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2022.01.12
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传闻中的陈芊芊 The Romance of Tiger and Rose
第19話「目には目を」

その夜、二郡主・陳楚楚(チンソソ)と手を組んだ韓爍(カンシャク)は花垣城に戻った。
楚楚は星梓(セイシ)府で韓爍と打ち合わせ、自分が先に城内に入り、内外から攻撃を仕掛けるよう頼む。
その時、使用人が駆けつけ、若城主・陳芊芊(チンセンセン)が訪ねて来たと知らせた。

蘇子嬰(ソシエイ)は若君を連れて奥の書房に隠れた。
すると芊芊が現れ、楚楚に陸鵬(リクホウ)を殺したのかと迫る。
しかし楚楚はすでに林七(リンシツ)が裁かれ、流刑になったと白を切った。
「正直に言って…母親との争いを聞かれて口を封じたのでしょう?」
「決めつけるなら尋ねる必要がある?」
「脅すだけでいいのに、なぜ殺したの?!」
「今さら人の道を説くとでも?少君を陥れて流刑にした時は考えなかったの?
 あなたがしたことは殺す以上に残酷だと…」
芊芊は言い返す言葉もなかった。
そこで楚楚は韓爍を追放してから毎晩のように楽師を呼んで楽しそうだと芊芊を揶揄する。
まさか韓爍への当てつけだと知らず、芊芊は楚楚の挑発するような物言いに憤慨し、星梓府をあとにした。

月璃府に戻った陳小千(チェンシァオチエン)はやけ酒をあおった。
「男主は退場、女主はブラック化…脇役は死んじゃうし…wi-fiが飛んでなければPCもない…
 あるのは苦悩だけよ」
そこへ裴恒(ハイコウ)がやって来た。

裴恒は韓爍を忘れられず悲しみに暮れる芊芊の酒に付き合った。
すると酔った芊芊は裴恒を韓爍だと見間違い、思わず手を握って思いの丈をぶちまけてしまう。
「韓爍…ごめんなさい、好きじゃないと言ったのは嘘なの…本当はずっと一緒にいたかった…」
芊芊は泣きながら酔い潰れ、裴恒の胸の中に倒れた。
「…私もだ」
しかしそんな2人の親密そうな姿を偵察に来た韓爍が見てしまう。

その頃、城主は韓爍を追放して以来、荒れている芊芊を心配していた。
やはり城主の座を考え直すべきなのか、城主は実の子でない楚楚に孝行まで求めるつもりはない。
「ただ花垣城と民を思ってくれればいいの…楚楚の禁足を解いてやりましょう」
しかし急報が舞い込んだ。
「城を包囲されました!」
実は芊芊は楚楚を禁足処分にしていたが、花符は没収していなかった。
城主はあまりの衝撃に立ちくらみを起こし、喀血してしまう。

芊芊は酷い二日酔いで目を覚ました。
すると驚いたことに韓爍がいる。
韓爍と楚楚はすでに城を包囲、そこで韓爍は薬瓶が詰まった箱を渡した。
「贈り物だ、毎日1瓶、選んで飲んでくれ、1瓶だけ断魂散が入っている…拒めば母君の薬を断つ」
母の身を案じた芊芊は家に帰れないだけだと覚悟し、1瓶だけ空けた。
見届けた韓爍は不敵な笑みを浮かべ、兵士に若城主を外へ出すなと命じて行ってしまう。
( ๑≧ꇴ≦)<え~私の苦労は何だったの~@小千

その頃、蘇沐(ソボク)はちょうど城門を出ようとしていた。
しかし急に兵士が現れ、出入りを禁止すると通告する。
何事かと思えば、逃げ遅れた民たちが若君と玄虎城の兵に殺されてしまうと大騒ぎになった。
寝耳に水だった蘇沐はぎりぎりのところで門を出ていたが、思わず引き返してしまう。

日晟(ニッセイ)府も敵兵に包囲されていた。
兵士は大郡主が書き溜めた遺書を見て失笑、火鉢に投げ入れて出て行ってしまう。
沅沅(ゲンゲン)は立ち上がり取り戻そうとしたが、そのまま転倒した。
「大郡主!」
そこへ蘇沐が飛び込んで来た。
蘇沐は火の中から遺書を取り出し、今後は2度と離れないと約束する。
書きためた遺書のほとんどは燃えてしまったが、図らずも沅沅が出会いを願う1通だけが無事だった。



楚楚は玄虎軍から母を守るという口実で朝廷を掌握した。
楚楚の裏切りに失望する城主だったが、かろうじて芊芊が韓爍の手中にいると知る。
「それなら安心だわ」
早速、朝議で二郡主が城主の代理を務めると勅命が下された。
驚いた重鎮たちは掟を無視した越権行為だと反発したが、諫言した大臣は次々と兵士に拘束されてしまう。

