Shionの部屋

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2007/06/11

■ サエと公文の算数 ■

(6)

テーマ：小学生の勉強(1316)

カテゴリ： ★ 子供 ★

依然として「大好き！」な英語に比べ、サエ（９歳）は最近、いまひとつ楽しく算数に取り組めていない。

「公文の算数、今日はまだやっていないんじゃない？」

と言うと、しかたなく公文バッグから宿題を引っ張り出してくる感じだ。
プリントとともにエンピツと消しゴムをダイニングテーブルにバシンと置いて、どっかりとチェアに腰掛けるとサエはまず、

「はぁー・・。」

と深いため息をつく。
そしてやっとエンピツを手にしたあとも、数問解いたのちには、ぼーっと宙を見つめている。

ｼｭﾀｸﾏﾅﾅﾒｳｴ.JPG

「もしもし？ちゃんと考えてる？公文の問題を解くのは時間との戦いなんだよ？サエ、時間が止まってるぞ。」

「だってー・・考えてもわかんないんだもんー・・。」

今、サエの算数の旅の途中に大きな壁となってその行く手を阻んでいるのは「約分」と「最大公約数」だ。
（教材的には、Ｄ１８５辺り。）

公文の算数では、たとえば、「４／２０（二十ぶんの四）」を約分するのに、「２／１０→１／５」と段階的に解くことは許されない。
「４／２０」ときたら、迷わず「１／５」と一度でポンと正解を出すことが要求されている。
「２，３段階踏んで、徐々に約分していけば？」と最初は言った私も、プリントに書かれた、

「一度で約分しなさい。」

という無常な問題文に、
「一番デッカイ数字でバサッと割れって言ってるから、そうするしかないね～」
とサエに言い含めるしか無い。

９／２７や３６／８１（＝分子分母ともに９で割れる）を扱っていた頃はまだ良かったが、

５４／７２（＝最大公約数は１８で、約分すると３／４）や、

５４／８１（＝最大公約数は２７で、約分すると２／３）

などという、大きな約数で割る問題が連続して出題されたりすると、サエはうんざりしてしまうようだ。

キモチが萎えると公文はとことん進まなくなる。

サエが毎日こなしている算数のプリントは、公文の宿題としては最低レベルの量である、一日わずか５枚だ。
国語は受講していないのだし、英語もあってないような枚数しかこなしていないのだし・・
たったこれだけの算数、サクサクっと終らせて欲しいと私は思うが、
「難しい、やりたくない」
と思い始めると一日５枚（＝１３２問）の計算問題でも、頂の見えない山のてっぺんまで登る気分になるのだろう。

エンピツを握り締めたまま意識が抜けてボンヤリと宙を見つめるサエは、そういえば高い山に登る途中で酸素が足りなくなっている人のようだ。

きっとこの定着には時間がかかる。

しばらくはこのＤ１７０～Ｄ１９０あたりを何度もウロウロして、１２の倍数や１４の倍数を暗記してしまうくらい繰り返すことになるだろう。
インドでは掛け算の九九は２０の段まであるというが、日本でも倍数というものは９の段までといわず、少しくらい多目に暗記するくらいでちょうどいいと思う。

そういえば姉のメイが中学受験をしたときも、「１１×１１＝１２１」とか、「１５×１５＝２２５」とか、ずいぶん色々なパターンの数字の組み合わせを暗記していた。
（２乗の数パターンは主に、図形問題攻略の為に暗記する）

中学受験の算数では、たくさんの数字の組み合わせに徹底的に浸りきることで、最終的に一番難しい、受験問題の「大問」を解くひらめきに繋がっていったのだと思う。

子供にとって計算練習は、つまらない、やりたくない、苦痛な勉強かも知れないが、やはり毎日コツコツ続けることで、骨太な計算力が身に付くようになるのだろう。

　　　　　　サエ、乗り越えどころだぞ。頑張れー

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