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倉敷のワインイベントで何度かお会いさせていただき、ワイナリー開業後にはワインもいくつか購入させていただいた、倉敷市船穂のグレープシップさん。そのグレープシップのヴィニュロン、松井さんを岡山市の和洋旬菜だいにんぐ五感さんへお招きしてのワインメーカーズディナーが、グレープシップさんと取引のある自然派ワインのお店プレヴナンさんの主催で、今年の1月20日に開催されましたので、お邪魔してきました。ご用意いただいたのは、松井さんのワイン4種と、赤がないということでプレヴナンさんのフランス・ラングドックのシラー1種です。1,グレープシップ 朱2022まずは、倉敷のイベントでも何度かいただいた朱から。微発泡ロゼということですが、色は結構鮮やか。アレキ75%、シラー20%、グルナッシュ5%というセパージュで、アレキのらしいブドウの香りの中にも赤いベリーの気配がしっかり。味わいも、豊かな酸のライトボディですがどこか骨格のあるものでした。2、グレープシップ melow・ブルーラベル2021続いては、グレープシップさんといえばのmellowです。ブルーラベルは全国発売用ですね。他に、イエローラベルという県内用のものもあります。使用品種はアレキ100%。色はしっかり黄色。麦わら系ですが、濁りがあることもあってはっきり色合いを感じられます。香りはらしいマスカット香。味わいはしっかり辛口、というか酸味がバシッとインパクトのあるものなのですが、これだけドライなアレキのワインで、ここまで綺麗にらしい香りを感じられるワインというのも驚きです。その他ハーブっぽさややはり酵母系のニュアンスなども。3,グレープシップ 颯2021こちらは、50%がアレキ、そこにソーヴィニヨン・ブラン、マルサンヌが各20%、シュナンブランが10%というセパージュ。近年、岡山でも夏のゲリラ豪雨が増え、このワインの海外品種3種も雨にやられ裂果が発生するなど、収穫を早めなければならなかったそう。それをアレキと合わせることで爽やかなワインに仕上げています。色はやはり濁りのある黄色ですが、mellowよりは濃さがあり麦わらという感じではありませんね。香りやはりマスカット香がよく出ているのですが、その中にトロピカルな気配が潜むのは使用品種の影響でしょうか。味わいも、もちろんアレキらしい派手な酸がバシッと来ますが、より果実味が、柔らかいものながらも感じられたように思います。4,グレープシップ Ripe2019こちらは2019ヴィンテージということで、ラ・グランド・コリーヌへの委託醸造時代のものです。ソーヴィニヨン・ブラン70%、シュナンブラン30%。1年半小樽で酸化熟成させているそうで、色もがっつり黄金系。出来てすぐはかなり樽香も強く味のインパクトもあったそうですが、松井さんはそう言ったワインがお好みではない(何なら度数も10%要らないくらいだそう)ということで、落ち着くまで寝かせてからのリリースとなりました。はちみつやミード、紅茶系のニュアンスに、シェリーっぽさもあったでしょうか。味わいは、果実味の強さからくる「濃い」ワインではありませんが、エキス分がありタフさ、量感を感じました。5,ドメーヌ・マダ レッド2020メインが牛肉ということで、プレヴナンさんがご用意くださったのはラングドックのシラー。しっかりした色合いに、スパイスやブラックベリー系の気配が出つつも、青ベリーや赤ベリー、ちょっと酵母っぽさなどが加わり、味わいも果実味やタンニンはありますが、明るい酸があり、しなやかさを感じるのはなるほどといったところでした。【ラングドック地方 フランス】 ドメーヌ・マダ レッド '16 自然派ワイン 赤ワイン松井さんは岡山の海辺のご出身、もともとは海洋民族だったそうで、グレープシップというワイナリー名にされたそう。料理人をされていたこと、渡仏して大岡さんからワインづくりを学ばれたことなど、色々お話しいただけました。中でも印象的だったのは、今回のRipeもそうですが、飲み頃でワインをリリースしたい、そのために、自社でワインを寝かせておけるだけの資金力が必要というところ。やはり、在庫を抱え続けるというのは大変なことですが、そうやって飲み頃でリリースしていただけるのは飲み手としては本当に嬉しいところです。生食用ブドウも手掛けておられ、中でもアレキについては、岡山のブドウ畑がシャインマスカットへの転向が相次いでいることもあり、県内でも生産量3位4位くらいなのだとか。そして、その売り上げは飲み頃までワインを保管することなど、経営面での大きな力になっているとのお話でした。今回のお料理です。アミューズは新見産チョウザメの自家製燻製、ジャガイモのブリニ添えです。新見市はワイナリーでも有名ですが、チョウザメを育てキャビアづくりをしていることでも有名だったり。こちらは、そんなチョウザメの身を燻製にしています。朱とも燻製香と味のしっかりした身のおかげで悪くないですし、mellowとはサッパリビール的に合わせられましたね。前菜は北木島産橙と真鱈のロンデル、フレッシュハーブとともに。真鱈のあっさりした味わいに、橙の風味、ハーブの風味が爽やかです。これはまさにmellowと合わせるお料理。ワインのマスカット香、その奥のハーブ香と橙やハーブの香りがなじみます。また、颯も中々いい相性。香りの奥のトロピカルさを橙が引き出しますし、ワインのコクと魚の味わいも馴染みますね。続いては温前菜。豚レバー鉄板焼きと有機ニンジンのシェリーヴィネガー風味です。五感さんは鉄板焼きも名物ですレバーながらやさしい味わいで、旨味を良く感じられましたし、人参もいいつまみになりました。これにはRipeを合わせましたが、レバーとはまずまず、ワインに力はありますが、流石に肉の旨味を向こうに回すと引き立てる側ですね。一方、人参の甘味や酸味にはばっちり。メインは経産牛のブルギニョン。肉には間違いなく赤でしたが、乗っているごぼうとは実はRipeが結構好相性。味の濃さとしてはレバーより濃かったように思うのですが、その辺の組み合わせの妙も面白いところでした。デザートは里芋のクレメンダンジュどのお料理もおいしかったですが、このデザートは出色でした。里芋の風味と甘い香り味わいがこんなに合うとは思いませんでした。こちらは颯。実は、別のワインが用意される予定だったそうですが、こちらのワインが面白いとギリギリでの変更になったそう。実は、個人的には一番好きだったワインです。左から颯、Ripe、mellowです。色合いが全て明確に違いますが、濁りのある自社醸造ものとクリアーなRipeはまさに別物ですね。今回のワインですが、ドメーヌ・マダのものはありません。右から朱、mellow、颯、Ripe。にほんブログ村
2023年12月24日
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倉敷は観光地としても長いということで、お酒の文化もかなり豊かな印象があります。駅北のアリオ倉敷周辺や、2021年開業のあちてらす倉敷前などでは、ワインのイベントもよく行われています。コロナ期間中などはなかなか難しかったでしょうが、それでも落ち着いたタイミングでぽつぽつ開催されたものも。こちらは2020年12月にアリオ倉敷で行われたクラバンです。倉敷の飲食店さんやパン屋さんがブースを出し、倉敷の自然派ワインに強い酒屋さんのいときち商店さんがワインのブースを出す(各飲食店さんも色々お持ちでしたが)というスタイルでした。こちらはイタリア、トスカーナのテヌータ・レ・カルチナイエが手掛けるヴェルナッチャ・ディ・サンジミニャーノ。柑橘や青リンゴ、時間とともに黄色いフルーツも感じられ、果実味のある味わいも相まってフルーティなワインでした。癖も特にないですね。そんなヴェルナッチャに合わせたのはおでん。倉敷の人気店、あまみねさんのものです。だしの旨味きいたおでんととヴェルナッチャを合わせるというのはこういったイベントならではの楽しみですね。そして、こちらがグレープシップさん…の開業前のころのブースです。今や倉敷の人気ワイナリーとなったグレープシップさんですが、このころはまだ醸造所もご自宅も完成前のようですね^^;当時はブドウ栽培は自社畑、醸造はラ・グランド・コリーヌジャポンさんへの委託だったかと思います。会場は倉敷みらい公園という公園になっており、12月はライトアップされています。2021年にも同じくみらい公園でイベントが。こちらは新倉敷駅前のブルーノさん。日本ワインに非常にお強いお店とのこと。実は、イベントでブースにお邪魔させていただくことはあるもののお店にはまだだったり。ぜひ行ってみたいところです。このイベントは2021年の11月でした。ということで、グレープシップさんは開業後。この朱は自社醸造のファーストヴィンテージです。少しシラーが入っていたでしょうか。フルーティな中にも骨格を感じるものでした。2022年も色々なイベントがありましたが、ちょっと参加できずでした。このくらしきWINEな夜会は、そんな2022年のボージョレーヌーヴォーのタイミングから、あちてらす倉敷の芝生広場で月一開催されていたイベントでした。岡山のワイナリーさんもいろいろとご参加されて、非常に面白い機会でしたが、2023年12月開催分以降は不定期開催とされるそうです。いときちさんもよくご参加されていたようで、色々といただきました。フードブースの出店やキッチンカーもよく来ており、こちらはルーローハンと小籠包のセット。オーストリーの微発泡をいただきつつつまみましたが、ルーローハンのスパイシーさや、小籠包の餡の旨味によく合いました。あちてらすの芝生スペースは本当にいろいろなイベントが行われます。こちらは今年の11月に開催されましたメルカード・リコというイベント。倉敷市玉島の玉島信用金庫主催という珍しい企画で、この時は岡山の美味しいものとワインがテーマでした。フードブース、ワインブース共に、信用金庫さんのお客さんが多かったそうです^^この時の目的はこれ。マスカット・オブ・アレキサンドリアのワインといえばのふなおワイナリーさんが、マスカットはマスカットでもベーリーAの方で作ったろぜです。この銘柄があるのは知らなかったものでぜひ飲んでみたいとお邪魔しました。ブラッシュというだけあって色はかなり淡いピンクで、香りもベーリーAのニュアンスもさることながら緑系ベリーの雰囲気があったでしょうか。あとはやはりイチゴですね。味わいはやや辛口くらいの甘味のあるもの。非常にフルーティでとっつきやすいワインでした。隣のベーリーAの赤もいただきましたが、こちらはベーリーAのらしさがよく出た、柔らかいスタイルのワインでした。こちらはこの12月に行われたクリスマスマーケットです。会場は倉敷アイビースクエア。旧倉敷紡績所の建物などを保存して作られている、宿泊施設などもそなえた複合観光施設です。今回もワインブースにはいときちさんが。倉敷のワインイベントにはかなり積極的ですね。いただいたのはスペインのオレンジワイン。総社のイタリアン、trattoria noiのパスタに合わせるものをということで選んでいただきました。フルーティさがありつつもやはり収斂味があり、芯のしっかりした味わいでなるほど肉を使ったパスタともよく合いました。そして、今回もグレープシップさんです。初期のころと比べるとアイテム数も随分と増えました。マスカット・オブ・アレキサンドリアを使った2種類に加えソーヴィニヨン・ブランのものなどもあります。小ぢんまりとしたイベントではありますが、地元の人にはちょうどいい具合に楽しめる企画が色々開催されています。もちろん、倉敷観光の際に寄ってというのもいいでしょうし、倉敷も盛り上がっていますね。にほんブログ村
2023年12月23日
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これまた2021年の話になりますが、年末の、コロナが落ち着いていたタイミングで広島のシャレオで開催された日本ワインのイベント、西国葡萄酒祭へお邪魔していました。もともとは春ごろの予定だったかと思いますが、折からのコロナで延期になっていたものでした。主催が広島国税局、高松国税局、中四国ワイナリー協会ということで、中国5県+四国のワインが集まるという非常に貴重な機会となりました。広島国税局は、近年日本ワインのワイナリーがこのあたりにも増えていること、酒類研修所があることなどから日本ワインも推しているようですね。ということで、早速の四国のワイナリーさんです。愛媛県、しまなみ海道の途中にある大三島でワインづくりを行っている大三島みんなのワイナリーさんです。建築家の伊東豊雄さんが、ご自身の建築ミュージアムの開館に際し、島おこしプロジェクトの一つとして始めたワイナリーで、2015年スタートだそう。「みんなの」という名前の通り、自社農園のブドウはもちろん、島内の契約農家さんのブドウを使ったワイン、更には愛媛といえばのミカン農家さんのミカンを使ったミカンワインも手掛けています。ベーリーAなども優しい味わいでよかったですが、こちらのワイナリーのシャルドネは出色です。こちらも四国。井上ワイナリーさんといい、なんと高知県の野市にあります。四国出身者からしますと、高知といえば夏場は台風銀座というイメージでしたので、ワインができるというのには驚かされましたが、地元・自園のブドウはもちろん、県内各地の農家さんのブドウを使ってワインづくりをされているようです。富士の夢やエイトゴールドといった山ぶどう交配系の品種のワインなどを手掛けています。中でも、カベルネ・ソーヴィニヨンとグルナッシュの交配種「マルスラン」を使った赤は骨格、果実味がしっかりあり驚きでした。こちらは地元広島、三原にあります瀬戸内醸造所さんのブース。立ち上げは2019年。地域おこしの仕事をされていた地元出身の太田さんが瀬戸内の原料を用い、地元三原、瀬戸内の活性化を目的にスタートされたそうです。こちらは個人的にスパークリングの印象が非常に良かったです。中でも、写真真ん中の金波(きんぱ)は兵庫県(ここも瀬戸内ですね)のシャルドネを使ったスパークリングで、果実味、香り、泡感とバランスの良いワインでした。最新ヴィンテージでも賞を獲られたようですが、頷けるワインだったかなと。勿論老舗ワイナリーさんもご参加。こちらは鳥取・北条ワインさん。今回ご参加のワイナリーさんと比べても、こちらのまったりしたミネラルと熟成感は際立った個性でした。こちらも中国地方のワイナリーといえばの島根ワインさん。貴重な縁結甲州はもちろん、清酒酵母甲州もいただけ、両者の違いを楽しむことができました。清酒酵母のほうがややふくよかな印象です。こちらは岡山の岡山ワインバレーさん。新見市でワインづくりをされており、代表がイタリアでワインにほれ込んだということでイタリア系品種を手掛けられているのが大きな特徴ですね。サンジョヴェーゼの赤も面白いですが、シャルドネの樽あり樽なしの飲み比べはやはり興味深いところでした。すっきり系ですが流石新見のシャルドネ、芯がしっかりあり樽にも負けません。こちらは山口ワイナリーさんのブースです。こういったイベントに出ていらっしゃるのは結構珍しかったのではないかなと。一升瓶で長期熟成させることで酸味をまろやかにするという造りをされており、この当時でも2010年代のワインが最新ヴィンテージで登場するというのはスゴイです。シャルドネ、赤ともに深みのあるものでした。一方、ベーリーAを使ったザビエル・ロザリオはヴィンテージもそこまで古くないということで、らしいフルーティさや快活さも感じられました。試飲に忙しく、すべてのブースの写真を撮ることはできませんでしたが😅、他に島根の奥出雲葡萄園さんのブースは欧州系品種をアッサンブラージュした梅垣白を飲むことができましたし、岡山からはほかにやはりシャルドネの手堅いtettaさん、ひるぜんワイナリーさんに委託されてすっきりしたソーヴィニヨン・ブランを作られた黒髪山葡萄園さん、クフ・シャルドネをこのタイミングで初めて飲ませていただいたひるぜんワイナリーさんが参加、広島からは、ますます複雑さや華やかさをますベーリーAを飲ませていただけた三次ワイナリーさん、ハニービーナスの甘口がフルーティで試飲回りの途中に丁度良かったせらワイナリーさん、こちらもマルスランのワインを手掛ける山野峡大田ワイナリーさん、更に、参加日的にタイミングが合いませんでしたが福山わいん工房さんもご参加と、中四国のワイナリーさんのワインを幅広く楽しめる、充実のイベントでした。流石国税局の主催ですね。2022、23年は開催されておらず、残念ながら定期イベント化というわけではなかったようですが、中四国、西日本のワインを色々といただける機会、非常に貴重ですし、またの機会がありますと嬉しい限りです。にほんブログ村
2023年12月17日
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岡山県倉敷市の、倉敷美観地区からもほど近いヴァンルパン倉敷さん。ベルンハルト・フーバーのワインを昔から扱われている等、拘った品揃えが魅力のお店ですが、そのヴァンルパンさんが毎年2月上旬に行っている大試飲会があります。昨年は参加できなかったのですが、今年は2年ぶりにお邪魔させていただきました。驚いたのがこちらのブース。ベリー・ブラザーズ&ラッドです。イギリスのワイン商であり、各国の優れた生産者に、自社オリジナルのワインを作ってもらい販売することもしています。特に、投資的な目的でのワインの扱いもあり、こちらのオリジナルワインはそんな投資家たちの普段飲みのワインとしての側面もあったようです。印象的だったのはジャン・リュック・テリエ&クリスチャン・コロヴレイが手掛けたベリーズ・ホワイト・バーガンディ。樽やクリーム、桃、洋ナシといった要素が香り華やかさがありつつ、果実感やミネラル、それを上回る明るい酸があるというらしいバランス感を、高い完成度で楽しめる1本でした。これが3000円しないというのは流石。ベリーズ ホワイト バーガンディ [2015] (生産者ジャン リュック テリエ&シャトー コロブレイ) ( 白ワイン ) [tp]続いてはこのイベントの定番、ヘレンベルガーホーフさんのブースです。今回も、マルティン・ヴァスマーやベルンハルト・フーバーのシュペートブルグンダーなど素晴らしいワインがありましたが、驚かされたのがヴィラ・ヴォルフ。ファルツのお手頃ワイン、と言う印象しか無かったのですが、今回いただいたピノ・グリは、白い花や柑橘のフルーティな香りがしっかり香り(以前よりはっきり出るようになったような気もします)、それに似合った果実感のあるアタックと、ドイツらしい明るく強い酸のバランスのいい味わいは2000円としては相当なコスパだったかなと。また、インポーターの方お勧めだというヴィラ・ヴォルフのピノ・ノワール・ロゼも、ハイトーンな赤果実系のニュアンスが軸ながらピノらしい香りが出ており、味わいはやや辛口表記で確かにフルーティですが酸もきっちりと、これまたよく出来ていました。ヴィラ ヴォルフ ピノ グリ 2018 Villa Wolf Pinot Gris 白ワイン ドイツ ファルツ やや辛口 ヘレンベルガー ホーフそして、ヴァンルパンさんと言えばの仲村わいん工房ブースです。毎度流石のワインをいただけますが、今回印象に残ったのはデラウェア。ツヤのある黄色い色合いに、ヴィンテージも2013と熟成が進んでいます。意図的にそういう造りにしているそうで、香りや味わいも、デラらしいフルーティさが、より濃く、熟成太南国フルーツのような雰囲気になっていたように思います。その他バターっぽさ等も感じられ、味わいはライトながらも深い果実感がありました。デラウェアを、爽やか系とは違ったアプローチで楽しめる、面白い1本でした。☆【白ワイン】仲村わいん工房 デラウェア2013 720ml他にも様々面白いワインがありましたが、到着が遅くなってしまい大分駆け足でしたので、特に印象に残った上記のワインの記載だけに止めたいと思います。今回もありがとうございました!来年は何とかゆっくり参加したいものです。にほんブログ村
2020年02月21日
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大分間が空いてしまった上に、2か月前のイベントの話になりますが^^;、1月の岡山ワイン協会ワイン会は日本ワインがテーマでした。スパークリングは、岡山県の黒髪山葡萄園のスパークル、シャトー・マルスのデラウェア、高畠ワイナリーの醗泡の3種白ワインはシャトー・メルシャンのアンサンブル萌黄2017と新鶴シャルドネ2018、中央葡萄酒のグレイス茅ヶ岳甲州2018、丹波ワインのピノ・ブラン2016の4種赤ワインは中央葡萄酒のヤマナシ・ド・グレイス2018、ココファームの陽はまた昇る2014、熊本ワインのマスカット・ベーリーAの3種でした。メルシャンの2種類は流石の手堅さでしたし、ココファームの陽はまた昇るはタナとカベルネ・ソーヴィニヨンというセパージュらしく開けたてはガチガチ、時間経過でカシスっぽさや多少の熟成感を楽しめました。陽はまた昇る [2016] ココ ファーム ワイナリー ( 赤ワイン )楽天内にはもう2014は見かけないようですが、2016や15がなら投稿時時点でもまだ手に入るようです。ただ、やはり驚きの完成度だったのはグレイス茅ヶ岳甲州。こちらの甲州がいいのは勿論知っていましたが、ここまでとは驚き。久々に飲めた銘柄、初めて知った銘柄と色々楽しめました。岡山でこれだけ日本ワインに特化した会と言うのは中々ないので、貴重な機会となりました。岡山ワイン協会ワイン会は、1月はお正月と言う事もありどうやら日本ワインが定番化しているようなので。来年も楽しみです。因みに、3月の会のテーマはイタリアワインだそう。にほんブログ村
2020年02月15日
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JR倉敷駅直結の商業施設アリオ倉敷。その昔チボリ公園だったところが、以前からアリオと併設の三井アウトレットモールに変わっています。そのアリオ倉敷で、クリスマスバルと題して、20日金曜日から22日日曜日までの3日間、岡山県内のワイナリーやブルワリー、それに日本酒をご提供いただける酒屋さんのブースが並ぶイベントを開催していましたので、土曜日に参加してきました。上のイベント案内看板の横に写っている黒板にチョークで描かれたイラストはコチラ。岡山ワインバレーさんのブースです。岡山ワインバレーさんは新見市哲多町の生産者さんです。暫く委託醸造をされた後、荒戸山ワイナリーというワイナリーを昨年8月にオープンされました。また、今でも東京ワイナリーさんへ一部委託しているようです。こちらでは、樽熟成のシャルドネが非常に印象的でした。樽のかかり方が非常にいい塩梅で、シャルドネの香りと相まってハーブやナッツの雰囲気がよく出ていましたし、味わいには鮮やかな酸がビシッとあり、その酸とコクを感じさせる香りの相性も完璧。こちらのワイナリーのシャルドネは、特徴としてこの酸を持っているそうで、新見という土地の素性の良さを感じさせてくれました。新見と言えばやはりこちら。domaine tettaさんです。tettaさんには先日の東京での中国地方ワイン大集合会にアイテムのご出展もいただきましたので、そのお礼も兼ねて。いただいたのはカベルネ・フランを使ったスパークリング。グリーンハーヴェストのフランで、らしい青いニュアンスがよく出ていますが、それがスパークリングのブリオッシュ的な、クリーミーさのある香りに想像以上によく馴染んでいました。味わいはスッキリとしており、魚介系は勿論、青菜など野菜を使ったお料理にも合わせてみたくなります。domaine tetta Blanc de Cabernet Franc Effervescent-I(ドメーヌ・テッタ ブランドカベルネフラン エフェルヴェッソンI) [2018] 白発泡 750ml※12本まで1個口で発送可能こちらは、東京でのイベントにご来場までいただきましたひるぜんワイナリーさんのブース。やはり、ロゼの人気は凄かったようです。実は、ひるぜんワイナリーさんとは来月イベントを企画していまして、その詰めのお話も兼ねてのことでした。そのイベントにつきましては、また次回の記事で^^そして、今回非常に気になっていたのがこちら。赤磐、是里ワインさんの新キュヴェ、アッサンブラージュです。リースリング、ピオーネ、キャンベルアーリーのアッサンブラージュものという、他ではまず聞かないセパージュとなっていますが、仄かなピンク色に各ワインのフルーティさがありつつ、しかし、リースリングがフルーティなだけではないミネラル感などを引き出しているといった感じで、味わいもやや辛口くらいのフルーティさがありつつ、ミネラル感、酸のバランスの良さを感じられるワインでした。結構瓶ムラがあるとのお話でしたのと、是里さんのワインの中では明らかに価格帯が上がる4000円というお値段ですが、覚えておいて損のないワインだったかなと。ワイン以外のアルコールもいただいております。こちらは、岡山県笠岡市の沖合、何なら愛媛県の方が近いくらいの場所である六島という島にあるブルワリー、その名もズバリの六島浜醸造所さんです。近くにある北木島(千鳥の大悟さんの地元で有名になりましたね)の牡蠣を使ったオイスタースタウトなど面白い造りのものもありましたが、今回は六島に昔あった麦畑を復活させ、ブルワリーとして最初に造ったビールである「六島麦のはじまり」をお願いしました。スタイルとしてはセゾンという事で、香りも爽やかなニュアンスがあります。ただ、ハーブっぽさ全開!というよりはビールらしい酵母っぽさやバナナ感もあり。味わいもスッキリですが、香りの印象に似合った旨み甘味は感じられました。フードブースには、珍しくムール貝プレートなるものがありましたので頂いてみました。また、写真を撮り忘れましたが地元・鷹取醤油の醤油でチーズを漬け込んだものもつまませていただきました。六島麦のはじまりはどれともよく合いましたが、中でもチーズの醤油漬けとは、そのカラメルっぽさすらある香りやミルキーさに、ビールのニュアンスがよく合いました。こちらは日本酒。瀬戸大橋の岡山側にあたる倉敷市児島の蔵元、十八盛が手掛けるものです。十八盛も含めた岡山県内の5蔵が参加する「岡山ZARU」の共通銘柄なのがこのoriginだそう。日本酒らしい甘みがありつつも、芯の太さのある酸が入ります。ムール貝は最高のつまみでした。香りも豊かなお酒で、それがムール貝の風味にぴったり。他にも、黒髪山さんやサッポロビール岡山ワイナリーさん、ふなおワイナリーさんもご参加でしたが、今回はチケット切れになりましたのと、体調がちょっと悪かったこともあり見送り。しかし、県内のワインやビール、日本酒が色々といただける非常にいい機会でした。チケットも2000円でシール10枚、各ドリンクシール1~2枚で飲めると高いものではなく、楽しませていただきました。また来年も是非ご開催いただきたいものです。おまけ。三井アウトレットモールの入り口には橋と小川があるのですが、その辺でもイルミネーションが行われていました。いよいよクリスマス、そして年末ですね。にほんブログ村にほんブログ村
2019年12月21日
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毎月第3日曜日に開催されます岡山ワイン協会ワイン会。11月はお休みでしたが、今月はチーズとのマリアージュをテーマに開催されました。今回はお料理やワインの写真をほとんどとり忘れです…。ただ、メニューの写真はキッチリ撮りました!どの組み合わせもよく計算されておりいい相性でしたが、中でもモン・ドールとACボルドーのルイ・ベイテットの組み合わせは驚きでした。モン・ドールにボルドー?と思いましたが、そのままではややあっさりした印象のルイ・ベイテットが、モンドールのクリーミーさと合わさることでグッと華やかに。香りの相性の良さもありました。やはり、マリアージュがもたらす効果は絶大です。ルイ・ベイテット(ACボルドー 赤 フルボディ) [赤ワイン] 【7784470】こちらはミッシェル・トマのサンセール。ワイン単体でも青いハーブやトマトっぽさ、そこに加わる柑橘や南国フルーツといったニュアンスに果実味と明るい酸のある味わいで楽しかったですが、サントモール・ド・トゥーレーヌを使ったサラダとの相性は流石。チーズは勿論、サラダの葉物野菜などのみずみずしさ、甘みにもやはりよく合いました。送料無料【610913】ミッシェルトマ サンセール10月のキノコに続きマリアージュをテーマにしたものでしたが、やはりいいですね。先日の日経ワインセミナーでの宮嶋さんの言葉にあったように、地の食に合わせて確立されてきたワインをその食に合わせて楽しむもよし、あえて全く違うものと合わせるもよし、この辺りは新興国ならではの遊び方かもしれませんね。因みに、1月のテーマは日本ワイン。毎年恒例、1月のお屠蘇です。ご興味おありの方は、是非是非お気軽に参加してみてくださいね。詳細は岡山ワイン協会フェイスブックページをご確認ください。おまけ。岡山でもイルミネーション真っ只中です。こちらは岡山の中心部を流れる西川のもの続いては岡山駅前。桃太郎ファンタジーと題して、毎年岡山駅東口前の広場で行われています。桃太郎ファンタジーという事で、桃モチーフのイルミネーションも。ピンクの割れた桃の真ん中には、岡山駅前の桃太郎像があります。こちらはグラスイルミネーションという、グラスをイメージしたもの。続いてはスターイルミネーション。奥のビルは壁面にクリスマス時期らしいベルの明かりをともしています。そして、やっぱり定番のクリスマスツリーです。もう1週間もすればクリスマス、そして今年も終わりですね。にほんブログ村
2019年12月17日
