トカトントン 2.1

トカトントン 2.1

2017/08/28
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カテゴリ: ひよっこ
■漫画家志望のふたりが目の前の餅にばかり夢中で女子たちの話(時子のツィッギーコンテストとかシシド・カフカの年齢詐称、お見合い断られ疑惑)にほとんど何の関心も示さなかったように、この娘たちのことに興味がなければ、それこそ何の感想も持たずに過ぎた15分ではある。

■そりゃそうだ、彼らの描いている「恋のひよっこ」の主人公は谷田部みね子であり、彼女の動向に何の進展もなければ、彼らが目の色変えて物語を書き進めていく活力など湧いては来ない。いっそのこと、主人公を時子か早苗さんに変更するか。そんな提案もひょっとしたら通ってしまうようなスピンオフ的要素を数多く内包したドラマでもあるとは思う。

■木俣冬の「みんなの朝ドラ」(講談社現代新書)における岡田惠和のインタビューによれば、彼は登場人物たちの会話だけで何話でも書けてしまえると自分の作劇の特徴を話している。たしかに「場」と「人」がそろえば、何気ない会話の中にも含蓄とかユーモアとか人生の機微みたいなものを数多く感じさせてくれる名場面は多い。

■当たり前の事だが連続ドラマであるからには前回は今回に繋がり、今回は次回に繋がっていく。ただその一話一話の完結度があってこその充実感がこれまでの「ひよっこ」にはあった。そして半年間という長丁場ゆえ、今回の様に奥茨城の高校生だった頃の3人の描写をインサートする方法も非常に効果的だ。

■不満はない。あえて増田明美に水野晴男をやってもらわなくても、見ていて楽しい。ただ「あまちゃん」の残り一か月には東日本大震災という大きな節目があった。ではこの「ひよっこ」の結末はどこに。あのふたりに肩入れするつもりはないが、みね子、もう少し動けよって気持ちも少しある。





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Last updated  2017/08/28 09:59:05 PM
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Dehe@ Re[1]:カルトQ 2005 北の国から(10/18) adventさんへ ご指摘の通りです。例によ…
advent@ Re:カルトQ 2005 北の国から(10/18) 五郎が読んだ大江健三郎> 開口健ではなく…
しょうゆ@ Re:家庭教師 / 岡村靖幸(09/09) …最後まで岡村靖幸はわからなかったのでは…
背番号のないエース0829 @ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
Dehe @ Re[1]:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) Mr.Zokuさんへ 情報ありがとうございまし…
Mr.Zoku@ Re:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) 今年出た[Deluxe Edition]は聴かれました…

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