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2019.10.19
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テーマ: 読書日記(1996)
カテゴリ: 読書感想




1962年生まれの著者。
北海道出身で、建築事務所で働きながら
東京理科大学を卒業。
今現在は、一級建築士事務所の代表の傍ら
本業の目を盗んで細々と執筆活動を続けているとプロフィールにある。

「死の幻像」というタイトルからなんとなくおもい感じの
本かと思ったが、ユーモアのある詩もある。

死の幻像は、自分の家庭のことを書いているのかと
思いきやあとがきで著者は本書の内容はあくまでも
フィクションであると書いている。
まさか本気にする読者は存在しないと思われるがと
著者は書いているが私は本気にしてしまった。

建築事務所の代表として働いている著者にとって
詩の世界は別世界としての自分を表現できる
場なのでしょう。

あとがきで
建築学的整合性に徹するのはいい加減うんざりしているので、
せめて詩の世界だけでもやりたい放題やってみた。

と記している。

私自身は、子供のころは死に対して恐怖を抱いていた。
しかし、最愛の父を胃がんで亡くした私にとって
死というものを身近に感じるようになった。
そして、死に対して誰しもがいつかは死ぬのであり
死に対する恐怖はなくなってきている。

この本の「死の幻像」の中で
恐らく私は、長生きをしたところで人は幸せとは
限らないのだと云う、何か生きる事への不甲斐なさを
感じ取ったのかも知れない

という文章が印象的だ。

前半は、死をテーマにした14の詩集が紹介されているが
「蝦クリアン博士」や「痙攣的な美」などはユーモアがあって
なんともおもしろい。

この本の最後の最後には
石堂藍氏が論評として余白を埋めている。
「余白にー死と詩」と称し、著者の作品について論じている。
これを読むと、著者の作品についてこんなふうに感じる人がいるのかと
また楽しい。

詩は死と親しい。

という高見順氏の言葉が私の中でリフレインする。





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Last updated  2019.10.19 00:00:22
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