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先日、岡山でイタリアをテーマにした日経新聞社主催のセミナーが開催されました。セミナー講師は宮嶋勲氏。日本ではワイン誌を中心に多数の執筆を行われ、イタリアでもガンベロロッソのレストラン誌のスタッフや、エスプレッソ誌のワイン試飲スタッフなどを務められているジャーナリストの方です。珍しい機会というのと、セミナーの主催の方が楽天ブロガー仲間の方でもあるという事で、参加させていただきました。セミナーではまず、宮嶋さんが何故イタリアと繋がったのかという所からお話が始まりました。大学卒業後、ローマへ映画の勉強に行かれたのがきっかけだったそうで、当時日本ではあまりメジャーではなく、高級品だったワインが、現地では当たり前に飲まれている、それこそ、定食屋のやかんに入ったお茶の様な感覚で、テーブルにボトルが置かれている、という所からワインに惹かれていったそうです。その流れから、だからこそ向こうではワインを単独で飲む習慣は無く必ず食事と共にあるものだということ、例えば肉やバターなど脂の多い料理を食べるピエモンテでは酸と渋みのある赤が発展したというように、その地域で普段食べているものに合うワインが生まれるといったお話を伺えました。また、ブドウの時ではそこまでわからないその地域、環境、つまりテロワールの差が、ワインにするとよく分かるようになる、少なくとも、多少飲んでいくと誰でもある程度感じられるようになるというのはワイン唯一の特徴であり、文化としての側面をより濃く持っている、なので、イタリアでは土地の名前をワインにつけ、品種よりどこで出来たかを重んじているといったお話も印象的でした。加えて、新世界のようにワインを単独で、ナッツ程度をつまみに飲む、品種名をワインにつけるといったことが悪いわけではないしそこに優劣もない、あるいは、ワインの文化的側面なども興味が無いといってしまえばそれだけの話、単なる好みの問題であり、教条的になるべきではない、という部分も共感できるところでした。あと、やはり日経のセミナーという事でビジネス的な部分として、イタリアでは食卓はコミュニケーションの場であり、ワインとはその食卓を共有することの象徴的存在であり、1つのワインを皆で飲むことは、日本で言えば鍋を皆でつつくようなものだ、主役には成らないが話のきっかけになり、その話からお互いの距離を詰め、色々なことに繋がっていく、というようなお話もありました。最後の食卓の潤滑油といった部分は、ワイン会をしていますと実感する部分です。もちろん、ワイン会ですのでワインがもう少しメインの要素にはなりますが、それでも会の中でワインの話だけしているといったことはまずなく、色々な話が出来ているなあと。最近、日本のワインを飲むことが個人的に多くなりましたが、日本は産地としては新世界であり、最も歴史のある山梨でも、流石に定食屋のやかんに入ったお茶とはいかないでしょうし、いわんや中国地方をや、です。ただ、味わいや香りの良さは勿論、上記のような食事の潤滑油として、そして、各産地や生産者まで含めた個性の違いといった文化的な部分の楽しさはかなりあるかと思います。食の部分に関しては、ワイン造りどころかブドウ造りの歴史さえなかった土地で生まれたワインが、なんだかんだその土地の食材を使ったお料理に合うように感じられたりもしますし、チリのエストのセミナーの際に生産者さんの言葉にあったように様々な料理が食卓に並ぶ今の日本にあって、今後どうなっていくのか、その答えが分かるのは遥か未来の事かも知れませんが、文化的な側面も含めて、今後も長く楽しんでいければ、などと考える機会にもなりました。さて、セミナーの後はテイスティングです。今回は4種類のワインをご用意いただきました。食事に合わせて発展してきたイタリアワインという事で、おつまみもしっかりあります。飲んだワインは以下の通りです。プラカップ試飲ですし、ここでの簡単な感想に止めたいと思います。白:オリヴェッリ2018トスカーナの白で、ヴェルメンティーノとシャルドネが半々というセパージュ。この2018が最初のヴィンテージだそうです。南国フルーツやリンゴ、グレープフルーツといった要素に、ナッツやオイリーさが加わる香りです。味わいはバランス型ですが、明るく太い酸がメイン。サラミやパルメジャーノによく合いました。【6本〜送料無料】オリヴェッリ 2018 サセッティ リヴィオ ペルティマリ 750ml [白]Olivelli Sassetti Livio - Pertimali赤1:ラ・サラ キャンティ・クラシコこちらもトスカーナ。メディチ家御用達だったという歴史あるワイナリーだそう。サンジョヴェーゼ90%に10%のメルローというセパージュ。黒さのあるガーネットカラーに、スミレや赤や青のベリー、チェリーなどが香るフルーティなワインでした。味わいも優しく、果実味や渋みがふわっと広がりつつ乳酸系の酸がしっとり、といった所。楽天内には扱いが無いようです。赤2:フォントディ キャンティ・クラシコ2016定番の生産者フォントディですが、サンジョヴェーゼ100%のキャンティが正式に法律上認められるようになったのはここの功績だそう。という事で、勿論サンジョヴェーゼ100%。赤黒く、透明度も低い色合いで、香りも熟した果実香やベリージャム、ザクロっぽさ等があります。スパイス感もよく出ていますね。味わいは割と酸基調ですが、果実味もきっちり。渋みは赤1よりも明確に出ます。フォントディ キャンティ・クラシコ [2016]750ml赤3:サセッティ・リヴィオ・ペルティマリ ロッソ・ディ・モンタルチーノ2015ブドウ自体はブルネッロ・ディ・モンタルチーノのものですが、こちらのロッソはステンレスタンク100%で醸造されています。セパージュはサンジョヴェーゼ・グロッソ100%。色は赤黒いですが、ガーネット感も見え透明度もあります。こちらは、果実っぽさよりも茶色いスパイスやタール、インク、キノコ、ドライハーブなどが感じられ、熟成した雰囲気をまといます。ただ、果実味のインパクトは今回の赤の中では最も強く、酸も明るいそれがしっかり入る目鼻立ちのはっきりしたものでした。渋みは程々。【6本〜送料無料】ロッソ ディ モンタルチーノ 2015 サセッティ リヴィオ ペルティマリ 750ml [赤]Rosso Di Montalcino Sassetti Livio - Pertimali久々にガッツリトスカーナをいただきましたが、やはりいいですね。独特のフルーツ感のある香りと、明るい酸のバランスはこの土地ならではだなと。またじっくりイタリアワインに親しむ機会も作りたいものです。にほんブログ村
2019年12月11日
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兵庫県の西宮、阪急西宮北口駅にありますカーヴ・ド・テールさん。様々なワインを扱われていますが、兵庫県には老舗インポーターのAWAさんもあるということでオーストリーワインの扱いは多くなっています。そんなカーヴ・ド・テール西宮北口店に、オーストリーの歴史あるワイナリー、シュロス・ゴベルスブルクから生産者が来場され、ワインセミナーが開催されました。これは非常に貴重な機会という事で、岡山からお邪魔させていただきました。来場されたのは、なんとワイナリーオーナーであるミヒャエル・モースブルッガー氏。シュロス・ゴベルスブルクは1171年には設立されていた大変古いワイナリーで、元々はやはり修道院の始めたものでした。実は、現在も所有者はシトー派の修道院なのですが、モースブルッガー氏が1996年に、ワイナリーや畑は勿論、その他の穀物の畑や家畜などを丸ごと60年リースで借りて運営しています。まずは、オーストリーにおけるワイン造りの歴史のお話からでした。3000年前のケルト人時代からワイン造りが行われている事、中世の頃、ドイツやフランスに先駆け修道院が出来、その修道士たちがワイン産地に適した場所を調べ、彼らは読み書きができたことからそのデータの蓄積があり、結果ワイン産地として繁栄したことなどを伺えました。その後はオーストリーにおける現在のワイン造りについて。オーストリーの現在のワイン産地がウィーンやシュタイヤーマルクを含めて国土の東寄りなのは、それ以外の地域がアルプスでブドウ栽培には厳しい事、ノイジードル湖周辺やドナウ川北部辺りの産地が古い事、カンプタールなどオーストリーの産地によくある「タール」は峡谷の事で、カンプタールなら「カンプ川峡谷」という意味になることなどをお話しいただきました。印象的だったのは、カンプタール辺りでは2つのタイプの畑のエリアがあり、1つは斜面に出来たテラス状の土地で、ここは乾いてリースリング向きであり、もう1つはレス(黄土)の広がる平地で、水の供給がよくグリューナー・フェルトリナー向きである、というお話。この2つの品種は、それぞれオーストリーの白ワインを代表するものかと思いますが、それが全く逆のタイプであるということは驚きでした。その他、オーストリーにおけるワインの格付けは地域名、村名、単一畑名の3種であり、単一畑はオーストリー全土で4000程度あることを、シュロス・ゴベルスブルクとモースブルッガー氏が中心となって調べ、それをさらにリード、プルミエクリュ、グランクリュの3つに更に分けたこと、その4000の中の81の畑を格付けしたことなども伺えました。因みに、そのリード、プルミエ、グランの格付けにつきましても、モースブルッガー氏が中心となって行われたそう!勿論テイスティングもあり。上記のお話を伺いながら、シュロスケラライ・ゴベルスブルク グリューナー・フェルトリナー2017、シュロスケラライ・ゴベルスブルク ウルゲンシュタイン・リースリング2017、シュロス・ゴベルスブルク トラディション・リースリング2017、シュロス・ゴベルスブルク ピノ・ノワール・レゼルヴ2016の4種類のワインをいただきました。この内、グリューナーは購入してワイン会で飲みましたので、その記事の際に個別記事にして、他の3つにつきましてはこの後個別記事にしたいと思います。トラディション・リースリングは実はちょっと特殊な造り方をしています。モースブルッガー氏は、若手醸造家にワイン作りを指導するような立場でいらっしゃり、様々なワインの製法を学ばれています。その中で、モダンな、フルーティさとアロマの良さを追求する造りではなく、200年前に行われていた、ワインを人のように育てる、例えば呼吸させる=醸造過程で酸素に触れさせるような造りをやってみたいと考えられ、それを実行に移したものだそうです。確かに、あくまでオーストリーらしいキレイさがありつつも、どこか個性や複雑さのあるものだったように思います。セミナー&テイスティング終了後はカーヴ・ド・テールさんのシュロス・ゴベルスブルクコーナーでグリューナーを購入、更にモースブルッガー氏とも色々お話させていただきました。やはり、樽熟成を行う際はオーストリアンオークに拘っておられるという話も、印象的だったものの一つです。200年前の製法についてもう少し突っ込んで聞いてみたかったのですが、他の参加者の方もいらっしゃったので私が独占するわけにもいかず断念。またの機会がぜひ欲しいものですが…現地へ行かないと難しいでしょうか^^;ともあれ、素晴らしい機会となりました。にほんブログ村
2019年11月11日
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大分間が空いてしまいましたが前回からの続きです。お料理はマスのタルタル仕立てとアトランティックサーモンのセビーチェからスタート。右がタルタル、左がセビーチェです。セビーチェとはマリネ的なお料理です。ただ、今回お料理をご担当下さった方は大使公邸の料理人もされていたというチリ人の方ですが、日本が長いとのことで、日本人向けな味付けにしてあるそう。現地の人はもっと辛みと酸味を強く出したがるようです。マスもサーモンも勿論チリ産。チリ産の塩鮭などはスーパーでもよく見かけますが、やはり重要な魚であり輸出量も多いそう。ただ、その養殖技術の指導は何と日本が行ったそうで、チリ大使館農務部の方も、日本の方には特にチリの鮭を食べてほしいとのお話でした。タルタルにはディルが使われていますが、セビーチェに乗っているのはパクチー。コリアンダーはポルトガル料理などでもよく使われますが、チリでもポピュラーなのだそうです。合せたのはエスト・レセルヴァ シャルドネ。やはりチリのシャルドネらしくトロピカルさがあります。それがサーモンやマスの脂、コクにいいですね。ワインについての詳細やマリアージュについては、また個別記事に出来ればと思います。続いてはアスパラガスとベーコン、レモンの風味です。ベーコンは旨みが強くカリッと、しかし肉感も感じられるものでした。それがシャキッとしていて風味の豊かなアスパラガスと組み合わさっているわけですから合わないはずがありません。レモンも加わってサッパリといただけました。これも、やはりシャルドネによく合う1品でした。因みに、ベーコンとアスパラもやはりチリ産。ベーコンはチリでもよく食べられている食材で、アスパラの栽培も盛んだそうです。アスパラは輸入物もよく見かけますが、メキシコのものが多い印象があるのでチリというのはちょっと意外でした。また、レモンもチリの名産品だそうです。1つ目のメインはブランデーでマリネした鶏肉。キノコのピュレとマッシュポテトを添えたものになります。柔らかにほぐれる身ですが、食感や噛みしめての旨みが感じられる鶏でした。マッシュポテトは見事にクリーミーでもはやピューレ。まろやかな味わいと穏やかな塩気で、ソースとして鶏肉と共にいただけました。海のものの印象の強いチリですが勿論お肉もよく食べられています。チリの方の好みとしてはやはり牛が一番で、次いで豚や鶏といったところだそうですが、そこはやはり、予算の問題などもあり、鶏肉の消費量は多いそうです。合せたのはエスト・レセルヴァ シラー。やはり、スパイシーさよりもベリーなどのフルーツ感の方がより強く出ていますが、味わいはバランスの良いものでした。鶏肉のしなやかな味わいにも寄り添ってくれます。2つ目のメインはローストビーフ。グレービーソース、蒸した野菜と共にです。厚みがありながら柔らか、それでいてやはり旨み豊かな味わいと、塩加減の丁度よさが印象的でした。ソースも味わいが優しく、肉の旨みをよく引き出してくれました。合せるのは勿論エスト・レセルヴァ カベルネ・ソーヴィニヨン。こちらも、果実味メインながらも味わいのバランスがよく、ちょっとミント的なニュアンスもお肉の旨みやソースの風味にもよく合いました。デザートもしっかり。様々なベリーにクリームを添えて。ベリーの香りや甘味がバッチリ味わえる1品でした。成程、チリの赤ワインに通じるような世界観があったようにも思います。ただ、チリでは赤も好まれますが白の消費量はかなり多いそう。魚貝や野菜をよく食べ、レモンが名産で、なおかつ、特に野菜や魚は食材の味わいを活かした食べ方をすることが多いという食文化の影響でしょうね。この辺、日本とも重なる部分かも知れません。今回いただいた3種のワインです。左からシャルドネ、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨン。エチケットの星型を付ける付けないでサントリーさんとワイナリーの方との間で結構やり取りがあったそうですが、遠くから見ても分かりやすという事で付けることになりました。エストシリーズは日本向けのキュヴェですが、造る段階からサントリーさんとの共同作業だったのだなあと言う部分が見えました。コスパワインの代表選手であるコノスルをはじめ、チリワインはお手頃で気軽に楽しむ事が多く、スーパーやコンビニでも買えたりしますが、今回こうしてお料理と合わせながら色々なお話を伺いつついただくというのもいいものでした。明るく親しみやすい、しかしバランスの良さや、食事と合わせたときの懐の深さなどを感じられ、チリワインとあらためて出会える機会となったように思います。今回も大変ありがとうございました!チリ大使公邸という事で、大きな国旗もありました。にほんブログ村
2019年10月28日
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ここ数年、登美の丘ワイナリーなどへお招きいただいていますサントリーさんのブロガーイベント、今年はチリワインの会へお招きいただきました。スーパーなのでもよく見かけますサンタ・カロリーナ。サンタ・バイ・サンタ・カロリーナは500円ワインとしてコスパワイン界で存在感を放っていますが、その上級レンジ(といいましても1000円程度ですが)エスト・レゼルヴァのセミナー及びマリアージュディナーになります。会場は…なんとチリ大使公邸!普通に生きていればまあ入る事のない場所という事で大分緊張しました^^;【500均】サンタ・カロリーナ“サンタ”(サンタ・バイ・サンタ・カロリーナ)・白[2019]年・ソーヴィニヨン・ブラン&シャルドネ・サンタ・カロリーナ社・D.Oセントラル・ヴァレー・(ピューマラベル) 【SANTASB_CH】サンタ・バイ・サンタ・カロリーナは白なら458円!からあります。公邸でチリ大使館農務部の方や、チリ貿易振興局日本オフィスの代表の方にご挨拶いただきました。今回は、ワインは勿論、意外と日本に入っているチリの食材についても知ってほしいとのお話でした。ウェルカムドリンクはスパークリング。合わせてお出しいただいたのはウニのサルサヴェルデです。スパークリングはやはりチリらしく果実感のあるものですが、明るい酸とハーブやグレープフルーツ的な雰囲気の香りがあり爽やか。これが、ウニの風味、サルサヴェルデの香りによく合います。スパークリングはコチラでした。サンタ・バイサンタ・カロリーナのブリュットです。香りの要素としては他にリンゴや黄桃といった所でしょうか。こちらも1000円でおつりがくるというコスパっぷりです。サンタ バイ サンタ カロリーナ スパークリング ブリュット 泡白 750ml(3)楽天内でも814円で見つかります。公邸の奥の部屋にセミナー&ディナーのスペースがセッティングされていました。中々入れる場所ではないので中を色々見てしまいました。ディナーの前にまずはセミナーです。当日はチリのワイナリーから醸造家のアンドレス・カバレロ氏が来日される予定だったのですが、チリで発生したデモの影響で今回は来られずだったのは残念でした。セミナーではまず、チリのワイン造りの歴史は16世紀のスペイン人の到来によるキリスト教の伝道の為というのが始まりだったこと、その後フィロキセラを逃れてやってきたフランス人たちが本格的にワインを造り始めたこと、そして、コスパワインで名を売っていますが、今後はそういった歴史から生まれるプレミアムレンジのワインもアピールしていきたい、といったお話がありました。また、チリのブドウ栽培の環境としては、太平洋に近い海岸山脈地帯ではソーヴィニヨン・ブランやピノ・ノワールが、アンデス山脈に近い乾いた内陸ではカベルネ・ソーヴィニヨンやカルメネールが栽培されている等、南北に長いチリですが、実は東西での気候条件や土壌の違いの影響が大きいといったお話も伺え、これには驚かされました。そして、サンタ・カロリーナ社の説明として、1875年に創業、ワイナリー名は創業者の奥さんの名前であること、1973年には、首都サンティアゴのワイナリーのワインセラーが国の国定記念建設に認定されたこと、しかし、そのセラーを一般に開放しておりワイナリーウェディングの会場になったりもしている事、2015年にはワインエンスージアスト誌のニューワールド部門でワイナリー・オブ・ザ・イヤーに輝いたこと、輸出先としては、実は日本が1位であることなどお話しいただきました。その後、今回いただくエスト・レゼルヴァについての説明がありました。サンタ・カロリーナでは、サンタシリーズなどは日本向けに造っているそうで、味わいもチリで好まれるものよりも酸の存在感があるようにしているとの事。エスト・レゼルヴァシリーズは、大の親日家であるアンドレス・カバレロ氏が、より日本の人に楽しんでもらいたい、和洋中がなんでも並ぶ日本の食卓に合わせられるワインを造りたいと新しく始めたブランドです。特徴としてはナイトハーヴェストを行っている事。これにより、酸やアロマをよりしっかり出し、バランスの取れたワインに仕上げることを目指しています。エストという名前は、スペイン語のエステラから来ているそうで、星の下でナイトハーヴェストを行っている事、チリは星が綺麗に見える国で、国際機関の天文台などもある事から名付けられたそう。さて、セミナーの後はいよいよテイスティング&ディナーですが、それにつきましては続きます。にほんブログ村
2019年10月26日
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毎月第3日曜に行われています岡山ワイン協会ワイン会。10月のテーマは、食欲の秋という事でこれまでとちょっと目線を変えたものになりました。色々なキノコ料理を用意し、それに合う、合いそうなワインという、マリアージュに主眼を置いたものです。茸は様々な種類のものがたっぷり。勿論生で食べるわけではなく、横に写っている鍋でアヒージョにしていただきました。因みに、岡山はマッシュルームの産地だったり。他にも、キッシュや炒め物など様々なものが。どれも塩加減がよく、キノコの香りと味わいをきっちり感じられました。白ワインでは、シャルドネが合うかなと思いましたが、ジュラ系の品種などよかったかなと。調理法としては割とどういったものでも行けます。ただ、キッシュにはやはりシャルドネだったでしょうか。赤につきましては、やはり何だかんだ熟成したネッビオーロは合いますね。ワインにキノコっぽいニュアンスがあり、その辺が醤油を使った炒め物などにもよかったですし、アヒージョの油のコクや旨み、キノコの旨みといったものにもなじみます。また、アヒージョには南イタリア系の果実味の強いものも結構良かったり。油のおかげで果実味が柔らかく感じられる、といったような感じで、キノコの味わいや香りと丁度いいくらいに落ち付いてくれたように思います。いろいろなテーマでワイン会を行ってきた岡山ワイン協会ですが、今回の様な食との組み合わせはいいなあと。ワインの良さは勿論、マリアージュによって広がる世界、その楽しさを感じられたと思います。ワイン好きな方は勿論、これから親しんで行こうという方にも是非来ていただきたというイベントですし、テーマとしてそういった方々にも楽しんでいただきやすいのではないでしょうか。因みに、11月のワイン協会ワイン会はお休み。次回は12月になります。にほんブログ村
2019年10月24日
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広島県福山市にあります福山わいん工房さん。福山駅から歩いて少しのところにある霞商店街の中にある都市型ワイナリーで、私も見学にお邪魔させていただいたほか、バラ祭り時のイベントへ行ったこともあります。また、岡山からも近いという事で、春の大きなワインイベント「ワインに恋してときめいて」には過去2回連続でご参加されています。加えて、12月1日に東京で行います中国地方ワイナリー大集合会へご参加いただくことも決定しております。そんな福山わいん工房さんが、福山市内海町の海の美しさを知ってほしいと、内海町のクレセントビーチにありますゾノキッチンを会場に、屋外ワインイベント「内海とワインとzonoさんと」を開催されました。福山駅から貸し切りバス移動ということで、これは是非行ってみたいと、参加させていただきました!当日は天候に恵まれ、福山駅から40分程度のバスの旅の際には海の景色が綺麗でした。ただ、ここの景色は瀬戸内の中でも独特ですね。田島から沼隈半島を望むというロケーションになりますので、ある種尾道水道以上に、所謂水平線の見える海っぽさは無かったかも。ただ、水と緑の景観は良かったですし、隣のクレセントビーチはプライベートビーチ感ありますね。真ん中の紺のブースでワインをいただくシステムです。ここはフィッシャリーナになっていますが、併設されている建物がゾノキッチンさん。地形通りの豊かな海で、そこで獲れた魚介などを炭火焼きで頂けるレストランです。今回のメニューです。カキは流石広島という所ですが、もう食べられるの?と思いましたところ、この時期でも頂ける新しい養殖牡蠣があるとのこと。福山わいん工房さんと言えばスパークリング主体のワイナリーという事で、乾杯は勿論スパークリングで。今回は三次のvinoble Vineyardさんのセミヨンを使ったものをいただきました。このロケーションでいただくスパークリングは申し分ありません^^福山ワイン工房 セミヨン ヨコマチ・ペール・エ・フィス エキストラ・ブリュット 750ml 日本 スパークリング 広島お料理の1番手はひらあじのフィッシュバーガー。バンズがカリッと香ばしいのが印象的でしたが、魚の味はやはりはっきり感じられますね。前菜盛り合わせです。屋外ですし、大皿に乗ったお料理を各自取り分けるというスタイルでした。座れる席もいくつかありましたが、こういう機会ならやはりという事で立食でいただきました。どのお料理も焼き加減塩加減がよく、ワインとも美味しくいただけましたが、中でも驚きだったのがカメノテとボラウスの燻製。カメノテはもうある程度メジャーな食材かも知れませんがいただいたのは今回が初めて。成程、確かにカニやエビを思わせる味わいで、非常に旨み豊か。クセは感じず、これはいいつまみだなあと。ボラウスにつきましては、魚のボラののどぼとけだそう。聞いたことさえ初めてでしたが、これもまた絶品!独特のコリッとした食感に、燻製香も相まっての独特の風味があり、お店の方が砂肝に似ていると仰っていましたが、確かに食感で魚を感じられるものの黙って出せば砂肝と分からないかも。当日の少し前まで天候が悪く、魚が獲れるか心配な状況だったそうですが、当日は大きな鯛が無事にいただけました。これを、カルパッチョと炭火焼きでお出しいただいたのですが…カルパッチョは痛恨の食べ損ね!30名もの方々が参加されていましたが、やはり皆さん、美味しいものは見逃しませんね。という事で、カマの炭火焼きを。こちらも勿論素晴らしいです。鯛の香りと旨み、身の甘みと上品な脂、それを引き立てる身はふっくら外は香ばしい焼き加減と塩味で見事なごちそうでした。タイのカルパッチョは食べ損ねましたがタコのカルパッチョはしっかりいただきました。勿論地物です。優しい味わいと風味で、カルパッチョには最適ですね。ただ、やはり印象的なのはその食感。いつまでも噛んでいられるくらいのモッチモチなものでした。他にも、焼き牡蠣はシラスのアーリオオーリオが乘ったもので、牡蠣自体が優しく滋味深いものでそれがよく引き立っていましたし、六穀豚の炭火焼きは旨みたっぷりの味わいとモッチリした食感が美味しかったですが残念ながら写真の撮り忘れです…。デザートはスパイシーチョコレート。唐辛子が練り込まれているとの事でしたが、ほんのり風味が感じられるといった感じで、チョコの香りとの相性を楽しめました。気持ちいい気候のもと、素晴らしい景色と、ワインと地物のお料理をいただけ、大変充実したイベントでした。風光明媚な瀬戸内の魅力がバッチリ詰まった、地の利を活かしきったものだったなあと。ここまでのものは難しいですが、岡山でも何かやってみたいといい刺激もいただけました。今回は本当にありがとうございました!さて、飲んだワインについてですが、中でも印象的だった3種類を個別記事にしたいと思います。イベントは14時から17時という時間での開催でしたが、それはこの時期そのぐらいの時間で帰ると道中で夕日がきれいに見えるからとのご配慮でした。この通り、絶景を眺めて帰ることが出来ました。にほんブログ村
2019年10月02日
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ちょっと忙しかったり体調を崩したりしまして、なんとまあ1か月ぶりのブログ更新となってしまいました。取り合えず、5月に参加しました福山での備後ワインフェスタの続きです。こちらが、やぎ丸農場さんの中国地方8工房チーズ盛り合わせとふくのたね製パンさんのライ麦50です。チーズは、時計回りに12時の位置から岡山・イル・リコッターロのリコッタフレスカ、広島・ふくふく牧場のさけチー☆、島根・木次乳業のイズモ・ラ・ルージュ、広島・カドーレのカマンベール、広島・乳ぃーずの物語。のスカモルツァ(醤油漬け)、広島・三良坂フロマージュの花かご、岡山・ラッテバンビーノのシュロンプシャーブルー、広島・やぎ丸農場のセラ・シェーブルとなります。やっぱり、ラッテバンビーノさんのシュロンプシャーブルーはインパクト抜群ですね。ふくのたね製パンさんのベーリーAと相性が良かったのはイル・リコッターロさんのリコッタかやぎ丸さんのシェーブルとライ麦50の組み合わせ。これはまた是非試したいところ。他のチーズも優しい味わいで日本のワインに馴染みやすいですね。その中でも、スカモルツァ醤油漬けは、独特の旨みがあり赤ワイン系のいいつまみでした。続いては北条ワインさんのブースへ。こちらも久々の砂丘の白を頂きましたが、以前飲んだ時よりもフレッシュフルーティな感じで、グレープフルーツっぽさの中に樽のニュアンスがありつつ、果実味のある、しかしやはりしっとりした酸とまったりとしたミネラルを感じる、といった印象でした。これはまた改めて飲みたいところです。[2013] 北条ワイン 砂丘 白 辛口 720ml / 北条ワイン醸造所 [鳥取] HOJYO WINE SAKYU / HOJYO WINERY [P-9]こちらは、奥出雲葡萄園さんの横町ソーヴィニヨン・ブランです。その名の通り、広島県三次市のvinoble vineyardの横町さんが手掛けるソーヴィニヨン・ブランを使っています。 ソーヴィニヨン・ブラン的なパッションフルーツや青い草のニュアンスもありますが、蜜蝋やちょっと緑茶?的な雰囲気も感じられました。味わいは柔らかな果実味と明るい酸のバランスの良いものです。そのあとは、せらワイナリーさんのブースへ。3月末のワインに恋してときめいてで飲めていませんでしたセラモンターニュ・ブリズ・ハニービーナスを頂きました。生食用のハニービーナスと言うブドウを甘口に仕上げたワインで有名なせらワイナリーさんですが、こちらはそんなハニービーナスの辛口。白い花や蜜っぽさ、南国果実などの華やかな香りがありつつも、味わいは明るい酸と後口の軽い苦みがフレッシュなドライなものとなっています。そして最後は、備後ワインフェスタのメインイベンターでもあります、地元福山の福山わいん工房さんです。ワインの写真ではないですしなんだこれ?と思われたかもしれませんが、実はこれ樽生シードル。この大きなサーバーから注いでいただけます。シードルの原料であるリンゴは広島県庄原市高野町のふじになります。樽生と言う事でやはりリンゴのニュアンスやフレッシュさがよく出ており、以前いただいた際に強く感じた酵母っぽさは大人しい感じに。造り方の違いもあるようですが、キメ細やかで量の多い泡や柔らかな辛口の味わいにはこのリンゴ感、非常に良かったです。広島を中心にいろいろなワイナリーさんのワインを頂けました。岡山でもワインに恋してときめいてが開催されていますし、今年は山陰ワインフェスも開催されましたが、やはり中国地方ではこういったイベントはまだまだ少ないです。このイベントも今後ぜひ続けて頂き、ワイ恋とともに中国地方のワインを盛り上げて言って下さればうれしい限り。今回はありがとうございました!当日はバラ祭りの日でもあるという事で、街中にはいたるところでバラが咲いていました。福山市では、戦後の復興の際に市民の心に和らぎをと、バラの花約1000本を植えたそうで、それがバラの街福山の始まりとなりました。色も大きさも様々ありました。イベントに来場されましたら、ワインは勿論、このバラの花もぜひ楽しんで頂きたいところです。にほんブログ村
2019年05月25日
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毎年5月に開催されています福山バラ祭り。バラの街として有名な福山で、バラのキレイな季節に、中心部の公園周辺を舞台に様々なイベントが行われたり、屋台の出店などが見られます。そんなバラ祭りのタイミングに合わせ、福山市の霞商店街(バラ祭りのメイン会場からも近いです)にあります福山わいん工房さんがメインになって、広島周辺のワイナリーさんを集めてのイベント、備後ワインフェスタを開催されましたのでお邪魔してきました。前売り券は3000円で、なんとワインのテイスティングはし放題!加えて、その場で購入させて頂くこともできます。他に、有料でフードブースなども近くに出ていました。広島周辺の、と上記しましたがいきなり長野のはすみふぁーむさんのブースです^^;今回遠方からゲストワイナリーとしてご参加されていました。1杯目と言う事で爽やかなナイアガラ・ドライを。南国フルーツっぽさよりも柑橘的なフレッシュさがあり、それでいて味わいには果実味の厚さもありと流石の1本でした。また、久々に頂きましたピノ・ノワールは、以前飲んだ際に合ったスパイシーさ中心な印象とは違い、ベリーなどのフルーティな香りとしっかりした果実味、渋み、酸、ミディアムなボディ感のバランスの良いワインと言う感じで驚かされました。[2017] 千曲川ワインバレーシリーズ ピノ・ノワール 赤 750ml / はすみふぁーむ [長野] chikumagawa wine valley Series Pinot Noir / HASUMI FARM [T-3*hk]続いては岡山から参加のひるぜんワインさんへ。こちらでは、1年ぶりくらいのシャルドネをいただきましたが、1年前よりも落ち着いた感じだったかなと。リンゴや洋ナシ、黄色い和柑橘的な要素の中に白い花のニュアンスがあり、13度のアルコール度数由来と思しきコシのあるボディと果実味や酸が、これまた調和したワインでした。こちらは…三次ワイナリーさんのブースです^^;やはりこのワインは撮らないとということで、三次ワイナリーさんのブースではこの1枚しか撮っておりません…。カープワインはミニサイズのボトル販売のみでしたので、テイスティングはTOMOEセミヨン・バレルセレクションでお願いしました。以前出ていたハーブっぽさや野菜っぽさは落ち着き、セミヨンのフルーティさが出つつ、それがしっかりした、しかしワインの要素を邪魔することのない樽香とよく馴染んでおり、味わい果実味がありつつもある程度の量感がありキッチリ辛口と、非常に完成度の高いワインでした。このワイン、1本購入しておりますのでまた後日記事に出来るかと思います。三次ワイナリー TOMOE セミヨン バレルセレクション 白 [2017] 720ml※12本まで1個口で発送可能ここでつまみを調達です。広島の世羅高原にありますやぎ丸農場さんのブースへ。色々なチーズがありましたが、中国地方8工房チーズ盛り合わせというチーズプレートがありましたのでそちらをお願いしました。中国地方に8つもチーズ生産者さんがいらっしゃるという事にまず驚かされました。やぎ丸農場さんの近くには、岡山県井原市からご参加のふくのたね製パンさんのブースがありました。ということで、パンもお願いしました。天然酵母で造った様々なカンパーニュを手がけられていますが、今回はオーストラリア産の有機ライ麦粉50%、熊本産小麦粉50%をもちいたその名もライ麦50というパンのハーフサイズをお願いしました。上記写真の看板に「ワイン」と書かれています通り、ふくのたね製パンさんではワインも作られています。醸造は福山わいん工房さんに委託という形をとっていますが、ふくのたね製パンの店主さんが自ら福山わいん工房さんで醸造研修を行い、パンと同じように野生酵母を使い、酸化防止剤無添加、無濾過という自然派なスタンスでのワイン造りをされています。使用するブドウは自家栽培のものが基本で、福農という銘柄のものだけ井原市にある青野町と言う所のこもれびファームさんのベーリーAとピオーネになっています。上記福農の他、ロゼ泡の月頭(泡)、スティル赤の月頭、こちらもロゼ(と言うか赤?)泡の月泡の4種類があり、全て試飲させて頂きました。やはり、自然派らしい酵母っぽさやベリーヨーグルト的な雰囲気などありつつ、その中にもベーリーAのらしさが出たものだったかなと。その内、スティル赤の月頭はこちらで購入させて頂いたカンパーニュと合わせてみましたが、その香りや少し酸味のある味わいに見事にマッチ。そこに、チーズも加えるとなにやらイチゴのタルト?ケーキ?の様な甘いニュアンスとまろやかさが感じられ素晴らしいマリアージュになりました。ワイン自体、パンに合わせることを意図して造られているようですが、その狙いはバッチリなようでした。続きます。にほんブログ村
2019年05月23日
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今年のゴールデンウィークは10連休と言う事で、各地で様々なイベントが行われていましたね。毎月ワイン会を企画している岡山ワイン協会でも、連休最終日、シャンパーニュだけに特化したその名もシャンパーニュフェス岡山2019と言うイベントを開催しましたのでお邪魔してきました。当日は、実に34種類のシャンパーニュが勢ぞろい。ローラン・ペリエ・ラ・キュベやドゥラモット、更にはモエ・エ・シャンドンといったメジャー所からシャルル・ド・モンランシーやダルマンヴィル・ブリュット、そしてポワルヴェール・ジャックといったコスパシャンパーニュまで色々と頂けました。お料理も、イタリアンをメインに豪華に並んでいました。岡山ワイン協会と親しいレストラン関係の方々か勢ぞろいしてご用意くださりました。どれも勿論いいお味でしたが、ふんわり柔らかで旨み豊かなポルペッテや、シラスを使ったペンネアラビアータはかなり印象的でした。と言いますのも、実はこのイベントの前には岡山ワイン協会代表の結婚披露宴が行われていたり。おめでとうございます!どのアイテムも美味しく頂けましたし、個人的にあまりコンディションのよくないボトルを引くことも多かったドゥラモットが今回非常に香り高く楽しめたのは嬉しいところでした。ただ、改めていろいろと飲んでみますと、ポメリーやアンリオ、ニコラ・フィアットなどのメジャーなメゾンものって何だかんだやはり美味しいなと。勿論、ドゥラモットの様に今回コンディションのいいものがあったというのもあるのでしょうが、寧ろだからこそ、その香りの華やかさや味わいの均整は改めていいものだなと感じられました。中でも、個人的にはランソン・ブラックラベルのフルーティさと香ばしさのバランス、果実味がありつつもそれに振れ過ぎず、その事で香りとも調和した味わいが良かったなあと。RMの様に珍しさがあるわけでもなければ、激安シャンパーニュの様な安さがあるわけでもありませんが、グランメゾンのベーシックレンジ、改めて見直したいところです。結構瓶熟もしてくれますし。岡山では初のシャンパーニュのイベントと言う事で、当日は非常に多くの方がご来場されていました。色々お話させて頂きましたが、岡山にはシャンパンバーが無いからこういう色々飲み比べできる機会は貴重で嬉しい、といったお声も聞かれ、やはり需要は非常に大きかったようです。2019と銘打っていますし、2020以降も楽しみにしたいところ。今回はごちそうさまでした。なお、飲むのに忙しくメモを取れておりませんので、今回はここでの記載のみに止めたいと思います…。にほんブログ村にほんブログ村
2019年05月07日
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前回からの続きです。2日目は、モデルの押切もえさんによるトークショーも開催されました。ワインエキスパート取得時のお話等伺えましたが、時に熱の入った語りようで、本当にワインがお好きなんだなと言う事が感じられました。トークショーの後はまたブース巡りです。こちらはココファームさん。北ののぼのロゼです。透明感のあるピンクカラーに赤果実や軽いスパイス、土のニュアンスなどを感じるバランスのいいスパークリングでした。やはり手堅いですね。やはり、ブロガーイベントでお世話になっているサントリーさんのブースも外せません。岩垂原メルロをはじめ様々なアイテムをご用意されていましたが、今回は塩尻マスカット・ベーリーA2015をお願いしました。ワイナリーで頂いた時は非常に固い印象で、その奥に黒果実のニュアンスがあるといった感じでしたが、流石にもうある程度開いた感じはありますね。赤果実や花のニュアンスなど感じられ、しかしその中にも黒果実やスパイスなどもあったでしょうか。ボディもミディアムでしなやかさのあるものに。小腹が空き気味だったこともあり、おつまみにお寿司です。鯖寿司は昆布だけでなくチーズも巻かれており、もう一方のものは生ハム+イチゴのソースのお寿司と、ワインとの相性を意識したものになっています。生ハムのお寿司の方にはベーリーAの赤果実のニュアンスも結構合っていました。こちらは新潟・ルサンクワイナリーさんのデラウェア2018。やや辛口と言う事で果実味のある味わいにすっと爽やかな酸が入ります。香りは、デラのフルーティさがよく活きたもので、味わいとの調和もあります。お寿司との相性は、鯖寿司とはまずまず、生ハム寿司とは、イチゴの香りや甘味、生ハムの塩気と旨み、酢飯の甘みなどとよく合っていました。なら赤はどうだと安心院葡萄酒工房さんのテンプラニーリョです。透明感はあるもののしっかりした色合いに、黒ブドウや赤ブドウ、軽い干しブドウなどのフルーティさ、スパイス、土、キノコっぽさと言ったニュアンスがあり、味わいも優しくはありますが、それでも果実味が前に出つつ乳酸系の酸や渋みがあり、ボディ感もそれなりと、しっかりテンプラニーリョしています。これは今回のワインの中でも驚きの1つでした。生ハム寿司とはこれがまたよく合い、イチゴのソースの香りと甘味ににワインの果実香や果実味ががっちり噛み合います。一方、さすがに鯖寿司とは生臭みが出てしまいました^^;こちらはせらワイナリーさん。ちょっとアクセス的に難しいところがありまだお邪魔出来ていませんが、一度ワイナリーへも行ってみたいものです。今回は、せらさんを代表する品種であるハニービーナスを使った甘口の、セラモンターニュ・ハニービーナスを頂きました。その名の通りハチミツ的なニュアンスもありつつ、柑橘やその砂糖漬けピール、ジャムと言った要素や花の香りと言ったものが感じられ、味わいはしっかり甘口。酸味もありますが、甘みが主役と言った造りでした。こちらは、新見市哲多町の岡山ワインバレーさんのブースになります。新見の石灰土壌で、シャルドネの他、イタリアでのワインとの出会いから大きな影響を受けられたとの事で、サンジョヴェーゼとネッビオーロを栽培されているのが大きな特徴でしょう。今回は、シャルドネと、そのサンジョヴェーゼとネッビオーロをアッサンブラージュしたものを頂きました。シャルドネは優しくきれいな作りで透明感を感じるものでしたが、その奥にミネラル感があり、ハリのある質感だったのは流石。ネッビオーロ&サンジョヴェーゼもやはり柔らかくきれいな造りで、香りも優しいもの。ただ、黒ベリーやスミレ、スパイスの気配など感じられました。昨年醸造施設が完成と言う事で、今後も楽しみな生産者さんです。特に、イタリア系品種がどうなっていくのかは非常に気になる所。また、エチケットがおしゃれなのもポイント高いです。ここでちょっとおつまみを。倉敷の人気イタリアン、トラットリアはしまやさんのポルペッテです。ただ、ポルペッテと言う名のタコ焼き?と言うような感じで、これはこれで面白いものでした。生地のふわっと感としっとり感などは非常に心地よく、出汁の旨みも利いていました。サンジョヴェーゼ&ネッビオーロにはちょっと強かったかなと言う所ではありました。続いても岡山から、赤磐の是里ワイナリーさんです。こちらでは、やはり日本では珍しいリースリングをお願いしました。やや辛口と言う表記ですが、明るくしっかりした酸があり、確かに果実味はあったもののフルーティと言う程度で、甘い!という印象を受けるほどではありません。香りは、柑橘の印象が強く、どこかソーヴィニヨン・ブランの様は雰囲気さえあったでしょうか。以前飲んだ時よりもまとまった印象で、より完成度が上がったように思います。他喉の産地とも違うリースリングではないかなと。是里ワインさんのリースリングは、以前日生の牡蠣祭りで頂いたことがあり、さすがと言うべきか地元のカキフライなどと非常によく合いました。と言う事で、今回焼き牡蠣をご提供くださっているブースがありましたので、合わせてみることに。結果はバッチリ。牡蠣の塩気や旨みに対し、ワインの爽やかな香りが合いますし、しっかり果実味があることで、味わいの面でも負けず寧ろいい対比になってくれました。やはり、牡蠣には優しすぎるワインよりある程度しっかりした要素のあるものの方がいいのかなと。こちらはお馴染み奥出雲葡萄園さんのブース。お勧めを伺いましたところ、2018ヴィンテージの小公子は特別、とのお話でしたのでお願いしました。確かに、ベリー系のニュアンス、フレッシュなそれやコンポートなどがよく香り、さらにほかの黒系果実なども感じられました。また、独特のスパイシーさはありつつも野菜ジュース的なニュアンスはほぼ無し。味わいも、特有の酸に負けない果実味があり、柔らかながら相応の量感のあるボディで、これはちょっと驚きでした。日照量があったのは勿論、かなり乾燥した年となったそうで、次同じような年はもう無いのではないか、とのお話でした。ここで岡山へ戻り、サッポロワイン岡山ワイナリーさんのブースへ。色々なアイテムが揃いましたが、もう終盤と言う事でここはグランポレール・余市ピノ・ノワールを。透明度は高いですが鮮やかな赤に、赤ベリーのドライフルーツやチェリー、そして軽く下草を感じさせるようなニュアンスがあり、味わいはライトながらも目の詰まった印象のあるボディ感に、柔らかい果実味と芯の通った渋みと言った所で、バランスの良さを感じさせてくれました。その後は岡山ワイン協会のブースへお邪魔しカリフォルニアワインを少し頂きました。今月の定例ワイン会は21日日曜日です。いつものように16時から岡山駅前のサムライスクエアにて開催、テーマはカリフォルニアになります。また、大型連休最終日、5月6日には岡山発となるシャンパーニュフェスを、ルネスホールにて開催ですよ!イベント詳細は岡山ワイン協会フェイスブックページをご確認ください!最後は、2度目のひるぜんワインさんブースでピオーネ氷結を頂いて〆です。ロゼの甘口ですが、ピオーネの香りや味わいが非常にきれいに出ているのがいいところ。今回も非常に充実したイベントでした。前売り券のチケットが10枚綴り付属になった分、試飲できる1杯の量は減りましたが、寧ろいろいろなワイナリーさんのワインを頂け個人的には嬉しい変更でした。初日にやったような甲州の産地による飲み比べなんて楽しみ方も出来ましたし、新見の造り手さんが3社来られていたので、新見のワイン飲み比べなんてことも出来ました。他にも、新しいヴィンテージのワインや、新しく作られたワインに出会えたり、それに、まだお会いさせて頂いたことのなかった造り手さんと接することが出来たりと、大変楽しめました。あらためて、こういったイベントが、この規模で、岡山で行われているというのは凄い事だなと。スタッフの皆さん、ワイナリーの皆さん、フードブースの皆さん、今回も本当にありがとうございました!にほんブログ村
2019年04月09日
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昨年、第1回が開催されました岡山の大きなワインイベント、「ワインに恋してときめいて」。今年も3月の最後の週末に、岡山駅西口のコンベンションセンターにて第2回が開催されましたので、勿論お邪魔させて頂きました!今回も、日本ワインの生産者さんや海外ワインのインポーターさん等、29のワインブースが出展され、3月29日~31日の3日間にわたり開催されました。こちらは、今年初参加の山梨、シャトー・ジュンさんのブース。まずは、甲州100%という中口のジュン・スパークリングを頂きました。中口と言う事でほんのりと甘味を感じつつも、甲州の桃的なニュアンスとスパークリングの泡が優しく爽やかに頂けました。また、ワイナリーの方お勧めと言うシャルドネ2017は、シャルドネの南国的フルーティさやナッツのニュアンスと樽香が非常によく馴染んでおり、ボディは優しいものでしたが、香り、更に果実味とのバランスのいいものでした。ワインの横に写っているものにつきましては…後日また投稿します^^こちらは、オープニングイベントでサベラージュされたローラン・ペリエ。ボトルサイズはマチュザレムくらいだったでしょうか。大きなサイズのシャンパーニュと言う事で、やはり状態も非常によく、泡とボディの繊細さ、香りのフルーティさや蜜っぽさとその中にあるハーブやミネラルなど感じられました。屋外には今年も岡山の様々なフードを頂けるお店のブースが。こちらは、昨年もお邪魔しました72cafeさん。昨年は骨付き鶏のコンフィを頂きましたが、今回は地元岡山の猪の串をお願いしました。癖のある香りなども無く、弾力のある肉質と割とあっさりした脂の旨みが楽しめる1品でした。こちらは、domaine tettaさんなど岡山の多くのワイン生産者さんが集まる新見市のブース。新見市ではA級グルメと題し、ワインの他千屋牛などを特産品としてアピールしていますが、結構前からやっているのがキャビア。そのきれいな水を活かしチョウザメの養殖を行い、キャビアの生産を行っているのです。こちらが、今回ご用意頂いていたキャビアとパンケーキ。甘味のないパンケーキにクリームとキャビアが乘っているというものです。クリームのまろやかさ、パンケーキの食感や香りがありつつ、キャビアの塩気と旨みを楽しめました。この新見のキャビア、岡山駅の新幹線改札内のショップでも購入出来たりします。その新見のキャビアと合わせたのは、新見の黒髪山葡萄園さんのスパークリングです。昨年に続いてのご参加で、醸造の委託もヒトミワイナリーさんで変わらずとの事ですが、セパージュが若干替わりソーヴィニヨン・ブラン80%、シャルドネ20%。スタイルも、酵母っぽさがありつつも昨年よりもフルーティなスタイルとなっていました。キャビアの塩気とクリームのコクの後にさっぱりいただけました。こちらは火を使わないという事でかワインと同じく建物内にあったフードブース。時々野菜などを購入させて頂いています農マル園芸さんです。今は丁度イチゴの時期と言う事で、チーズとイチゴを使ったタルト的なものを頂けました。甘さ控えめと言う事でワインとも合わせやすく、上記シャトー・ジュンさんのシャルドネとも、チーズのコクや塩気とワインの香りや果実味が合うのは勿論、そこにイチゴの酸味や甘味が加わっても悪く無い感じでした。ただ、より合わせやすかったのはやはり甘口。こちらはひるぜんワインさんのブースですが、今回は、蒜山の麓久世町で栽培されたブドウを用いたゲヴュルツトラミナーが出展されていましたので、そちらを頂いてみました。ゲヴュルツらしいライチ香はそこまで出ませんが、マスカット的な爽やかなニュアンスと軽い白コショウ的な気配、そして甘口な味わいが印象的なワインで、タルトのチーズのコクと甘味にはバッチリでしたし、イチゴとも行けますね。折角なので続けて甘口をと、domaine tettaさんのLe Nobleです。シャルドネ100%で、その名の通り貴腐葡萄を用いています。シャルドネは例年9月頭に収穫しているそうですが、秒かの除去などを行っているうちに黒ブドウの収穫時期に入ってしまい、結果残ったシャルドネを収穫する頃には貴腐が付いていたそうで、折角ならとそれで造ったのだとか。甘口ですがそこまでガッツリ甘いという訳ではなく、こちららしいナチュラルな造りもあって柔らかな印象でした。香りにはアプリコットやハチミツ、干しブドウなどの甘さを感じるニュアンスや、酵母っぽさ、ショウガなどの要素があったでしょうか。正確には、1日目は上記甘口2種で〆たのですが、その前にお邪魔していたのがこちら。昨年同様ご参加の北条ワインさんです。今回は、甲州樽仕込みの2017を頂きました。やはり、以前のバックヴィンテージのような熟成感はありませんが、北条砂丘特有のまったりした果実味と酸、ボディのバランスに対し、きっちりある、しかし結構穏やかになった樽香と、存在感を見せる梨っぽさや柑橘などのフルーティさがいい感じでした。今の段階でも飲みやすく頂ける感じだったように思います。こちらも1日目にお邪魔したはすみふぁーむさんのブースです。はすみさんも、昨年に続いてのご参加です。北条さんの前に行ったのですが、それには理由が。それは、信州の甲州をご出展だったからです。造り方のスタイルも大分違いますが、鳥取と長野、それにシャトー・ジュンさんのスパークリングも含めると山梨、さらに、今回写真を撮り忘れてしまったのですが、カタシモワイナリーさんの大阪と、甲州の飲み比べをすることが出来ました。信州の甲州は、果実味豊かな長野のワインのイメージとはちょっと違い、柔らかで繊細な味わいが印象的でした。香りも、モモっぽさもありますが柑橘や白い花のニュアンスが主だったでしょうか。一方、カタシモさんの堅下本葡萄は、鳥取とは違う、ちょっと南国系も感じるようなフルーティなニュアンスがありつつ、味わいも果実味が軸ながら、やはりしなやかさ、柔らかさのあるもので、それぞれの違いを感じられる面白い機会となりました。こちらはフェルミエさんのブース。頂いたのはピエ・ド・キューブ・ロゼ。自園産カベルネ・フラン20%と青森産スチューベン80%というセパージュで、野生酵母による発酵を行い、酸化防止剤等も無添加、無濾過で仕上げているワインです。ラブルスカ系のニュアンスがありつつ、そこに酵母っぽさやその他赤果実、スパイシーさや軽いハーブっぽさ等が感じられ、甘い印象を持ちつつ飲むと、クリアーで旨みを感じるキッチリ辛口な味わいで中々面白い1本でした。色の鮮やかさもいいなあと。1日目、と書いております通り、今回は昨年の反省を活かして2日間に分けて参加してみました。と言う事で2日目については続きます。にほんブログ村
2019年04月07日
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前回からの続きです。こちらは奥出雲葡萄園さんのブース。定番のシャルドネ・アンウッディドやピノ・グリ等に混じって、初めて見る中谷スパークリングロゼという銘柄がありました。交配品種の育成などをされている中谷園と言う葡萄園のブドウを用いているのですが、様々な種類のブドウを混植混醸にしているという代物。初めて見るのも当然で、今回の山陰ワインフェス限定のアイテムでした。これは飲まなければと頂きました。鮮やかな色合いに、キノコや土のニュアンスの混じるような赤果実のニュアンスがあり、ちょっと熟した雰囲気。味わいは果実味の要素がよく出つつ、明るい酸がありますが、その印象は大人しいものでした。後口もすっと切れるような感じで、独特の世界観がありました。続いては北条ワインさん。残念ながらワイナリーからスタッフさんのご参加はありませんでしたが、ベーシックラインの白赤、砂丘の白赤、マディラスタイルのアンバーの5種類が来ていました。ブースには、イベントを主導されている松江のいたもと酒店末次本店さんの方が入られていたようでした。やはり、砂丘赤の骨格のある感じと豊潤な香りは他にないですね。こちらは広島からご参加の福山わいん工房さんです。今回もオールスパークリングと言うラインナップで(コトー・フクヤマノワと銘打って、ベーリーAのスティルも作っていらっしゃったりします)した。広島でも、三次や世羅の辺りですとまだ山陰に近いですが、福山という山陽本線と山陽新幹線の停まる山陽ど真ん中からのご参加^^;。しかし、やはりスパークリング豊富と言う事で人気なようでした。ベーリーAのスパークリングを頂きましたが、イチゴっぽさがありつつも他の赤ベリー感もしっかりで、果実味の印象も以前より少し増していたかも。フルーティさを楽しめました。そして、滋賀からはヒトミワイナリーさんもご参加です。最後にお邪魔しましたので、今回はワイナリースタッフさんが今回のものは特に良かったとお勧め下さったカリブーを。デラウェアらしいフルーティな香りと、明るい酸と微かな苦み、それを微発泡で頂く事での爽やかさを存分に堪能できる1本でした。上記4ワイナリーは駆け足での訪問となってしまいましたが、今年も今月末、岡山駅前のコンベンションセンターで開催されますワインに恋してときめいてにご来場くださりますので、その際じっくりお邪魔させて頂ければなと。なんと、来場者の人数は450名にもなったそうです。実際当日は凄い人出で、フードを頂く場所を見つけるのにちょっと手間取ったりしました。それだけ、松江でも日本ワインへの感度が高まっているのだなあと、今の日本ワインの勢いを改めて実感させてもらえる機会となりました。また、倉吉ワイナリーさん、大山ワイナリーさんと、これまでよく存じ上げなかったワイナリーの方とじっくりお話をさせて頂きながらいろいろなアイテムをいただけたのも嬉しかったです。中国地方にも、新しい生産者さんがどんどん増えてきていますね。黒ボクに砂地、石灰、そして粘土と、5県に様々な土壌があり、気候条件も三次の様な盆地や北条砂丘の様な海に面した場所等色々で、環境としてはかなり面白い場所かと思いますし、ワイン造りのポテンシャルは思っている以上のものがあるのかもしれません。今回は素晴らしいイベントをありがとうございました!次回以降も開催されたいという力強いお言葉を伺えましたので、今から楽しみにしたいと思います。また、今回実はワインジャーナリストの鹿取みゆき氏のトークイベントがあったのですが、そちらのチケットは入手できずでした。次回以降は、そういったスペシャルイベントにも参加できればなあと。会場は、松江城にもほど近いカラコロ工房と言う場所でした。いたもと酒店末次本店さんはっ直ぐ近くになるようです。近場には、松江城の濠をめぐる船の乗り場もあるようで、一度利用してみたいものです。行きは時間が無かったのでバスを利用しましたが、帰りは駅までのんびり歩いてみました。15~20分程度で到着したでしょうか。写真は松江大橋から見た宍道湖大橋方面です。松江駅到着後、少し時間がありましたのでシャミネ松江店にあります鷦鷯屋さんで島根の日本酒飲み比べセットもいただきました。左から李白純米吟醸、奥出雲純米吟醸、いなたひめの3種です。おつまみも付いており、各お酒の前に置かれているおつまみが、そのお酒と一番良く合うのは素敵な気遣いだなと。李白、奥出雲、いなたひめの順に芳醇になっていくような印象だったでしょうか。李白は旨みはあるも辛口、奥出雲はバランス型、いなたひめは甘みを感じるようなふくよかさのあるものでした。飲み比べセットも、今回頂いた1000円のものに加え700円のものもありました。松江駅でちょっと時間のある時には面白い場所ではないかなと。因みに、お店の向かいにはしじみラーメンの頂けるラーメン屋さんもありますので、飲んだ後の締めにもバッチリです。にほんブログ村
2019年03月22日
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前回の投稿で島根県安来市にある足立美術館へ行っていましたのは、松江市で開催される山陰ワインフェスティバルへ行く途中の寄り道だったからでした。岡山ではワインに恋してときめいてが開催され、広島では日本ワインテイスティングフェアが行われるなど、大規模なワインイベントが中国地方でも増えてきていますが、先日3月17日日曜日に、奥出雲葡萄園の方などが中心となって、山陰ワインフェスティバルと題してのイベントが開催されました。山陰地方を中心に、山陽、さらには関西や東北からもワイナリーが参加し、地元のお店のフードなどを頂きつつ様々なワインがチケット制(フードはキャッシュオン)で楽しめ、前売り券は3000円でワインチケットが7枚付属、当日は1枚300円で買い足せるというシステムで、更には当日使用するグラスとグラスホルダーは持ち帰りOKというものでした。具体的には、島根ワイナリーさん、奥出雲葡萄園さん、大山ワイナリーさん、北条ワインさん(ワインの提供のみ)、倉吉ワイナリーさんに加え、島根県益田市にあります田中葡萄園さんという山陰の造り手と、広島から福山わいん工房さん、滋賀からヒトミワイナリーさん、そして、宮城から秋保ワイナリーさんという9社のワインが頂けました。こちらは島根ワイナリーさんのブース。ワインは、縁結のデラウェア・スパークリングとマスカット・ベーリーA・スパークリング、ソーヴィニヨン・ブラン、そして清酒酵母甲州の4種類が提供されていました。いつもお世話になっているワイナリースタッフの方にご挨拶させて頂き、お勧めのベーリーAスパークリングと、前年ヴィンテージより香りの印象が変わったというソーヴィニヨン・ブランを頂きました。ベーリーAスパークリングは東京での中国地方のワイン会で使わせて頂きましたが、そのヴィンテージよりもフルーティさが増したでしょうか。トーンの低いバランスから、より果実味なども感じる明るい印象を受ける感じになっていました。ソーヴィニヨン・ブランは、中々でないと仰っていたソーヴィニヨン・ブランの青い香りが、ほんのりとですが、しかし確実に感じられるようになっており、今後が楽しみです。続いては、今回気になっていたワイナリーの一つである倉吉ワイナリーさんへ。鳥取と言いますと北条ワインさんが唯一のワイナリー、だったのですが、近年新しい生産者さんも増えています。こちらも、2017年に特区認定を受け、2018年に創業したという非常に新しいワイナリーです。その名の通り倉吉市の、古い街並みの残る美観地区的な西仲町と言う所にあります。ブドウは北条砂丘のものを使われているそうです。当日は白の伯州シリーズの甲州と、ワイナリーでも既に完売と言う赤の実結シリーズのメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンの3種を頂きました。甲州は契約農家さんのもののようですが、やはり砂丘の甲州らしいまったりしたミネラルを感じられるものでしたが、北条さんのものよりもよりフレッシュさを感じられるものだったでしょうか。メルロー、カベルネはまだ樹齢も若いそうで色は淡いもので、ボディもミディアムライト位でしたが、それでも香りにはらしさも垣間見え、やはりこちらにも独特のまったり感があり、樹齢を増すと更に面白くなりそうです。倉吉はちゃんと歩けていませんし、町屋を改修しているというワイナリーの建物も興味深く、ワインバーやショップも併設されているとの事で、一度是非お邪魔させて頂きたいものです。倉吉ワイナリーさんのブースの隣には、米子にあるビストロのプチ・トロケさんのブースがありましたのでお昼がてらビーフシチューをオーダー。置いてあるワインは倉吉ワイナリーさんのメルロー。合わせてみました。パンも付いてくるというボリュームの大きさが嬉しいところ。シチューはコクがありつつも酸味も感じられるもので、肉の美味しさを食べ飽きせず頂けました。その肉も結構しっかり入っており、繊維の食感の良さを堪能できました。メルローとは、ややシチューが勝りがちではあったものの、ワインのフルーツ香がシチューの味わいにより立体感を加えてくれる感じでした。こちらは気になっていたワイナリー2つ目の大山ワイナリーさんです。先月は1日日本ワインバーで郷・富士の夢を使わせて頂きましたが、他のワインはあまり飲んだことがありませんでした。今回はシャルドネ、郷・カベルネ&メルロー、富士の夢(郷シリーズではないもの)の3種が出展されていました。カベルネ&メルローは、色も淡い感じでややアズキ系のニュアンスのある日本の赤らしいものでしたが、富士の夢は非常にしっかりした色合いと、ヤマブドウっぽいスパイシーな香りや酸味が抑えめの、黒いフルーツや重厚な味わいが印象的なワインでした。ただ、最も興味深かったのはシャルドネで、味わいは軽めで明るい酸のあるしなやかなスタイルなのですが、香りにはトロピカルなニュアンスがでており、九州のシャルドネと東日本のシャルドネのちょうど中間といった雰囲気。このワインも、またワイン会で使わせて頂く必要がありそうです。大山ワイナリーさんのブース隣には、島根県奥出雲の木次乳業さんのチーズブースがりましたのでおつまみにお願いしました。1プレート300円と言うのは破格でしょう。カベルネ&メルローを頂きつつでしたが、やはりブラックペッパーを使ったチーズは、香り同士の相性もいいですね。ワインの中にあったそういったスパイシーさを、より引き出してくれるようなマリアージュになりました。チーズの味が優しく、主張が強すぎないところもおつまみとしてよかったかなと。こちらは宮城県仙台市の秋保ワイナリー。元々あった農業の後継者不足などの問題に加え、震災もあったことから、地域の活性化のためにと2015年に創業されたワイナリーです。何故宮城のワイナリーが今回ご参加されたのかと思っていましたが、なんと、出雲空港と仙台の直行航空便が就航したとのことで、その航空会社さんのプロモーションも兼ねてのものだったようです。今回はベーリーAや甲州、デラウェアのワインなどを持ってこられていました。ワインはまだ買いブドウのものも多いようで、頂いた甲州も山梨産ブドウだそうですが、酵母っぽさやモモ的な甲州らしい雰囲気がありつつも、ちょっと緑の葉的な気配があるなど、やはり他とは違う所も感じられました。あと、デラウェアはフリザンテスタイルのものもあり、ブドウも若いもの、所謂青デラを使っているそうで、特有の酸味と香りが非常にフレッシュに楽しめました。となりには島根ワイナリーさんのブースがありましたが、香ばしさやコクのあるスタイルの縁結デラウェア・スパークリングとの比較はかなり面白いものになったのではないかなと。あと1回続きます。にほんブログ村
2019年03月20日
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毎月開催されています岡山ワイン協会主催のワイン会。第3日曜日の16時から、岡山駅前にありますサムライスクエアで行われていますが、1月回のテーマは日本ワインでした。ちょっと暫く参加できていませんでしたのと、やはり日本ワインを愛する会(現日本のワインを愛する会)の日本ワイン検定1級保持者としては日本ワインがテーマなら見逃せないという事で、行ってきました。今回もワインは10種類以上。原茂ワインのアジロンや井筒ワイン・果報メルローの2016ヴィンテージと2017ヴィンテージの飲み比べ、高畠ワインの上和田ピノブランなどが供されました。ヨーロッパ、とくにフランスワインに親しんでいらっしゃる方にはやはり上記ピノブランは好評でしたし、メルローの飲み比べも楽しんでいらっしゃる方多かったですね。私個人としましては、原茂アジロンは新酒しか飲んだことが無かったので、今回じっくり飲めて、その果実味豊かな味わいとバランス感大変興味深かったです。若い方には全体的にやはり軽く感じられたり、個々人で好みの差はかなりあったようですが、それでも参加された皆さんしっかり飲まれている感じで、飲みそびれてしまった銘柄もありました^^;と、言う事で、写真も満足に撮れていないのですが、好評だったワインの一つがこのルミエールのプレステージクラス・オランジェ。甲州を使ったオレンジワインですが、そこまで強烈にオレンジ!と言うタイプではなく、色合いも淡く、香りや味わいもフルーティさがしっかりで、渋みがガツン!といった感じではありません。しなやかさもあり、多くの方が飲みやすさと相応の厚みの両方に好感を持たれていました。こちらは先日お邪魔しました神戸ワインのエクストラ・赤。神戸産のカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローを使っています。勿論軽めではありますが、それでも香りにはスパイシーさやプラム、黒ベリーと言った色の濃い果実感も出ていますし、味わいもその軽めのボディ感に似合った渋みや果実味の感じられるバランスのいいものでした。やはり神戸ワインいいですね~。そして、こちらはもう作られていない、くぼ観光農園産ベーリーAを使ったワインです。3年前の地産地消のイベントで飲んだ際、そのフォクシー感が少なく黒蜜や黒ベリーを感じさせる風味に驚かされましたが、それが瓶熟を経て、赤ベリーっぽさや熟成香、下草の気配など、まるでピノ・ノワールの様な雰囲気さえ感じさせるものになっていました。残念ながら、これがグラスに注いで30分くらいで香りの各要素小ぢんまりとしてしまいましたが、それでもご用意くださった主催者さん含め、飲んだ人皆大いに驚かされるワインでした。来月末には第2回ワインに恋してときめいてが開催される等、岡山でも日本ワイン徐々に盛り上がってきていますが、今回の岡山ワイン協会日本ワイン会は、それを感じさせるものでした。多くの方がご参加され、日本ワインを楽しんでいらっしゃる姿は個人的には大変うれしいものでしたし、今回初めて、あるいは久々に日本ワインを飲まれ、こんなにいいんだなとお感じ下さった方も少なく無かったようで、非常にいい機会だったなあと。因みに、今月2月のイベントテーマは南アフリカ。コスパの高いワイン達に出会えそうです。開催日時は2月17日日曜日の16時から、場所は岡山駅前のサムライスクエアです。また、その翌週24日には、1日日本ワインバー中国地方編を開催させて頂きますので、そちらもよろしくお願い致します!にほんブログ村にほんブログ村
