うさぎ小屋 1番館

うさぎ小屋 1番館

2005年06月01日
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(17)

 あの夜の事は何か一瞬の出来事のようでもあり、五分位だったのか、十分位だったのかよく覚えていない。それ位の興奮と混乱と混沌と、恐怖だとか武者震いだとか、そんなんが入り混じった感じだった。
 あの時たまたまオレとモンキーは、一週間前から始めたパトロールと評して、自転車でブラブラしていた時だった。
 バヤシの計画に付き合ってやっていた訳だが、一週間も何も無くもう完全に飽きてきていた。それどころかそもそも、本当にコンビニ強盗なんかに遭遇するとは思っていなかった。
 ところでバヤシはその時どうしていたかというと、あいつの兄貴に借りていた原チャリで別行動を取っていた。正確に言えばあいつの番だったからだ。
 そもそもこんな与太話に付き合った真の理由は、順番ににその原チャリを乗り回す、というささやかな、しかしほんのチョッピリ背伸びができるというエサが用意されていた。
 オレ達はヤンキーだとか、暴走族だとか、そんなわきゃない。
 ・・・で、原チャリ組とチャリ組に分かれて、バヤシが勝手に目星を点けた市内のコンビニを巡回していた。一応念の為にと、金属バットと木刀を多少は目立たない様にとリュックに突っ込んでいた。
あの時は確か、目星を点けた十件のコンビニの巡回の二周目だった。チャリ組が一周回る間に、原チャリ単独で反対回りで乗り回せる、というルールだった。その日は一番目がオレの番で、次がバヤシだった。
 ちょうど二周目で四件目の『セブン・マート』で、ふと異様な光景を目にした。
 パトロールとか言っても、所詮はただいつもの下らない話題で駄弁りながらコンビニの横を通り過ぎて行くだけのものだ。そりゃ一応は駐車場と、外から店内をチラッとくらいは見る。深夜のコンビニなんてのは一~二台の車が止まってるか、ヤンキーが数人店前で溜まってるか、誰一人いないかだ。
 四件目もいつもの様に一度は普通に通り過ぎたのだが、何となく変な感じがした。
「ナオくん、なんか今ヘンなのおらんかったか・・・」
「んー、やっぱそうやんなー。さっき何か変な感じしてたんや」とオレはいい返し、二人は回れ右した。

・・・つづく





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最終更新日  2005年06月01日 22時00分15秒
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