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2020.02.28
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三生三世十里桃花 Eternal Love
第35話「人間界での受難」

夜華(ヤカ)は人間界に降った白浅(ハクセン)に会いに来た。
そこで実は元貞(ゲンテイ)の今生での父親が東華紫府(トウカシフ)少陽君(ショウヨウクン)だと教える。
「東華帝君?!(あ!)まさか小九っ…」
その時、急に風が吹いて居間の戸が開き、カタカタと音を立てた。
白浅はひとまず戸を閉めに行ったが、戻ってみると唖然となる。
すでに夜華は外衣を脱いで冠を外し、寝台に布団を敷いてすっかり休む体勢だった。
「そなたは外側と壁側、どちらで寝る?」
「(泊まるのかいっ)私は…下で寝ましょう」
「浅浅、君が今夜、床で寝ようと下で寝ようと、結果的には同じなんだが?
 もし君にまだ仙力があるというなら、戦って2人で怪我するのも良い
 ただし君の仙力はすでに私が封印した…(あ)ひょっとして、じらしているとか?」
「夜華の君ったらご冗談を~(オホホホ)私はただ床が小さいから失礼があってはと思って…」
白浅はしぶしぶ寝台に腰掛けた。
「私、外側で寝る方が慣れているから…」
すると夜華は手をかざして灯りを消した。

白浅は横になったものの、何とも気恥ずかしくて夜華に背中を向けていた。
これではなかなか寝付けそうにない。
「そうだ…人間界に本当に大鵬鳥なんているの?」
「大鵬鳥なら仏祖(ブッソ)に借りた
 二叔と司命(シメイ)はいささか確執があってね、だから今回はあらゆる手を使ったんだ」
「司命がそんな根に持つタイプとはねえ~
 やっとのことで頼んだのに、苦心の作を引っかき回したら根に持たれそうね…」
すると夜華が急に背後から白浅に密着した。

「チェンチェン、心配いらないよ、どのみち彼はまだ私に大きな借りがある」
白浅は慌てて前に移動して離れたが、夜華も一緒にくっついて来た。
「君を抱きしめて寝ようか?」
「(ひぃぃぃ~っ)ドスン!」
驚いた白浅はさらに前に移動し、そのまま寝台から落下してしまう。
「思った通りだ、そなたがおとなしく寝られないと知っているから、抱いて寝ると言ったのに(クス」
「床が小さ過ぎるのよ(ボソッ」
「ああ、確かに小さ過ぎるな~(ふふ」

結局、白浅が壁側に夜華が外側に横になって落ち着いた。
そこで夜華は気がかりだったことを聞いてみることにする。
「チェンチェン?司音(シイン)を知っているか?」
「うぉ(我)…話に聞いたことはあるけど、面識はないわ
 彼は墨淵(ボクエン)上神と一緒に隠棲したのよね?」
白浅が嘘をついたことで夜華は内心、落胆していた。
「君なら多少は知っているかと…」
「…知らないわ」
「…最近、翼君・離鏡(リケイ)が司音神君の絵を書いて、私的に行方を探している
 この画が回り回って私の手に届いてね、ぱっと見、男装した君にとても良く似ているんだ」
夜華は白浅の顔を見ながら、その表情を観察した。
「…他人の空似じゃない?…もう遅いわ、早く寝ましょう」
白浅は話を切り上げ、目をつぶってしまう。
夜華はそれ以上、問い詰めることはせず、ただ白浅がぐっすり眠ってからそっと額に口づけした。

翌朝、夜華は白浅に自分の髪を結って欲しいと頼んだ。
「迷谷から聞いたんだ、君は結い髪が上手いと
 今日は天君に参覲(サンキン)に行くから、身なりがだらしなくてはまずいだろう?」
「お、おぅ…」
白浅が髪をすき始めると、夜華はかつて素素(ソソ)が自分の身支度をしてくれたことを思い出して笑顔になった。
「出来たわ」
「君はこれまでに…ぃゃ何でもない」
夜華は言葉を飲み込み、白浅に串数珠を渡した。
「この串数珠を付つけていてくれ、現在の君は人間となんら変わらない
 危険に遭遇することはないだろうが、万一に備えるんだ」
「ぅん」
すると夜華は白浅のおでこに口づけし、しばしの別れを惜しむ。
「では私は天宮に戻るとするよ…(あっ)そうだ!
 昨夜はちゃんとするのに忙しくて言うのを忘れていた
 6月1日だが、君が元貞を引き止めたら、誰かに東華帝君を水へ落とさせるんだ
 そうすれば君は元貞を保護できるし、東華帝君が人生の苦難を経験するのも邪魔しない
 これで丸く収まるよ」
「そうね」
夜華が姿を消すと、緊張していた白浅はようやく身体の力が抜けた。
「昨夜はちゃんとしてたって何のことよ?…ってあっ!すっかり鳳九(ホウキュウ)のこと忘れてた!」