2019年02月04日
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前回の記事で尾道~広島へ行った話を書きましたが、広島行きの最大の目的はこのイベントへの参加の為でした。オリエンタルホテル広島が、日本ワインコンクールの受賞ワインを集めての日本ワインテイスティングフェアを昨年12月に開催されました。公開テイスティングへは中々参加が難しいのですが、広島でしたら十二分に日帰りできる、と言う事で喜び勇んで行ってきました。システムとしては、何とワインは入場料金のみで飲み放題。一部、欧州のスペシャルなワインが有料で出ていましたが、奨励賞まで含めて111種類のワインが出ておりそちらを飲む余裕はありませんでした^^;また、入場料にはチケットがセットとなっているのですが、これはフード用。ホテルのシェフが様々なお料理を用意して下さっていました。こちらは白身魚とクリームを用いたもの。受賞ワインにはシャルドネが多いですが、合わせやすい1品だったかなと。入口のところのテーブルに陣取りましたが(勿論立食形式です)、すぐそばには三次ワイナリーさんはじめ中国地方や九州のワインのブースがありました。三次ワイナリーさん、セラアグリパークさんは地元のワイナリーと言う事で、醸造家さんや営業の方が来られていました。三次ワイナリーの醸造家さんと営業さんは、以前岡山で開催した三次ワイナリーの会の際ご来場いただいており、ご挨拶も兼ねて1番にブースへお邪魔しました。頂いたのは勿論シャルドネ新月2016。相変わらず、樽香、フルーツ香、果実味やボディ感のバランスの良いワインでした。なお、今回は飲むのに忙しくメモを取れておりませんので^^;、簡単な感想のみでご容赦ください…。三次ワイナリーさんの並びには島根ワイナリーさんの横田ヴィンヤード・シャルドネ2017も。図らずも2つのシャルドネの飲み比べをすることが出来ました。新月と比べますと味わいは優しいですが、香りの印象は負けず劣らず。面白い経験となりました。シャルドネの飲み比べ、と言えばシャトー・メルシャン。北信左岸シャルドネ・リヴァリス2017と北信右岸シャルドネ・リヴァリス2017が双方とも受賞と言う事でそろい踏みしていました。左岸の方がより柔らかですっきりした感じながら味わいはフルーティ、右岸にはより明確に骨格が感じられたように思います。ただ、どちらも深みのある質感で香りも柑橘やナッツなどを中心によく出ていました。加えて、メルシャンさんと言えば絶対外せないのがこれでしょう。マリコ・ヴィンヤード・オムニス2015です。流石にイベント開始後1時間と持たずに無くなっていました。しっかりした色合い、カシスなどを中心に香る様々なフルーツ香やスパイス、果実味のアタックはありつつも酸、渋みが感じられ、しなやかかつ奥行きのある質感と流石のワインでしたが、やはりまだまだ若いですね。20年後どうなっているのか大変興味深いところ。フードもボチボチつまんでおります。こちらは、揚げラビオリ?のような感じのメニューでソースはトマト系。シャルドネ系にも合いますし、他に飲んだベーリーA等のつまみにも、トマトソースと生地の香りがよかったかなと。ブロガーイベントのワイナリー見学でお世話になっていますサントリーさんのブースも勿論あります。ジャパンプレミアムシリーズが様々受賞されていますが、ここは金賞受賞の津軽産ソーヴィニヨン・ブラン2017を。昨年のワインに恋してときめいてでも人気の1本でしたが、相変わらずフレッシュな柑橘香、果実味が出つつもそこをキュッと締める明るい酸が心地よいワインでした。こちらはサントネージュさんのかみのやま中島畑メルロー2016。サントネージュシリーズも沢山受賞されていますが、このワインは山形のタイトな質感がありつつも、メルローらしいチェリーなどのフルーティなニュアンスも出ており流石は銀賞と言った所。サントネージュシリーズは、イマイチ知名度にかけるような印象があるのですが、モノは非常に安心感のある造りとなっています。赤ワインには鶏の赤ワイン煮を。赤ワインの芳醇な香りとタンニン、果実感にはやはり間違いのないおつまみですね、肉の質感や旨み、脂の旨みが嵌ります。こちらは秩父ワインさんのブース。中国地方のワイナリーの他、メルシャン、サントリー、サントネージュ、それにサッポロワインさんと言った所は広島に営業所があるのでそちらから営業の方がご来場されていましたが、その他のワイナリーさんのブースは広島の酒販店の方が立たれていました。秩父ワインさんのものは源作印・甲州シュール・リー2017と源作印・甲州・樽貯蔵2016両方頂きましたが、その広島の酒販店の方と美味しい!と盛り上がったワインでした。特に、金賞受賞の甲州シュール・リーはフルーティな香りは勿論、それに似合った果実味のある、それでいてバランスのいい酸やボディの質感がかなりいいなと。やはり秩父の甲州も面白いですね。また、上記秩父ワインさんと同じテーブルにあって、やはりブース担当の方と盛り上がったのが能登ワインさんのクオネス・ヤマ・ソーヴィニョン2015。能登ワインさんへは2015年に行っていますが、その際にはクオネスに関しては試飲も購入も出来ませんでしたので、3年越しでのテイスティングとなりました。黒ベリーやプラム、プルーン、ドライフルーツなどのフルーツ香や独特のスパイシーさ、土っぽさなどがあり、味わいにもキッチリ果実味がありつつも明るい酸や滑らかなタンニンが入る、ボディもミディアムフル位の印象。この手の品種のワインはそれほど多く飲んではいませんが、それでも明らかにスケール感のあるものだったかなと。また、今回ある意味最も印象に残ったのがこの、井筒ワインさんのNACマスカットベリーA樽熟2015です。香りや味わいもややラブルスカ香は大人しい目ながらもやはりイチゴ感しっかりで、味わいも可愛らしいベーリーAと言う印象だったのですが、同じテーブルにいらっしゃった、普段あまりワインを飲まれないという方が、このワインが一番良かった!と言われていたことです。それこそ、オムニスやその他高級な銘柄も飲まれていらっしゃったのですが、このワインのフルーティさが非常に良かった!と仰られていました。どうしても、ワイン好き、特にフランス等のワインから入った身としては、やはり日本の赤ワインもメルローを筆頭に芳醇でボディ感のあるものに目がいきがちなのですが、そういった前提の無い方からすれば、ベーリーAのラブルスカ香や果実味ってシンプルに美点として受け取られる事もままあるのかなと。そういう意味では、日本ワインがブームとなり、多くの人々、特に、あまりワインを飲んでいらっしゃらない方々に浸透していく中で、日本の品種ベーリーAの担う役割って大きいのかな、と改めて感じられました。さて、他にも高畠ワイナリーさんのリースリング・フォルテや盛田甲州ワイナリーさんの甲斐ノワール等色々飲んでいるのですが、写真すら撮れておらずで…。次回があればもう少し落ち着いて参加できればと思います。とは言え、受賞ワインをこれだけたくさんいただけ、飲み比べや新たな発見など出来素晴らしい機会となりました。にほんブログ村
2019年01月09日
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近年新しい日本のワイン生産者、ワイン用ブドウ栽培家の方々が随分増えましたが、tettaでお馴染みの岡山県新見市に、現在ブドウ栽培を行い醸造は委託、行く行くは自社ワイナリーを構えるという目標のもと活動されておられるコルトラーダという造り手がいらっしゃいます。関東からIターンで新見へいらっしゃり、メルローやMBA、それにヤマブドウ系品種等を栽培されています。現在、醸造はラ・グランド・コリーヌ・ジャポンの大岡さんに依頼されているとの事。そんなコルトラーダさんの、今秋リリースされましたメルローを試飲させて頂ける機会が、スロウカーヴさんでありましたのでお邪魔してきました。色は、やはり透明度がありますが、それでも黒さのある赤紫と言った所でらしさのあるものです。香りは注いでいただいた直ぐは結構固く、ちょっと小豆っぽいニュアンスの中に軽くベリー香が見える、と言った所なのですが、時間を結構おいてやりますと徐々に開いてきまして、チェリーやチェリーリキュール、洋酒を使ったフルーツケーキと言ったメルローと言えばの要素が感じられるようになりました。味わいは柔らかな果実味を背景に酸がグッと出る、と言ったところですが、最も印象的な要素は渋み。ボトルの上の方を飲んだ時でも果実・酸以上に前に出る感じでしたが、ボトルの下の方を頂きますと完全にアタックから後口までメインの要素として前面に出ます。ボディは流石にミディアム程度ですが、それでもまろやかさと滑らかさのある質感でした。流石にリリースされてから年を越えてもいないと言う事でまだまだ固いという印象ではありました。開くまで結構時間かかりましたね。ただ、開いてからのチェリーっぽさはしっかりはっきり出ており、来年初夏位に飲むとまた印象変わっているのではないかと思いますし、3年5年と置いた時にどうなるかも興味深いところです。また、このワインは樽をかけていないものとの事でしたが、樽を掛けたものはスロウカーヴの店主さんも非常に良かったと仰られており、今後のリリースが楽しみです。まだまだ新しい生産者さんですし、生産量も多くはないですが、他の品種、MBAやヤマブドウ系も含めて、今後も機会を得られれば飲んでみたいところです。にほんブログ村
2018年11月28日
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2015年から行われています、岡山の飲食店がワインのインポーターを招いての美味しいもののお祭りヴィノムオカヤマ。今年で4回目となりますが、先月末に今年も開催されましたので、勿論お邪魔させて頂きました!今年は、ファジアーノ岡山のホームスタジアムもあります岡山県総合グラウンド内の、明治期に建てられたルネッサンス様式の洋館で国の登録有形文化財にもなっていますキューティーパイ倶楽部前のスペースでの開催でした。初の屋外でしたが、当日は晴天に恵まれて良かったなあと。こちらは中国料理はすのみのブース。今年もはすのみに加えラボッカ、カラパン、レオーニ、ヴィアパーチェという5軒の料理店、コーヒーのキノシタヨウテン、そしてチーズの吉田牧場が参加。また、主催者のお一人が開業されたスロウカーヴが今年から参加です。頂いたのは岡山パクチーのサラダ仕立て。岡山パクチーは香りも大人しく甘みのある味わいで、はね返りのあるみずみずしい食感も相まって掛かっているナッツとピリ辛のソースとの相性も良好でした。今回もシステムはチケット制です。5000円の前売りで16枚のチケットがついてきます。こちらはカラパンの鯖コンフィ・オリーブのソース・月読カボスです。鯖の香りが程よく残り魚の旨みを感じられつつも、ソースやカボスの風味で爽やかに頂ける1品でした。今回は白やロゼばかり飲みましたが、そういったものともよく合いました。そして、ヴィアパーチェの鶏の丸ごとオーブン焼きです。塩コショウでシンプルに鳥の旨み香りを堪能出来ます。泡白ロゼオレンジ赤もう何にでも合うでしょうが、実際合わせたロゼやオレンジによかったです。ワインのインポーターは、ヴィナイオータ、野村ユニソン、ヴォルテックスの3社でした。と言う事で、先日のリトロッツォ・ビアンコの写真はここで撮ったものでした。イベントで飲んだワインは、また改めて個別記事にしたいと思います。秋晴れの下美味しい料理を頂きながら昼ワインと言うのもいいですね。今回もしっかり楽しませて頂きました。また、今年は着席スタイルでコース料理とワインのペアリングを楽しめる夜の部も開催されていました。前売り2万円ですがこれだけのお店のお料理とワインを頂けるという事で速攻完売だったようです。私もまたの機会には参加してみたいものです。にほんブログ村にほんブログ村
2018年11月18日
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サッカー日本代表初戦勝利!色々ありましたがやってくれましたね!1998年グループリーグ敗退、2002年ベスト16、2006年グループリーグ敗退、2010年ベスト16、2014年グループリーグ敗退、と来ていますが今回は…??さて、ブロガーイベントでのサントリー登美の丘ワイナリー見学見学の翌日は、都内泊でしたので日曜に何かイベントないかなと探してみましたところ、虎ノ門にありますワインショップの、カーヴ・ド・リラックスさんでリースリングの試飲会が行われるという事でしたので、お邪魔させて頂きました。カーヴ・ド・リラックスさんには、ショップの奥にテイスティングカウンターがあるのですが、今回はそちらで18種類のリースリングを頂けるというものでした。メモもきちんと取れていませんし、数も多いので印象に残ったものをいくつか。なんと言っても、インパクトナンバーワンだったのはストレコフ1075と言う生産者のドン・ジョルト。南スロヴァキアのペティヤン・ナチュレルになるのですが、これがオレンジワインとなっています。リースリングのオレンジワインは初めてでしたが、らしい香りの要素は柑橘っぽさと軽いリンゴのニュアンスくらいで、酵母や黄色い花、スパイスの要素の強いワインでした。一方、素直に楽しいのはコノスルのシングルヴィンヤード・リースリングです。以前から、チリのシャルドネ以外の白には注目していましたが、これも林檎やハーブのニュアンスがありつつ、チリ=濃いのイメージとはちょっと違う、酸と旨みのある、しかし、勿論フルーティな果実味も感じられるワインでした。コスパは流石。他に、日本人の方が手掛けられるグリーン・ソングスのアタマイ・リースリング2016と、ヴォギュエの醸造長フランソワ・ミエ氏がコンサルを行っているというプロフェッツ・ロックのドライ・リースリング2015との、ニュージーランドリースリング飲み比べは面白い経験になりました。産地は、前者がネルソン、後者がセントラルオタゴと異なっていますが、アタマイがフルーティな香りに果実味がありつつ明るい酸が加わるフレッシュなワインなのに対し、プロフェッツ・ロックはフルーツ感もあるものの、ハーブやスパイスのニュアンスがあり、ミネラル感も強め、味わいもよりドライさを感じるもので、同じニュージーランドでもここまで違うのだなと非常に興味深かったです。そして、忘れてならないのがこの真ん中の赤いラベルのもの。オーストリーのニコライホーフが手掛けるバウムプレッセ・イム・ヴァインゲビルケ・リースリング2011です。今回のイベントの対応をして下さった方はオーストリーワイン大使をお持ちとの事で、ご説明にもより気合が入っておられました^^バウムプレッセと言うのは、昔ながらの木の大きなプレス器具でプレスしたものと言う事だそうで、手間がかかるためこのキュヴェにしか用いられない手法だそう。林檎などもありつつ、それに黄色や緑の柑橘を感じるフルーティさと、ミネラル、白や黄色の花、ミツ、ハーブにオーストリーらしい軽いスパイス感の加わる華やかながらも落ち着いた香りに、ミネラル感がありつつも、硬すぎずしなやか、しかし透明さを感じる質感と、果実、酸が繊細ながらも絶妙に馴染むバランス感で、やはりニコライホフのワインは素敵なワインだと感じられました。【ニコライホーフ】 バウムプレッセ イム ヴァインゲビルケ リースリング [2011] 750ml・白 【Nikolaihof】 Baumpresse Im Weingebirge Rieslingまた、ドイツ・ファルケンシュタイン醸造所のヘレンベルク・リースリング・ファインヘルプ2016は、ファインヘルプの名前の通り半辛口、少し甘さのあるタイプでしたが、その甘さと明るい酸のバランスが非常によく、モーゼルのリースリングらしい完熟リンゴや蜜っぽさ、少々の柑橘のニュアンスのある香りと相まって、非常に心地よいワインでした。丁度、当日は雨で外はジメジメしていたこともあり、こういったワインは最高だなと。イベントの途中、他の参加者の方が、どのワインにもペトロール香が無いと言うお話をされており、確かにそうだなと思っておりましたところ、お店の方曰く、ペトロール香は長くブドウを日に当て続けると出る、しかし、最近は温暖化の影響もあってかそこまで収穫時期を遅くしなくても熟したブドウが出来ることから、以前より早く収穫する事になり、結果ペトロール香のあるワインが減っている、と言うお話を伺えました。そういった理由だったのかと、1ついい勉強もさせて頂けました。チリのリースリングなどには以前からペトロールを感じた事がありませんでしたが、成程、あそこなら熟すのも早そうですね。こうして18種類色々飲ませて頂けて、改めてやはりこの品種好きだなと。リースリングの会をしたのももう2年前ですし、またそろそろやりたいところです(^^)にほんブログ村
2018年06月19日
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前回からの続きです。こちらのお料理はアルケッチャーノさんのものです。アルケッチャーノのヤギの搾りたてミルクの自家製ブッラータ、チーズ仕立てとだだちゃ豆のピスタチオ見立て、になります。チーズのクリーミーさとさっぱり感のバランスも良かったですが、なんといっても豆の甘さ!まるでトウモロコシかと思うくらいの甘みの強さで、そこにチーズを合わせてやるともうスイーツですね。器は備前焼ですが、緑と白がよく映えます。合わせたワインはベーリーAです。タケダワイナリーさんはベーリーA古木の2015 、domaine tettaさんはマスカット・ベーリーA・ラフォレ2017になります。会では、両ワイナリーの歴史の違いに言及する場面も多かったですが、その差がまさに出ているのがこの2種かもしれません。右のタケダさんのものは、やはり左のtettaさんのものに比べて色も黒く、それに似合った黒果実の香りやスパイス感が感じられます。一方、tettaさんのものは赤い色合いに似合った赤ベリーの香りやハーブ感があり、味わいの点でもより酸味の前に出るフレッシュなものでした。料理との相性はどちらもまずまず。豆の甘みと合いますね。ただ、その少し青さのある香りとはタケダさんの方がより馴染んだでしょうか。また、チーズを付けてみると、まろやかさが加わってどちらもより嵌る感じでした。続いてはラボッカさん。津山のカルナローリ米とガラ海老のスーゴの揚げリゾットとクサギナのコンソメスープです。まんまるなのが揚げリゾット。スタッフさんはまあアランチーニのようなものとご説明くださいました^^;カルナローリ米はリゾットに使われるイタリアのお米だそうですが、それが岡山県の津山で栽培されているとは知りませんでした。クサギナは、中国地方の山間部ではよく食べられる野草です。崩してリゾットにして下さいとの事でした。折角なので、スープに付けずに揚げリゾット部分だけ少し食べてみましたが、エビのコクと香りがバッチリ。お米の食感はモッチリ系ではなくほろっとした感じでした。それをスープと一緒に頂くと、エビの要素が少し落ち着き、コンソメが加わって旨みがググッと広がります。カリカリの衣部分がスープを吸ってしんなりしてくるところですとか、ちょっとお茶漬けっぽかったかも。スープにクサギナが使われているあたり、郷土料理のかけ飯を意識されているのかもしれません。合わせたワインはdomaine tettaさんのシャルドネ2017。スパークリングにも使われていたシャルドネですが、このヴィンテージは収量制限が出来なかったということでした。ただ、果実味のアタックがしっかりあり、香りも最初は酵母っぽく、しかし徐々にレモンなどの黄色い柑橘や売りっぽさなどが出てくる感じでした。料理との相性は、アランチーニとして揚げリゾットを食べると、エビの香りと衣の存在感にワインが負けがちといった所でしたが、スープに崩し入れリゾットにしますと、その旨みとワインの果実味が合いました。また、クサギナの香りや微かな苦みも結構馴染みますね。こちらはアルケッチャーノさん。緑!な感じのインパクトある見た目ですが、なんとアクアパッツァ。山菜の聖地・月山の山菜と庄内浜のお魚のルッコラペーストのMidori色した初夏のアクアパッツァ、というメニューです。ルッコラペーストと言う事ですが、そこまで主張してくるわけではない、しかしほんのり香りを楽しめるソースでした。魚は銘柄を失念しましたが勿論白身魚で、柔らかくしっとりした食感と味の濃さがありました。山菜は、流石聖地と言うだけあり香りが強く、また食感の良さも感じられました。合わせたワインはタケダワイナリーさんのシャトー・タケダ・シャルドネ2016。2016年が作られていたのを知りませんでしたが、林檎や柑橘の中にスパイスやミネラルも感じる複雑な香りと、厚み・骨格を感じるボディと程よい果実味と太い酸はやはり流石、タケダさんのトップレンジのワインです。料理との相性は、ご当地同士はやっぱり合うのか、味の濃い白身魚とよく馴染みます。ワインの質感と魚の柔らかさが丁度良く、加えて果実味や酸、その奥にある旨みが魚の旨みによく合います。また、山菜とも香りの相性の良さがありました。シャルドネ2種類です。左がタケダ、右がtettaになります。tettaさんの方が量が少ないのでアレですが、色合いも、タケダさんのものの方がちょっと濃いです。実は、tettaシャルドネを少し残しておいてアクアパッツァに合わせてみたのですが、魚には実は味で負け気味に。アタックの果実味こそありますが、やはり基本繊細なワインなんだなと。ただ、山菜と合わせますとこれが、今回の会では個人的にトップレベルと感じるくらいの相性の良さに。山菜の食感とワインの透明感のある柔らかな質感が合いますし、ワインの果実や酵母のニュアンスの中に山菜の青い香りが加わることで、劇的に華やかさが出ました。日もすっかり暮れてしまいましたが、お肉のメインはラボッカさんによる、長船の大倉さんの五穀鴨のロートロとパーチナのレンズマメです。4月にレオーニさんでいただいたものと同じ五穀鴨になります。やはり肉の食感の良さと旨み香りの豊かさを感じます。そこに、レンズマメのツブツブ感とホクホク感がまたいいですね。合わせたワインはdomaine tettaさんのピノ・ノワール2017。クリアーなルビーカラーに、茶色いオリエンタルなものやピンクペッパーなどのスパイス、赤いフルーツ、軽い野菜ジュース香等が感じられ、繊細な果実味と割に明るい酸、しっかりした渋みが印象的なでした。やはり鴨にはよく馴染んでいました。ワインは料理の香りと合わさることで、フルーティさがより引き出される感じで、料理はやはり旨みが際立ちますね。今回頂いたワインです。左端は飲めない方用のジュース、右端3本は全てピノです。やはり、武田さんのシャルドネが印象に残ったという声はよく聞かれました。確かに他とは違う存在感がありました。また、個人的にはtettaさんのベーリーA好印象でした。フルーティな赤ベリー感に、フレッシュな酸味は明るさを感じるもので、以前までのtettaさんのベーリーAと少し違うという感覚も持ちました。今後も注目したいワインです。勿論デザートもあります。暗くなってきたという事でテラスから1階に降り、バイキング形式で頂きます。こちらは、山形から実際にお越しになられていた佐藤屋さんの和菓子です。乃し梅をのせたチョコレート羊羹、クリームチーズと大徳寺納豆の餡の桜餅、黒糖とラム酒の羊羹に餅粉の羊羹をかさね、の3種です。その和菓子に合わせる用として用意されていたのがタケダさんのベーリーA。確かに、お菓子の甘みにベーリーAの酸が違和感なく馴染みます。中でも、桜餅との相性は個人的に今回でもトップクラスのマリアージュだったかなと。桜の香りにベーリーAの香りが加わって一気に華やかに広がりました。ベーリーAってちょっと桜っぽい香りの要素を持っているのかも。洋菓子は、岡山市内にありますパティスリー・アールブリュットさんのもの。今回も、可愛らしくテーブルに置かれていました。こちらなら気軽に行けそうなので、今度お邪魔してみようかなと。今回も、ワイン、お料理、空間と素晴らしいイベントでした。イベントの告知を見た際、タケダワイナリーさんのご参加と言う事で驚きましたが、tettaさんとしても最初企画に出たときは無理ではないかとお考えになったそう。それでもこうしてご参加頂け、さらにはアルケッチャーノさんと佐藤屋さんにもご来場頂けたというのはこのイベントにそれだけのものがあるからだと思いますし、お邪魔させて頂く側としてもとても嬉しかったです。県外から来られたゲストの方も多かったようで、まさにこの為に出掛けてくるてくる価値のある機会となっていると思います。10年続けたいとの力強いお言葉も聞かれましたので、次回、再来年と楽しみにしたいと思います。今回も皆さん楽しい会をありがとうございました!にほんブログ村にほんブログ村
2018年06月05日
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昨年、domaine tettaさんが開催された、自社ワイナリーへ新潟のカーヴ・ドッチさんと現地の料理店の方を招き、tettaさんのワインとカーヴ・ドッチさんのワインを、岡山の料理店の料理と新潟の料理店の料理をコースで頂きながら楽しむというVin Voyage。ワイナリーの屋上テラスから、夕暮れから夜にかけてのブドウ畑を見ながら、それぞれのワインと、当地の食材を使った料理のマリアージュ、そしてそのために特別にしつらえられた空間を楽しめるという素晴らしいイベントでしたが、それが今年も新たに別のゲストを迎えて開催されたので、お邪魔させて頂きました!ワイナリーへは今年も岡山駅からシャトルバスです。この送迎付きというのが非常にありがたいところ。と言う事で、tettaさんへ到着したならばやっぱりパンダにご挨拶です。今年は、シロツメクサの冠を身に付けていました^^葡萄畑はボチボチ花が咲くとのお話でした。また、面積ももう少し広げられるのだとか。到着後は受付をしつつウェルカムドリンクを頂きました。頂いたのはサン・スフルの白。そう、今回のゲストワイナリーは山形のタケダワイナリーさんです。柔らかな泡とサッパリしつつ旨みのある味わいはウェルカムドリンクにもぴったりですね。ラベルは、今回のイベント用に特別にデザインされたものだそう。実は、赤のサン・スフルもあったようなのですが、そちらは飲みそびれました…。今回は昨年と違い到着時間が少し早め。と、いいますのも、山形の食材や工芸品などを販売するマルシェが開催されていたから。イベント開始まで1時間程度でしたがちょっとお腹が空いていたのでタケダワイナリーさんのブドウパンを購入。ワイナリーのブドウを用い、赤ワインを少し練り込んであるというもので、柔らかな食感と、ブドウの味の濃さが印象的でした。ワイナリーでパンと言いますとヒトミワイナリーさんですが、タケダさんのものも中々いけてます。ワイナリーのテラスの部分にはイタリア国旗カラーが。今回のお料理はイタリアンになります。前回はフレンチということでトリコロールでした。ワイナリー建物内のカウンターにはタケダワイナリーさんのワインとtettaさんのワインが並んでいました。テラスの天蓋にしろこのカウンターにしろ、細かい部分も凝っています。ボチボチ薄暮の時間と言う事で着席、会のスタートです!今回も、カトラリーは燕三条の大泉物産さんでした。乾杯にはtettaさんの新アイテムであるシャルドネのスパークリングが供されました。2017年のシャルドネを使った泡もので、瓶内二次発酵です。酵母のニュアンスがかなり強い感じでしたが、時間と共にメロン的な雰囲気も出てきました。酸主体の味わいです。前菜は鯛の刺身の16奏のスクエア―カルパッチョ。鯛の冷燻と新見のキャビアが添えられています。このお料理を手がけられたのは山形からのお料理のゲスト。アルケッチャーノの奥田シェフです!燻製の香りと塩気、地元新見のキャビアの塩気に鯛の旨みと食感がいいですね。合わせたワインはタケダワイナリーさんのブラン2017。デラウェアの甘いニュアンスの中にレモンなどの柑橘が感じられ、味わいも酸主体ながらも果実味のあるワインでした。お料理に対し少量を口に一緒に含むことで、オレンジのような雰囲気に変わるのは面白いところでした。続いてのお料理は、新見の猪の自家製ハムに、吉田牧場のリコッタチーズのハーブクリームと南イタリア風の野菜の煮たものを添えてあるというもの。こちらのお料理を手がけられたのは、岡山から同じくイタリアンのラボッカさん。今回はこのラボッカさんとアルケッチャーノさんのお料理を頂けるイベントとなりました。猪ハムは優しい味わいで、香りも穏やかなもの。そこに、リコッタチーズのハーブクリームのまろやかさや香り、野菜の旨みや甘味がいいバランスでした。合わせたワインは、tettaさんのブラン・ド・ノワール2017。品種はなんとピノ・ノワールです。色合いが面白かったので写真撮りましたが、ブランと言っても淡いロゼ位のものはあったかも。香りは樽も掛けているという事でオリエンタルスパイスやスモーク感がありつつ、その中に赤ベリーやピンクグレープフルーツなどが見えるといった所。味わいはきっちり辛口で、酸と旨みがあり、少々の量感を感じるボディが印象的。お料理との相性は、特に野菜の部分との相性が面白く、トマトの香りとワインの香りが合わさって、何やらウィスキーのようなニュアンスが。味わいも辛口と言う事で問題なく馴染みますし、多少の量感のおかげでお料理に負けてしまう事もありません。写真多くなりますので続きます。にほんブログ村にほんブログ村
2018年06月03日
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現在、日本各地でワインが作られていますが、実は結構歴史ある産地なのが大阪。ブドウ栽培自体は、羽曳野市や柏原市周辺で明治期には始まっており、ワイン造りも昭和初期頃から行われています。そんな、大阪にあります、カタシモワイン、河内ワイン、飛鳥ワイン、フジマル醸造所、仲村わいん工房、天使の羽ワインの6つのワイナリーと、近隣の府県から丹波ワイン、神戸ワイナリー、ヒトミワイナリー、琵琶湖ワイナリーの4つのワイナリーが参加して行われるイベントがおおさかワインフェスです。毎年4月に、柏原市役所前の大和川河川敷で行われています。過去何回かお邪魔していますが、昨年は行けなかったので、今年はと行ってきました!当日はバッチリ晴天でした。もう暑いくらいですね。到着後、前売り券をワインチケット2000円分と、プラスチックですがワイングラスに交換し(グラスはなんと持ち帰りOKです)早速試飲へ。午前11時から午後16時までと言う事で、お昼頃に行きましたが物凄い人出。タイミング的に神戸ワイナリーのブースが丁度空いたところでしたので滑り込みました。頂いたのは花珠ロゼ。鮮やかなバラ色に、赤ベリーの他黒コショウなどのスパイシーなニュアンスのあるロゼで、甘味を残した造りではありますがやや辛口くらいのバランスでしょうか。お客さんが空いたところでワイナリーの方にお話伺ってみますと、メルロー100%のセニエロゼの様でした。フードブースも多数出ており、そちらはチケットではなく現金で購入するシステムです。と言う事で、柏原にありますカフェの、おちゃどころtsumuguのブースでイチゴのレアチーズケーキを注文。イチゴソースの香りとワインの香りは合いますし、チーズのコクともバッチリで狙い通りの組み合わせになりました。こちらは飛鳥ワインさんのブース。頂いたのはスパークリング・デラウェア2017。一昨年にワイナリー見学へお邪魔した際に、瓶を斜めにして澱を集めているところを見せて頂いていましたので、ずっと飲みたいと思っていたワインです。早摘みデラウェアを使った瓶内二次発酵のスパークリングで、なんといってもフレッシュな酸が印象的。デラの香りもやや青さを伴う雰囲気で、爽やか!という1本でした。こういう暑い日の屋外になんて最適なワインでしょうね。写真は撮れていないのですが、柏原の中国料理・山丁の名物であるシュウマイを頂きながら飲んでみたところ、シュウマイの肉の旨みや脂感、スパイスを感じる香りに、ワインの酸や泡の刺激、デラの香りがサッパリさせつつ寄り添う感じで、面白い組み合わせでした。こちらは天使の羽ワイナリー。以前はひめひこワイナリーというワイナリーでしたが、それを引き継いでの会社となります。現在は、このデラウェアを使ったワインの他、ベーリーAとコンコードをアッサンブラージュした赤も手がけています。特徴としては濁りワインであるところでしょうね。因みに、白赤どちらもニコリと言う名前で、にごりと掛けているのかも^^やはり、にごりらしいまろみと微かな発泡、白い花っぽい香りなどがありつつも、デラウェアの甘いニュアンスが柔らかに出ており、それでいて味わいは旨みの乗ったスッキリ辛口と面白いワインでした。合せたのは、八尾市にありますウナギ料理のごかせ川さんが焼いていた子持ち鮎!まさかこんなところで子持ち鮎が頂けるとは…。たっぷりの子の食感と旨みがいいですし、香りもそこまで甘い!と言う感じでは無いものの香ばしさがあります。これがまたニコリ白と相性バッチリ。焦げたところなど頂きますと流石に香りが負けますが、実の旨みや香り、子のまろやかな旨みに、ワインのすっきり感と旨みがよく会いました。続いては、琵琶湖ワイナリーの浅柄野ヤマ・ソーヴィニヨン。その名の通りヤマブドウとカベルネ・ソーヴィニヨンの交配品種です。先日お邪魔したひるぜんワインさんで、最近聞かないねなんて話していたところでしたが、滋賀では結構盛んなようです。やはり、色づきは良いようですし、特徴的な明るく太い酸味がビシッと入ります。ボディのまろやかながらもハリのある質感と、その酸のバランスがいいです。果実味は優しく、香りは黒いベリーなどもありますがやはりスパイシー。先ほどの鮎が非常に良かったので、ウナギもお願いしてみました。筒焼きという、ぶつ切りにした鰻に串を打ってあるお料理が出ていたのでそちらを。ただ、これ岩塩で頂くスタイルと言う事で、タレの味が無いため、流石にいくら脂の乗った鰻とは言えヤマ・ソーヴィニヨンの酸とタンニン、ボディに負ける感じでした^^;これには白ワインでしょうね。ヤマソーにはかば焼きの方を合わせてみたいところ。もう一丁赤と言う事で、ヒトミワイナリーのメルロー・キュヴェ・シティファーム2015を。山梨県韮崎市にあるシティファームと言う葡萄園さんのメルローを用いています。明るい酸が主体で繊細な果実味と穏やかながらも存在感のある渋み、ボディはミディアム位といったところですが、香りにはベリー感や土っぽさ、スパイシーさがありました。そして、こちらが問題の?ワイン。ラベルのデザインからして、仲村わいん工房全開と言う感じですね。夢の途中というこのワイン、グラス少量で1杯1500円、多めで3000円と言う高級レンジ。それもそのはず、なんと中身はミツオレッド100%!注文された方のご相伴に預かることが出来ましたが、光のとおらないしっかりした黒いガーネットな色合いに、黒ベリーやプラム、若干のココアなどのニュアンス、そして茶色いスパイスが感じられ、目の詰まったボディに豊かな果実味が感じられました。ここのワインには本当に驚かされます…。因みに、他に夢あすかの赤も頂きましたが、そちらもお手頃ながらベリーや紫系フルーツの濃い香りがあり、明るい酸がありつつも果実味の存在感もアリと良いワインでした。なんでも、バルベーラが少し入っているとかいないとか。そして、フジマル醸造所のデラウェア甕仕込みです。柏原の自社管理畑のデラを用い、除梗破砕はしているものの、果皮と種はそのままに醗酵を行い、クヴェヴリで4か月熟成したというワインです。昨年末に大阪のフジマル醸造所へお邪魔した際に見せて頂いたクヴェヴリを使っているという事で是非と注文しました。色は勿論オレンジカラーですが、思ったほど渋味などは強くなく、スッキリした感じ。香りもオレンジっぽさはあるもののデラらしいフルーティさがしっかり。ただ、味わいはしっかりドライでちょっと厚みと言うかエキス分のようなものがあるのは流石でした。他の、丹波ワイン、カタシモワイン、河内ワインのブースにも行っているのですが、写真が撮れておらずです…。また、フードも色々つまんでいるのですがそちらも。当日は凄い人出で中々難しいところがありました。それもそのはず、なんと5000人以上の来場者だったとの事!順調に認知度が上がっているようです。やはりこれだけのワイナリー、それも地元の会社が揃い、地元の飲食店のフードと楽しめるというのは素晴らしい事だなと。屋外イベント、それもお昼と言う事で、お子さん連れでピクニック、という方々なども多く見られました。会場にはソフトドリンクやブドウジュースもありますからね。今回も数々の関西ワインやお料理、イベントの雰囲気と、非常に楽しい経験をさせて頂けました!にほんブログ村
2018年04月28日
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前回からの続きです。北条ワインの白に合わせて魚介をと、台所山猫さんのブースへ。フードブースは入り口前広場にありますので、火も使えます。と言う事で魚介の炭火焼きをされていましたので早速注文。イカ、鯛、エビの3種の炭火焼きです。イカのプリプリ感やエビの甘みの良さは勿論、鯛のふわっと感と香りの良さ、塩の塩梅の良さは流石和食店です。横にあるのが北条ワイン白鳥取県地図ラベル。酸化のニュアンスがありますが、色もしっかり黄色いです。それが、ちょっと日本酒的な感じで魚介と相性バッチリ。エビの香ばしさやイカの風味、それに鯛の旨みに馴染みます。旨みたっぷりなソースを付けると、果実味とも対比が出てさらにいいですね。こちらはひるぜんワインさんのブース。前々回の、東京での中国地方のワイン会にご来場頂いた造り手さんにご挨拶させて頂き、ここぞとばかりに山葡萄ワイン赤を飲ませて頂きました。以前にもまして赤ベリーのニュアンスがよく出ており、獣系の雰囲気はないと言っていいほど。ちょっと紅茶的な要素を感じたでしょうか。味わいも果実味がありつつキュッとした酸があってフルーティでした。こちらはdomaine tettaさん。やはり、人気のブースなようでした。結構いろいろなアイテムを持ってこられていましたが、今回はピノ・ノワールを頂きました。繊細な赤ベリーっぽさにハーブやスパイスなどのニュアンスがあり、味わいも繊細な辛口。優しいワインです。こちらは、domaine tettaさんと同じ新見市にあります、黒髪山葡萄園さんのブースです。そういった造り手さんがいらっしゃるという事は聞いたことがあったのですが、今回初めてお会いさせて頂け、また、ワインを飲ませて頂く事が出来ました。2012年に大阪から移住され、tettaさんでブドウ栽培の研修を受け、2014年にその名の通り新見市にあります黒髪山で、ソーヴィニヨン・ブランとシャルドネを植え畑を始められたそうです。現在は栽培のみを行っておられ、今回のワインについてはヒトミワイナリーさんで委託醸造。こちらのワインはソーヴィニヨン・ブラン78%、シャルドネ22%、野生酵母で醸造した、瓶内二次発酵のスパークリングになります。勿論、ヒトミさんと言う事で無濾過、無清澄のにごりワインです。濁りスタイルのスパークリングと言う事で、やはり白い花の香りや酵母っぽさが出ており、そこにリンゴや軽い柑橘、ハーブなどが加わるでしょうか。泡の勢いはよく、スッキリした辛口の泡でした。長居して日も落ちてしまいましたが、ここでもう一つお料理を。倉敷にあるレストランカフェの72cafeさんのブースへ。こちらの方は、昨年domaine tettaさんで開催されたvin voyageの際、席が近く色々お話をさせて頂きましたので、そのご挨拶も兼ねてです。頂いたのはガッツリと骨付き鶏のコンフィです。しっかりしつつも固く無い肉質、皮の仄かな香ばしさ、そしてまろやかでクリーミーなソースの味わいは、深酒していてもバッチリ美味しく頂けるものでした。もういっちょ中国地方から、奥出雲葡萄園さんです。今年出た、樽無し小公子の「杜」を頂きましたが、ちょっと野菜的なニュアンスがありつつ、黒いフルーツも香るといったもので、中々面白いワインでした。他にも、昨年冬にお邪魔させて頂き、色々とお話し頂いたフジマル醸造所さんにご挨拶させて頂いたり、忘れちゃいけないサッポロワイン岡山ワイナリーさんへもご挨拶を。こういったイベントではついつい種類を多く飲みたくなり、チケット6枚綴りを2度ほど追加してしまいました。ただ、このイベント、1綴りにチケットが6枚しかない分、1杯当たりの量が結構いただけ、60mlくらいから、多いところでは75ml頂けるものなんかもあり、結構酔っぱらってしまいました^^;1日で周らずとも、3日間いつでも行けるイベントですので、もう少し分ければよかったというのが今回の反省点。これだけのワインが頂ける、それも、数多くの日本ワインの生産者さんと話しながらそこのワインが飲めるというイベントは、やはり岡山ではとても珍しく嬉しい限りですし、岡山と言う土地で、あまり日本ワインに触れる機会が無かったかもしれない方々に、気軽に飲んで頂けるというのも、非常に貴重だったのではないかなと。今回の反省を生かす機会が欲しいですし^^;、是非是非、第2回も開催して頂ければなと。今回は本当にありがとうございました!!にほんブログ村にほんブログ村
2018年04月12日
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近年では日本ワインのブームなどもあり、首都圏を中心にワインのイベントも多く開催されていますが、ついにこの3月末に岡山でもワインフェスが行われました!それが、表題のイベントであるワインに恋してときめいて。3月30日から4月1日までの3日間、全国から様々な日本ワインの生産者、さらに、海外ワインのインポーターなどが参加しての大きなイベントとなりました。場所も岡山駅前とアクセスがよく、勿論今回お邪魔してきました!正確には、岡山駅西口にありますコンベンションセンターの1階と、入口前の広場が会場となっていました。センター1階にはワインのブースが、広場には地元飲食店によるフードブースと座って食事やテイスティングが出来るテントが。ワインブースは、日本のワイナリー、インポーター等合わせて計28。こちらは中央葡萄酒さんのブースです。甲州鳥居平畑プライベートリザーブ2016を頂きましたが、白桃や洋ナシなどのフルーツ香に軽い白い花っぽさが加わり、柔らかくフルーティながらもシュッとした酸の入るワインでした。折角なのでフードも。倉敷のフレンチレストラン、ポンヌフのブースへお邪魔しました。駅から少し遠く、こういった機会に頂けるのは嬉しいところでした。サービス満点だったのが、フードの試食をさせてくれた事。好みの味、ワインンとの相性などを先に試して注文できるというのは非常にありがたかったです。こちらは海の幸のリエット、サフラン風味です。様々な魚貝の旨みや食感を、サフランの香りでまとめ上げています。甲州のフルーティさや旨みとの相性も良好でした。こちらは、ブロガーイベントでもお世話になっていますサントリーさん。登美の丘ワイナリー、塩尻ワイナリー両方のアイテムが来ており、結構数もありました。やはり、登美の赤などは人気だったようです^^イベントでは、ワインをボトルで購入させて頂く事も出来、今回こちらのソーヴィニヨン・ブランをグループで飲み、メモも取りましたのでまた個別記事に出来ればなと。こちらは、今回のイベントの開催も尽力された団体の一つでもある岡山日仏協会さんのブースです。最近話題のルー・デュモンのワインもありますが(造り手の仲田さんは岡山県のご出身です)、今回は折角なのでシャンパーニュのシャルル・ド・モンランシー・レゼルヴ・ブリュット を頂きました。泡の肌理の細かさがありますね。今回、個人的に非常に興味深かった、インポーターのルナ・マーレさんのブースです。まず、倉敷にワインのインポーターがあるという事を知りませんでしたのでそこが驚きでしたし、写真のものはミュラートゥルガウを使った、ドイツのフリッツ・ミュラーと言う生産者のパールヴァイン(微発泡ワイン)で、他にポルトガルの赤をお持ちだったりとラインナップも非常に面白かったです。ワインも、バランスのいいもの、酸の綺麗なものがあり良かったですし、お店の方とはポルトガルワインの話でちょっと盛り上がってしまい長居させて頂いてしまいました^^倉敷のお店にも是非一度お伺いしたいものです。こちらは長野県塩尻市のコンコードとナイアガラ。ブースとしては岡山ワイン協会になります。縁あって、長野県塩尻でワイン造りをしていた方がこちらに来られ、岡山ワイン協会と仲良くしてくださっていることからこういった形でのブースとなりました。ナイアガラやコンコードの華やかさを活かしつつ、どちらもバランスのいい味わいのワインでした。ロゼの方は少し甘味があり、桜デンブを使った甘みのあるばら寿司などと春っぽく合わせてみたいところ。中国地方からも数社参加されており、こちらは鳥取の北条ワインさんです。東京でのワイン会などでもお世話になっており、ご挨拶がてら北条ワイン白・鳥取県地図ラベルを頂きました。北条砂丘の甲州を使ったワインで、やや酸化的なニュアンスがありつつ、まったりした酸と、柔らかながらも芯のある味わいを感じられるワインでした。まだ写真がありますので続きます。にほんブログ村にほんブログ村
2018年04月10日
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昨年も開催され、非常に気になっていました日本ピノ・ノワールサミット。日本ワインの中でも、特にピノ・ノワールにスポットを当てるというイベントで、1部がパネリストとして、ニュージーランド・コヤマワインズの小山さん、北海道・ドメーヌ・タカヒコの曽我さん、同じく北海道・YAMAZAKIワイナリーの山崎さん、新潟・カーブドッチの掛川さん、ブルゴーニュを多く輸入されているラック・コーポレーションの矢野さんを招いてのディスカッション、2部が日本ワインの生産者や、海外ワイナリーのインポーターブースでのテイスティングという構成となっています。日本ではまだそこまで多くはないピノ・ノワールと言うブドウ、作り手の情熱無しでは手掛けられないかと思いますが、それについてどんな話がされるのか大変興味深い、そして、日本の様々なピノ、世界のピノを飲める機会と言う事で、ちょっと遠征して参りました。1部から参加しましたが、1部の内容は撮影・投稿等不可ということでした(上の画像は2部に入ってからのものです)。非常に興味深い内容でしたので残念ですが、感想としては、やはり日本のピノはまだまだこれからを見ていきたい、というところでしょうか。2部のシステムは、10マスの空欄のあるワインチケットが2枚、前売り券についており、各ブースのワインごとに消費するマスが決まっていてその20マスの範囲で色々と飲める、そして、マスが切れたら追加のワインチケットを1枚1000円で購入できるというものでした。この1000円と言うのは絶妙な価格で、チケット2枚も追加してしまいました^^;さて、こちらのブースは北海道のはこだてわいんの北海道100プレミアム・ピノ・ノワール。北海道・余市では1987年ごろからピノの栽培が始まったそうですが、そのきっかけとなったのがこのはこだてわいんさん。と言う事で、今も使用するブドウは余市の契約農家さんのものだそうです。やはり軽やかさはありますが、下草的なニュアンス、土っぽさや軽いスパイスと言った要素も感じられ、作り方のスタイルなど違う点の方がはるかに多いでしょうが、それでもどこかにドメーヌ・タカヒコさんのピノ似も感じられたような雰囲気があったような。北海道100ピノ・ノワールはこだてわいん(函館ワイン)ミディアム やや辛口 赤ワインやや辛口表記ですが、甘い印象はありませんでした。こちらはシャトー・メルシャンのキュヴェ・アキオ。実は昔ワイナリーでシャルドネを飲ませて頂き、購入もさせて頂いたのですがピノは初めてでした。下草っぽさというよりは軽いトマト?的な雰囲気があり、その他土っぽさ等も感じますが、今回、全ての日本のピノを飲めたわけではないものの、そのベリー的なフルーツ香の出の良さははっきり印象付けられるものだったかなと。続いては高畠ワイナリーのゾディアック・ピノ・ノワール。シナモン的なスパイスや微かなカラメル、そして乾燥ハーブ的なニュアンスに、赤や青のフルーツ香の感じられる香り、軽やかながらも骨格を感じる質感は特徴的でした。高畠ワイン ゾディアック ピノノワール [2015] 750ml※12本まで1個口で発送可能これはワイン会で使わせて頂きたいワインです。折角なので海外ものも。アルベール・ビショーのジュヴレ・シャンベルタン・ラ・キュヴェ・ドゥ・ジェネラル・ルグラン2011です。アルベール・ビショーと言えば、神の雫にも登場した、ボージョレー・ヌーヴォーでお馴染みの生産者ですが、こちらのジュヴレは全房ではないということで下草っぽさこそあまり無いものの、熟した赤ベリーやそのドライフルーツ、青ベリー、更には黒ベリーっぽさもあり、バルサミコやキノコ、黒い土、更に鉄っぽさといったものも感じられ、味わいもバランスがよく渋みも穏やかながらいい存在感、と非常に素性の良さを感じさせてくれるものでした。アルベール・ビショー ジュヴレ・シャンベルタン ラ・キュヴェ・ドゥ・ジェネラル・ルグラン 2011 750ml (ワイン) 【wineday】上記積極的な広告戦略とボージョレーのイメージしかありませんでしたが、どうして、5000円程度ですがコスパがいいとすら言えるようなものだったのではないかなと。もう1つ海外ものです。ニュージーランドのマトゥア ランド・アンド・レジェンド・ピノ・ノワールになります。こちらは、やはり赤や青のベリーフルーツのニュアンスが強く、完熟のそれやドライフルーツ、ジャムと言ったものも。また、チェリーも出ていたでしょうか。他に、黒い土やスパイス、それに遠くに微かなコカ・コーラ?のような気配も居たでしょうか。味わいも果実味華やかなジューシーなものですが、日本のものと比べればと言う部分もあったでしょうか。バランスの良さや抑制の効いたものではあると思います。【よりどり6本以上で送料無料】マトゥア ランド アンド レジェンド ピノノワール 750ml楽天内には現在3000円で売っている所がありますが、このコスパは相当なものでしょう。他に、パネリストの方々のピノも一通り頂きまして、コヤマさんのフルーティさや、タカヒコさんの旨みは印象に残りましたし、YAMAZAKIさんのものは同じ北海道でもやはりタカヒコさんのものとは違ったフルーティさのあるものでした。ただ、カーヴドッチのピノにつきましては、昨年のワイン会で飲んだばかりでしたので今回は見送りました^^;それら以外にも色々と頂きましたが、何分当日は300名という大人数で飲むのに必死、メモも取れていないという事でこの辺にしておこうと思います。ただ、日本の様々なピノ、そして、海外のピノと飲み比べることが出来、非常に貴重な経験となりました。確かに、海外のピノと比べますと果実味の印象や香りに見えるフルーツ香の強さなど、日本のピノは「控え目」な印象を受けはしますがそれはそれで面白い部分ですし、また、和食やもっと日常的な家庭料理などといった日本の食事と合わせて楽しみたいという感覚も持ちました。今後も色々な日本のピノと出会い、見守り、楽しんでいきたいと思えた1日でした。にほんブログ村
2018年02月17日
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オーストリアワイン、結構前から好きで飲んでおり、最近はその知名度の向上もあり取り扱われるインポーターさんも増え、手に入る銘柄も多様になり、入手そのものも随分としやすくなったなあという感覚があります。そんなオーストリアワインの大試飲会が、オーストリアワインマーケティング協会主催で毎年開催されているのですが、東京中心だったものが今年大阪でも開催されるという事で、先日参加してきました。会場は大阪駅前のホテルモントレ大阪。昔、別のワインイベントに参加した時もここが会場でしたが、アクセスもいいですし丁度いい場所ですね。申し込み時はフィンガーフードあり、という説明でしたが、結構しっかり食事できる感じでした。こちらのシュニッツェルは結構おいしく、あっという間になくなっていました。鶏のローストのサラダなどは、やはりオーストリアワインには合わせやすいメニューでした。今回の大試飲会には、AWA、徳岡、ファインズ、ヘレンベルガー・ホーフ、飯田、日本グランドシャンパーニュ、ヌーヴェル・セレクション、ラシーヌ、エステートワインズ、スマイル、ワインハウスゲアハルトの11社のインポーターが参加。先ずは、ヘレンベルガー・ホーフのブースへ。徳島でのエルムンドさんのドイツワイン祭りにもご参加されておられ、見知った方がおられたから、というのもありますが、セクトをお持ちだったというのもあります。ヴィーニンガーのロゼ泡を頂きまして、何とかメモを取れましたのでまた後日個別記事に出来ればと思います。今回は、上記11社の他に、オーストリアワインマーケティング協会ブースで日本未輸入の銘柄の試飲も出来ました。こちらは未輸入白ワインのブースになります。プリーラーやドマネ・ヴァッハウなど、以前日本で買って飲んだことのある造り手のものもあり、扱いが今は無いのかと驚きました。グリューナーやリースリングといった定番の品種は勿論、シャルドネやヴァイスブルグンダーといった品種も多くそろえておられ、マーケティング協会としてそういった品種もアピールして行きたいのだなあと言うのも感じられました。また、その辺の品種が多かったこともありますが、グリューナーやリースリングも含め結構力強いタイプが多かったのも印象的でした。その中でも印象的だったのがこちら。グラーフ・ハーデッグのグリューナー・フェルトリナー2009。熟成の影響か、バリックではなく大樽熟成ながらもちょっとシャルドネ的なナッツやカラメル、ベッコウアメ的な香ばしいニュアンスがあり、そこにかりんや洋ナシ、黄色い柑橘のニュアンスやハーブの香りが加わり、スパイス感もありますが、白や緑のコショウだけでなく、ちょっとオリエンタルな雰囲気も感じられるものでした。味わいも、果実味がアタックにありつつも酸もあり、ミネラリーで「大柄なミディアムボディ」とでもいうべき質感とよくマッチするものでした。日本で販売するなら3~4000円程度となるようですが、その辺の価格帯でこのワインが飲めるならかなり嬉しいところ。どこか輸入してくれるとありがたいのですが…。こちらはオーストリアワインの輸入と言えばのAWAのブース。クノールやヒルツベルガーのグリューナーは、フェーダーシュピールクラスでもエネルギーがあり、それでいて静謐で美しい流石の造りでした。また、久々のシュロス・ゴベルスブルクのリースリングは、柑橘のハーブのニュアンスがよく出た親しみやすいものでした。ただ、何方かと言いますとこちらのブースでは最近スマラクト、特にFXピヒラーのものを全く見かけなくなった、みたいな話ばかりしてしまいました…^^;やはり、値段が高く出づらい部分があるのと、生産量が少なく日本への割り当て自体が厳しいとの事。素晴らしいワインなのですが…。こちらはエステートワインズのブース。ミッテルブルゲンラントのイラ・ゼメッシュとテルメンレギオンのヨハネスホーフ・ライニッシュを試飲させて頂けました。ライニッシュはピノ・ノワールとツィアファンドラー&ロートギプフラーのワインを頂きましたが、やはり独特の濃さとスパイシーさがあります。イラ・ゼメッシュはブラウフレンキッシュを頂きましたが実に滑らかな質感で、味わいもバランスの取れたキレイ目のワインでした。一応全ブース周ったのですが、制限時間が2時間という事でかなり駆け足になってしまい、メモもあまりとれなかったどころか写真さえ撮れておりません^^;それでも、均整の取れたスケール感のある白と、結構果実味もあってフルーティな赤という傾向は全体的にありました。ただ、そのなかに各産地や作り手ごとの違い、品種や製法の違いなどが感じられ、やはり昔よりも多様さを楽しめるようになっているという感覚は持ちました。特に、各インポーターのワインから選りすぐり、2000円以下のワインブースと3000円以下のワインブースというものも設けられていました。2000円以上3000円以下と言うレンジは、昔からオーストリアワインのボリュームのある価格帯で、やはりいいもの多かったですが、今回、2000円以下にも非常にいいものが多かったことに驚かされました。この辺の価格帯が充実してきているというのは、オーストリアワインを手に取りやすくなり非常に嬉しいなと。よりどり6本以上送料無料 グリューバー ローシッツ グリーン ペップ グリューナー フェルトリーナー 2016 750ml オーストリア 白ワイン 九州、北海道、沖縄送料無料対象外、クール代別途 あす楽中でもこのペップ・グリューナー・フェルトリナー2016には、低価格帯のグリューナーでは感じにくかった独特のスパイシーさがキッチリあり、味わいのバランスもよく好感度高かったです。1500円以下と言うのは驚き。セップ・ムスター / グレーフィン [2011]【白ワイン】あと、低価格帯ワインではありませんが、ある意味一番インパクトがあったのが、ラシーヌの取り扱うセップ・ムスターのグレーフィン。自然派のソーヴィニヨン・ブランでスキンコンタクトを行っているそうですが、その香りは山椒&パクチー!非常にハーバルで、インパクト抜群でした。序盤ゆっくりやり過ぎて後半バタバタになってしましましたが、久しぶりにオーストリアワインを色々と、たっぷり飲むことが出来非常にいい経験になりました。やはり、自分はオーストリアワイン好きだなと言うことをあらためて実感できましたね。低価格帯の面白いワインも見つかりましたし、またオーストリアワイン会もやりたいものです。流石ホテルモントレ、食器の並べ方にもこだわりが見られました^^にほんブログ村
2017年10月10日
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岡山の人気飲食店が、自然派ワインのインポーターを招いて開催しているヴィノムオカヤマ。昨年、一昨年とお邪魔させて頂きましたが、今年もこの9月に開催されましたので、やっぱり参加させて頂きました。システムは過去と同じで、前売りチケット5500円、それにイベント内で使えるチケットが付いてきます。また、会場内ではチケットの追加も可能。今回も何だかんだ、2000円分位追加してしまいました…。今回は、お料理はレオーニ、カラパン、ラボッカ、ヴィアパーチェ、はすのみの5軒が手掛けられ、さらにチーズに吉田牧場が、紅茶には昨年に引き続き芦屋のウーフ、そして、今回新たにコーヒーをキノシタショウテンが手掛けられています。ワインのインポーターは、レギュラー参加のヴィナイオータ、前回に引き続いてのエヴィーノ、そして、今回初参加の野村ユニソンとなります。こちらは、はすのみさんの老虎菜・岡山パクチーとキュウリ、青唐辛子のサラダと野村ユニソンのシードルです。今回、定員200名のチケットが完売という事で悠長にメモを取っている余裕がなく、ワインリストももらい損ねましたので^^;また、軽めの記述にさせてください。シードルは、軽く甘みも感じる可愛らしいもの。リンゴの香りも豊かでしたが、焼きりんご系と言うよりはフレッシュな雰囲気だったかなと。パクチーの香りにも無理なく寄り添います。こちらは、吉田牧場のチーズプレート。カマンベール、マジヤクリ、コダカの盛り合わせです。こういう機会じゃないとなかなかいただけませんからね^^シードルはドのチーズとも相性バッチリ。やっぱり、こういうシードルにはチーズ手堅いですね~。こちらは、ラディコンのリボッラ・ジャッラ。濃厚な色合いですが、フルーティながら赤ワイン並みに渋みがキッチリ出ているのが印象的でした。香りは、干しブドウや干しアンズのようなフルーティさが強く、若干の紅茶っぽさも。流石にいいワインです。ヴィナイオータは毎年これ持ってきてくれていますが、本当ありがたい話です^^吉田さんのチーズとはまずまず。チーズのクリーミーさで、味わいをまろやかにするような感じだったでしょうか。ラディコンにより合いそうなものをということで、ラボッカのスペッツェレ・イタリア産フレッシュポルチーニ茸のソースを。フレッシュと言う事で、まろやかさよりシャープな旨みを感じられるタイプでした。ラディコンのリボッラ・ジャッラにはちょっと優しかったかもしれませんが、それでも旨みの相性は良かったですね。他にも、エヴィーノのイタリアの赤を頂いたり、キノシタショウテンの、食中にも提案していきたいというアイスコーヒーを頂いたりしたのですが、バタバタして写真すら取り忘れです;;こちらは、ダール・エ・リボのクローズ・エルミタージュ2015。シラーらしいスパイシーさやオリーブのニュアンスと落ち着いた、しかし存在感のある黒果実を軸にしつつ余韻にかけて赤いフルーツ弾けるフルーツの香りが感じられ、味わいも落ち着いた、バランスのいいものでした。赤:[2015] クローズ・エルミタージュ ルージュ(ダール・エ・リボ)Crozess Hermitage Rouge (Dard et Ribo)楽天内にも同ヴィンテージのものがありますが、3500円前後でこれが手に入るというのは美味しいかも。今回で第3回となりますが、もうイベントとしてすっかり定着した感もありますね。人気のレストランのお料理も頂けますし、様々な自然派ワインも頂けました。また、参加人数が多い以上テーブルを抑えますとどうしても相席と言う事になりますが、そこで今まで存じ上げなかった岡山のワインファンの皆さんに出会えたりするのも、楽しいところだったりします。今回もありがとうございました!ただ、あのTシャツの売り方はズルいですね^^;にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村
2017年09月26日
