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2015/06/18
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ネタも切れ気味なので、本日は本のご紹介。
テレビでドラマ化されましたし、この本自体がベストセラーなので、私が詳しくご紹介する必要もないのですが、簡単にいいますと、父と子の物語です。
私はドラマを見ておらず、この本だけを読みました。

この本の中には、三組の父と息子が登場します。
主人公と中学生の息子。
5年前の交通事故で死んだ父と6歳の息子
主人公と、主人公の父親。

新しい自動車を買ってドライブに出かけた先で事故を起こして同乗の子どもを巻き添えにしてしまった親子が、成仏できずにワゴンに乗ってさまよっています。
そのワゴンに、家庭が崩壊してさらにリストラにあい、「死んでもいい」と思っている主人公が乗り込んで、「ひどい人生」のターニングポイントとなった過去を訪れる、という設定。
そこになぜか、病院で危篤状態のはずの大嫌いな父親が、主人公と同い年で合流してきます。

ということで、物語はいろいろありまして、父と子の関係、家族の関係を見直していくということになります。

「親の心子知らず、子の心親知らず」といいますが、本当にそうですね。
うちには二人の男の子がいますが、すでに就職し、親元も離れ、次男はすでに二人の子持ち。
ただ、私自身が「流星ワゴン」の主人公になる可能性だってあったとも思うわけです。
思えば、前にいた会社に就職して、営業マンになり、帰宅は常に9時過ぎで、育児といえば妻に任せっぱなし。
子どもの寝顔だけを見るような毎日で、かろうじて休日には子どもと遊んでいましたが、間違いなく「育メン」ではありませんでした。
子どもがだんだんと成長し、小学生になったころに広島に帰ってきて、仕事は営業からカタログ製作などの広報的な仕事になりましたが、さらに帰宅は遅くなりました。
うちの奥様によれば、うちの子も小学校から中学校にかけて、いろいろと問題があったようで、掃除時間に箒を振り回して女の子にけがをさせたり、暴れはじめたり・・・。
どちらかといえば問題のある子だったのでしょう。
私自身、小学時代はかなり問題のある子でしたし。

今思えば、「仕事が忙しい」を理由にしていろんなことを妻に任せっぱなしにしていたなあ、とも思います。
私自身が子どもの教育に努力したという記憶がほとんどないので、妻の努力や子どもたち自身の努力があってなんとか「流星ワゴン」にならなくて済んだのか、とも思ったりしますね。
幸い、家庭内暴力とか、不登校とか、そういった問題になることなく、なんとか今を迎えました。
これは、やっぱり、妻に感謝すべきことなのだろうと思います。
確かに、仕事は一所懸命したと思いますが、家庭のことはどうだったろうと考えると、ちょっとお寒いです。
とはいえ、私と同世代のお父さんは、少なくとも私も同僚たちは似たようなものだったでしょう。

父と子の関係、というのはなかなか難しいです。
もう一度子供たちが生まれたころに戻れたら、もっといい子に育てることができるかというと、きっとそういうものでもないのでしょう。

母と子という関係は、意外にいつまでたっても変わらないように思いますが、父と息子の関係というのは、年齢とともに大きく変わっていくように思います。
十代では大きく反発し、父のようには生きたくないと思い、
二十代になると少しずつ父の苦労が分かり始め、
三十代になると、だんだんと小さくなる父の背中に哀愁を感じるととに、父の人生を認める気持ちになり始め、
四十代になると、明らかに年老いていく父を見ながら、親孝行を考えるようなる。

父と息子の会話は決して多くありません。
少なくとも、私の場合は。

「元気にやっとるか」というその程度の言葉に、父をいうのは精一杯の気持ちを込めているのだということも、分かってきます。
息子が里帰りすると、母親は一生懸命面倒を見ます。
息子たちがそっけないと文句を言ってますが、子どもたちが小さかったころと変わりません。
母親にとって、子どもはいつまでも子ども。
父親はというと、いつまでも息子との距離感を測りかねて、言葉少なに近況を確認することくらいしかできません。
しゃべりすぎると、親子喧嘩になったりすます。

父親というのは本当に不器用だなあ、と思います。

「流星ワゴン」には、そんな不器用な父親が三人出てきます。

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Last updated  2015/06/18 12:38:25 PM
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