天才・藤田真央との出会い

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2020年08月24日

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【藤田真央ピアノ・リサイタル】三鷹市芸術文化センターのニューヨーク・スタインウェイとホールの響きにすっかり浸りきって弾きました。客席の熱い拍手に心から、ありがとうございました。アンコールはパデレフスキ:ミセラネアから夜想曲、チャイコフスキー:瞑想曲、アザラシヴィリ:ノスタルジア。 pic.twitter.com/3X0ddFYwyL
August 22, 2020

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今さら書くのも恥ずかしいのですが
魅了されています。
藤田真央というピアニストに。

なにごとも人生には不思議な出会いというものがあります。
潜在的に心の奥底で期待していた、予感していた出会い
それが心の表層に出てくるには
やはり不可抗力的な運命の力が働かなくてはいけません。
あらゆる出会いは
自らの中からだけでは生まれない
他の力が働かなくてはいけないのです。
それが「人間社会」の存在するゆえんではないか
私にとっては。
いろんなその「偶然のごとき形をとって現れた必然」は語りだすときりがないのでまた別の機会に。

彼が「すごい！」というのは彼がコンクールで入賞する前から世間の噂になっていました。
私が出かけたコンサートは複数のアーティストが出演するもので
その中の一人として登場したのが彼だったのです。
普段であったら絶対行かないタイプの音楽祭でした。
私は自分で自分の活動範囲を狭くするタイプなので。
ところがこれはなぜか行くことにしてしまったのです。

もちろん心の中では彼を聴きたいとどこかで思ってはるばる出かけてきました。
それは想像を遥かに超えるものでした。
彼がオケとリハしているそのファーストタッチから
「違う」
その時はバルトークでした。

彼はソロがものすごく独特の魅力があるのに
あえてアンサンブルを楽しむ傾向があります。

にこにこ笑いながら
圧倒的技巧を軽く披露します。
オケのメンバーも感じ入っていたようでした。

彼の何が違うのか？
タッチです。
彼のタッチは音楽が粒だっています。
あのようにタッチで音楽を作り出せる人は他にいません。

ピアノをどう歌わせるかはタッチで決まるのです。
今までいろんなピアニストを聴いてきましたが
その誰とも違います。

私はピアノはハード・ヒッターは好きではありません。
そのようなピアニストが持ちはやされる傾向は嫌でした。
やはりピアノも美声が好きなのです。

その彼の魅力を端的に言い当ててたのが
「題名のない音楽会」で真央さんと共演した服部百音さんです。
さすが天才同士。彼の「光」が彼女には明確に見えてました。

100年に1人の天才、なのか？
彼はもしかしたらモーツァルトのように作曲もするようになるのだろうか？
期待が高まります。
わかりませんが、この時代を共有できたことを生きる喜びとしたい。

映画「蜜蜂と遠雷」もループで見ちゃってます。
4人のコンテスタントのうちの一人。風間塵のピアノ吹替が藤田さんなんです。
主役のあーちゃんの吹き替えのピアノもすごいんですけど
やはり藤田さんの音を探してしまいます。

あの月の光はそうなのかしらね？

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