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ヒカリヤ ニシさんでのランチワイン会でサントリーさんのブロガーイベントは終了でしたが、折角初長野と言う事で、もう1泊して長野のワイナリーへお邪魔させて頂くことに。その1泊を塩尻でする事にしていたのですが、知人の方が4月のサントリー塩尻ワインセミナーの際に話を聞いた塩尻ワイン大学に参加されており、その方から丁度同じ日に塩尻ワイン大学のメンバーでココファームから生産者さんをお招きしてのワイン会が行われると言うお話を聞き、なんと参加させて頂けることに。会場は、塩尻駅からもそう遠くない、ラ・メゾン・グルマンディーズさん。地元の食材、中でも、塩尻さんの野菜に拘ったフレンチのお店です。頂いたワインは以下の5種。メモは取れておりませんのでここでの記述に止めたいと思います。1、北ののぼ2012泡は、昨年の1日日本ワインバーでも使わせて頂いた、北海道余市産のブドウを用いたこちら。アプリコットやリンゴ、柑橘といったフルーツ、カスタードやブリオッシュなどのスパークリングらしいニュアンスがあり、味わいも果実味の膨らみとフレッシュな酸、ややタイトなミネラル感のあるクリアーなボディと流石の完成度でした。2、甲州 F.O.S 2014続いては、最近見かけることも増えてきた、しかし、こちらでは結構前から取り組まれていたオレンジワインです。勝沼産の甲州を、赤ワインと同じ要領でのものと、低温で10日間スキンコンタクトしたものとを合わせて作っています。オレンジ、と言うよりむしろタマネギの皮に近いくらいのしっかりした色合いで、香りも柑橘っぽさの中に柿のような雰囲気が。味わいは、軽~い渋みがあるのが流石なところですが、基本的にバランスの良いフルーティなものでした。3、プティ・マンサン2015夏が暑い、非常に蒸し暑いココファームのある足利の地で、その地に適したブドウは何かと調べ、見出したプティ・マンサン。最近では時々手掛けているところを見かけますが、最初にワインをリリースしたのはココファームだったかなと。南国フルーツを中心に、アプリコットや、柑橘でもオレンジなど色の濃いフルーツのニュアンスがあり、そこにハーブっぽさやスパイス感が加わります。味わいもその香りに似合った果実味のインパクトのあるフルーティなものですが、酸もきっちりある所は、足利に適したブドウと言う事なのでしょうね。4、農民ロッソ2015最近では色々な販売店で見かけるようになったココファームのベーシックレンジな赤である農民ロッソ。メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、マスカット・ベーリーA、ブラック・クイーンといった品種を用い、さらに各品種様々な産地のものを使用しています。赤ベリーや黒ベリーのニュアンスに、土っぽさや根菜、茶色いスパイスやトースト、それにハーブっぽさが加わる香りに、ライトボディながらバランスのいい、明るい酸のある味わいが暑い時期にも楽しいワインでした。5、陽はまた昇る2014上記プティ・マンサンのように赤品種でも足利に合うブドウをココファームでは模索しており、その中で栽培が始まったのがタナでした。タナは山形と長野の契約農家にも栽培してもらい足利と契約農家両方で良いものが出来たようです。流石と言うべきか、日本の赤ではなかなか見ないほどしっかりした色合いが印象的。香りも、プルーンやプラムといった濃いフルーツ香があり、ビターチョコやコーヒーのようなニュアンスも。味わいも、渋みがキッチリあり、ボディも目の詰まった感じで、勿論日本ワイン的な落ち着いたものではありますが、力強さを感じました。6、こことあるシリーズ・ツヴァイゲルト2015ツヴァイゲルトはやはり北海道産。余市のものになります。こことあるシリーズという事で、岩見沢の10Rワイナリーとのコラボワインです。無濾過、野生酵母による発酵、亜硫酸は瓶詰時にわずかに加えるのみです。赤い果実のニュアンスを軸に、土、茶色いスパイス、それにショコラオランジェのような要素の感じられる香り、果実味のアタックがありつつも、小さな赤い果実的な明るい酸、それに後口にかけて印象を〆る渋みが感じられるバランスのいい味わいのあるワインでした。どれも素晴らしいワインばかりでした。中でも、北ののぼは非常に状態もよく、泡の肌理も細やかで、価格帯的にはちょっとしますが、それでも同価格帯のシャンパーニュと飲み比べて見たいというくらいのものだったと思います。ここからはお料理。先ずは塩尻産ビーツのポタージュです。鮮やかな赤が気分を高めてくれますね。塩尻でビーツを作っていたというのがまず驚きでしたが、ポタージュらしいまろやかな口当たりと味わいがありつつ、ビーツの風味や微かな酸味が暑い時期にぴったりな味わいでした。北ののぼと合わせてみましたが、ポタージュのまろやかさとワインの泡、ブリオッシュ的な香りとの相性は思った以上に良かったです。続いてはオードブル盛り合わせで、こちらは取り分けて頂いた後のものです。信州福味鶏むね肉のレモンマリネ、塩尻産トマトと鯉のファルス、そして、黒っぽいものは塩尻産ブルーベリーとゴルゴンゾーラのプレスです。鶏は柔らかで旨みもしっかり、レモンの爽やかさも感じられました。トマトはしっかりした、しかし濃すぎない穏やかな味わいのもので、それと鯉のプリッとした食感の対比がよかったです。プレスは、ブルーベリーの甘みや香りとゴルゴンゾーラの塩気や香りがよく合っていました。そして、そのブルーベリーとゴルゴンゾーラのプレスと北ののぼの相性が抜群。ピノ・ノワール主体の泡と言う事でか、ブルーベリーの香りとは深いレベルでの引き合いが見られましたし、ベリーの甘みとゴルゴンゾーラの塩気や旨みの間に、ワインの果実味や酸が加わることで、香りと相まって立体感がより出たように思います。こちらは塩尻野菜のテリーヌ。細かい野菜の銘柄については忘れてしまいましたが、出てきた瞬間に場が華やぐ一品でした。味わいも、各野菜の滋味深い味わい(こちらも、直球で濃い!と言う感じではなく、穏やかさがある印象でした)や食感が、それぞれを感じさせつつもコンソメの味わいで一体感をもって感じられました。甲州とも悪くありませんが、やはりプティ・マンサンの華やかな味わいとの相性がより良かったように思います。特に、野菜の甘みと果実味がよく噛み合っていたかなと。魚料理はサワラのポワレ。塩尻産バジルのクリームソースです。上に載っている野菜も勿論塩尻産ですが、ソースのバジルが塩尻産というのも流石だなあと。サワラのふわっとした食感と結構しっかりある旨みを、カリッとした外側の焼き方と、ソースの味わいがよく活かしていました。白2種類もいいのですが、農民ロッソが結構合うのが興味深いところでした。香りも味わいもしっかり赤ワインなのですが、こういったクリームのソースを使ってやると行けちゃうのだなと。また、サワラという味のしっかりした青魚だったのも良かったのかも知れません。そして、肉料理は片丘で獲れた猪と塩尻産カシスのラグーです。イノシシは癖も無く柔らかで、とろみもある口当たりが美味しかったです。また、カシスの甘みや香りが、肉によく合っていました。加えて、添えてあるロマネスコなども勿論塩尻産です。これには間違いなく赤。タナのスパイシーさや黒い果実味は、肉そのものにも合いますし、カシスを加えてやれば各要素に連続性が生まれるような感じに。また、ツヴァイゲルトも肉やカシスに負けず、そのフレッシュな果実感や酸味で、料理の味わいの構成要素を上手く増やしてくれるようなマリアージュになりました。どのお料理も勿論美味しかったですし、地元食材へのこだわり、その味わいを引き出すことへのこだわりも感じられ、他所から来た人間には最高に楽しめるものでした。また、お昼のヒカリヤさんでも感じたのですが、塩尻野菜は、味わいも香りも勿論濃くしっかりしている、しかし、その中にも、穏やかさや柔らかさがあるのかなと。また今度じっくりお邪魔して、塩尻のワインは勿論、野菜についてもじっくり味わってみたいものです。今回のワイン、こちらはFOSとツヴァイゲルト。こちらは北ののぼ、陽はまた昇る…とツヴァイゲルトで、プティ・マンサンと農民ロッソはボトル撮り忘れです^^;突然の参加にも拘らず、よくして下さった塩尻ワイン大学の皆さん本当にありがとうございました。お昼のお酒もあったという事で、結構他愛ない話ばっかりしてしまいましたが、お付き合いいただいてしまいすみません。。。ただ、やはりワイン大学についてのお話は大変興味深いものがありました。20名程度の定員で4年間ガッツリ(と言っても毎日あるわけではありませんが)、栽培・管理から醸造、ワイナリーでの研修、さらにはマーケティングやワイナリー経営まで学べる、しかも、今回のココファームさんのように、県内外から様々な方を招いてその話も聞けるというという場があるというのは中々無い事ですし、それを、新潟のカーヴドッチさんなどのようにワイナリー単位でやるのではなく、塩尻市が主導でやっているというのもこれまた凄い事だなと。「自分たちにはブドウしか、ワインしかないから」と市職員の方はおっしゃられていました(今回の会に市職員の方々もご参加されていました)が、それでこういった企画を立ち上げ、実現までさせてしまうというのは、やはり伝統産地の底力を見せつけられたようにも思います。今回が最初の4年間だったそうで、次回がどうなるかというお話もされていましたが、恐らく第2弾も開講されるでしょう。卒業生の方がワイン造りに携わっていかれる、また、こういった取り組みがなされている事自体が塩尻のワイン産地としての一つのブランディングにもなるでしょうね。西日本でも、中々難しいでしょうが、こういった動きが出てくると面白いだろうな、などと考えた塩尻の夜でした。にほんブログ村
2017年07月18日
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塩尻ワイナリーと岩垂原のブドウ畑の見学の後は、バスで松本市内へ移動してのランチワイン会です。会場は、ヒカリヤさん。東京での塩尻ワインセミナーの際にお邪魔させて頂いたお店の本店になります。登録有形文化財にもなっている「光屋」の建物(写真のものもその一つです)を使った、趣あふれるレストランとなっており、フレンチを頂ける「ニシ」と和食を頂ける「ヒガシ」の二つがあります。今回は、「ニシ」で、地元の野菜をふんだんに使ったフレンチを頂きつつ、サントリー塩尻ワイナリーのワインを頂きました。中庭も立派です。こちらがランチの会場となります。ご用意いただいたワインは以下の4種となります。また、個別記事に出来ればと思います。1、ジャパンプレミアム・信州産シャルドネ2016最初はやはり白ワインからですが、塩尻では白品種はやっていないという事で、高山村と池田町のシャルドネを使ったこちらから。樽も使っているそうですが、香り・味わい共にフレッシュな印象の強いワインでした。2、ジャパンプレミアム・塩尻メルロ・ロゼ2015続いては塩尻メルローのロゼです。このワインは、9月から塩尻ワイナリーシリーズに加わる1本です。メルローのロゼと言うと、赤い色のしっかりした赤に近いスタイルの印象でしたが、こちらは淡い桃色でフレッシュなスタイルでした。3、塩尻マスカット・ベーリーA・ミズナラ樽熟成2013こちらも勿論塩尻ワイナリーシリーズに加わるワインです。ワイナリー見学の際に見たミズナラ樽の中身がこれなんだなと思いますと感慨もひとしおです。ココナッツを軸にした華やかな香りを楽しめました。4、岩垂原メルロー2013そして、直前にまさにこのワインのブドウの畑を見てきました岩垂原メルロー。畑でも頂きましたが、その時はスパイシーな印象が強め。その時の残りボトルを頂きましたが、時間経過のおかげかフルーティさが大分強まっていました。各ワインとも安定の品質でした。塩尻シリーズの3種は以前にも飲ませて頂いていましたが、信州産シャルドネは今回が初めてでした。野菜の味わいを楽しめる今回のお料理のようなメニューには合わせやすいワインだったかなと。と言う事で、以下はそのお料理の写真です。先ずは前菜。こちらはセビーチェです。カリカリに揚がった豚の皮のなかに、パプリカ、エシャロット、鯛が包まれています。上の花もエディブルフラワーとなっています。皮のカリカリの食感とコクが、野菜の甘みや鯛の食感や旨みをよく纏めてくれていました。こちらはその名もズバリなスポンジ。色の黒さはイカスミかと思いきやバルサミコ。ふわっふわの食感が見事にスポンジでした。乗っているのは信州サーモンと奈良漬け。この前菜2種類は、プレミアムモルツと共に頂きました。こちらは緑の野菜という一皿。スナップエンドウ、イカ、ウイキョウ、ボッタルガが使われています。手前の緑はソースをアイスクリーム状にしてあるというもので、崩しながら頂きました。緑の野菜の爽やかな香りと食感とイカやボッタルガの旨みを味わえました。続いては、地物のムラサキアスパラをホタテ、卵黄、トリュフ、ウニで頂くというもの。アスパラは爽やかながらも甘みが強くしっかりした味わいで、そこにホタテやトリュフ、ウニの磯の香りと卵黄のまろやかさが濃厚に絡まります。スープは、淡路島のタマネギを用いたもの。まさにタマネギ直球の香りと甘味でしたが、それをまろやかに優しく食べられるというのは嬉しいところでした。浮いている生ハムとの相性もバッチリ。魚料理はカツオ。ベーコンと共にローストされたもので、添えてあるのは地野菜で、赤いものはパプリカのソース。カツオとベーコンの旨みの相性は思った以上に良かったですし、ベーコンの香りは成程、藁焼きとはちょっと違いますが、そういったこうばしさがありカツオによく馴染みます。あと、パプリカソースの香りや甘味もいいアクセントに。メインは仔牛です。アサリとグリンピースが添えられていました。ガツンと濃厚なソースで、という感じではなく、アサリが添えてあるように、旨み重視な味わいでした。濃厚系なら、前日のラグランジュ2011にいいでしょうが、今回の岩垂原になら、こういった旨み重視の方がベターな感じではあるのかなと。いいマリアージュになりました。デザートは2品。こちらは、イチゴやフランボワーズを使ったガスパチョ風の一皿。ほかに、リンゴやモモ、カルピスが使われており、香りにはジャスミンも。爽やかに楽しめました。惜しむらくは、ロゼを残しておかなかったことでしょうか^^;もう1種類はサクランボとイチジクをゼリーに閉じ込めたもの。目にも涼しい、夏にぴったりなデザートですが、このゼリーの食感がプルンと粘りのあるもので、非常に心地よいものでした。これもっと食べたかったかも。お料理を頂いて感じたのは、先ずはお店の方も一押しだった信州の野菜の美味しさ。味わいも香りも流石にしっかりしたものです。ただ、それを直接的にガツン!と感じさせるのではなく、他の食材との組み合わせや調理方法によって、優しく、上品に感じさせてくれたところは、ヒカリヤさんの人気店たるゆえんなのかなと。また、そうなることによって、全体としてワインとの相性もより良くなっていたようにも思います。お昼から、贅沢なマリアージュを楽しませて頂けました。今回もありがとうございました!今回のワインです。右からシャルドネ、ロゼ、ベーリーA、メルロー。にほんブログ村
2017年07月16日
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前回からの続きです。さて、今回はディナーについてです。和らくさんは和食ベース乍ら、フレンチなど洋の要素も取り入れたお料理をご提供くださいます。今回は、この会のために特別にご用意いただきましたお料理5品と甘味を頂きつつ、シャトー・ラグランジュのワイン4種類を頂くことが出来ました。飲んだワインは以下の通りです。また個別記事にしたいと思います。1、レ・ザルム・ド・ラグランジュ2015基本赤を作っているラグランジュですが、一部白ワイン用の畑もあります。なんでも、AOCは名乗れないものの、ラグランジュでは昔からワイナリーでのもてなし用に白を作っていたという歴史があるそうです。フルーティで厚みもある1本でした。2、ル・オー・メドック・ド・ラグランジュ2013近年どんどん価格の高騰するボルドーですが、ラグランジュとしてはセカンドまで値上がりしてきている状況を踏まえ、2012年から、より気軽に楽しんでもらえるラグランジュをとこのル・オー・メドックを手がけているそうです。2013は非常に難しい年だったそうで、かなり軽めのワインになっていました。3、シャトー・ラグランジュ2013上記オー・メドックだけでなく、サン・ジュリアンも厳しかった2013。流石にトップキュヴェという事で、オー・メドックと比べますと密度や豊潤さを感じられましたが、やはりかなり繊細な印象を受けるワインではありました。ただ、その分、和食ベースのお料理には合わせやすかったかも。4、シャトー・ラグランジュ20114種類目は8月9月に雨こそ降ったものの、2013ほど厳しい年にはならなかったという2011年のラグランジュ。やはり、2013と比べますと色合いから香りからボディ感から一回り違う印象。それでも、ゴツすぎるとか濃すぎるという事は無く、あくまでエレガントなスタイル。赤3種の飲み比べは興味深かったです。非常に極端なヴィンテージである2013と、2011の味わいの差ははっきりと感じられましたし、その2013同士の飲み比べもまた、トップキュヴェとお手頃レンジの差を如実に感じられました。2013に関しては、白と比べても度数が低いくらいでしたからね。ただ、その白、思った以上に好印象で、フルーティさの中に厚み、樽の気配が程々に感じられ、食事との相性の幅も広く、ちょっとワイン会で使ってみたいところです。普段あまり飲まないボルドーですが、こうして改めて飲ませて頂いて、その楽しさを再認識させて頂けました。今回もありがとうございました!ここからはお料理です。先付は毛ガニの冷たい茶碗蒸し、甲殻のソースです。毛ガニは石巻産。茶わん蒸しの中にはたっぷり毛ガニが使われており、ソースはその殻を使ったビスクのような濃厚なものでした。茶わん蒸しのプルプル感とよく合います。しっかりした味わいのお料理ですが、これがなんと、レ・ザルムとよく合うのです。お椀替わりは鱧の葛打ち、トウモロコシのすり流し添え、柚子、梅肉。鱧はなんと岡山産との事!下津井辺りでしょうか^^鱧の穏やかな味わいに対し、梅肉はまさに定番の、旨みを引き出してくれる組み合わせに。トウモロコシのすり流しは、そのコクや甘味が、ソース的に合わさって面白かったです。柚子の風味がふわっとアクセントにあるのも、暑い夜によかったですね。冷菜はカツオの藁焼きサラダ添え、赤タマネギのドレッシングで。カツオは定番の高知産です。藁焼きの香ばしさとカツオの香りのバランスがよく、味もしっかりしていました。カツオの叩きと言いますと、ポン酢や塩が定番ですが、クリーミーさのある赤タマネギのソースとの相性も非常に良かったです。タマネギと合うのは勿論ですが、クリーミーなコクが違和感なくカツオにハマるのは発見でした。ちょっと自宅でのレシピにも生かしたいところ^^魚料理はアイナメのポワレ、江戸味噌クリームソースです。アイナメはやはり石巻産との事。パリッとした外側の焼き目と身のふわっと感はまさに「ポワレ」。味噌クリームソースは、塩気やコク、香りで魚を引き立ててくれる感じ。この一皿は、まさにフレンチという印象でしたね。付けあわせの夏野菜も、イカなどを使った一品料理で出せそうな面白いものでした。肉料理はイベリコ豚のスモークソテー、醤油を利かせたシャリアピンソースです。イベリコ豚、しかもスモークという事で洋ど真ん中、と思いきや、醤油を使ったソースの味わいが結構和な印象に。魚料理より和食寄りの印象かも。肉はモチモチで噛むほどに旨みと脂が拡がり、そこに醤油の利いたソースの香りと味わいがよく馴染みました。甘味はマンゴープリンと小玉スイカとキウイです。このマンゴープリンが、ル・オー・メドックと意外と合ったのは驚きでした!和と洋の融合という事で、素材の味を感じさせる穏やかな味わい乍らも、メリハリの利いたところは利いているといった印象のお料理で、ワインをしっかり頂けたというのもありますが、しっかり満足感を得られました。また、面白いマリアージュもいくつかありましたので、その辺は個別記事でよりしっかり書ければなと。かなりの隠れ家なお店ですが、場所はもう覚えましたし^^;、またお邪魔させて頂ければと思います!今回のワイン4種です。左からレ・ザルム、ル・オー・メドック、ラグランジュ2011、2013.赤3種の色合いの違い、特に、2011と2013の2種類の差は明らかかなと。こちらはボトル。上と同じ順に並んでいます。ル・オー・メドックは、畑の位置が違いますし、下のレンジという事で、エチケットにシャトーのイラストを使っていませんね。にほんブログ村にほんブログ村
2017年07月12日
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一昨年から、ちょこちょこお誘いいただいておりますサントリーさんのワインブロガーイベント。前回は塩尻ワインセミナーだったりと、最近は日本ワインにフォーカスしたものが続いていました。今回、またまたお誘いいただく事が出来まして、なんと2日間連続でのイベントとなったのですが、その初日分が久々の海外ワインをテーマにしたものでした。会場は、神楽坂にあります和らくさん。路地裏にあります、隠れ家的、どころではない隠れ家な和食のお店です。ボルドー、メドック地区のサン・ジュリアンにあるシャトー・ラグランジュ。最初に文書に登場するのは1631年という大変歴史あるシャトーで、1785年のトマス・ジェファーソンによる個人的格付けで3級、1855年のメドック公式格付けでも3級の評価を得ていましたが、その後所有者の入れ替わりが激しく、品質も低下してしまいました。そのラグランジュを、1983年に取得したのがサントリーという訳です。今回は、そのシャトー・ラグランジュについてのセミナー&ディナーでした。写真の方は、今回のセミナー講師を務めて下さった椎名敬一さん。2004年より、ラグランジュの副会長となられている方です。因みに、ボルドーで最初に欧州人以外の人間がオーナーとなったワイナリーになるのだとか。ラグランジュは、サン・ジュリアン南西部の赤で囲われた区画に畑を有しています。北緯は44度で日本で言うと網走位だそうですが、大西洋と東部のジロンド川に挟まれた気候のおかげでワイン造りに適した環境となっているようです。元々、280haほどの畑を有していたそうですが、サントリーによる取得の前、オーナーがコロコロ変わっている頃に切り売りされてしまい、取得時には156haにまで減っていたそうです。また、ちょっと見づらいですが写真のシャトーの写真、取得時のものだそうですが、なんと火災があったそうでほぼ廃墟だったのだとか。だからこそ、フランス人も手を付けず、日本企業であるサントリーが取得できた、というお話でもありました。その後の畑の整備などは大変だったようですが、1984年から2003年までに3級としてのワインの品質、シャトー経営の復活を行い、2004年から2023年までに3級シャトーのトップを目指すという計画の下、現在に至っています。区域内にはやはり砂利質が多いようですが、それでも様々な環境の畑があります。カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、プティ・ヴェルドといった赤系品種の栽培が主ですが、砂と粘土の地質のエリアなどは、赤品種に濃さが出ないという事で、白品種も手がけています。その中でも、やはりカベルネ・ソーヴィニヨンへのこだわりは強いようです。最初の頃は、前オーナーがそのように植えていたことから、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローが半々くらいだったそうですが、サントリーが取得後すぐカベルネ・ソーヴィニヨンを増やしたそうです。ただ、植えて直ぐのカベルネを使う訳にも行かなかったことから、ワインに厚みを加える為少し植わっていたプティ・ヴェルドを使用するようにしました。写真は、上からプティ・ヴェルド、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンの使用比率で、年毎の変遷を見ることが出来ます。近年(右側)、カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が主になってきていることが分かりますね。こちらは選果作業の写真です。品質向上のため、ブドウを完熟させるべく周辺ワイナリーの中でもかなりギリギリまで収穫を待つそうで、カベルネ・ソーヴィニヨンなどは10月下旬まで粘るのだとか。それでも、腐敗果は出にくいそうです。とはいえ、全く出ない訳ではないので選果が重要になるわけですが、そこでハイテクの導入です。特殊なカメラでチェックして丁寧な選果を行い、腐敗果を徹底的に除去し、結果収量は少なくなろうとも、高品質なブドウを得られているそうです。こちらは樹齢40年のカベルネ・ソーヴィニヨン。果実の拡大写真です。基本的に、こういった綺麗に熟したカベルネが取れるそうで、その辺りはやはりテロワールの影響が大きいとの事でした。さて、ハイテクと言いますとこちらの写真も驚きでした。なんと、土壌に電気を流し地中の水分量を調べているのだそうです。どこに畑を作るか、どんな品種を植えるかの選定の為、ここまでのことを行っているというのは流石だなと。とは言え、実際に掘ってみないとやはり完全には分からないという事で、上記通電によるチェックのあとはボーリング調査です。かなり深く掘るそうです。写真に出ている茶色いものはアリオスという不透水層で、これがあるとブドウの根が地下へ降りられ無い事から、砕いてやらないといけないのだそう。これ、レンガの様にかなり堅いのだそう。最後に、ちょっと印象的な写真を。今年の4月、かなり強烈な霜害に襲われたそうで、ブドウの新芽をやられるなどかなり大きな被害を受けたそうです。厳しいヴィンテージになりそうですが、それでもブドウはその後なんとか成長してきているという事で、この後平穏無事に収穫まで辿り着けることを祈りたいものです。フランス、それもボルドーのワイン造りについてじっくり伺えたというのは、実は今回が初めてでした。ハイテクの導入など流石と思わせられるところもありつつ、品質への厳しいこだわり、その奥にある、初の欧州外オーナーとして3級シャトーにふさわしいワインを復活させ、さらに高めていく、という日本企業だからこその強い思いも感じられました。飲んだワインやお料理については次回へ続きます。にほんブログ村
2017年07月10日
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毎月1回、第3水曜日に開催されています岡山ワイン協会ワイン会。最近参加できていませんでしたのと、今月は個人的に最近関心をまた強めているドイツワインがテーマという事でしたので、久々に参加させて頂きました。今回も、岡山駅前のサムライスクエアで、会費5000円にての開催でした。今回は、全15種類のワインを頂くことが出来ました。写真はその一部になります。今回の15種類、どれもいいワインでしたが、中でも印象に残ったものが4つ。一つ目は、ライヒスラート・フォン・ブールのリースリング・ゼクト2006。熟成感を感じるツヤのある黄色、泡もまずまずの量に強すぎない勢いで飲み口も柔らかいです。そして、色合いに似合ったハチミツやミード、黄色いフルーツなどを感じる香りがとても良かったですね。余韻も非常に長いです。味わいは、後口にこそやや苦味が残る量が多くはありましたが、アタックの果実感と酸味のバランスも良好でした。フォン・ブール ゼクト ブリュット 2005 リースリング ブラン・ド・ブラン 【ドイツワイン】楽天内にはさらに熟成した2005ヴィンテージが。フォン・ブール ゼクト ブリュット 2007 リースリング 【ドイツワイン】また、同じお店に2007ヴィンテージも。何故か、2006だけがありません^^;二つ目は、同じくライヒスラート・フォン・ブールのリースリング・トロッケン2008。これもやはり少し熟成しており、色はゼクトほどではありませんがツヤのある黄色ではありました。香りが華やかで、やはり熟成感を感じるハチミツっぽさがありつつも、リンゴやメロン、柑橘といったフルーツの雰囲気もしっかり。そこに軽いペトロール感が加わって、これぞリースリングという世界観でした。味わいは、明るさと強靭さを感じる酸が中心に柱の様にどっしりと存在感を見せ、そこに柔らかな果実味や微かな苦み、旨みといったものが加わり、ボディ感もややミディアムよりのライトといった感じでした。均整が取れつつ、迫力も感じる見事な1本だったかなと。フォン・ブール ダイデスハイマー リースリング シュペトレーゼ トロッケン 2008 【ドイツワイン】楽天内には、シュペートレーゼ・トロッケンが。これかなり気になります。三つ目は、ヴァイングート・フォン・ヴィニングのダイデスハイマー ・パラディースガルテン・リースリング トロッケン エアステ・ラーゲ2014。エアステ・ラーゲという事で1級畑のリースリングになりますが、ライトながら目の詰まった、そしてミネラル感を感じるボディに、シュッとした酸味とそれに寄り添う果実味、旨みのバランスがよく、香りも黄色い果実などのフルーツ香を中心としつつも若干の鉱物感やスパイス、ハーブといったニュアンスを感じさせるものでした。雑味が無く、実に「素性のいい」ワインだったように思います。[2014] フォン・ウィニング ダイデスハイマー "パラディースガルテン" リースリング トロッケン エアステ・ラーゲ四つ目は…これはもうお馴染みで、帰省して参加したドイツワイン祭り等でも散々触れましたが、ベルンハルト・フーバーのシュペートブルグンダー2013です。色合いは結構しっかりで黒さもあり、香りにはピノ・ノワール=シュペートブルグンダー、フーバーの場合はマルターディンガーと言うべきでしょうが、らしい赤ベリーの香りや若干の青と黒のベリー、チェリー、土、革、紫や赤の花といった要素に、ちょっと黒蜜っぽさもあったでしょうか。味わいはしっとりしつつも明るい乳酸系の酸やほんのりと優しい、しかし確かに存在する果実味、そして後口にかけて、ミネラル感がありタイトなミディアムといったボディの質感と共に印象を引き締める渋みと、まあ並みのピノではかなわない逸品でした。フーバー シュペートブルグンダー・ユンゲレーベン2013 No.99341今回ワインのセレクトをして下さったのは笠岡市のドイツワイン通の方で、フーバーとは先代の頃からお話もよくされたりとお付き合いのある方なのですが、フーバーは息子さんの代になってまたさらに良くなった!と絶賛されていらっしゃいましたが、まさにその通りだなと。ドイツのピノをそこまでたくさん飲んではいませんが、フーバー、ちょっと頭一つ抜けつつあるような気もします。今回も、色々なワインを頂くことが出来ました。特に、三つ目に挙げたフォン・ヴィニングのワインは個人的に気になっており一度飲んでみたかったものでしたので、今回飲めたのは非常に嬉しかったです。ちょっと多めにお替りさせて頂いてしまいました^^因みに、次回は7月19日開催で、テーマは夏という事で毎年恒例のオールスパークリングになります。シャンパーニュもありますよ!ご興味をお持ちいただきましたら、ワインバー・ヒラタさんまでご連絡をお願いいたします!にほんブログ村にほんブログ村
2017年06月22日
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前回からの続きです。量が減っていてアレですが^^;、2種類のピノ・ノワールです。右がtetta、左がBijouピノ・ノワール。グラスはtettaの名前入りオリジナルグラスでした。形状も、この大ぶりなもの等様々でワイナリーでの試飲の際などにも使わせて頂けると嬉しいところですね。メインの料理は岡山から。千屋牛モモ肉、卵黄のクロケット、東粟倉産ベビーリーフです。千屋牛はtettaの地元新見のブランド牛ですね。ローストビーフになっていましたが、肉繊維の細かさ、滑らかさ、舌触りの良さというのが非常に印象的でした。旨みもしっかりありますが、ガツン!と来る感じではなくあくまで柔らかいというのも面白いところ。合わせたワインは、tettaのカベルネ・フラン・バリック。ペパリーなニュアンスを軸に、土っぽさやミネラルといった要素があり、そこに黒い果実のニュアンスや、微かなハーブ感、茶色いスパイスといったものが感じられました。味わいは果実味の繊細なしっかり辛口ですが、渋みや酸が突出することはありません。ボディはライトですが、骨格、硬質感あったかも。ローストビーフとの相性はバッチリ。肉の柔らかな味わいや滑らかな質感、もっちり感といったものに、ワインの繊細な味わいやボディの質感がよく合いました。また、ベビーリーフを一緒に頂くことで、肉にスパイス感を加える、といった程度だった香りの相性も、一段深くなったような感じで興味深かったです。お料理は以上ですが勿論デザートもあり。岡山のケーキ店、白十字さんによるスイーツビュッフェでした。岡山を代表するケーキ店ですが、実はまだケーキを頂いたことが無かったので、今回これも大きな楽しみだったり。様々なものを頂くことが出来ました。フルーツタルトはフレッシュ感を楽しめましたし、マンゴープリンは濃厚ながら優しい味わい、シュークリームも生地の香りの良さと、コース料理とワインの後には嬉しい穏やかな甘さでした。また、このシュークリームと、カーヴ・ドッチのむささびとの相性が非常に良かったのは発見でした。やはり、ワインの香りの香ばしさや酵母っぽさが生地の香りと相性バッチリで、加えて、クリームの優しい甘さがワインの酸とよく馴染んでいました。コーヒーも岡山から。キノシタショウテンのご夫婦が、それぞれ味の濃いものとあっさりしたもの2種類のコーヒーをご用意くださいました。頂くのは備前焼の器です。今回頂いたワインです。左から、むささび、もぐら、あなぐま、tettaシャルドネ、ロゼ、カーヴ・ドッチ・アルバリーニョ、tettaピノ、bijouピノ、カベルネ・フラン。折角ですので、ワイナリー内も少し見せて頂きました。入り口を入るとテイスティングカウンターなどもある場所ですが、ガラス張りとなっておりそこから醸造設備を見ることが出来ます。樽やタンクが並んでいました。醸造設備のある場所は、入ってすぐのフロアの下になります。やはり、重力に逆らわず果汁を下しているのでしょうか。その辺、一度ゆっくり訪問させて頂いて伺ってみたいところ。醸造設備の上にはちょっとしたネオンも。ワイナリー内の階段を下りれば、樽やワインのある貯蔵室を見ることもできます。沢山のシャルドネが眠っていました。シャルドネだけでもいくつかのタイプを作ったそうなので、そちらも気になる所。ワイナリー内にはアイテムの展示も。今回頂いたピノ・ノワールやシャルドネの他、以前ワイン会で使わせて頂いたベーリーA赤等が並んでいました。下のフロアにも展示がありますが、ちょっと見慣れないラベルが。ソーヴィニヨン・ブラン、シュナンブラン、それに甲州も!これは是非飲んでみたいです。特に、ソーヴィニヨン・ブランは初めて見学にお邪魔させて頂いた際、少し試験農園のブドウをつまませて頂きまして、ああ、本当にカベルネ・ソーヴィニヨンの親戚なんだなあと思わされる香りを感じられましたし、その際に、シュナン・ブランはこの土地にちょっと面白い、という話も伺っておりましたことから、かなり気になります。到着時に撮りました畑の写真です。手前の方はベーリーA、奥の方はシャルドネだったかと。ワイナリーの屋上テラスから見る、西日に照らされた畑と新見の山々、それに青い空の風景は、四国出身海洋民族でオーシャンビュー至上主義者だった私にも、感嘆のため息が漏れる美しさでした。tettaさんのお話の中で、やはりワイナリーが出来たらこういったイベントをやりたいという御考えがあったという事を伺えましたが、なぜカーヴ・ドッチさんだったかと言うと、社長さんがカーヴ・ドッチさんを見て、ワイナリーをやりたいという思いを持たれたからだとのことでした。今回、スタッフさんの衣装は岡山のストライプインターナショナルさんが手掛けられ、お土産にワインバッグを頂いたのですが、それは児島のジーンズメーカー、ジョンブルさんによるものでした。岡山の多くの方々の協力を得、さらには新潟からワイン生産者さんと飲食店さんをお招きし、ゲストの方々も実に80名に上るというイベントで、料理、ワインは勿論、雰囲気やその他ディティール面でも、素晴らしい体験をさせて頂けました。ありがとうございました!今回のイベントに参加させて頂き、頭をよぎったのがサントリー塩尻ワインセミナーの際のお話にも出てきた産地形成についてです。新見は、これから新しい生産者さんが参入してきて、ある程度の規模を持った産地となる可能性は十分あるかと思います。ただ、現状はtettaさんと、後は醸造施設を持たない作り手さんが少しいらっしゃるくらいです。島根の奥出雲さんや広島の三次さんは勿論、同じ岡山のひるぜんワインさんやサッポロワインさんとも距離が遠い、といいますか、各ワイナリーそれぞれ離れた場所にあり、産地形成という言葉からはかけ離れていると言っていいでしょう。山梨は勿論、ワインバレー事業に注力している長野等はまさに産地形成がなされて(きて)おり、ワインツーリズムに出かけても、1日に数件のワイナリーを周ることが出来ますし、各ワイナリーがまとまっての大きなイベントを、産地で開催することもしやすいかと思いますが、中国地方ではそうはいきません。そして、カーヴ・ドッチさんも、スタート時はそういった状況だったのではないかなと。岩の原さんがあったとはいえ、車で2時間かかる距離ですし。しかし、レストランがあり、スパがあり、そしてついには、自社でワイン造りを学んだ方々とともに産地形成までしてしまっている。これは、地方ワイナリーの一つの理想形なのではないかなと。tettaさんがそこまでお考えかはわかりませんし、スパや宿泊施設となると当然コストも大変なことになってくるでしょうが、ワイン産地新見、ワイン産地岡山をアピールし、多くに人々に訪れてもらい、地域の活性化につながっていく、といった事を考えた際、今はtettaさんだけを目標に来てもらわなければならない訳です。そういう状況の中で、しっかりしたワイナリーを作り、今回のようなイベントを行って多くの人に来てもらう、ということの意義は非常に深いものがあると感じました。準備は相当に大変かと思いますが、「Scene #1」というタイトルにもなっていますし、今後第2回第3回とぜひ続けていっていただければと思います。そして、いつの日か、イベントで盛り上がるワイン産地新見の姿を見られると嬉しいですね。にほんブログ村にほんブログ村
