エッセンス・・・

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2019.06.30
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カテゴリ: 母との確執
娘とのこじれた関係を書きながら
ふと母とのことをじっくり書いていなかったと思いだしました
カテゴリを分けてここから始めたいと思います
母は・・・昨年仏の国に旅立ちましたが
ちょっと難しい人でした
彼女の事を話すときには まず生い立ちから必要だと思います

母は自分の父親が急死した後に生まれてきます
跡取り長男の父親の2番目の子で長女です
母の母(祖母)は28歳で未亡人となり その後再婚する事も無く ほかの男性に心惹かれる事も無く
修道女の様に暮らしていたようです

地主の家でしたので暮らしには困らなかったけれど
口うるさくケチな舅と姑の面倒を見ていたそうです
手先が器用で和裁の心得があり 近所の娘たちに「和裁」を教え「先生」と呼ばれていました

凛として 一本筋が通った「明治の女」でしたので
長男(伯父)と母を溺愛し大切に育てていたようです
伯父は賢く心優しい妹思いの兄だった・・・

やがて 運命の歯車が回って・・・戦争がはじまり 伯父の処へも「召集令状」が届きます
もうその時期にはわかる人にはわかる戦況でした

母屋の二階で音が外に漏れないようにこっそりレコードを聴いていた・・・
「おかちゃん この戦争は負ける もし敵が上陸し辱めを受けるようなら死んでください」と
祖母に言い残して戦地に向かい

中国の内陸部で戦死しました 太ももに銃弾が貫通し倒れ そこに残されたまま命を落としたのでしょう
出兵する際に残した爪だけが・・・遺骨も遺髪もなく・・・お墓の中にあります

広島高等工専(現広島大学)を出て「大阪ガス」に就職も決まっていました
会社の方は帰ってきたらいつでも連絡してくださいと しばらくはお給料ももらっていたようです

母が結婚したのは20歳の時で 父は22歳でした
伯父の戦友で 目前で倒れた伯父の死を伝えに祖母と母の住む家に訪ねてきたのがきっかけでした


次回又続く・・・





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最終更新日  2019.06.30 17:09:50
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