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湘南地方に珍しく大雪が降りました 街灯の明かりの中流れ下るように雪が降りしきり木々も芝生も車もたちまち白一色におおわれました 夕方から明け方にかけての雪は豪雪地帯に比べたら たかだか数センチの小雪 それでも嬉しさが湧き上がります銀世界の朝は早起きして手の冷たさに耐えながら雪うさぎと雪だるまを作りました 一方水っぽく重たい春の雪は父が20年も前に植えた自慢のミモザを枝元からザックリと折ってしまいました掻き消すように私の大好きだったミモザの木が消えて 一夜にして庭の景色がすっかり変わりました 黄金色にたわわに咲くあのミモザはもう見られません心は今朝の雪のように重くちょっと悲しみがあふれますでも これも自然のなせる業仕方がありません少々早いけど蕾のたくさんついたリースを作りましょう
2011年02月18日
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僕の名前は「チビチャ」、野良の子猫です。父さんは、尻尾の長い茶色のトラ猫で「チャトラ」。母さんは、キジトラのブロークンテールで「ブロ」。僕は、父さんを小型にしたみたいに似ているそうです。父さんは大人しい性格でみんなに好かれます。優しい老夫婦のお宅に出入りするようになり、父さんは、今ではすっかり飼い猫のように可愛がられています。2ヶ月前まで、僕と兄弟猫のチビクロは、そのお宅に度々遊びに行って、ミルクを頂いたり、松ぼっくりを紐で吊るした玩具で老夫婦に遊んでもらいました。でも寝る時はいつも母さんの側です。母さんは、僕たち兄弟をいつまでも側に置き可愛がってくれました。その為、母さんを狙う大きく真っ黒なオス猫は、僕ら兄弟が邪魔で仕方がありません。母さんを守るつもりで立ち向かった僕は、後ろ足を咬まれひどく傷つけられ、尻尾は食い千切られ、今にも殺されそうでした。父さん譲りの自慢の尻尾は無残に短くなってしまいました。傷ついた後ろ足を引き摺り3本足で歩くのは大変です。数歩進むだけで疲れてしまいます。一時は食べ物を探しに行く元気もなく、草むらや物陰にじっと蹲ったままでした。あんな怖い思いはもう真っ平です。僕はすっかり臆病になって、チビクロの陰にかくれるようにして毎日を過ごしていました。チビクロはいつも僕を励ましてくれます。「いっしょに、ミルクをくれるあの家に行こうよ」と誘ってくれました。チビクロは安全を確かめ、僕を呼びます。僕は、チビクロの後についてピョコピョコ進みます。そのお陰で、ある日、僕の大怪我が老夫婦の目に止まりました。僕がベランダに跳び上がれないと分かると、この家のお婆さんはミルクとキャットフードをベランダの下に置いてくれました。でも、それを狙って見知らぬ野良猫が来ます。そうするとお婆さんがその猫を追い払って、僕が安心して食事ができるように見張ってくれました。この老夫婦はとても優しく、家庭の温もりなんか知るはずもない野良猫の父さんが、このお宅に毎日遊びに行く訳が分かりました。チビクロは、僕がご馳走を食べ終わるまで側にいてくれます。そして、頑張って早くベランダに上がれるようにと僕を励まします。でも僕は、なかなかベランダに上がれません。今までなら、どこだって軽々と跳び乗れたのに。後足を痛めているので、ジャンプする時に力が入らず、ベランダまで手が届かないのです。そんな僕を見て、チビクロが、お婆さんが丹精している植木鉢を踏み台にすれば良いと、お手本を示してくれました。それでも僕は、またずり落ちるんじゃないかと、なかなか勇気が出ません。ベランダでは、「チビチャを励まして連れておいで!」と、チビクロがお婆さんに話しかけられているのが聞こえます。傷を受けてからもう1週間以上が過ぎました。寒さはなかなか緩みません。僕はベランダ下に置いてくれる餌で何とかしのいでいますが、やっぱりチビクロと一緒にベランダで老夫婦の優しい声を聞きながらご飯を食べたいと思います。今日は節分という日だそうです。日差しがちょっと温かくなった気がします。僕は決心しました。今日こそはベランダに上がれるように頑張ろうと!チビクロが、さっきからしきりに、「チビチャ、跳べ!跳ぶんだ!」と声を掛けてくれます。僕はだんだん勇気がわいてきました。まず、紫色のお花の咲いている植木鉢にジャンプしました。上手くいきました。でも、僕の胸はドキドキしています。次はいよいよベランダの縁までの難しいジャンプです。ホントに出来るだろうか?と思っていると、チビクロが上から顔を出して「あと少しだよ、頑張れ!」と声を掛けてくれます。僕は後ろ足に精一杯の力を込めてジャンプしました。ア~、登れた~。登れました~!チビクロが嬉しそうに僕に擦り寄って、顔を舐めてくれました。でもあの老夫婦、今日はいるのかしら?ミルクの入いった器に近づき、しばらく様子を見ていましたが、誰もいないようです。老夫婦の優しい声を聞けなかったのは残念だけど、ベランダ下で飲むミルクよりずっと美味しい味がしました。それに、僕はいま、ちょっと誇らしい気持ちです。
2011年02月04日
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