白浅が房間を出ると、ちょうど元貞がやって来た。
すると元貞は挨拶するなり、師父の首に小さな赤い出来物があると気づいて鏡を渡す。
白浅は元貞がこんな小さな痕に気づいたことに感心し、ある人から元貞が道を歩く蟻さえ殺せないほど善良だと聞いていると話した。
道を行く蟻を踏まずに歩くのは優しいだけではなく、それだけ注意力が必要になる。
そこで白浅は注意力を試すために2つ質問すると告げ、それとなく元貞から白鳳九の居場所を聞き出すことにした。
最初の問いは道観にいた白装束の道姑はどんな素材の払子(ホッス)を持っていたか。
次の問いは宮中に額に鳳尾花(ホウビカ)のあざがある女子がいるが、住まいや位、封号は何か。
元貞は道観にいる白装束の道姑のことは知らないと答え、あざのある女子のことは分かると笑顔を見せた。
「それは菡萏(カンタン)院にいる陳(チン)貴人です!あ…でも陳貴人の名前までは分かりません」
…小九、やっぱり東華を追って来たのね…
白浅は元貞の注意力を褒めたが、道法ではさらなる緻密さを学ぶ必要があると諭して帰した。
…元貞小弟、あなたは十分、緻密だわ
…でもあまり緻密だと詮索好きになるかもね~ふふ

白浅はたまたま通りかかった宮女に頼んで菡萏院へ案内してもらった。
すると中庭で1人の妃が寂しそうに養魚池をのぞいている。
「小九?姑姑が会いに来たわ」
驚いた鳳九は白浅が自分を連れ戻しに来たと勘違いし、激しく動揺した。
「姑姑、私を連れて行かないで~!彼を愛してるの、彼を失いたくない、お願いよ、姑姑!」
鳳九は白浅の足にすがりついたかと思うと、来世は姑姑のために馬車馬のように働くと泣きわめく。
そんな取り乱した鳳九の姿に白浅は驚いた。
…この癇癪を起こしたみたいな様子、まさか青丘の禁術・両生呪(リョウセイジュ)?
白浅は仕方なく手刀で鳳九の首を突いて気絶させ、宮女を呼んだ。

その夜、白鳳九は白浅の房間を訪ねた。
やはり両生呪を使ったことがバレていると知り気まずい鳳九…。
仕方なく東華帝君の夢に入り込み、叶えたい願いがあるか聞き出したと話した。
すると白浅は石から生まれた東華帝君のこと、″富貴も天下もいらぬ~愛が欲し~い″とでも願ったのだろうと告げる。
∫*๑・᷄ὢ・᷅)<姑姑…英明です
実は鳳九も司命星君から6月1日に皇帝が愛する女に巡り合うが、その美女は元貞太子を愛すると聞いていた。
そこで鳳九は皇帝がその美人と出会うまでの間、自分が真心を捧げる計画だったという。
「でも私は冷遇されていた陳貴人の体を借りているから、皇帝に会っても愛の言葉が出て来ないの」
「いったん冷めた心を再び燃え上がらせるのって簡単なことじゃないわ、気にしないで」
「だから自分に両生呪をかけたの…」
両生呪は情感を高めるため、鳳九は日中は皇帝に恋い焦がれ、太陽が沈めば解脱が出来た。
しかし結局、皇帝が陳貴人を訪ねたのは1度きり、しかもすぐに帰ってしまったという。
白浅はならばなぜここまでするのか聞いた。
すると鳳九は誰かを愛する時は全身全霊を傾け、相手がいない時でも必死に愛することだと訴える。
その答えを聞いた白浅は、仕方なくこのまま続けることを認めた。

白浅と鳳九が中庭へ出ると、突然、折顔(セツガン)が現れた。
「言い忘れたことがあってな、東海の祝宴の翌日、夜華が私に会いに桃林へ来たんだ」
夜華から白浅の300年前の旧事について聞かれ、確かに擎蒼(ケイソウ)と戦った後、長間、昏睡してから目が覚めたと答えたという。
「この小娘っ、縁談が嫌でまたつぶす気じゃないだろうな?」
「…大丈夫だと思うけど(汗)」
「なら良い(あ、小九)真真がお前の料理を恋しがってるぞ?いつ戻るんだ?」
「でも~人間界で恩返しがあるので…」
「恩返し?ああ~、それで両生呪が効いているのか~」
すると折顔はすぐに帰って行った。

