サリエリの独り言日記

サリエリの独り言日記

2012.06.22
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テーマ: ギリシャ(35)
カテゴリ: 旅行
巨石と岩
 石畳みというのは人の足や荷車や戦車に「踏まれる」ことによって、まさしくその痕を表面に遺す。私が踏みしめている凹凸の感触を、おそらく二千五百年前の人たちも同じように感じたに違いない。こうした「感じ」というのは、じつは日本の遺跡群ではそうそう感じられないものでしょう。
 日本には石畳みというのが、石段以外あまり考えられないし、仮にあったとしても湿潤で植物の繁茂が盛んな日本では、石や岩はすぐ土に覆われてしまい、常に「更新」されていくような印象があるでしょう。千三百年前の法隆寺を見ても、さらにその四百年以上前の巨大古墳群を見ても、私たちはその時代そのものの感触としては、じつはそれを受け止めていないのではないか?具体的には二十年ごとに遷宮される伊勢神宮がまさしくそうであるように、日々更新され続けてそれは「今に在る」という受け止めなのであって、云わば更新され続ける「動的平衡状態」そのものこそ、この世の在りようであると物語っているかのようです。

 対するにギリシャと言わず、まさしく地中海文明というのは、表土がなくて石と岩が露出した文化。申しわけ程度にオリーブの木や下草が生えているけれども、先のアクロコリントスの岩山を見るまでもなく、圧倒的な印象は頑として動かぬ石と岩なのです。

コリントス アポロン神殿01a.jpg

 そうした景観の印象から、もう一度アポロン神殿の石柱を見ていると、何やら古典ギリシャの文明とはまったく異質なイギリスのストーンヘンジや、イースター島の巨人石のような「超古代的巨石群」を、私など連想してしまうのです。ギリシャ的理性や秩序が形成されるはるか以前に、確かにあったであろう「巨石建造物」に対する人類の偏愛のようなものを、です。

コリントス アポロン神殿02b.jpg

 で、世界文明といわれるものの多くは、どうやらこうした「頑として動かぬ巨石建造物」的在りようが、「世界標準」であるらしい。

― つづく ―





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Last updated  2012.06.22 14:41:57
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TNサリエリ @ Re[1]:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) ナガノさんへ  コメントいただき、ありが…
ナガノ@ Re:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) 2年遅れで、この文章を読んで泣けてしまっ…
TNサリエリ@ ふたたび、コメントありがとうございます。 cocolateさんへ 私自身、彼女の演奏に刺激…
cocolate@ Re:エレクトーンというガラパゴス 1.(06/17) 再びおじゃまします。 826askaさんのYouT…
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