サリエリの独り言日記

サリエリの独り言日記

2012.01.15
XML
カテゴリ: カーネーション
 出来上がった作品について、後からあれこれ言うのは、国会における野党の「何でも反対!」に似て、はなはだ無責任かつ不毛な感じが否めないのですが、しかし、これはあらかじめ予想された事態なので、やはりあともう一つだけ指摘しておきたいのです。

 奈津と玉枝の和解の前に描かれた糸子と玉枝の和解シーン、あっさりし過ぎじゃないかと言う声もありますが、私は悪くないと思っています。感情の激発は時間が鎮静化するということもあるからです。ただしそれならば、八重子と玉枝の和解もあってしかるべし、という気がする。事実的な苦痛(実家に戻るのを、決意するほどの)を日々受けていたのは八重子だったからです。
 要は、玉枝を巡っての糸子と奈津の和解を一括りにするのには、かなりの「妙手」を連発しないと難しいんじゃないか、という当初の危惧が、現実に起こってしまったということでしょう。

 であるなら、「妙手」ではなくても「穏やかな一手」で、全体のトーンを毀損することなく、振り上げた刀を収めることも出来たのではないか?奈津とは別に玉枝カードを切るタイミングは、これまで幾つもあったのでした。一番早い時期は父善作の葬儀の時、二番めは勝の葬儀前後、そして最近ではハルばあさんの死の時でしょう。
 いずれも玉枝のほうから膝を屈する、というシチュエーションになりますが、それは何も、今回力点が置かれた、糸子の「自らリスクを取る」というアグレッシヴな姿勢を壊すことにならない。面罵したほうから詫びを入れるのは別に不自然ではないと思うのです。

 それと奈津にとって玉枝が「代理母」だったという(私の)想定で描くとすれば、玉枝が奈津に会いに行く前に、彼女の造形として何らかのエピソードが必要で、それは例えば糸子との和解の途中で、明らかにすることも出来たはずです。同じ戦争未亡人として、どう子どもたち(泰蔵、勘助)を育ててきたか、とかね。奈津が泰蔵の母ということで玉枝を慕っていたということではなく、隠された奈津の母親願望を糸子があらためて知る、ということになれば、今回の奈津と玉枝の邂逅シーンは、もう少し「凄み」のあるものになったことでしょう。

 まあしかし、「死んだ子の年を数える」ような、愚かな繰り言は止めにしましょう。そもそも、とてつもないアクロバティックな三者の邂逅を演出して、それでなおかつ逆転サヨナラホームランを観るような、強い「昇華作用」を明示するのも可能と目論んだのは、NHKの製作スタッフおよび脚本家なのですから。
 面白くないのは、私のような「ヒネ」た観かたをしている人間が、このドラマについてあれこれ詮索する気を無くしてしまうということだけです、あ~あ!

 とこう、年甲斐もなく興奮していますが、我ながら笑ってしまいますね。たかが「朝ドラ」ごときに、このように毎日気分を浸潤されるというのは。どこかの「阪神ファン」じゃあるまいし。

― つづく ―





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012.01.15 09:49:28
コメント(0) | コメントを書く
[カーネーション] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Calendar

Archives

2026.05
2026.04
2026.03
2026.02
2026.01

Profile

TNサリエリ

TNサリエリ

Comments

TNサリエリ @ Re[1]:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) ナガノさんへ  コメントいただき、ありが…
ナガノ@ Re:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) 2年遅れで、この文章を読んで泣けてしまっ…
TNサリエリ@ ふたたび、コメントありがとうございます。 cocolateさんへ 私自身、彼女の演奏に刺激…
cocolate@ Re:エレクトーンというガラパゴス 1.(06/17) 再びおじゃまします。 826askaさんのYouT…
cocolateさんへ@ コメントありがとうございます。 三年ほど前に826asukaさんのことを知り、…

Favorite Blog

まだ登録されていません

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: