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2007.06.22
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別の日記にいただいたコメントへのレスを書いていたら長くなったので、ここに独立した文として掲載させていただきました。


Nさん、

天国はティクヴァ監督の 『ヘヴン』 (リビシが出てます)、
地獄はタノヴィッチ監督の 『美しき運命の傷痕』 (原題は「地獄」)、
煉獄はまだ予定なし。

「まだ」と言ってもどれだけの遺構があるかはわかりません。
キェシロフスキという人は、
いつの頃からかは知らないけれど『デカローグ』の時は既に、

これは「小説」と言っても、
独立した小説として読めるようなものでもない。
あくまでセリフも入った映画の詳しい筋書と言えるかも知れない。
そしてそれをもとに映画脚本を書いていく。
そういう意味でいちばん形を成していたのはたぶん『天国』で、
『煉獄』は「原案小説」プラスα程度かも知れません。
共同脚本家ピェシェヴィッチとの間のメモとか。

キェシロフスキは『トリコロール』三部作を終えて、
「もう監督はしないっ!」って宣言した。
そして若手の監督のための脚本として
このダンテ『神曲』三部作を書き始め、
ベロニカ のように心臓病で急逝してしまった。
もし生存して脚本を完成していたら、『デカローグ』のときのように
愛着が湧いて自分で監督したかも知れない。
表現者の「もう映画は作らない!」等といったことは、
そのときの偽らざる気持ちではあっても、


キェシロフスキ存命中に
完成された脚本を渡されて映画を作る監督は、
大監督の脚本というプレッシャーはあるだろうけれど、
これは通常の映画作り。
でも死後に遺構を演出するとなると、
キェシロフスキの「代役」というプレッシャーがあったと思う。
そんな状況で中途半端な映画作りをしてしまったのが
ダニス・タノヴィッチの場合だったのではないかと思います。

キェシロフスキの名前を外して
タノヴィッチの 『美しき運命の傷痕』 を見たらどうかというと、
妻と3人の娘の物語を統合する要素、
あるいは4人それぞれの物語の何故などの描き方が、
希薄でリアリティーを欠く三文ドラマになってしまってますし、
キェシロフスキの映画からの引用があまりにも多過ぎます。

それでもまあ、『美しき豪華なる駄作』として
そこそこ楽しんで見ることはできますが・・・。




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Last updated  2007.07.22 01:24:12
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