裴恒は二郡主の反乱を知って星梓府を訪ねた。
すると一緒にいる韓爍に気づき、全てを悟る。
「私の話など聞く耳を持たぬのだろうな…それでも言おう
 君の手に入るはずだったものも、奪い取ろうとすれば失うことになるぞ?」
「いずれ手に入るなら今、手にして何が悪いの?」
裴恒は司軍だった母が今の楚楚を見たらどう思うかと虚しくなり、説得を諦めて帰って行った。

韓爍は裴恒が月璃府に向かうはずだと考え、先回りした。
すると予想通り裴恒が現れる。
そこで韓爍は自ら裴恒を屋敷に入れ、芊芊の寝宮の前に連れて来た。
「陳芊芊は私の女だ、誰が渡すものか」
憤慨した裴恒は寝殿に入ろうとしたが、韓爍に蹴り飛ばされてしまう。
その時、偶然、騒ぎに気づいた芊芊が戸を開けた。
「裴恒!」
驚いた芊芊は裴恒に駆け寄り、韓爍を恨めしそうな目で睨みつける。
韓爍は激しく嫉妬し、裴恒から芊芊を引き離して担いで戻った。

外は雨になった。
兵権もなければ武術もできない裴恒はただひざまずいて嘆願することしかできない。
一方、韓爍は芊芊を寝台に降ろし、無理やり自分のものにしようと押し倒した。
「韓爍!こんなことしないで!」
芊芊はあまりの恐怖で号泣、韓爍は思わず手を止める。
「興醒めだな…」
韓爍はばつが悪そうに引き下がったが、芊芊がやはり武術を使えないと分かった。



韓爍が寝殿を出るとまだ裴恒がひざまずいていた。
「韓爍…このけだものめ!」
「…夫婦の営みは当然のこと、何が悪い?嬌声を聞きたくてここにいたのか?」
激高した裴恒は韓爍に殴りかかろうとしたが、あっけなくかわされてしまう。
「陳芊芊が愛しているのは自分だけだ、だから″目には目を″で接する
 借りは必ず返す主義なんでな…お前もさっさとあきらめろ」
韓爍は兵士に裴恒を叩き出せと命じた。

梓鋭(シエイ)は若君たちがいない間に若城主の様子を見に来た。
しばし呆然としていた小千だったが、しみじみ情をかけた自分が馬鹿だったと気づく。
「あんなヤツ、勝手に死なせれば良かったのよ!」
すると梓鋭は自分の気持ちに素直になるべきだと進言した。
しかし芊芊は興奮し、今の韓爍は借りを返しに来た復讐の鬼だと訴える。
梓鋭は命あっての物種だと諌め、意地を張り続ければ若君が怒り狂って二郡主が城主になってしまうと指摘した。
「楚楚が城主になる?」
小千は確かに楚楚が城主になれば太陽と月が同時に輝く瑞祥が現れ、元の筋書きに戻ると気づく。
…そうなれば私は目覚めて家に帰れるわ、でも楚楚が城主になれば韓爍は殺されてしまう
…もう城も包囲されてしまった、このまま結末に向かえば韓爍は死ぬのかも
…だめよ、やっぱり楚楚を城主にできない

翌朝、白芨が薬瓶を持って来た。
昨日は10個だったが、今日は5個の中から1つ選んで飲まねばならない。
芊芊は仕方なく1つ空けたが、やけになって湯呑みに5つの瓶を全て空け、飲み干してしまう。

白芨が慌てて戻って来た。
実は若城主が腹痛で騒いでいるという。
しかし瓶の中身は蜂蜜や酒の中に適当に薬味を混ぜただけ、韓爍は腹に悪いものなど入っていないと呆れた。
「でも5瓶、全て飲み干しました」 ピキッ!Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
韓爍は恐らく大郡主に会うための策だと気づいた。
そこで芊芊の目の前で同じように5瓶ほど飲み干し、自分は何ともないという。
「陳芊芊、芝居はそこまでだ…誰であっても会わせぬ」
すると芊芊は仮病をやめ、これが韓爍を思い続けていた自分への仕打ちかと激怒した。
韓爍は思わぬ告白に動揺したが、その時、運悪く楽師たちが訪ねてくる。
「連日のお召がないため、押しかけて来たようです」
兵士の報告を聞いた韓爍は芊芊への恨みを思い出し、嫌みたらしく楽師を入れるよう命じた。

楽師に足を引っ張られ頭が痛い芊芊、すると楽師の中に裴恒が紛れていた。
裴恒は愛する芊芊を救うため、恥も外聞も捨てて楽師になりすましていたのだ。
そこで芊芊も楽師の1人と入れ替わり、何食わぬ顔で月璃府から出ていった。

裴恒の話では楚楚が母だけでなく沅沅や蘇沐も監禁していたが、皆、無事だった。
「韓爍が君を酷い目に?」
「いいえ、韓爍は優しいわ…話せば長いけど悪いのは私なの、私が追い詰めた」
その時、林家の家職が現れた。
「若城主…」

つづく


( ๑≧ꇴ≦)梓鋭www欽ちゃん走りで入って来たwww
それにしても韓爍より明らかに裴恒の方が強そうだよね(´゚艸゚)∴ブッ





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最終更新日  2022.01.12 22:09:27
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