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8日目 食べ疲れを温泉で癒す。この極楽。 アカスリ台でマグロになり、くるくると回転しながらゴシゴシと洗われる。それは例えれば・・・バリウム検査。発泡剤がないので苦しくはないが、命ぜられるままに真剣に右を向き、左を向く様は不思議で面白い。 東莱温泉の泉一湯は公衆浴場と温泉ホテルを擁する鄙びた宿である。公衆浴場は地元の定期温泉券!を持つおばちゃんたちの娯楽場かつ社交場だ。マイ温泉セットがロッカーの上に。きっと洗い場もマイシートがあるのだろう。キョロキョロもせず洗い場に向かう。風呂上がりは食い入るように韓国ドラマを見つめる。ある家庭ドロドロドラマ?の最終回では、急転直上のハッピーエンドにおばちゃんたち拍手の嵐。意味も分からず拍手の一員となる。 ちなみにこのホテル宿泊者はこちらの公衆浴場が無料。言うまでもなく滞在中には朝な夕なに温泉でカロリーを消費する。 もう一つの東莱温泉名物はカルククスという手打ちうどん。駅前にカルククス通りがあり、何軒ものカルククス屋が並ぶ。いりこダシが効いていて、素通りできない鼻をくすぐる通りだ。中でもいつも客足が途絶えない1件がある。モチモチとコシがある打ち立てのうどんに、いりこたっぷりのだし汁。付け合わせのたくあんの甘しょっぱい味が恐ろしいくらいにこのうどんと合う。日本ではすでにたくあんなど食べる機会がないが、韓国の粉ものとたくあんはベストカップルだ。 ここのチャジャンミョンがまた!見た目のドス黒さからは想像もできないコクと甘み。食べ物に対してチャレンジャーな自分をほめてやりたいのは、こうした美味しいものに出会える時だ。 夜は遅ればせながらの屋台フードde大宴会。郷愁そそる東莱温泉泉一温泉前には、子供たちがハフハフとほおばる駄菓子屋のような屋台がある。ド繁華街南浦洞の半額以下のお手頃価格だ。 温泉最後の夜に相応しく、おでんをある種類全部大人買い。甘辛餅のトッポギ、甘い黒糖入りの揚げ焼き餅、と屋台フードをすべて買う。なぜか、デザートにはアイス。お供は生マッコリボトル2本。シュワシュワとした爽やかな発泡生マッコリはこれら屋台フードと素晴らしく合う。 うけけけけ。 完全なる酔っぱらい、誕生。 9日目 遠い目。 この温泉ともお別れか・・・朝風呂に涙がにじむ。 泣いている場合じゃないわ!今日はパジョンを食べるのよ! 東莱ハルメパジョンは東莱式のトロトロパジョンが食べられる今や唯一の店、らしい。分厚くて、超トロトロに焼き上がったパジョンは、葉ネギの今まで知らなかった美味しさを引き出してくれる。 こんかいは、ポリパブ(麦飯ビピンパ)をお供に迎える。生の野草チックないかにも身体によさそう!な葉っぱと、色々な麦をプチプチと炊き上げたご飯をしっかり混ぜ混ぜする。プチプチとさくさく。ちょっとした野菜の苦みがかえって美味しい。 きのうの大宴会のアルコールもまだ消化できていないが、ここのトンドン酒も外すわけにはいかない。ひょうたんのヒシャクで掬う、見目も美しいこの爽やかな酒は、パジョンやポリパブの旨さをいっそう引き立ててくれる。 今夜は韓国ドラマ好き同行者のたっての願いでサウナ泊まり。なにもサウナでごろ寝しなくても・・・10回は止めたが、無駄だった。 「サウナでごろ寝してゆで卵食べたい」 そうかあ?私は東莱温泉を1泊増やしたいのに・・・そんな言葉にならない心の叫び。 10日目 とか言いつつ、サウナのごろ寝も楽しかった。若者向けの繁華街に位置する西面。夜9寺にはガラガラで倒産の危機すら覚えたが、朝起きてみるとあらビックリ! 睡眠室に入りきらない人々が、廊下にまで転がっている。儒教の韓国、女性の安全のためか、女性用睡眠室はドアもついて広々確保されている。しかし男性は・・・さすが男子徴兵制。野営場のようだ。金曜夜。夜遊びで終電終バスを逃した圧倒的多数の若い男性が、贈答用明太子のようにキレイに並んでる。さすが、軍隊教育の規律!もぐもぐとゆで卵とバナナ牛乳をほおばりながら、のんきな観光客は、今日の昼ご飯を考えるのであった。 今日のランチは西面のランチ激戦区通り!までは決めていた。 お手頃な値段で、メインのおかず+ご飯とスープ+おまけの小さなおかず、パンチャンがたくさん並ぶ。要は、メインのおかずを何にするか、である。 この店はゆで豚バラ。この店は新しくできたばかりでおしゃれげ。 しかし、サバ大根の写真にやられた。 