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2026年07月24日
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カテゴリ: 読んだ本



急進的なニヒリストのバザーロフと彼に心酔するアルカージーという人間関係は、全共闘運動でもみかけたことがあるし、それに似たものは青年主体の様々な社会変革運動でもきっとあるものだろう。そして、アルカージーが結婚という人生の新たな局面にたったときには、この関係は終わりを告げる。
「父と子」は世代の対立を描いた小説ということがよくいわれるが、全体を読むと親子の情愛を描いているところが印象に残る。もちろん親が子を思うほどには子は親を思わないので、親の子に対する情愛である。中学生の時に読んだ際には気づかなかったのだが、特にバザーロフの父の優秀な一人息子に対する恐れの混じった愛と、その息子が死んだ後の悲嘆の場面が印象的である。そして臨終の際の宗教の問題もある。無神論の子に対して、親は宗教的儀式を望む。世代効果だけでなく、加齢効果もあるのだが、親世代の方が子世代よりも信心深いものである。同じような場面は「ある愛の詩」にもあったと思う。
バザーロフはロシア文学史上初めて現れた雑階級出身の人物とされる。たしかに父は貴族出身でないが、軍医にまでなった後は貴族の娘と結婚し、領地を持っている。もともとの貴族ではないので、農民には親近感を持たれているが、それでも旦那であることには変わりない。本格的に地主以外の階級の主人公がでてくるのはもっと後になってからだろう。
登場人物の誰もがどこかにいそうであり、そして誰もが小説の中で生きている。古典的名作文学にはこうしたものが多いし、今は読まれなくなっているのが残念に思う。





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最終更新日  2026年07月24日 12時08分06秒
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