先日の「ブレンダンとケルズの秘密」に続く、トム・ムーア監督の2作目。 今度は、セルキー(アザラシの妖精。アザラシの毛皮を脱ぐと人間になる!)のお話です。 アイルランド映画でセルキーが出てくるというと、以前紹介した「フィオナの海」(原作はスコットランドが舞台ですが)がありますーー実写で、海面から顔を出したり、岩場に寝ころんだりしながらジッと見つめてくるアザラシたちが、かわいい中にも野性味あふれていました。いっぽう、「ソング・オブ・ザ・シー(The Song of the Sea)」はアニメなので、アザラシも人間もデフォルメされています。でもそのデフォルメのされ方が、まるでケルト独特の複雑な紋様になって広がっていくようで、やっぱり魔術的。