、有力御家人の13人による合議制だったようですが。
実際には、「執権」がトップに立つようになります。
その初代の執権が北条時政、この寺をつくった人でした。
その時政の後も、引き続き北条氏が執権を世襲していきます。
二代の北条義時から、泰時、時氏、経時、時頼と続き、
元寇の時の北条時宗は七代です。
さらに貞時がつづき、鎌倉幕府の最後が九代執権の北条高時となります。
この時政に始まる9代にわたった北条氏の執権、それが鎌倉幕府だったんですね。
その北条氏の氏寺とされた願成就院ですが、
もともとは729年、聖武天皇の天平元年に創立と伝えられてるそうですが、
「吾妻鏡」によると、1189年に北条時政(1138-1215・78歳)によって、
源頼朝の奥州藤原氏討伐にあたって、必勝を祈願して建てたと書かれているそうです。
この願成就院の名前の由来は、ここにあったんですね。
その当時は、北条時政が、大御堂、南塔を建立したそうです。
その後も、二代執権・北条義時が、亡父時政の供養として南新御堂を建て、
三代執権・北条泰時が、北条御堂と北塔を建立したそうです。
この当時は、今の小さなお寺とは違って、本格的な寺院建築であり、本堂も、塔も、池も、伽藍もあったそうとう立派な寺院だったんですね。
北条時政という人は、源頼朝の正室・北条政子の父です。
なかなかに、策略家であり、波乱な生涯だったようです。
頼朝を支えた有力御家人の一人でしたが。
1199年に鎌倉幕府の征夷大将軍・源頼朝が死去します。
源氏は頼朝、頼家、実朝と三代にわたり征夷大将軍を引き継ぎますが、
その後の将軍は名目上の存在にされていったようです。
1200年には有力御家人13人の合議制で幕府を運営するようになり、
1203年には、北条時政が初代執権になります。
ところが、執権・北条時政は、1205年7月20日に三代将軍実朝を将軍職からはずそうとして画策します。
それが、身内の中からも反発をかって、逆に執権を外されます。
そして、伊豆へ強制的に出家させられました。
時政の最高実力者・執権の立場は、2年程度しか持たなかったわけです。
その後、時政は、政治の表に出ることはなかったといいます。
伊豆に蟄居した時政の所在は、この願成就院だったのでしょうか。
北条時政は、1215年に78歳で亡くなります。
現在、そのお墓は、願成就院の山門をくぐった左側にあります。

その後の歴史の流れを見ると、願成就院は二度の大きな戦果で焼けている。
最初は、1491年に北条早雲の急襲で焼けた。
二度目は、1590年に太閤秀吉が小田原攻めの時に、韮山城を攻撃し、その時に焼けてしまったそうです。
現在のお寺は、江戸時代、1779年(寛政元年)に建てられたものだそうです。
この願成就院には、注目されることがあります。
運慶作の5体の仏像があります。30代半ば作だそうです。(この寺の宝物殿にあり、拝観は出来ますが、
カメラ撮影は禁止なので、写真紹介は出来ません)
1.本尊阿弥陀如来像、2.毘沙門天像、3.不動明王、4.矜羯羅(こんがら)童子、
5.制叱迦(せいたか)童子の5体です。
仏像の体内から、これは運慶が時政の依頼により造った、とのことわり書の板が出てきたのでわかりました。
当地の度重なる戦火にも、地震にも耐えて、それらは奇跡的に現代に伝えられたわけです。
あの東大寺の南大門の運慶が、若いころに伊豆や鎌倉まで出てきて、仏像を彫っているんですね。
北条時政にこわれて、仏像をつくったんですね。
この宝物殿には、その他にも、北条時政や北条政子の像があります。
今は、たいへん小さなお寺の願成就院ですが、
「つわものどもの夢の跡」で、
鎌倉の歴史にとっては、たいへん重要な意味を持つお寺でもありました。
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