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2005年12月18日

霧舎巧傑作短編集：霧舎巧

(4)

テーマ：ミステリはお好き？(1557)

カテゴリ：日本ミステリ（か行作家）

デビュー前の作品や、御手洗潔パスティーシュを含む短編集

手首を持ち歩く男｜紫陽花物語｜動物園の密室｜まだらの紐、再び｜月の光の輝く夜に｜クリスマスの約束

「手首を持ち歩く男」
同じ文章でも、謎解きの前と後ではまったく違った意味になるところがポイント。面白い構成です。

「紫陽花物語」
≪あかずの扉≫研究会シリーズの後動さんとユイが登場しますが、大分イメージが違いました。

「動物園の密室」
『御手洗パロディサイト事件２／パロサイ・ホテル・下』に収録された作品。登場人物は勿論、御手洗潔と石岡和己です。横浜が舞台で、なじみのあるところが出てきてうれしくなります。最後がかなり衝撃的です。

「まだらの紐、再び」
後動さんが活躍する密室物。一つ一つ逃げ道をつぶしていく過程が魅力的です。

「月の光の輝く夜に」
これも≪あかずの扉≫研究会シリーズのメンバーで、どんな鍵でも開けることが出来て建築にも詳しい大前田丈さんが登場します。
ミステリというより純愛小説風ですが、月の光が降り注ぐような、とっても美しい話です。

「クリスマスの約束」
これまでの話がこの書き下ろしの一遍のためにあったかのように思えます。
最後を飾るにふさわしく、仕掛けが効いていて、まとまりすぎるほどまとまった作品です。

霧舎さんは本格物の好きな本格推理作家として、何かやってくれるのではないかと期待してしまいますが、その期待を裏切らないものでした。

≪あかずの扉≫研究会シリーズのメンバーや霧舎学園も出てきますので、せめて≪あかずの扉≫研究会シリーズを読んでからこの作品を手に取られる事をお薦めします。
その方が十分楽しむことができますから。

　霧舎巧傑作短編集　：　霧舎巧

2007年8月3日追記・2007年文庫版が発売されました。

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最終更新日 2006年11月09日 18時45分16秒
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■コメント

Re:霧舎巧傑作短編集：霧舎巧(12/18)

みっつ君さん

こんばんは！
「まだらの紐、再び」だけアンソロジーで読んだ事ありましたが、霧舎さんの作品は長編ばかり読んでいるので興味ありますね～。
う～ん、早く文庫にならないかなｗ (2005年12月19日 01時03分26秒)

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Re[1]:霧舎巧傑作短編集：霧舎巧(12/18)

samiado さん

みっつ君さん、こんばんは！

＞「まだらの紐、再び」だけアンソロジーで読んだ事ありましたが、霧舎さんの作品は長編ばかり読んでいるので興味ありますね～。

これまで書かれた短編を全て集めたものに、傑作短編集と銘打つとは大胆ですｗ
「まだらの紐、再び」はロジックがすっきり決まっていましたね。

＞う～ん、早く文庫にならないかなｗ

新書ですが薄いので、体積は文庫と同じくらいです。そんな問題ではないですねｗ

(2005年12月19日 17時03分40秒)

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Re[2]:霧舎巧傑作短編集：霧舎巧(12/18)

みっつ君さん

こんにちは！
結局、ノベルスで読んでしまいましたｗ
この作品、絶対に予習が必要ですよね。
それにしても、あかずの扉絡みの事件が皆無なのはご愛嬌でしょうかｗ (2006年11月10日 14時56分36秒)

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Re[3]:霧舎巧傑作短編集：霧舎巧(12/18)

samiado さん

みっつ君さん、こんばんは！
TB有難うございます♪

＞結局、ノベルスで読んでしまいましたｗ
＞この作品、絶対に予習が必要ですよね。
＞それにしても、あかずの扉絡みの事件が皆無なのはご愛嬌でしょうかｗ

どうやら霧舎さんの作品は≪あかずの扉≫研究会シリーズを読んでいることを前提とされているようですね。

確かにあかずの扉事件？を入れて欲しかったと思いますｗ (2006年11月11日 00時07分23秒)

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