ぷっくり丸丸と脂ののったサバを無造作に筒切りに。大根は芯まで赤く唐辛子味噌色に染まっている。サバの身をほぐすと、ほくっと現れる真っ白な身が斬新だ。タレは赤いが辛みはあまりない。あるのはサバの旨味と、コク。サバってそんなに好きな魚ではなかったが、このタレを受け止めて輝くには、やはりこのくらいクセのある脂がいいのだろう。 大根も、これは何なのだ。瑞々しく、とろけるように柔らかい。なのに、全く型くずれしていない。面取りなど丁寧な仕事がしてあるという訳ではない。サバと同じく、無造作に、大きく切られている。箸で切るまでしっかりした大根が、口に入れると初めてとろける。上質なガナッシュチョコで作ったトリュフのようではないか。 ところ変わって富平市場。来たかったのだ。 なぜなら、サウナでゴロゴロしている時。大型テレビのバラエティニュース(?日本でも夕方6時くらいにやっているあの辺の)で、「美味しいもの訪問!」のようなロケが。釜山だったのである。 「おお~釜山じゃん!」サウナに集う面々のどよめき。寝っ転がっていたのが、起きあがって見る。ソウルのテレビに俺たちの地元出ちゃったよ的な?お兄さん。 そこが富平市場。おかず通り。 さっそく行ってみた。確かに。商店街のおかず横町を4つくらい合わせた規模で食べ物がひしめいている。大袋のおでん種が飛ぶように売れている。 さすがに1kgはありそうなおでん種には手が出ない。もう一つの名物、ぜんざいにしよう。 小豆の粒がありありと残ったぜんざい。上野にあった名店、福助の福助あずきを思い出す。「おかゆ」と名が付いているだけに、甘みは少な目で、各自好みで三温糖をさらに振りかけるようになっている。焼き餅ではなく、コロコロとサイコロ状の柔らかいきな粉餅が乗っているのも目に可愛らしい。 11日目 いよいよ最終日だ。長々と滞在していたつもりだが、楽しい日々は過ぎるのも速い。 なぜか質問されること(心配されること?)の多かった天候について。よくやった晴れ女。12日間よく晴れた。2回、夜降った雨も、午前中早めにあがり晴れ間がのぞく。気温は、なにせ東京では薄暗いうちに出勤して、とっぷり暮れてからの帰宅。日中歩く釜山の方がずっと温かい。太陽光の素晴らしさだ。 最終日の食事は、プルコギあり焼き魚ありの韓定食。特にここ、クンチプは、おかずが多く、甘めで家庭的な味わい。海苔が箱入りでドドンとあるところが嬉しいポイント。海苔巻きご飯、懐かしくて美味しいものだ。特に目立って美味しい、というより「田舎の正月の本家に行った」らこうなのだろう。クンチプという名前も、そんな意味らしい。いい名前だ。 最終日の宿は地の利をメインで選んでいる。空港に向かうリムジンバス停留所に徒歩1分、かつ、大型スーパーも近い。唯一の欠点は、シャワーしかないこと。 そんな不便も今回解消。海水温泉を近くに発見したのだ! リアルタイム旅日記は、今回「持ち帰り」と「出前」も覚えた! 経験値がアップした! 近くの中華料理屋でジャージャー麺をホテルの部屋まで出前してもらう。韓国ドラマを見ながら、冷蔵庫を開け。生マッコリとともにオンドルに座り込んで食べる。 チェゴ!!! ----------------- sent from W-ZERO3
2013年01月10日
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5日目 韓国には色々な天国がある。温泉天国。食堂天国。美容天国。そして、キンパプ天国。キンパプは見た目、日本の海苔巻きそのまんま。味は、もっとほのぼのとしている。ご飯が酢飯ではなく、普通のご飯で、たくあんが入るところが、ほのぼのポイントだろうか。夜食によし、朝食によし、おやつによし。チェーン店『キンパプ天国』を見つけるとついつい、「キンパプ2本!」ともしもの時のために買ってしまう。まあ、韓国で「小腹がすきすぎる危険」はそんなにないのだが。 今日は名門釜山大学に向かう。釜山1の大学前には学生街が形成され、安くていいものがそろっている。温泉メインの温泉場に向かう前のちょっとしたお楽しみだ。可愛いふわふわ靴下に飛びつく。 お昼には、やはり学生街。肉っ!でしょう。生の分厚いサムギョプサルを岩塩で焼き上げる。初めての分厚さ。脂身が好きではない私にもわかってしまうハンパない脂身の旨さ。特に皮のすぐ下の温められた脂身から流れる甘みと旨味・・・言葉もない。特に大根の千枚漬けに巻いて食べると、さっぱりと旨味だけが残り、たまらない美味しさだ。 