2017年05月31日
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益々勢いを増す日本ワインですが、国内では稀な石灰土壌の畑を持ち注目度も高まっている新見のtettaさん。自社ワイナリーも完成し、domaine tettaとして昨年再スタートされました。そして、自社醸造のワインがついにリリース。今後ますます楽しみな存在です。さて、そんなdomaine tettaさんの自社ワイナリーは、醸造設備だけでなく広いテイスティングルームや屋上などもある、モダンで、訪れてもらう事を意図した造りとなっています。そして今回、そのdomaine tettaさんのワイナリーを会場に、新潟のカーヴドッチさんを招いてのワインイベント、Vin Voyageが開催されましたので、参加させて頂きました!岡山駅からシャトルバスで新見のtettaまで。時間は2時間程度でした。こちらにお邪魔するなら、やはり先ずはパンダにご挨拶を。畑を整備するときに土地を掘っていたら出てきたというこのパンダ、それが今やワイナリーの顔として新たな役目を得ています。奥に見える青いバスが今回のシャトルバスで、その左手、コンクリート打ちっぱなしの建物がワイナリーです。勿論、しっかりした看板もあります。ワイナリー入口で受付を済ませて中へ。イベント会場はワイナリーの屋上になります。入り口のこれ、薄暮の時間という事で光っていたのですが、成程、ワイナリー建設段階から夜にイベントをされることを意図されていたのかなと。イベント会場はワイナリー屋上テラスです。この時期は屋外イベントにぴったりですね。席に着きますと、カトラリーやdomaine tettaのロゴ入りグラス、それに乾杯用の泡と前菜用のワインが用意されていました。ワインは全てカーブ・ドッチのもので、泡がむささび、白がもぐら、赤とロゼの中間のようなものがあなぐまです。カトラリーは、新潟・燕三条にあるステンレス加工で有名な大泉物産さんがこの日の為にご用意くださったものでした。また、大泉物産の社長さんのご紹介の際、このカトラリー、参加者一人一人違う形状になっているとのお話があり、周りの席の方と見比べたりすることで、今回初めてお会いした方や、以前お会いしたことがあるかも…、というような方々とお話させて頂くいいきっかけにもなりました。今回は、domaine tettaから4種類、カーヴ・ドッチから4種類、計8種類のワインを頂けました。お料理は、岡山のレオーニさん、新潟・燕三条のuozenさんという、岡山と新潟のフレンチレストラン2軒が、それぞれの土地の食材を使ったものをご用意くださいました。勿論、岡山の料理と岡山のワイン、新潟の料理と新潟のワインのペアリングです!乾杯のはむささび2015で。ワインメーカーの掛川さんが趣味に走ったという、自然派な作りをしているどうぶつシリーズですが、その中のブラン・ド・ノワールの泡になります。使われているブドウはなんとカベルネ・ソーヴィニヨン。そこに、1割だけシャルドネを使っているそうです。早いタイミングでは、やや還元的なニュアンスもありましたが、時間と共にそれも薄れ、リンゴっぽさを軸に、酵母や香ばしさ、白い花などが感じられました。味わいは柔らかな果実味がありつつも辛口。少し硬質な質感があり、泡は穏やかですが弱い印象はありませんでした。1品目のお料理はuozenさんの新潟のものです。左が、佐渡産マダラのブランダード。一口サイズのコロッケ風でお出し頂くというのが面白かったです。外のカリッとサクッと感、中の丁度いい舌触りのペースト感が非常にいい対比でしたし、旨みもバッチリ。右は新潟ジビエ、佐渡コシヒカリのチップ、ガンジー牛乳の自家製リコッタです。ジビエは山椒風味で何処か佃煮のような味わいを楽しめました。ガンジー牛乳とは、イギリス海峡のガンジー島という島の牛のミルクになりますが、新潟にはその牛を育てている牧場があるようです。これに合わせたのがもぐらとあなぐま。もぐらはシャルドネ100%の白ですが、成程、パイナップル的な果実香に控え目な酸とまったりしたミネラル感は、浜のシャルドネだなあという印象。あまぐまはなんとサンジョベーゼです。赤いフルーツ、赤い花、スパイスといったもののの奥にピングレープフルーツ的な雰囲気も見える香りと、これまたやはりまったりした飲み口に、柔らかな果実味、後口にかけての軽い苦味が心地よいワインでした。今回どのマリアージュも興味深かったですが、個人的に一番だったのはこのあなぐまと新潟ジビエの組み合わせ。新潟ジビエの山椒の香りが、ワインのスパイシーさに驚くほど嵌り、さらにちょっと甘味のある香りや味わいは、ワインの果実感に合い、それらが相まって実に華やかな味わいと香りの広がりを見せてくれました。2品目はレオーニさん。丸いものは吉田牧場のカチョカバロ、オリーブ、ひよこ豆のパニス。こちらも一口サイズなお料理で、何とブドウの枝で頂くというものでした。まろやかさと直球の旨みを堪能できました。緑のものは瀬戸内海産サザエ、ニシ貝、岡山和牛の肉カス、枝豆、パセリ。サザエやニシ貝、枝豆の食感、香りがうれしい一皿でしたが、なるほど、肉カスの旨み効いてたかも。なお、器は一陽窯さんの備前焼です。カトラリーが新潟なら、器は備前焼ですね。これには、domaine tettaのシャルドネとロゼを合わせました。どちらも自社醸造の新ヴィンテージで、酸化防止剤も控え、野生酵母での醗酵を行う自然派な作りとなりました。シャルドネは、濾過もかなり荒いフィルターでやっただけという事で少しにごりが。香りも、柑橘やパイナップルといったもの以上に、酵母感や白い花のニュアンスが。ただ、時間経過でフルーツ感少し増してきました。味わいも旨みの強いもので、果実や酸は繊細乍らバランス良好。ロゼは、ベーリーAに少量のシャルドネを加えたものだそう。ベーリーAらしいフルーティな香りがありつつ、より赤いフルーツに振れた感じの印象も。しなやかなボディに、ベーリーAらしい果実味と、明るい酸が印象的で、かなり好感度の高いワインでした。ここでの組み合わせで面白かったのは、瀬戸内の貝類に、tettaシャルドネと、少し残しておいたもぐらの両方を合わせたところ、何だかんだtettaシャルドネの方が相性が良かったことです。もぐらのまったり感が合うかなと思いきや、tettaのしっかりした旨みが貝の旨みを際立たせますし、食感も、tettaのシュッとした質感の方がより馴染みやすい感じでした。何だかんだ、やはり地のもの同士というのは手堅いという事なのでしょうね。続いては新潟。佐渡産アワビ、三条産天然山ウド、津南産ホワイトアスパラガス 青ノリコンソメ、自家菜園のアサツキの花です。アワビの食感や香り、旨み、それにウドのしゃきっと感、ホワイトアスパラの甘みを、青海苔のコンソメの旨みがよく纏めてくれました。ここで登場したのがカーヴ・ドッチのアルバリーニョ。カーヴ・ドッチやフェルミエで造られ、日本の砂地での可能性を見せてくれているアルバリーニョですが、柑橘を軸に白い花等が感じられる華やかな香り、果実味の目鼻立ちのはっきりした、しかし、海のミネラルを感じる味わいで、流石のワインでした。周囲からも、このワインがよかったという声はよく聞かれましたね。これとアワビですから、組み合わせとしては間違いないですね。また、アワビの味わいに青海苔コンソメの旨みや香りが加わると、さらに料理とワインの共通項が増えるような感じでしたし、ウドやホワイトアスパラの甘みと果実味の相性も鉄板ですね。あと、tettaシャルドネを少し残しておいたので、ホワイトアスパラと合わせてみますと、アスパラの甘みがワインの果実味を引き上げてくれますし、青海苔コンソメの旨み、ワインの旨みと相まっていい組み合わせに。地のもの同士もいいですが、それだけではないのがマリアージュの楽しいところです。ならば当然、次は岡山。瀬戸内海産アナゴ、ケベック産フォアグラ、トレビス、ナスになります。アナゴはふっくらと、しかし食感と旨みのある味わいで、ソースは甘みと黒さのあるもの。ちょっとタレを思わせますね。そこに、フォアグラの塩分とコクが加わります。このソース、フォアグラにもバッチリ。一度フォアグラをアナゴやウナギなんかのテレで食べてみたくなりました^^;合せたのは、tettaピノ・ノワール。遂に登場したtettaのピノです。まだ若いという事でか、紫感のある色合いで、香りにはちょっと巨峰的な香りも。他には、やはりベリーフルーツなどがありますが、ちょっと色の黒いタイプのニュアンスも見えたでしょうか。味わいは、シュッとした酸と穏やかな果実味、それに柔らかなボディながら芯のある質感が印象的でした。料理との相性は、正直これまでのものを考えますとそこまでマリアージュ!と言う感じではありませんでした。ただ、アナゴやソース、フォアグラのしっかりした味わいを、結構受け止め切ってくれているのには驚きました。新潟岡山が交互に来ています、という事で、こちらは新潟の食材です。越乃黄金豚肩ロース、自家菜園の新玉葱、三条産天然セリ、魚沼産蕎麦米、佐渡産おけさ柿になります。肩ロースの旨みと、ソースのこれまたちょっと甘味のある味わい、そこに、おけさ柿の香りと甘み、コクが加わると、もうこれだけで見事なマリアージュに。これに合わせたのは、カーヴ・ドッチのBijou ピノ・ノワールです。岡山と新潟のピノ飲み比べになりました。こちらのピノは…ピノです。当たり前なわけですが、赤ベリーを軸にチェリーなどが感じられるフルーツ感、下草、黒い土などの湿ったニュアンスは、まさにピノ・ノワールでイメージされるそれ。ボディこそ繊細で日本ワインだなと言う感じですが、果実味もあり、やはり穏やかではありますがキッチリ酸もあり、ちょっと驚きでした。料理との相性は、肉単体よりも、上記の様にソースや柿と合わせた味わいと香りに馴染みました。特に、柿が加わると香りの相性はグッと深まったように感じられました。大分長くなりますので続きます。にほんブログ村にほんブログ村
2017年05月30日
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前回からの続きです。セミナーの後は移動しての懇親会です。会場は東京駅丸の内口目の前にありますKITTE内の信州松本ヒカリヤさん。松本市にある築120年の商家を利用しての日本料理とフレンチのお店であるヒカリヤさんの東京店となっているようです。今回のメニューです。先ずは信州オーガニック野菜。乾杯はいつものプレミアムモルツでしたが、甘みとみずみずしさのある野菜を味噌入りバーニャカウダ風ソースで頂くという事で、ビールにもよく合いました。また、上記メニューにもありますが、今回はセミナーで試飲させて頂いた3種に加え、塩尻マスカット・ベーリーA2014と塩尻メルロ・ロゼ2015をご提供いただきましたが、ソースのしっかりした味わいと、野菜の甘みのおかげで、ロゼやベーリーAともいい相性でした。特に、ロゼはメルロのロゼ乍ら色も淡い方でフレッシュさのある味わい、しかし、メルロらしいフルーティな香りがあり、かなり合わせやすかったですね。そして、上記メニューにはありませんが、信州松本名物という事で、鶏の山賊焼きもご用意いただきました。「焼き」とありますが、実際はにんにく風味の鶏のから揚げといった所。ジューシーで、にんにくの香りや醤油系の味がしっかりついていますが、それでもなお鶏の旨みを感じることが出来ました。因みに、山賊焼きという名前の由来は、山賊はモノを取り上げる、とりあげる、鶏揚げる、から来ているのだとか^^;;;野菜と同じくらいのタイミングで、プレモルに合わせてという事でお出し頂きました。勿論、これもプレモルのいいつまみになりますが、ワインとも相性がよく、特に塩尻ベーリーAは、黒や赤のフルーツ、そこに加わる土っぽさやカラメルといったニュアンスが、鶏の香り、にんにく醤油の香りによく合いますし、ミディアムで果実味があり、後口に軽い渋みも残す味わいは、鶏の旨みや脂、衣の旨みにこれまたバッチリ。添えてあるマヨネーズを付けてもまろやかな旨みが引き出され、マリアージュのバランスを崩さないのも面白いところでした。続いては信州馬肉。馬刺し、というかカルパッチョ風にお出し頂きました。長野も馬肉が名物ですよね。柔らかくも弾力があり、脂分は少なく噛みしめて旨みを味わえるお肉でした。ベーリーAはこれとの相性も良かった、といいますか、そもそもこれに合わせてお出し頂いたものでした。馬肉の滋味深い味わいに、ベーリーAの果実味やボディ感が馴染みます。ただ、山賊焼きとのマリアージュが良過ぎて、この組み合わせの印象が少し霞んでしまったかも…。塩尻ベーリーAです。写真を撮り忘れたので楽天内のもので。続いては信州ホワイトアスパラガスです。日本のホワイトアスパラと言いますと、北海道と香川、後は九州北部のイメージが強かったですが、長野でもやっているのですね。シャキシャキの食感とみずみずしさ、そしてしっかりした甘味と独特の香りはまさにこの時期のご馳走ですね。また、ソースはノリを使った出汁感の強いもので、この辺の組み合わせは流石和食とフレンチをされているお店だなあと。ここで出てきたのが塩尻メルロ・ロゼです。塩尻のメルロが96%に松本のメルロが4%と使われているこのワイン、上記の通りフレッシュさを前に出した造りで樽熟成も無し。香りもフルーティながらイチゴやモモといった色の濃くないフルーツが軸です。このフレッシュさが、アスパラのフレッシュさに合います。この組み合わせはお店の方も是非との事でしたが、それがうなずけるものでした。また、ワインのボディ感が、ライトながらしなやかさのあるもので、その辺がアスパラのシャキシャキ感と心地よい組み合わせにもなります。透明度が高く、バラ色というには淡い色合いで、それに似合ったフレッシュなワインでした。過去ヴィンテージもいくつか飲んでいますが、個人的には今ヴィンテージがいちばん好きかも。続いては、なんと天然ウドをポタージュで頂くという一品。ホワイトアスパラと似たような感じで頂くのかなと思っていましたのでこれにはびっくり。ウドの風味がありつつも、クリーミーでまろやかなポタージュらしいポタージュでした。ウドでも出来るんですね~。アルコール量が増えてきたところでのこれはほっと一息つけます。これには、塩尻マスカット・ベーリーAミズナラ樽熟成2013を合わせましたが、成程、ミズナラ樽+ベーリーAのフルーティさによって現れるココナッツっぽさに、ポタージュのクリーミーさを合わせるという感じで悪く無い組み合わせでした。因みに、山賊焼きとも合わせてみましたが、そのココナッツ系のニュアンスとにんにく醤油の相性が悪くはありませんがよくも無く、通常の塩尻マスカット・ベーリーAとの相性の良さには及ばない感じでしたね。続いては信州サーモンと付け合わせに山菜です。山菜はコゴミとコシアブラです。これまた、春の味覚ですね。ちょっとシーズン過ぎた感もありますが、今年のコシアブラは食べられていなかったので嬉しかったです。サーモンは酒粕を使った焼き物となっており、これまたフレンチと和の融合ですね。魚の身のホクホクフワフワ感強かったです。これには塩尻メルロ2013を合わせました。サーモンと赤と言いますと、オレゴンピノとオレゴンサーモンの組み合わせを思い出しますが、成程、メルロながらフルーティさより土っぽさや黒コショウのニュアンスが強く、ボディもしなやか系ミディアムで果実味は繊細なこのワインでしたら、サーモンと合わせるのもアリだなと。ソースも合わせ、ちょっと甘味のある味わいを際立たせますと、ワインとの相性もより良くなったかなと。特に皮目の香りは、ワインのスパイシーさによかったように思います。そして、メインは信州牛です。付け合わせには安曇野のお豆さんが。お肉は間違いなく美味しかったのですが、部位のチョイスがよかったなと。脂の強いところではなく、赤みで、これまた馬肉の様に噛みしめて旨みを楽しめる、しかし、馬肉よりはやはり脂のまろやかさと香り、旨みがあるといったところで、日本の赤にぴったりなお肉だったなと。これに合わせるのは勿論岩垂原メルロ2013。黒いフルーツ感やスパイシーさは牛肉に勿論馴染みますし、やはり海外の濃厚なものと比べると大人しいボディ感が、脂の強すぎない赤身の質感にいいです。また、お肉には上記塩尻メルロも良かったです。コショウ的なスパイス感と存在感のあるタンニンが合いますね。この場に、丁度9月5日発売の塩尻ワイナリーシリーズのボトルもありましたので見比べてみました。左が塩尻ワイナリーシリーズ、右が現行のジャパンプレミアムです。和風感出ますね。その後は流石信州と言うべきかお蕎麦を頂き、リンゴなども入った、ヨモギを使った甘味を頂いて締めです。信州の食材を使ったお料理と、塩尻ワインのマリアージュを堪能させて頂きました。ご提案頂いた組み合わせはどれもいい相性だったと思いますが、個人的には塩尻ベーリーAの相性の幅の広さが印象的でした。特に山賊焼きとの組み合わせは今年のマリアージュ大賞の候補に入れなければいけないなと。から揚げ的なものって、赤ワインと合わせるの難しい印象があったのですが、ベーリーAちょっと覚えておきたいと思います。しかし、益々長野へ行ってみたくなりましたね。なんと、塩尻ワイナリーの見学をして頂けるかもしれないという事で、今から非常に楽しみです。あと、現地で山賊焼き食べたいところです^^なお、今回参加されたブロガーさんによる本イベントの記事につきましては、サントリーさんの「日本ワイン体験記」ページに、5月25日以降に掲載されるとの事です!にほんブログ村
2017年05月11日
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昨年秋の登美の丘ワイナリー訪問など、最近サントリーさんにブロガーイベントにお誘いいただいておりますが、先日、また参加させていただく事が出来ました。今回のテーマは長野・塩尻。サントリーさんは、上記山梨の登美の丘の他、長野県に塩尻ワイナリーを持っており、ジャパンプレミアムシリーズ等の生産を行っています。そもそも、サントリーの前身である寿屋は、赤玉ワインの原料を長野県で造っていた(五一わいんの林吾一さんの誘致だったそう)わけで、長野は縁の深い土地と言えますね。会場は東京・銀座にあります長野県のアンテナショップ銀座NAGANO。長野県の物産品が購入出来たり県の情報が手に入るのは勿論、バルカウンターがあり長野ワインなどを頂くことも出来ます。今回は2階でのセミナーがメインでしたのでゆっくりは見られませんでしたので、またあらためて行ってみたいところ。さて、なぜ今回塩尻ワインセミナーだったのかと言いますと、勿論昨年山梨をガッツリやったからというのもありますが、今年の9月5日に「塩尻ワイナリーシリーズ」と銘打ち、これまでジャパンプレミアムシリーズの中に含まれていた塩尻メルロー等のワインを独立の塩尻ブランドとしてリリースするからでした。具体的には塩尻メルロー赤とロゼ、塩尻マスカット・ベーリーAとミズナラ樽熟成、そして、岩垂原メルローの5種類が塩尻ワイナリーシリーズとなり、ラベル等も、キャップシールが青になったりと、写真のものに一新されます。これにより、塩尻にワイナリーがあり塩尻のブドウを使っているという事で、新たに施行されるワイン法にも対応しつつ、「塩尻」を大きく訴求できるようになります。セミナーは2部構成でした。1部では、写真中央の銀座NAGANOソムリエでいらっしゃる花岡純也氏による長野ワインについてのお話、2部ではその奥の塩尻ワイナリー所長篠田健太郎氏による、ワインを試飲しながらの塩尻ワイナリーについてのお話でした。1部では、塩尻市が日本の真ん中あたりにあることや桔梗が原におけるワイン造りの歴史、長野が日照量の多さや標高の高さ、土壌などワインに適した環境であること、原産地呼称制度の導入や信州ワインバレー構想についてのお話等を伺えました。その中で、印象的だったのは、まず、ワイン原料ブドウの生産量が山梨に次ぐ量であり、かつ、そのブドウが長野県内で91.5%受け入れられており、他県へ余り流れていないというお話でした。相当の生産量がありながらも、それが県内でほぼ消費されているというのは、いかに長野でのワイン造りが盛んかという事ですね。次に、原産地呼称の認定率が、2003年の制度導入当初は、その基準の厳しさから6割程度だったのが、今では9割に上るというお話です。この10年での、長野のワイン造りの進化が感じられます。また、日本ワインコンクール受賞ワインにおける長野県産ブドウの使用率の高さのお話もあり、その辺結果に反映されているんだなあと。そして、何よりやはり信州ワインバレー構想についてです。日本アルプス、千曲川、桔梗が原、天竜川の4つのワインバレーを作り、産地形成を行っていくという目標があり、それを行政もバックアップしているという力の入りようは、やはり長野ならではでしょう。塩尻ワイナリーフェスタや名古屋でのワインバーイベント、そして、この銀座NAGANOなど、長野ワインのブランディングも幅広く行われていますし、塩尻志学館高校における海外ワイン研修や、農閑期にワインがあれば農園の宣伝にもなるし、後継ぎ問題解消にも役立つのではといった事からワイン造りを学びたいという人のために、塩尻ワイン大学を開校するなどの活動も行われているそうです。以前、長野のワイナリーであるリュードヴァンさんのメーカーズランチに参加した際、農機やブドウの融通が出来るなど、産地形成の重要性について伺いましたが、長野ではそのことが全体として意識され、それに向かって実際に動きが加速しているというのを改めて感じさせられました。岡山などで中国地方では、やはり各ワイナリー間の距離も遠く、新しい生産者が増えつつはありますが、産地形成というにはまだ難しい状況があり、この辺は課題と言える部分なのだろうなと。2部では、サントリー塩尻ワイナリーについてのお話を、塩尻マスカット・ベーリーAミズナラ樽熟成2013、塩尻メルロー2013、岩垂原メルロー2013を試飲させて頂きつつ伺えました。このうち、塩尻メルローは3月に記事にしており、その時と印象はあまり変わらず。少し、黒コショウ感が強かったようにも思いましたが。ベーリーAはやはりココナッツ感がありそこにベーリーAらしいフルーティさがよく馴染んでいました。岩垂原はメルローらしいフルーツ感があり、ボディもフルに近いミディアムで骨格のある感じ。この2つは、後で個別記事に出来ればと思います。なお、今回頂いた2013の次、2014ヴィンテージより塩尻ワイナリーシリーズとしてのリリースになるそうです。セミナーでは、塩尻ワイナリーの歴史や、ブドウが栽培されている桔梗が原や、奈良井川を挟んで反対側の岩垂原の環境についてのお話等が伺えました。写真はベーリーAですが、サントリーでは1970年代に塩尻の環境の可能性に気づき、メルローやマスカット・ベーリーAをやりたいと、今でもブドウはすべて契約農家さんからの購入だそうですが、当時赤玉の原料を生産していた組合員の方々に苗木を配布し栽培を開始したとの事。他所は欧州系品種中心でしたが、サントリーさんでは川上善兵衛氏とのつながりからベーリーAを植えたそうです。栽培当初はやはり苦労したそうで、5年間くらいは転換に要したというお話でした。こちらは桔梗が原の土壌の写真。下の茶色い層と上の黒い層がはっきり分かれているのが興味深いところ。こちらの土壌は岩垂原。桔梗が原と岩垂原は、奈良井川の段丘地形となっており、桔梗が原が高位段丘で上から黒ボク、ローム、砂礫と重なっている、岩垂原は中位段丘で構成こそ桔梗が原と同じなものの、黒ボクやロームが薄く砂礫がむき出しとなっており、より水はけのいい場所があるそうです。塩尻の環境は非常に興味深いです。長野には、実はまだ見学に全く行けていないので早く行ってみたいところです。桔梗が原と岩垂原の違いなどは、是非実際に自分の目で見てみたいですね。さて、セミナーが終わった後は、移動しての懇親会となりますが、長くなりますのでそちらについては続きます。にほんブログ村
2017年05月09日
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お昼にガレットを頂いた後は、こちらのイベントへ参加させて頂きました。大阪の島之内フジマル醸造所や東京の清澄白河フジマル醸造所等を手がけているフジマルさんが、毎年業者さん向けに日本のワイナリーから生産者さんを呼んでの大試飲会を開催されていたそうなのですが、今年からその試飲会の一般参加の部を設けて下さったという事で、お邪魔してきた次第です。島之内フジマル醸造所さん自身を含めた、36社のワイナリーが参加、ワインの数はなんと200種類近いという大規模なものでした。時間は2時間半くらいでしたが、飲みきれるはずはない事は判っていたものの、当日は100人近い人出で、なおかつ生産者さんとお話しをさせて頂いたりしますと、思った以上に飲めずでした。事前に参加ワイナリーやアイテムの案内はあるので、次回はもう少し計画的に飲みたいところです。この辺りは、セイズファームさんとはすみふぁーむさんが並んでいたエリアです。セイズファームさんには、以前お邪魔させて頂いたことがあり、イベントでもよくお会いさせて頂くという事で、今回も色々とお話させて頂きました。お昼にシードルを飲んでいましたので、飲み比べということでこちらでもシードルを頂きましたが、酵母を残すスタイルではないのでその辺の違いは勿論大きいですが、リンゴの香りや果実味の感じにも差があり面白いなと。はすみふぁーむさんのブースではナイアガラ・ドライを。この手の品種ならではの香りはありますが、それがキャンディっぽく感じられるというよりもフルーティさやハーブ感として感じられたのは流石。因みに、真ん中にあるグラスがテイスティング用のグラスです。貰えるわけではありませんが、それでもこのサイズのグラスでテイスティング出来ると言うのは嬉しいところでした。会費8500円ですしね^^という事で、しっかりお食事も頂けます。会場の、堺筋本町にあるフレンチ、mitteさんのお料理がビュッフェスタイルで用意されていました。カルパッチョ一つとっても魚違いで3、4種類あり、他にもパスタや火の入った魚、肉料理、サラダ、それにトルティーヤまであってと、バラエティ豊かでした。意外と飲めなかったのは、お料理ほぼ全種類頂いたからというのもあったかもしれません^^;また、今回フジマルさんが清澄白河にあるからか、東京からチーズのこえさんが来場されており、貴重な北海道チーズの盛り合わせを頂くことも出来ました。シードルのつまみにも最適でしたね。こちらは北海道ワインさんやエーデルワインさんのブース。北海道ワインさんでは、ツヴァイゲルトが2種類ありましたので飲み比べさせて頂きました。北海道ツヴァイゲルトは、ミディアムながらも、オーストリーのブルゲンラント辺りのものと比べますとやはりどこかまったりした感じが。それが、鶴沼ツヴァイゲルトになりますと、まったり感はありつつも、そこに奥行きや立体感が感じられました。エーデルワインさんとは、昨年秋に訪問させて頂きましたので、試飲もせずにその時のお話で盛り上がってしまいました^^;他にも、今年お邪魔させて頂いた福山わいん工房さんもご参加されておられ、訪問時に見せて頂いたベーリーAのロゼ泡を試飲させて頂いたり、大阪の、ひめひこワイナリーさんの後継として新しく開業された天使の羽ワイナリーさんの、にごりスタイルで造られているベーリーAとコンコードのアッサンブラージュワインのバランスの良さ(コンコードが絶妙に効いていました)に驚かされたりと、様々な出会い、発見のある会でした。非常にいい機会でしたし、来年もまた是非開催して頂ければ嬉しいですね。あと、色々とワイン会のアイディアも浮かんできましたので、また岡山でもボチボチやっていければなと。にほんブログ村
2017年05月03日
