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2022/04/22
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第二次世界大戦について、私たちは、知っているようでほとんど知りません。
ひょっとすると、「戦国時代」のことよりも知らないかもしれません。
学校の歴史も、わざとなのか、大正デモクラシーあたりで終わってしまいますし、おそらく受験でも、近現代史に関しては出題されにくいのでしょう。
大きな要因は、第二次世界大戦を語ることそのものがタブーであったということもあるでしょう。
語るとすれば、「日本はアジア諸国を侵略した」という前提から語るか、「世界唯一の被爆国として」という面からというケースが多いのではないでしょうか。
しかし、それは、ある歴史の一面からの見方にすぎません。
第二次世界大戦についての議論は、ともすれば「極悪非道な侵略者」とか、「欧米列強からアジアを解放した」といった二極化した議論になりがち。
そのいずれも不正解ではないものの、一面的な評価にすぎません。

ということで、本日ご紹介するのが江崎道朗著「近現代史の虚妄」。
戦後に公開された、第二次世界大戦当時の極秘文書などから、第二次世界大戦の背景を「情報」という観点から見た内容となっています。

ルーズベルト(米)、チャーチル(英)、スターリン(ソ連)。
この3人が、第二次世界大戦の戦勝国の代表で、彼らこそ、大戦後の世界の形を決めた人間です。
1945年2月、クリミア半島のヤルタで、戦後処理について協議したのが「ヤルタ会談」。
それぞれが、そえぞれの国益を思惑をもってこの会談に臨んだはずですが、実は、ルーズベルトのブレーンたちの中には、共産主義者やソ連のスパイが多数いて、ルーズベルトをソ連の思う方向に誘導していった、という事実があるとのこと。
日米開戦に誘導した背景にも、ソ連スパイ、共産主義者の影響が大きく、結局のところ、第二次世界大戦の始まりから終結まで、ソ連の思惑に沿って進んでいった、ということがよくわかる内容となっています。

現在、ロシアがウクライナに侵攻していますが、その背景には、クリミア半島のヤルタで決定された「戦後処理」が少なからず影響していると思います。
世界は今なお、第二次世界大戦の「戦後処理」の後遺症に悩み続けているといってもいいでしょう。
今の世界の動きを理解するためには、第二次世界大戦を理解することは不可欠ですね。

ということで、近現代史に興味のある方にはおすすめです。





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Last updated  2022/04/22 09:02:19 AM
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