2020.02.22
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カテゴリ: 誘惑のシャドウ
あとはデザイン、音道、それに広がり率だ。

特に広がり率は重要で、

広がり率が大きい=低音が大音量では出やすいが、小音量だと空振りしてかえって低音が出ない。

広がり率が小さい=小音量でも空振りせず低音がでるが、低音の増幅率は望みにくい。

これについては後述するがカット&トライで決めた。


デザインは音道の形状と一緒に考えた。

なにしろベンチマークを「スワン」に決めているので

少なくともバッフル面積は小さくしたい。

只、今回使用するユニットはQo(Qts)が0.84あり

且つ空気室の内容量は密閉型に近似な値にする事が決まっているので

おいそれと小さくすることは出来ない。

普通のトールボーイ型であればバッフル面は幅はともかく、

高さについてはかなりな長さになってしまう。



これを解決するために考え付いたのが

トールボーイ型のメインボディーと

空気室を別にするという発想だ。

これは別に私独特のアイデアでも何でもない。

既にベンチマークとした「スワン」がその方法を採用している。

ただトールボーイ型で空気室を別にするというのは

余り思いつかないのではないだろうか。

それでCADで書いてみたのが一作目のコチラ。

空気室のみを外に飛び出させるとキャビネットのバランスが

崩れるために、下端部に「踏ん張り板」を組み込んでみた。

折り返し数を多くしそのたびに音道の幅を広げるのは

長岡式のBHでは旧型が多く用いた方法だ。



このスピーカー、分かる人が見ればわかる通り、

多分まともな音はしないだろう。

理由は簡単、広がり率がメチャメチャなのだ。

何とか箱に収めようと苦戦はしたが

そもそもスロート部の位置が良くない。

その為に音道を迷走させた挙句、

開口部をSPユニット近くに持ってくるという

愚行を犯している。



「SPユニット付近に開口部を持ってくるのが何故愚行なのか」

答えは簡単、SPユニットと開口部の出す周波数が同じで

同相なら著しいピークを生じさせ、

逆相なら大きなディップを生じさせる恐れがあるからだ。

それが如実に顕在化してしまう様な設計は

やはり愚かな設計と言わざるを得ない。

以下、PART8に続く。



FOSTEXさんでは​高価なSPユニットばかり出している訳ではありません。

お手軽な価格のSPユニットもあります^^


FOSTEX/フォステクス P1000K 10cmフルレンジユニット





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Last updated  2020.02.22 06:00:13
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