出てきたときは、大皿いっぱいの肉の塊に怯えたが、今は、えっ、もうなくなっちゃう!ことに怯えている。 「ふうぅ~」 温泉に浸かり、手足を大きく伸ばす。1年の疲れがほぐれていく。 これで今年も食べ納め。胃袋さんお疲れさまでした。 ・・・・・・甘かった。衛星NHKで紅白歌合戦を見ているせいか。 「年越しそば食べたい。」 はい・・・わかりました・・・・。 かくしてお財布をつかんで夜の町。手打ちそばならぬ手打ちうどんを求めてさまようのであった。 6日目 温泉街に初日の出が柔らかく射す。 ゆっくりと温泉で年末年始を迎える幸せ。 さあ、何を食べよう! 「お雑煮。」 ・・・・・聞くんじゃなかった・・・・。 昨日の年越しそば以来、ムチャぶり癖がついてしまったようだ。 お雑煮ですかぁぁぁ。 韓国でも正月に、韓国餅トックを食べるのようで、間の悪いことにテレビで各地のトック中継なんてしている。今は、今はやめてくれませんか・・? またも朝の冷気の中、お財布を持ってさまよう。朝の遅い温泉街。蕎麦よりもあてどない旅だ。「トック」の文字を求めて三千里。ない。ない。ない。 もう、無理かも。 仕方なく、一番似ていそうな「マンドゥ(日本の餃子)クッ(汁)」に狙いを定める。そういえば、餃子だけじゃなくトックもおまけに浮いていたような気がするのよね。 ビンゴ! 浮いてる浮いてる。しかも、あっさりスープがいかにも雑煮っぽい。まろやか卵と海苔の風味が異国風味を付け足してくれる。 ふう。今年も危機を回避できる1年になるだろう。可愛い危機だが、食べ物の恨みは恐ろしいのである。 食べ、温泉に入り、昼寝する。1年の計は元旦にあり。素晴らしき集大成かな。 しっぽが生えてきそうなので、お昼寝後のお散歩に。新しい道、通ったことのない道を進む。今が旬の済州島のみかんが溢れんばかりに盛られている。おばあちゃんが座り込んで暖かそうなズボンを売っている。初めての道でも懐かしさに満ちている。 昼は、タイですっかり味を占めたフードコートへ。タイほどの盛り上がりはないが、専門店の多い韓国にあって色々なジャンルからすきに選べるのが楽しい。郷に行っては、人に習え。キョロキョロ観察していると買い方も分かってくる。スンドゥブチゲとビビンバのセット。おもいっきり混ぜ混ぜする。ビビンバは、単純なのになぜ美味しいのだろう。 帰り道には鯛焼きならぬ鮒焼き「プンオパン」最大の違いは大きさだ。小振りで熱々のまま最後まで食べられる。 風呂上がりにはこれも熱々のおでん。地元の子どもたちと一緒に大串をハフハフする。なぜか醤油味のたれとよく合う。 今年も食べ物に困らない1年でありますように。 7日目 この旅のメインイベントな1日がやってきた。MY BEST 旅友の誕生日を釜山で盛大に(?)祝おうではないか! まず朝ご飯は、隣駅までうろうろと探し歩いたケーキ。ケーキは東京で生まれ育ち、人生の多くを費やして追い求めて来た代物。うーん、まだまだだな・・・感は否めないが、見た目はとってもキュート。 朝からケーキなのは、ランチがスゴいから。食べれるうちに食べておかんと。 まさに机が折れるほどのごちそうが並ぶ、東莱別荘。 まずはカボチャ粥。お粥とは言え米粒もないくらいのペースト状に煮込まれ、空ききった胃袋に優しくこれからの食事を告げてくれる。 水キムチ サラダ ゆずドレッシング和え 刺身 エイの辛み刺身あえ 豚足とクラゲ 鴨のオレンジソース 2色チヂミ プルコギのすき焼き風鍋 カルビ煮 豚バラの蒸しもの 焼き鮭 チャプチェ 海鮮チゲ 栄養ご飯 ご飯のお供4種 果物 文字だけでいっぱいだ。これが日本で言う、十分メインおかずな分量で出てくる。しかも、美しい盛りつけで、かつ、味がそれぞれ違い美味しい。食べずにはおれないのだ!? 今回の特筆ものは、ゴボウのアクをすべて抜き去り、林檎のような食感だけ残して、ゆずと林檎のすりおろしドレッシングであえたもの。蟹身がのっているのだが、蟹なんてどうでもいいくらい、ドレッシングが爽やかで美味しい。他の料理も、酸味と甘みの使い方が本当に巧い。 く・・・苦しい・・・ 立ち上がれない・・・・ お節料理の5段重を一気に食べ尽くしたかのような達成感。 ----------------- sent from W-ZERO3
2013年01月07日
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