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2007年05月18日
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カテゴリ: ドイツ
さて、メイン・イベンターの一つ、壁ワインであり、
なおかつTBA(トロッケン・ベーレンアウスレーゼ)のくせに甘くない…
という信じられない存在が登場。


      ゲヴィルツトラミネール トロッケンベーレンアウスレーゼ
         ホルンベルク醸造所



蔵元は、風格ある有名なホテル、
しかし幽霊が出るという噂も絶えない城。

その城壁の周囲に畑が広がっているが、
当然高い位置にあるため、畑が斜面でなく段々畑状態になっている。
その段々畑の縦の面に植えられ、日照を十分に受け


BrgHornberg2
ラベルにその畑の形状が描かれている

当然、生産量が少なく、一樽しか造られていないし、
この年号のTBAは日本には3本しか入っていない…と若山氏は明言。
彼のコメントは以下の通り。

「私は1990年にテイスティングしたとき、TBAなのに
 甘味が殆んど無<て、苦い事にショックを感じた。
 好みは分かれるが、面白いスィティルワインだ
 (なんと17%VOL!)今はどんな味になっているのだろう」

このワインが、ヴュルテンベルク地方に属するか、
それともバーデン地方か…という事が話題になった。

(ドイツのくせに少しあやふや?)
この点について三野氏から解説があった。

mino_4

醸造所自体はヴュルテンベルクに所在している。
畑は、極めて入り組んだ場所にあり、

70年代迄はバーデンを名乗っていたはずである。

71年に法改正でヴュルテンベルクとなったのではないか。
88、89年はヴュルテンベルクの表記がある同畑のワインを持っているから
ヴュルテンベルクとして良いと考える
…とのこと。

ええい!そんな細かい事よりも、重要なのは造り手の腕前だ…
と思いながら聞いていたら、ワインの内容については上々で、
古くから高い評価を受けているとも説明があった。

この蔵元が昔から辛口が得意なのは知っていたが、
トロッケンベーレンアウスレーゼなのに甘くないとは…
と、試飲にとりかかる。

凄く濃い色。
これ白ワイン?という声が上がる程に濃く茶色のトーンを持つ。
一般的な指標だと、色が濃過ぎる…と判断できるのだが、
何にせよ、あり得ない存在だけに受容が必要だ。

外観と一転、味わいはまろやかに熟成。
まったりとした滑らかさがある。
若山氏が、かつて飲んだ時は極めて苦かったそうであるが、
現時点ではそれほど苦くない。
「苦い」と言うよりも、味の構成としての「締まり」がポジティヴ。
長く続く余韻の後半を、城に潜む得体の知れぬ者がぐいぐいと絞り込んでいく。

ghost1

アルコール分17%。
しかしこのアルコール度数にも関わらず、舌を刺さない。
膨らむボディ、力強い構成、
そして今、まさに最高と言える熟成状態。

緯度が高いドイツでは、平面の畑より垂直の壁面の方が
より確かに実る可能性を持っているのだろう。

単発酵で17%に達するという離れ業、
TBAなのに甘くない、そしてそれがちゃんと美味しい
…というのは、やはり城に棲む何者かが関与しているのだろうか。
そんな想像を膨らませてしまう奇跡的ワインだった。

                         [To Be Continued..]


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Last updated  2007年05月18日 11時17分21秒
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