白鳳九はふと白浅がなぜ人間界へ来たのか知らないことに気づいた。
そこで白浅は元貞太子が実は天君から罰を受けて歴劫している夜華の従弟だと教え、渡劫を替えるために来たことを教える。
そこで帝君を水に落とす役回りを鳳九に頼むことにしたが、日中は両生呪で正気を失っているため困難だった。

折顔が十里桃林に戻ると、碧瑤池(ヘキヨウチ)で白真(ハクシン)が釣りをしながら待っていた。
白真は折顔に気づくと、慌ただしく西海へ行こうと引っ張って行く。
実は人間界の酒楼で偶然、西海の2皇子・疊風(チョウホウ)と出会い、白真は一緒に食事をしていた。
その時、疊風に水晶宮から急報が舞い込み、なぜか顔を曇らせたという。
白真は気になって悩み事を聞いてみると、その問題なら折顔が役に立てると気がついた。

疊風の長兄・疊雍(チョウヨウ)は奇妙な病にかかっていた。
600年前から身体が弱り始め、みるみる悪化したという。
西海水晶宮の薬師たちがいくら調べても原因が分からず、途方暮れている所に疊雍が喀血、不安が広がった。
そこで天界の薬王に診てもらうことになったが、薬王でも原因は分からず、結局、2種類の薬を処方して喀血を止めるだけに留まる。
ただ薬王が帰る際、疊雍が患っているのは身体の病ではないようだと言っていた。

白真と一緒に西海に到着した折顔は、まず疊雍を診せてもらうことにした。
早速、運法で身体の状態を探ってみたが、その時、思わず手を止める。
…これはどういうことだ?
西海水君は折顔の険しい表情に動揺したが、折顔は命の危険はないと安心させた。
ただ少し考える時間が欲しいという。
白真はすぐ何かあると分かったが、折顔は真相が分かってから教えると言った。


人間界ではあっという間に6月も目前、そんなある日、息子を心配した少辛が皇宮にやって来た。
息子を遠くから見守る少辛、すると白浅が現れ、房間へ案内する。
白浅は元貞の渡劫を替える方法を見つけたと教えた。
しかし万事うまく行くには、誰かが皇帝を水の中に突き落とす必要があるという。
少辛は愛する息子のために喜んで自分が押すと言ったが、白浅は反対した。
皇帝を押すには近くで待機する必要があり、この時に身を隠す術を使う。
人間界で仙力を使えば反噬(ハンゼイ)を受け、妊婦である少辛には危険だろう。
そこで少辛は桑籍(ソウセキ)にこの役回りを頼むことにした。

一方、白浅に化けた玄女(ゲンジョ)はまんまと墨淵の仙体と阿離(アリ)を連れて大紫明宮へ戻った。
そこで将軍たちに煉丹炉(レンタンロ)を準備するよう命じ、墨淵の仙体で作った丸薬で自分の子供を助けることにする。
「7万年前、あなたは私を引き取ってくれた…そして7万年後、今度は私の子供を救ってくれる
 まさにあなたは私たち母子の救世主だわ」
すると将軍が現れ、日が落ちる前までに祭壇が出来ると報告する。
「結構、ではあと数刻、待ちましょうか…」

桑籍は少辛から話を聞いたが、もしや青丘白浅の仕返しではないかと疑った。
人間界で仙術を使って運簿を改ざんすれば処罰されるのは必至…。
白浅はこの役回りを自分に任せ、かつて縁談を破棄した自分へ復讐するつもりではないかという。
すると少辛は憤慨し、珍しく感情をあらわにした。
「君上、私の姑姑に何てことおっしゃるの?!
 これまでの不仲を忘れ、かつての主従の情誼だけで私を助けるために降って下さったのよ?
 しかも私が最も敬慕している姑姑…
 あの方はこの機会に乗じて私たちを咎めるような人では断じてない!ぜぇ~はぁ~」
身重にも関わらず興奮した少辛は呼吸が荒くなり、驚いた桑籍は慌てて妻をなだめた。
「私が狭量だった、気を静めておくれ…すぐ行ってくる」

白浅の房間に桑籍がやって来た。
桑籍は真っ先に縁談の破棄について謝罪しようとしたが、白浅は過去のことなので気遣いは無用だと断る。
すると男装の白浅を見た桑籍は、かつて大戦で共に戦った墨淵の17番弟子・司音にそっくりだと気づいて驚いた。
「あなたと彼には何か…」
「水君、ここへ来たのは元貞の件のためでは?他の話をする必要はありません」
時間がない白浅は、すぐ明日の計画を説明した。