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さて、先日の兵庫行きのりゆうがこれになります。兵庫の西宮と、大阪の淡路町に店舗を持つワインショップのカーヴ・ド・テールさん。様々な産地のワイン、さらにそれに合うリエットなどのお惣菜をお取り扱いですが、特にオーストリーワインの品揃えは良いというイメージがありました。そんなカーヴ・ド・テールさんが、先日西宮北口店でオーストリーから来日している3人の生産者の方を招いてのワインメーカーズディナー、しかもヴァイオリンによる生演奏つきというものをご企画くださいましたので、これはと岡山から遠征しました次第です。来場された生産者は、エスターハージー、グロッサー・ワイン、ワイングート・フランツ・ヴェーニンガーの、ブルゲンラントを拠点とする3社。という事で、当日は赤多めのラインナップとなりました。会場は、カーヴ・ド・テール西宮北口店の隣にあるシオサイさん。和食店のような名前ですが、三島由紀夫の小説に由来するそうです。何故かと言いますと、元々は本屋さんだったそうで、今でも様々な絵本を取り扱っておられ、ブックカフェとしての側面もお持ちなのだとか。当日は、先ずは3生産者の挨拶からスタートし、エスターハージーが17世紀からワイン造りを行っている貴族の家柄で、かつてはかのハイドンを召し抱えていたことや、グロッサー・ワインが対して2012念に創業した新しい生産者であり、かつての伝統を復活させようとすべてのワインを1リットルボトルで作っている事、ヴェーニンガーは1828年からとエスターハージーほどではないが歴史があり、現在はビオディナミの実践に力を入れており、また、すぐ隣のハンガリーでもワイン造りを行っていることなどを伺う事が出来ました。それらのお話を通訳くださったのが、上記写真の前田朋子さん。通訳さんが演奏者?と思いきやなんと逆。オーストリーで活動されているプロヴァイオリニストの方が、なんと通訳としてご来日下さったとの事でした!正直、こういった会では、食事とワインに夢中になりがちで音楽はまあBGMとして、というくらいの感覚だったのですが、前田さんの演奏は力強くも上品で、ワインや料理に負けない会の主役の一つとなっていました。ちょっと認識を改めることになりましたね~。さて、飲んだワインは以下の6種です。メモを取れましたので個別記事に出来ればと思います。1、エスターハージー ブラン・ド・ノワール・ブリュットまずは、スタート時の演奏に合わせてということでエスターハージーのスパークリングです。以前飲んだことが何度かありますが、やはり、しっかりした色合いが印象的なワインです。2、グロッサーワイン ゲミシュター・サッツヴァイス2015ゲミシュター・サッツ=混植混醸というとウィーンのイメージでしたが、ブルゲンラントでも行われていたんですね。特徴的なハーブ香が印象的なワインでした。3、ヴェーニンガー ショプロン・キュヴェ2011ショプロンは、正確にはオーストリーではなくハンガリーで生産されているワインです。と、いいましても、オーストリー国内のワイナリーからハンガリーの畑までは車で10分かからないくらいだとか。エレガントな赤です。4、エスターハージー オマージュ・ハイドンその昔、エスターハージー家の音楽家だったハイドンの名前を付けたワインで、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローというボルドーブレンドで造られています。しっかりボリューム感あり。5、グロッサー・ワイン ブラウフレンキッシュ2013上記ショプロンに続いてのブラウフレンキッシュで、今回はオマージュハイドン以外の赤3種は全てブラウフレンキッシュでした。こちらのものは黒いニュアンスも見えるものでした。6、ヴェーニンガー ブラウフレンキッシュ・ホッホエッカー2013最後も勿論ブラウフレンキッシュで。こちらはハンガリーではなくオーストリーのものです。黒系よりは色味から赤系の強いタイプでした。オーストリーということで、白多めかなと思いましたが、生産者の場所的にそうなのですが、赤4種類というのは面白かったです。ブラウフレンキッシュ3種はそれぞれタイプが微妙に違いましたし、今回の生産者意外のものも考えますと、結構多彩な品種だなあという感覚です。ただ、オマージュ・ハイドン含めどれもよく出来ており、白の産地と言うだけではない、オーストリーの懐の深さを改めて感じられました。あと、ゲミシュター・サッツの白はかなり印象的でした。量も1リットルありますし、ワイン会で使ってみたいワインです。お料理は前菜、パスタ、メインの3種でした。こちらは鴨と根菜のテリーヌ。肉の旨みと、しっかりした食感があり、鴨そのものを存分に楽しめる1皿でした。赤にも白にもいいですね。パスタはボスカイオーラ=木こり風。トマトベースのソースに、キノコが入っています。味わいはトマトの酸と、各素材の旨みで頂く優しいものですが、大きなパスタのおかげで食べ応えと存在感があります。赤さのあるブラウフレンキッシュにはちょうどいいバランスの味わいでした。メインは牛舌元と豚舌の赤ワイン煮。個人的にタンは好きな部位なので嬉しかったです^^どちらも、トロトロホロホロというよりは、ある程度タンらしい食感が残っていました。色はしっかり茶色ですが、そこまで濃厚、という感じでもなく、食感も相まって肉の旨さを楽しめました。お料理もいいお味でした。3品でしたが、正直もっと食べたいくらいだったかも。シオサイさんはカーヴ・ド・テール西宮北口店さんの真隣という事で、今回は急ぎで生産者さんともお話しが出来なかった等バタバタしましたので、一度買い物+食事にゆっくりお邪魔させて頂きたいものです。にほんブログ村にほんブログ村
2017年04月17日
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先日はドイツ、モーゼルワインのセミナーへ参加しましたが、その前にはフランス、ブルゴーニュワインのセミナーにも参加していました。その生産者はシャンソン社。1750年創業という、コート・ド・ボーヌ最古参のワイナリーの一つです。今回は、そのシャンソンからコマーシャル・ダイレクターのヴァンサン・アウネル氏が来岡され、中庄の酒店おかじまやさんにて、セミナーをご開催下さいました。セミナーでは、上記の様にシャンソンが古いワイナリーであることや、現在は、1999年にシャンパーニュでお馴染みのボランジェグループが買収し投資が行われてきたことを伺えました。また、シャンソンでは現在自社畑を45ヘクタールほど所有しており、ブルゴーニュのワイナリーの平均が10ヘクタールであることに比して大きいという事や、その畑は1ヘクタールの例外を除いてプルミエクリュとグランクリュだけであるという事、一方で、ネゴシアンもやっており、シャブリやマコンなどは買いブドウで造っているというお話も伺えました。更に、造るワインとしてはシャルドネが4割で、ブルゴーニュシャルドネレンジから特級まで幅広く手掛けている、それに関連して、ブルゴーニュでピノ・ノワールやシャルドネが盛んになったのは実は19世紀に入ってからで意外と新しいといったようなお話もして頂けました。加えて、シャンソンはテロワールに恵まれている、そのテロワールの構成要素とは、土壌、地形、気候そして人(=人の持つ技術やノウハウ)であるというお話も。テイスティングは、ペルナン・ヴェルジュレス・プルミエクリュ・レ・カラドゥー2014、シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエクリュ・レ・シュヌヴォット2012、ボーヌ・プルミエクリュ・クロ・デュ・ロワ2011、クロ・デ・フェーヴ・ボーヌ・プルミエ・クリュ2012の白2種類赤2種類でした。メモを取っておりますので、これもまた個別記事に出来ればと思います。シャンソンのワインを色々と頂いたの初めてでした。他の試飲もいくつかあり、そちらは柔らかさや優しさの印象が強かったですが、テイスティングの4種は流石にしなやかさの中に目の詰まった印象を受ける質感でした。高くなったと言われるブルゴーニュですが、シャンソンのワインは価格とクオリティのつりあったワインではないかなと。因みに、輸出先としてはアメリカ、イギリス、日本の順だそうですが、イギリスのEU離脱による貨幣価値の変動などで、日本画2位に上がるかもしれないとの頃。ただ、クロ・デ・フェーヴなどは特にそうですがやはりまだまだ固いですね^^;にほんブログ村
2017年04月03日
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鳴門駅からすぐの銀天街という商店街にあるドイツワインやビール、雑貨などの輸入販売のお店エルムンドさん。よくワインのイベントやビールのイベントなどを開催されており、タイミングが合えば時々参加させて頂いています。そして、先日の連休の際、試飲かいイベントのワインプローヴェが開催されましたので、またまたお邪魔してきました。会場は勿論鳴門のエルムンドさんで。今回も30種類以上のワインが無料試飲で試せました。第九ワインは近々ラベルが変わるのだとか。今のものは貴重品になりそうです。ただ、今回の目的はこれ。ドイツワインセミナーが2000円で行われていたので、参加させて頂いた次第です。会場は、系列でエルムンドさんから徒歩数十秒くらい?のズッファ・プローストさんです。セミナーは、先ず、以前の私も飲みました、SMWのディヒター・トラウムからスタート。そして、セミナーでは、そのディヒター・トラウムゼクトは1日1000本程度の動瓶を行っているということや、ドイツはワイン造りの北限と言われているが、緯度で言うと30~50度くらい、これは北海道かさらに北くらいになるが、メキシコ湾流のおかげで気温が上がり、ワイン産地の平均気温が9度くらいにはなるということ、そして、ドイツでは平均気温が9度以上無ければワイン造りを行なってはいけないという法律がある、といったお話を伺えました。また、ドイツにおいては全13地域でワイン造りが行われており、栽培全体の60%がリースリングであること、昔は80%くらいあったがこれでも減ったこと、例えばアール地方などでは赤主体であるということや、ドイツでは、ワイン法で上級ワインとされているQBA以上のレンジのワインが総生産量の8割であるという事などを伺う事も出来ました。加えて、ヴィンテージの話の際は、2016年ヴィンテージのお話も伺え、雨が多く収量減となった厳しい年だったということや、最近は気温上昇でアイスワインが全く作れないというようなお話も聞けました。テイスティングは、上記ゼクトの他3種類。SMWのもの、その息子の手がけるもの、さらに、孫の手がけるものという3世代のモーゼルワインを飲み比べることが出来ました。写真は、SMWと息子のものの色の違いを見比べている状況です。今回飲んだ3種類については、メモを取れましたので次回から記事にしていこうと思います。今回も、珍しい、ここでしか輸入されていないドイツワインを様々飲み比べることが出来ました。特に、セミナーでの3世代の飲み比べは、スタイルの違いが明確で非常に面白いものでした。こういう、生産者に着目した企画もワイン会でやってみたいものです。因みに、エルムンドさんは徳島駅前にある徳島そごうの地下食品売り場に、今月から販売スペースを出店されています。徳島市内からでも買いに行きやすくなりましたし、5月のゴールデンウィークの連休中には、そごうで、他の提携インポーターさん等も参加されてのドイツワイン祭りも開催されるとの事。是非帰省してまたお邪魔させて頂ければと思います。今回もありがとうございました!にほんブログ村
2017年03月26日
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東京へ戻った際、丁度東京駅前の大丸東京店で表題のイベントをやっていましたので、覗いてみました。50以上のインポーターが参加しており、規模の大きな試飲・販売イベントでした。また、開催期間中は、海外のワイナリーなどからゲストが来られたり、音楽のイベントなどもされていたようです。加えて、驚きなのが大丸内のレストランに、ここで購入したワインを持ち込めるという事。天ぷらやフレンチなど色々あるようでしたので、時間があれば是非持ち込みをさせて頂きたいところでした…。と、言いますのも、会場に着いたときには終了までもう45分程度という状況。駆け足でのブース巡りとなりましたが、人数は多くあきらめざるを得ないところもありました。やはり、もう少し余裕を持って行かないといけませんね…。先ずは、ドイツ・オーストリーエリアのオーストリアワインのセナーさんのブースへ。楽天内にもショップをお持ちの、まだ新しいインポーターだそう。その名の通り、扱っているワインはオーストリーワイン。今回は南シュタイヤーマルクのワイナリーであるスコッフと、ノイジードラーゼーのワイナリーであるツァントのワインを試飲させて頂きました。先ずはスコッフから。丁度、サントリー登美の丘ワイナリーさんでリースリング・イタリコを飲んでいましたので、名前が違うものの実は同じ品種というヴェルシュリースリングを。意外と登美の丘のイタリコと似た柑橘香やボディの質感だったりしたのですが、こちらの方が桃っぽさや青リンゴなど、より濃さのある香りを感じたでしょうか。一方、味わいはフルーティですが辛口の範疇に収まるものです。冷やして夏向き、ではあるのですが、案外これからの時期暖かい部屋で和食と合わせるのにもいいかも。続いては、この地域で良く作られているゲルバー・ムスカテラーです。南シュタイヤーマルクのゲルバー・ムスカテラーはいくつか飲んだことがあり、結構濃厚、温暖な印象を持っていたのですが、こちらは、勿論香りにマスカット香やライチっぽさ、スパイスといったニュアンスはあるものの、そこまでフルーツがゴツイという訳でもなく、味わいも、果実味はあるもののミネラル感やクリアーさのある質感。落ち着き、バランスのあるタイプでした。赤は、ツヴァイゲルトを作っており、バリックとバリック無しの2種類を飲み比べさせて頂きました。バリックの方は、厚みやタンニン、まろやかさを感じますがまだ若いですね。バリック無しの方は、しなやかな口当たりと果実味、赤い果実中心の香りに少々土っぽさやスパイシーさが加わると、今飲んでもバッチリ美味しいです。そしてツァントです。先ずはオーストリーと言えばのグリューナー・フェルトリーナー。ノイジードラーゼーエリアのものという事で、温暖な雰囲気かなと思いきや、こちらも果実味はあるものの酸もあり、骨格やミネラル感を感じるスタイル。香りはリンゴや柑橘、白コショウ的スパイス感といった定番の要素の他、ややハーブや山椒?のような雰囲気があったでしょうか。続いては、その名も直球ズバリなピンクというロゼ。ツヴァイゲルト95%、サンクト・ラウレント5%というセパージュです。このワインも、非常にクリアーでシャープさすら感じる口当たり。香りも、赤いフルーツがほんのり薫るといったところで、色も淡く、かなりあっさり目のワインでした。赤系ではなく、これ間違いなく白ワインに近いタイプです。赤は、ツヴァイゲルトでもサンクト・ラウレントでもなくブラウフレンキッシュで。赤みのあるガーネットないし濃いルビーカラーで、赤ベリーやスミレ、黒い土、軽い黒蜜などの香りがあり、味わいはシュッとしていながらも南の産地らしい柔らかさ、果実味の膨らみが感じられました。タンニンは穏やかで口当たりも滑らかです。フルーティさとエレガントさを感じられるワインでした。オーストリーって、ワインによっては北の産地ながら結構果実感の強い、暖かい雰囲気のワインがあったりするのですが、こちらのワインは、どれも、勿論エリアや品種による差はありますが、ミネラル感や骨格のあるようなスタイルのワインだったかなと。スコッフ、ツァントとも比較的手の出しやすい価格帯からワインが揃いますし、覚えておいて損のないインポーターでしたね。楽天のショップは、5000円から送料無料というのもうれしいところです^^その後は、木下インターナショナルさんのポルトガルブースで色々試飲させて頂きました。ルイス&フィリッパ・パトのワインや、ニーポートのヴェルテンテ辺り飲みたかったので。ヴェルテンテもまだまだ若く、パトのバガ種のワインなんかは本当に長熟ですね、なんて話を結構させて頂いてしまいました。ポルトガル、勿論南の産地という事で相応の果実味や濃さはありますし、若いうちから飲める作りのワインも増えてきていますが、個人的には「旧世界らしさ」がある意味一番残っている欧州の産地だったりするのではと考えています。こちらはフィルコンサービスさんのブース。オレゴン&ワシントンのインポーターで、色々なワインをお取り扱いですが、今回はポンジーのピノ・ノワール・タヴォラを試飲させて頂きたかったのですが、残念ながら品切れとのこと。しかし、なんと上級のピノ・ノワール・リザーヴを試飲させて頂けました!深いルビーカラーに、黒や赤の果実、キノコ、少しのハーブなどが垣間見え、味わいは酸と果実のバランスがいいです。ただ、固い!タンニンの存在感もありますし、ボディはスケール感は思わせるもののまあ閉じています。香りも味わいもまだまだ秘めたものを感じさせ、こりゃ飲み頃は当分先だなあと。まあ、いい経験をさせて頂けました。こうして改めて記事にしてみますと、やはりもうちょっと色々見たかったなあと。流石東京というべきか、こういったイベントは結構いろいろなところで行われているようですし、次回の上京とまた何かのイベントのタイミングが合えばいいなと思います。にほんブログ村
2016年10月31日
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夏が終わり、涼しくなってくる秋はワインの季節というべきなのか、ワインイベントが沢山開催されています。今回は、毎年行われています、倉敷の酒販店、おかじまやさんの、おかじまやワインフェスティバル2016へ行ってきました。今年も、20社以上のインポーターやワイナリーがブースを出し、全部で200種類近いワインが、前売り券2500円、当日券3000円で試飲し放題という太っ腹な内容でした!全てのブースを周ることはできませんでしたのと、当然込んでいたため訪問したブース全ての写真を撮ることもできませんでしたが^^;、一部だけでもご紹介です。こちらは、山梨のまるき葡萄酒さんのブースです。海外ワインのインポーターさんが殆どですが、日本ワインのワイナリーも2社ほど参加されており、こちらはそのうちの一つになります。出展されていたワインは、新酒や日本ワインコンクール銀賞受賞のいろグラン甲州2015といったものでした。中でも、面白かったのはラ・フィーユ・ヤマ・ソービニヨンでしょう。ヤマブドウとカベルネ・ソーヴィニヨンの交配品種であるヤマ・ソーヴィニヨンですが、ヤマブドウ的な色の濃さがあり、スパイシーさやブルーベリー、プラムといったニュアンスはカベルネ的でしょうか。ボディは、そこまで重くはないしなやかなものですが、シュッとした酸と綺麗な果実味があり出来の良さを感じさせてくれました。カベルネ・ソーヴィニヨンと言えばこちら、マンズワインのブースです。同ワイナリーのトップレンジのアイテムの一つである、ソラリス・信州東山カベルネ・ソーヴィニヨン2013 が無料試飲で頂けるというのは大変うれしいところです。色もしっかりありますし、キノコやシダー、腐葉土、少々の杉、カシスといった香りが感じられます。味わいは、やはりそこは日本ワイン、濃厚で重い!というようなものではありませんが、目の詰まった、密度を感じる質感で、バランスもよく流石でした。また、ソラリス・信濃リースリングと信濃リースリング・クリオエクストラクションの飲み比べも出来、よりフレッシュで、ハーブや柑橘を感じられる通常のものと、黄桃や完熟リンゴ、蜜のニュアンスがあり、しっかりデザートワインなクリオとの違いを楽しむことも出来ました。おかじまやさんは、アメリカワインにお強い酒屋さんでもあります。こちらは中川ワインさんのブース。オー・ボン・クリマのミッション・ラベルのシャルドネとピノ・ノワールを頂きましたが、カリフォルニアらしい明るい果実味はありつつも、どちらも落ち着いた印象でバランスの良さを感じられました。最近はカリフォルニアワインも果実味や樽香の大人しいものが増えていますが、オー・ボン・クリマは以前からそういうスタイルを続けているだけあってか、果実味や樽香はありつつもそれが良いバランス感で、カリフォルニアらしさとエレガントさを両立させている印象でした。加えて、アリエノールのプロプライエタリー・レッド グラン・ヴァン2011も試飲させて頂きましたが…いやあ、流石は1万円越えですね^^;ただ、これもやはり凝縮感はあるものの、バランスの良さ、やわらかで丸い口当たりといった所は印象的でした。こちらは南アフリカオンリーというH&Cさんのブース。2000円前後のアイテムが中心でしたがどれもやはりコスパが高いです。中でも、グレネリーのグラスコレクション・シャルドネはトーストやナッツ香がありつつも果実感しっかり、味わいも骨太なミネラルと酸に裏打ちされた果実味が軸と、新世界らしいフルーティさがありながら、旧世界的な雰囲気を感じさせる南アのワインらしさを堪能できました。また、他のアイテムと違いこちらは3000円を超えるものですが、ロバートソン・CR・No.1シラーズ2012は、シラーらしいスパイシーさやブラックオリーブ、黒ベリーなどのニュアンスがあり、味わいにもキッチリ酸が入っていると、南アがシラーの好適地であることを感じさせてくれるワインでした。こちらは、楽天内にもショップがありますオーケストラさんのブースです。扱うワインは勿論スペインのみ。ワイナリー・アーツのエクスクルーシブ・ナンバー・ナイン2005を頂きましたが、11年の熟成を経ているにもかかわらず深い色合いで、カラメルや黒ブドウ、赤ブドウのジャム等色の濃いニュアンスがバッチリ。勿論、ミネラルや土っぽさ、スパイスなども感じられフルーティなだけではありません。味わいも果実味が軸で、滑らか乍ら骨格のあるこれぞフルボディという味わい。スケール感ありました。かなり色々頂いてしまい、ちょっと記憶に残っていない部分もあるのですが、今回も本当に色々なワインを試すことが出来ました。来年のイベントも楽しみです!帰りに、久々にアル・バーチョさんへ。蒜山のイル・リコッターロさんのチーズを色々入手されたと聞いていたので、頂いてみました。定番のリコッタ以外にも色々種類が増えていてビックリ。また行ってみないといけませんね。赤ワインを頂くのに合わせ、トマトベースのパスタを頂こうと思ったのですが、ムール貝があるという事でどうしようかと考えた結果、ムール貝をトマトベースのパスタにして頂きました^^;貝の旨みバッチリ、さらに、そこにトマトの旨みも加わる味わい豊かな1皿でした。合せた赤は…なんとピエロパンのルベルパン・ヴァルポリチェッラ2012!ヴァルポリチェッラとシーフード、という事でどうなる事かと思いましたが、意外や意外、これがよく合います。貝とトマトの強いうまみがワインのコクを受け止めてくれますし、トマトの甘み酸味、パスタの塩気が、豊かな果実味といい対比になりました。また、ワイン自体もそこまで特濃なタイプではなく、シュッとした綺麗さがありましたので、その辺も良かったのかなと。ご馳走様でした!、にほんブログ村
2016年10月04日
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前回からの続きです。こちらは、ヴィレッジ・セラーズさんのブースと同じエリアにあったオルカ・インターナショナルさんのブースです。ワシントン&オレゴンワインの日本における第一人者の一つで、昔はホームページから直接購入もさせて頂いていましたが、最近では両産地のワインも大分メジャーになり、楽天でも色々買えるものが増えました。こちらでは、ワシントンのロング・シャドウズのナイン・ハッツ2015とポエッツ・リープ2014を飲み比べさせて頂きました。両者ともに中甘口ということで、フルーティさのあるタイプでしたが、ナイン・ハッツは結構ハーブ感が強く、アルコールの印象もあったでしょうか。甘味も感じますが、結構辛口寄りタイプだったかも。ポエッツ・リープは、ドイツのアーミン・ディールが手掛けているというだけあって、ドイツワイン的なバランス感。ただ、ボディやミネラル感のまったりとした拡がりは、ドイツのそれとはやはり違いますね。今回、大変興味深かったのがこちら。アメリカのリースリングと言いますと、上記オレゴンやワシントン、そしてカリフォルニアでも一部作られているようですが、このGO-TO WINEさんのブースにあるものはすべてニューヨーク州のワイン!ニューヨークと言いますと、マンハッタンを思い浮かべがちですが、実際は北海道と九州を合わせたくらい広大な土地だそうで、リースリングはカナダとの国境に近いオンタリオ湖畔のフィンガー・レイクスというエリアで良く作られているそうです。基本的に涼しいエリアですが、湖のおかげで夏場の寒暖差が大きく、春や秋は霜害が起こりにくいのだとか。土壌は石灰岩系だそうで、水はけも良好と、リースリングの産地としてはかなり注目度も高いのだとか。ワインは、一通り飲ませて頂きました。甘味のある中辛口のものから、きっちり辛口のものまでありましたが、共通する印象としてはまったりとしたミネラル、でしょうか。カーンと抜けるような硬質感のあるドイツのようなタイプではなく、硬質で大柄、立体感のあるオーストリアとも違う、やはり、強いて言えば同じアメリカのワシントン辺りに似てはいるのですが、より広がりを感じる、誤解を恐れずに言えば砂地のアルバリーニョのような雰囲気を感じるものだったように思います。酸の出方は、まあ作り手や作り方、エリアによって違うかな(それでも、ドイツなどと比べるとややトーンの低いものという部分は共通していたような…)という所ですが、このミネラルの雰囲気はどれも近いタイプのように感じられました。中でも、個人的にはレヴィーンズのドライ・リースリング2013はしっかりとした辛口で、緑の柑橘やスパイス感があり、ハーマン・J・ウィーマーのフロスト・キュヴェは、辛口乍ら果実味も感じられ、フローラル香やフルーツ感のある香りで、それぞれ印象的でした。さて、試飲続きでしたのでここらでフードを。その名もうずら屋さんの、ウズラの半身焼きをお願いしました。庭スペースですので、天ぷらもそうですが、こういった火を使う料理の出来立てを頂けるのがうれしいところ。炭火焼ウズラです。結構食べ応えありました。庭エリアには、毎度おなじみヘレンベルガー・ホーフさんのブースがありましたので、ゲオルグ・ブロイヤーのゼクト・ブリュット2009やルドルフ・フュルストのピュア・ミネラル・Q.b.A. トロッケン2012といった所を頂きながらウズラを食べました。ゼクトもピュア・ミネラルもしっかり辛口。ゼクトは、酵母系のニュアンスやハーブ感が出ており複雑な印象、ピュア・ミネラルはフランケンらしい細身ながら硬質感があり、秘めた力強さを感じさせてくれました。ちょっと緑の和柑橘的なニュアンスがありますので、ウズラと合わせてスッキリ頂けました。ゼクトの方は、勿論ドイツらしいシュッとしたものではありますが、熟成の影響もあってか少し膨らみも感じ、そのへんがウズラの濃い味わいに合わせやすかったです。他にも、日本リカーさんのブースではトリンバックのセレクション・ド・ヴィエイユ・ヴィーニュ2009を頂き、その纏まりや完成度の高さを改めて感じられました。アルザスの辛口って以前もどこかの投稿で書いたかと思いますが、辛口という割に果実味のインパクトが強すぎて甘い印象を受けるものも散見されるイメージでしたが、こちらはきっちり辛口でしたね。ジェロボームさんのブースでは、ヘンチキのジュリアス・イーデンヴァレー・リースリング2015を、ワイングロッサリーの方のお勧めという事で頂いてみましたが、果実味のインパクトがありつつも非常にきれいな酸があり、オレンジ系の柑橘や白い花などの華やかな香りと相まってスケール感を感じさせてくれました。因みに、オーストラリアのリースリングですが涼しいエリアという事で補酸の必要などは無いそうです。ラック・コーポレーションさんのブースではニュージーランドのものを中心に色々頂き、中でもブラック・エステートのリースリング2013は中辛口表記でしたがかなり辛口寄りの味わいで、香りには蜜っぽさなど、フルーツやハーブ、ミネラルに加えてちょっと濃いニュアンスが感じられ、他と違う個性があり、完成度も高く個人的に好印象を持ちました。あと、ピラミッド・ヴァレーのローズ・ヴィンヤードは…中々結構ビオワインしてましたね^^;今回も様々なリースリングを頂けましたが、ニューワールドのものを多めににいただけたかなと。以前から、ニュージーランドやオレゴンなど、いいものが出来ていたとは思いますが、改めて色々と飲んでみて、そのレベルの高さを感じることが出来ました。また、ニュージーランドの華やかさや、ニューヨークのまったり感など、産地での違いなども結構出ていたかなと。特に、ニューヨーク、オレゴン、ワシントンと北米3地域で飲み比べが出来たのは面白い経験でした。ワシントンの量感のあるミネラリーさなどは、ニューヨークと比べないと印象を持たなかったかもしれません。非常に充実した機会となりました。またの機会にも是非参加させて頂きたいものです。3年待つのは長いので、もう少し間隔が短くなると嬉しいところなのですが…^^;帰りに、丸太町京阪前バス停傍に、美味しいチョコレートのお店があると聞いていたのでそちらへ。クラウスさんというお店で、大きな看板等も出ていない、小さなお店でしたが…ここのチョコ、かなり凄いです。にほんブログ村
2016年10月01日
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ドイツを母国とする偉大なリースリング(種)の多種多様な魅力を、世界各地で発掘・賛美・賞味さるワインを、愛好家たちが集まって、共に友情を育み、知識共有し、共感の輪を広げる、をコンセプトとするリースリング・リング。バイ・ザ・グラスキャンペーンなどイベントを色々実施されていますが、大テイスティング会もそのうちの一つ。東京では毎年開催されているようですが、西日本では3年前に開催されたっきりでした。それが先日、久しぶりに開催されたので、喜び勇んで参加してきました!前回と同じく、主催は、リースリング・リングと京都の酒販店ワイングロッサリーさん。会場も京大近くのアンスティチュフランセ京都、色々な飲食店さんも参加の会となりました。12時半の開場とともに中へ。早速リースリングを…の前に中庭の下鴨茶寮さんのブースへ。メニューはなんと子持ち鮎の奉書揚げ、季節野菜の天ぷら添えです。下鴨茶寮さんの天ぷら、しかも子持ち鮎が頂けるというのはやはり京都ですね。ワインは事前のチケット4000円でほとんど飲み放題、一部有料で、フードはすべてキャッシュオンです。こちらの天ぷらは1000円也。こちらは、建物内のごはんや蜃気楼さんのブース。鴨ロースの煮物やダシ巻きなど色々ありましたが、お昼ご飯がまだでしたのでご飯ものをと鯖寿司を購入。500円で分厚い鯖寿司が3切れと結構しっかり食べられる量なのがうれしいところです。天ぷらと鯖寿司でランチです^^;天ぷらは、奉書揚げのカリッとしつつももちっとした食感が素晴らしいですね。鮎の旨みを存分に味わえます。季節野菜は万願寺とマイタケ。どちらも甘みと水分がバッチリ閉じ込められています。鯖寿司は、面白いのがからしを使っているところ。蜃気楼さん独特の作り方なのでしょうが、そこまで辛みで主張はしない、しかし、ほんのりと香りと味が加わり、さらに魚の臭み等全くなしと、これはアリだなと思わせてくれました。合わせたリースリングはチュヘイラム・セクト・リースリング2013。オレゴンのリースリングになりますが、やや甘味のあるタイプ。凝縮感があり、オイリーな香りはありませんがハーブやフルーツ感は感じられるタイプです。天ぷらの説明に相性の良いワインとして挙げられていたので試しましたが、流石にバッチリ。野菜の甘みとワインの果実味がよく馴染みますし、鮎とも、しっかりした味わいの鮎と、奉書の食感に対し、ワインの凝縮感が合います。また、香りの中にあるスパイシーさを、鮎が引き出すような感覚も。鯖寿司とは可もなく不可もなく、という事でしたので相性がいいと紹介されていたコヤマワインズのタソック・テラス・ヴィンヤード・ワイルド・イースト・リースリング2015を。こちらも中甘口ですが、柑橘や黄色いフルーツのニュアンスが出ており、滑らかながら硬質感のあるしなやかな質感と相まって力強さを感じます。鯖寿司の鯖の味わいや酢飯の甘みを、ワインの香りや味わいが包み込むような感じでした。こちらがチュヘイラム。右端のものが上記セクトで、左側はスリー・ヴィンヤード・リースリング2013。こちらは、中辛口表記という事で確かにセクトと比べるとよりドライ、しかし、しっとりと果実味を楽しめるという感じではあります。香りも、フルーツ感や蜜っぽさもありますが、よりハーブや石的な要素を感じるものでした。こちらはコヤマ等…なのですが、肝心のコヤマは奥の方になっちゃってます^^;チュヘイラム、コヤマともにヴィレッジ・セラーズさんのブースでした。他にもいろいろと頂きましたが、オーストラリアのグロセットの、アーリア2014は、白い花やハーブっぽさのニュアンスがよく出ており、そこにライムやレモンといった柑橘が加わる感じで、味わいは中辛口でフルーティながら酸の印象も強く、上記コヤマやチュヘイラムよりややシリアスな雰囲気で、飲み比べとして面白かったですね。各インポーターブースに2種類程度の有料試飲メニューがあります。こちらはファインズさんのブース。ニコライホーフのシュタイナーフント・リースリング・レゼルヴ2010がありましたので、オーストリーファンとしてはやはり見逃せないなと。スタートして早い段階でしたので、当然やはりまだ堅かったです。熟した果実やスパイス、土っぽさ、ドライハーブ、白い花、遠くに見える蜜的な雰囲気といったものが感じられましたが、開くにはだいぶかかりましたね。さらなる時間経過で、リンゴっぽさなども現われたでしょうか。味わいも、注いでもらって直ぐは穏やかな果実味はあるもののさんの印象が強く、ボディもありますがやはり硬質。時間と共にほぐれて来て果実味の膨らみは出てきましたが、それでも最後まで「ソリッド」という語のイメージをあてはめたくなるような感じでした。2010年と6年熟成しているはずなんですがね…。ファインズさんのワインは他にこんな感じ。ロバート・ヴァイルはやはり手堅いですね。安定の完成度。ただ、スタンダードなリースリング・トロッケン2014とキートリッヒャー・トロッケン2013ではやはりスケール感が大分違いますね。続きます。にほんブログ村
2016年09月29日
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