第11回和郎女作品展
本日は若草読書会の新年会でありました。出席者は智麻呂、恒郎女、凡鬼、謙麻呂、小万知、祥麻呂、香代女、和麻呂、槇麻呂、和郎女、りち女、偐山頭火、偐家持の13名。
午前11時から午後6時頃まで楽しい時間を過ごしました。恒例の歌会の作品は追って取りまとめ、河内温泉大学図書館にて公開の予定であります(笑)。
で、本日は和郎女作品展であります。今日、彼女は最近制作した作品を多数お持ち下さり、参加者への土産として下さいました。それらのいくつかを写真に撮りましたので、第11回和郎女作品展となった次第。
<参考> 過去の和郎女作品展は コチラ
からどうぞ。
辰年の年始ということで、作品のモチーフは、やはり辰・龍であります。
「龍馬がゆく」ならぬ「龍馬が並ぶ」であります。
(龍)
(龍2)
上二つの龍は、1月24日に智麻呂邸を訪問した際に撮影したものであり、これより下の作品が本日撮影のものであります。
(鞠)
(鞠2)
(フクロウ)
上は、誰かが「フクロウ」と言ったので、そう記載しましたが、よく見るとこれも「龍」のような気もして来ました(笑)。
六地蔵 ならぬ五龍の ゴリュージャー
ゴレンジャーには 似て非なる龍 (偐龍麻呂)
以下は龍づくしであります。
辰年に因んで、色んな龍を作って下さいましたが、いづれも生き生きとした見事な作品であります。
参加者皆で、あみだくじを作って、これらの分配をいたしました。一人につき2~3個戴けるという作品数の多さ。
ヤカモチは下の赤龍と赤い楊枝入れを戴きました。
(青龍)
(青龍2)
(青龍3)
(青龍4)
(赤龍)
万葉に龍の歌はないかと探したら、大伴旅人の歌に、こういうのがありました。
龍
の
馬
も 今も得てしか あをによし 奈良の都に 行きて来むため
(大伴旅人 万葉集巻5-806)
この歌は大伴旅人が太宰府の師(長官)であった時に、都に居た親しい女性に贈った歌2首のうちの1首であるが、龍に乗ってなら都へ行って貴女に逢って帰って来れるのに・・と言って居りますな。現代の新幹線を目にしたら、旅人は「こは龍の馬なるか」と驚き喜んだことでしょうな(笑)。 女性がそれに答えた歌も出ています。
龍
の
馬
を
吾
は求めむ あをによし 奈良の都に 来む人のため
(万葉集巻5-808)
女性の方は、「それなら、わたしは貴方のために龍を買い求めましょう。」と言って居りますな(笑)。
大伴旅人が太宰の師であったのは727年(神亀4年)から730年(天平2年)10月までの3年間であるから、この歌のやりとりもこの間のいづれかの時期になされたものであろうか。してみると、彼の63歳から66歳までの間ということになる。彼は731年、67歳で没しているから、最晩年の歌ということになりますが、60歳を過ぎても遠距離恋愛、なかなかなものです。 ところで、大伴家持の処女作「うち霧らし 雪はふりつつ しかすがに 吾家の園に 鶯鳴くも(万葉集巻8-1441)」は732年家持15歳の時であるから、旅人は息子家持の歌を知らぬままに没したことになりますな。
(白龍)
さて、凡鬼さんに龍の俳句はなきかとその句集から探してみました。直接にこれを詠んだものはありませんでしたが、こんな句がありました。
竜渕に 潜みて水の 嵩あがる
(注) 秋の季語に「竜渕に潜む」がある。
(白龍2)
凡鬼句集には龍の句が見当りませぬが、龍の字を含む句に範囲を広げると、結構見つかりましたので、ご紹介して置きます。
古典とは 埋もれ火のごと 竜の玉
朴訥な 男ありけり 竜の玉
寒山も 拾得も好き 竜の玉
(注)竜の玉=ユリ科多年草のリュウノヒゲの実のこと。冬の季語。
草莽 の 志士の赤心 笹 竜胆
片肌を 脱いでお龍の 菊人形
恐竜の 時代からの木 冬日差
賢人の ごと腰低き 臥竜梅
(龍のストラップ)
これは一転、可愛い龍であります。鈴が付いています。
龍の鈴は「ロンロン」と鳴るのでもあるか。
(楊枝入れとクマのストラップ)
もうひとつは、更にも可愛いクマのストラップ。そして、ヤカモチも頂戴した楊枝入れであります。
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