6月1日、皇帝は太子や后妃らを連れて漱玉川(ソウギョクセン)へ出遊した。
河上に設けられた露台では舞姫たちが踊りを披露、皇帝はその中の美人に目が釘付けになる。
すると川岸の庭石の影に夜華と司命星君が現れた。
「太子殿下、そこまで上神を心配しなくても…」
「何と言っても相手は東華帝君だからな」
「殿下、ご心配なく、帝君は心の狭い方ではありません」
ちょうどその時、宦官に案内されて白浅がやって来るのが見えた。
気が気でない夜華は思わず身を乗り出し、その姿を見守る。
もうすぐ大鵬が現れる時間だ。

白浅は宦官に頼んで元貞を呼び出した。
あずま屋に立つ師匠の姿に気づいた元貞は宴を抜け出し、急いで駆けつける。
そこで白浅は滅度(メツド)の道理をすべて悟ったと伝え、教えを授けるので太子殿で待つよう指示した。
元貞は露台を振り返って名残惜しそうだったが師匠の命には逆らえず、その足で帰って行く。
するとその直後、ついに大鵬が飛んで来た。

大鵬の姿を見た皇帝たちは当初、吉兆だと喜んでいた。
しかし大鵬が露台めがけて突進、美人をつかんで川に落としてしまう。
驚いた皇帝や后妃たちは欄干まで駆け寄ると、待機していた桑籍が後ろから帝君を蹴飛ばしてすぐに姿を消した。
皇帝は予定通り川に転落、その場は騒然となる。
すると両生呪が効いている鳳九が後先考えず川に飛び込み、皇帝を助けてしまう。

白浅は思いも寄らない展開に困惑した。
…くわばらくわばら~まさか東華がこの世でかなづちの人間に託生してるなんて
…あの美人を救うどころじゃないじゃない
心配そうに露台の様子を見に行く白浅、しかしその時、急に何者かが放った仙術で川へ放り投げられてしまう。
驚いた夜華は禁忌と分かっていながら仙術で時を止め、その間に白浅を自分の元へ引き寄せた。
「大丈夫かい?何もなかったか?」
「私を水の方に押した人がいたの」
「恐らくいつも太子に寵愛され信頼されてるから嫉妬されたんだ
 誰かが混乱に乗じて思い知らせてやろうとしたのだろう」
「(ぁぁ…そう)夜華、仙術を使うのは天規に背くんでしょう?」
「君が無事なら、僕の事なんてどうだっていいんだ」おう~♪( *´꒳`*人@管理人
「(ちょっと感激)…でもあなたが私を助けたことで、帝君と鳳九に何かあるんじゃ…」
しかし司命星君はこれが2人の経験すべき劫だと伝え、あと数ヶ月で白鳳九の願いが果たせるという。
「それなら良かった、お2人は天宮へ戻った方がいいわ
 太子が人間界にあまり長くいるのはマズいでしょう?私はやり残した事があるから、行くわね」
夜華は白浅を見送りながら、誰が白浅を襲ったのか考えていた。

一方、かなづちだった皇帝は美人を助けるどろこか溺れてしまい、陳貴人に救出されることになった。
皇帝が見初めたのは結局、美人ではなく、心配そうに自分を見つめる陳貴人の白鳳九に…。


その頃、素錦(ソキン)は繆清(ビュウシン)から思わぬ報告を受けていた。
「何ですって?あなた、白浅上神を川へ突き落としたの?で上神は大丈夫なの?」
「繆清、まさか太子殿下が近くにいらっしゃるとは思わなくて…自ら仙力を使って上神をお救いに…」
素錦は考えを巡らせた。
…この公主を騙して人間界へ行かせ、白浅上神に思い知らせてやろうと思ったけど
…まさか平気で上神を殺そうとするとはね
…ただ成功したならまだしも失敗した、もし夜華が追跡調査をしたら大変なことになるわ
「(ふぅ)本当に何も知らないのね、まさか青丘の姑姑に対してこんな事して…
 分かっていますよ、彼女への嫉妬だとね
 でも君上が今後、四海の君となれば後宮は当然、美人だらけになるの
 このように嫉妬していたら、洗梧宮に入ってからどうするつもり?」
「じぇじぇ、繆清はあなたが…」
「あなたは私の考えを誤解したのね」
素錦は自分が巻き込まれないよう予防線を張った。
そして繆清には埋め合わせに皇太子の女になれるよう尽力すると約束して懐柔する。

つづく

※くわばらくわばら=千算万算
「千算万算、天の一算に如かず」(人間の思案は天の思案には及ばない)





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最終更新日  2020.02.28 19:19:15
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