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日本の民主主義の歴史、自由民権資料館を見る
2月4日、知人を案内して町田の自由民権資料館を見てきました。ここは多摩が誇れる、日本の民主主義を拓く運動の資料館です。
「そちらにある自由民権の資料館を、見たいんだけど」
知人の方からリクエストがあったんです。
それで、今回、あらためて回ってみたんです。
多摩は明治10年代の自由民権運動の中心の一つでもあったんですよ。この施設も、民権家の村野常右衛門が1883(明治16)年につくった道場「凌霜館」の地です。
幕末には横浜が開港して、欧米諸国との貿易がはじまります。
全国から八王子に集められた絹などの産物が、ここを通って横浜に運ばれた。商品交換するとなると近代の知識や文化が欠かせなくなります。
この片田舎でも、大きな自由民権運動が巻き起こっていったんですね。
1889(明治22)年の大日本帝国憲法や、翌年の第一回総選挙が行われましたが、
それに先んじて、1879(明治12)年には第一回県議会選挙と県議会がひらかれます。
国会開設、憲法制定、言論の自由などを要求した自由民権運動ですが。
ここに展示された資料はすごいんですよ、多くの貴重な資料が集められています。
この神社ののぼりは、この近くに住んでいた指導者の石坂昌孝(まさたか)がかいたもの。
お酒を5升のんで、力を込めて書いたんだそうです。
これだけの字を書くと、一字で筆がだめになるくらいだそうです。
その近くに住んでいて、
この地にある歴史の宝を知らないなんてことは、じつにもったいないことですよね。
今の東京都と神奈川県の境界にしてもそうなんです。
この三多摩の地が神奈川県から東京に移管したのは、単に水利問題だけじゃないんですね。
民権運動への対策でもあったんです。
もう一つ、感じた点があります。
自由民権運動は、大きな妨害との闘いでもあったんですね。
当時、集会は、事前に発言内容の届け出が義務付けられていたそうです。
警察の許可が必要なんです。
少しでも届けと違ったことを話すと、立ち会っている警察官から『弁士、中止』だそうです。
その通り話していても、聴衆がざわつき出すと、それだけで『弁士、中止』でそうです。
要するに、立ち会っている警察官の胸先三寸の判断で、『中止』にさせられたんですね。
こんなことが考えられますか? でもそれが歴史の事実なんです。
こうした線上に、1910(明治43)年に大逆事件がでっち上げられ、
1925(大正14)年に治安維持法がつくられたんですね。
「第一条 国体を変革し、又は私有財産制度を否認すること目的として結社を組織し、又は情を知りて之に加入したる者は、10年以下の懲役又は禁固に処す」
これがどんどん拡大解釈されて、警察の「疑いあり」との胸先三寸だけで、
共産党はもちろん、野党や、学者研究者、多喜二などの文学者、はては自由主義者から宗教家まで、たてつくやつはどんどん取り締まっていったんですね。
この歴史的な事実が、厳然として存在しているわけです。
その原型が、すでに自由民権運動の、この時代から始まっているんですね。
「讒謗律」「新聞紙条例」「集会条例」と、次々に民主主義を否定する法律が出てきています。
これらの法律について、たとえほんの一つでも日本国政府は反省してますか。
戦後の政権政党は、これの反省をまったく口にしてないんですね。
憲法が、人権規定を詳しく書き込んでいるのは、それを再現させないための配慮からなんですね。
常識的に憲法に縛られてますが、踏み破りたがる指導者がいるんですね。
その憲法の配慮は当たっているんです。
今またしても、この国会に憲法を覆す「共謀罪」を出そうとしているんですから。
それが無くても、犯罪は現行法で取り締まれるんですよ。
それなのに、あの手この手で、安倍政権はやってくるんですね。
内心を処罰する危険があるとの指摘に、
「妄想されている」(安倍首相)などと言ってますが、
歴史に無反省な人が、いくら口先でそんなことを言ったとしても、信じられないんですね。
いくらでも実績があります、しみついた体質なんですから。
「憲法を守る」といいながら、戦争法を強行する。
そして、自衛隊を海外の危険な地に送りだしているわけですから。
戦後の民主主義をひっくり返したがっている人ですから。
さて、ここの展示室には、案内文が添えられていました。
その付録にあった年表をみていると、
以上のような現在と歴史への危惧が連想されてくるわけです。
まあ、現在の問題というのは、
この自由民権運動の民主主義を守り発展させようとした努力と、それを抑えようとした力、
そうした対立の歴史の延長線上にあるということです。
今という社会を、いろいろ考えさせてくれる「自由民権資料館」でした。
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