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2021/03/22
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カテゴリ: 仕事に関連して

先週の金曜日の話になりますが、廿日市市の串戸保育園の見学会があり、うち(WOODPRO)
の社長とともに、行ってきました。
今年4月の開園を予定している串戸保育園は、木造の保育園で、内外装に県産の木材をふんだんに使った保育園です。
実際、表面的にも「樹脂」らしきものはほとんど見えない完成度の高さです。
建物に入った瞬間に、ふわっと木の香りがして、とても気持ちがいいです。
廿日市市は昔から木工が盛んで、けん玉発祥の地とされています。

今回の見学会は、「ひろしま木造建築協議会」の主催で行われたものでした。
建物の概要の説明なども行われましたが、特に興味深いと思ったのは、事業主の「社会福祉法人にこぷらす」の吉本理事長のお話の中の
「この保育園には、ちょっと危険と思われる場所をいくつか用意しました」という話。
何でもかんでも過保護に守られていては、子供は成長せず、かえって危険を察知する能力が欠如した人間になりかねませんね。
もちろん大事故につながるようなものはまずいのでしょうが、子供たちが自ら危険を察知し、回避しながら遊んだり、学んだりできる環境というのは、大切です。
特に、幼児期にこそ、そういった経験することが重要だと思います。

さて、この建築物に大きくかかわった人として4人の方が紹介され、建物に関しての話がありました。
一人が、事業主の「社会福祉法人にこぷらす 吉本理事長。
次に、設計者の「株式会社KIworks」の井手口代表
そして、施工者の「下岸建設」
さらに、木工事の施工協力として、地元廿日市の「永本建設」の永本社長。
それぞれに、とても興味深いお話でしたが、特に、木造建築を専門とする地元の永本社長のお話は興味深いものでした。
ということで、永本社長。
この見学会にお誘いいただいたのも、永本社長でした。

永本社長の話の中に出てきた、一つの話は、「地域への貢献」。
県産材を使い、地元の業者、職人さんを使って工事をすると、地域への波及効果は膨大になる、とのこと。
確かに、鉄筋コンクリートで作ってしまえば、仮に予算は同じであっても、材料の多くは鉄鋼メーカーとか、セメントメーカーとか、大手建材メーカーとかの材料がほとんどで、地域にはあまり貢献しませんね。
大きなレッカーや、ミキサー車がやってきて、うるさいし、危ないし、地域の方も迷惑なばかりでしょう。
確かに、木造の建物というのは、「手がかかる」。
板の一枚一枚を大工さんが張っていかなければなりません。
ただ、その分、それだけの仕事も生まれてくるので、保育園を作る、ということから生まれた諸々の効果は、残った建物以上だということでしょうね。
資料によれば、
工事に関わる延べ人工数は、2543人工。
廿日市市、広島市の企業だけで全体の97%にあたる8億3000万円になるとか。
そして、この建物に使用した208立米のうち、80%近くが県産材です。
こういった木造の大型建築物がどんどん立つようになれば、日本の林業も盛り上がるし、環境保全効果も大きいですね。

ということで、撮った写真の紹介ですが、こちら、一番広い部屋の床。
ここには、◇国産杉の「無節」の材料が使われていて、WOODPROでいつも見慣れている材料とは、相当表情が違いますね。
杉材は柔らかく、クッション性に富んでいますので、子供たちが素足で走りまわっても気持ちがいいはず。(素足で遊ぶかどうかは不明ですが・・・)
ただ、「節」は固く、割れて鋭利になったりしますので、子供たちが素足で歩くとすると、確かに危ないので、「無節」であることもわかります。

その部屋の一角には暖炉もあります。
確かに、子供たちがヤケドしてしまうことや、薪を補充する手間を考えると、エアコンだけにする方が簡単だと思いますが、子供たちは暖炉というものも見たことがないでしょうし、こういったところにも、教育的な配慮が感じられます。

そして、暖炉の反対の面には楽し気な遊具です。

ロープで作った網の上に上がったりもできるもので、これは楽しそうですね。

そして、廊下。
ここも木の床で、壁は漆喰です。

途中からは吹き抜けになっていて、木の構造材が見えて造形的にも面白い空間です。

その廊下の途中には、丸ーくアーチになった、こんな入口が。

この中には絵本が置かれ、子供たちの好奇心をくすぐる秘密基地ですね。
狭い空間なのですが、子供たちはなぜか、狭いところに入りたがります。

ということで、話が長くなるので、今日はこの辺で。
子供がいたら、こんな保育園に入れたいですね。
続きは日を改めて、ご紹介いたします。





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Last updated  2021/03/22 12:36:23 PM
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