2004年08月02日
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鬱入っちゃってる凛は
ない力振り絞って
その飲み会に顔を出した。

トキはとても楽しそうで
2次会のカラオケもとてもはしゃいでいた。

最近あまり飲んでなかったせいか
ふらふらになって
いつもより酔っ払っていた。

帰り道
みんなと別れ二人でタクシーに乗る。
タクシーを降りて
ふらふらのトキと手をつないで歩いた。
その間トキは何度もキスをして、
ずっと
『オレは、凛が一番大事で、すごくすごく好きなんだ』
そう言っては
『おれの気持ち分かってる?』
と何度も訊ねた。

家に着いて
凛も少し酔ってたし
あまりトキの酔っ払いにも気を止めなかった。

午前0時を回ってトキが
『オレ、ごみ捨てに行ってくる。その前にトイレ。。。』

そう言ってベッドから起き上がり
トイレに行った。

どれくらい経っただろう。
トキはまだ戻ってこなくて
見に行くと
トイレの前で裸で寝ていた。。

『ねぇ、ちゃんとベッド行かないと風邪引くよ。
私もトイレ行きたいし、どいて。』

何度も言うんだけど動かなくて
背中をパチンと叩いた。

次の瞬間・・・
なにが起こったか分からなかった。
着ていた黄色いキャミに真っ赤な血がぽたぽたと落ち、
黄色を真っ赤に染めた。。。

血は凛の鼻から落ちていた。

殴られたんだ。。。。。。。

『うるさい!!!』
正確にはトキが吐いた言葉はそれだけじゃなかったけど
朦朧として憶えてない。

顔を3回グーで殴られた。
体を蹴飛ばされた。

『もう、逃げよう。。。。。』
そう思った。
考える間もなく
血の着いたキャミのままバッグを持って
外に飛び出した。

初めて拳で殴られたショックと
大事にするって言ってくれたトキが凛に手を出したというショックと
やっぱりトキは凛に不満を募らせてるんだと言うショックと
いろんな
いろんな気持ちがぐるぐるまわって
行く宛てもないのに深夜の真っ暗な道を歩いていた。

公園のブランコに座り
もしかしたらトキが追いかけてくるかもしれない
そう思いながらタバコを吸った。

でも追いかけてくることはなく、
ただボー然として
気付くと実家に帰っていた。

こんな深夜にいきなり帰ってきた凛に
父は何も言わず
ゆっくり寝ろ、と言った。
血がついてるのを見られないようにして

本当はトキに殴られたと言いたかった。
だけど言えなかった。
それは
やっぱり
トキと切れるのが怖かったからかもしれない。

暑さと苦しさの中で眠れず
朝方やっと眠りにつき
2時間ほどで目が覚めた。

殴ったトキが悪いのか
それを本気にした凛が悪いのか
殴る理由を作った凛が悪いのか

今朝、友達に電話した。
彼は
『自分大事にしなよ』
そう言った。

自分を大事にすると言うこと
トキを大事にすると言うこと

簡単なようで
とても難しいんだ。
この二つを上手にこなすなんてできない。

午後1時
トキのところへ帰る。
泣きながら電話してきたトキは
何も憶えてないと言った。
それが、一番怖いんだ。
無意識の下で振るう暴力。

無意識の世界が一番怖いことを凛は知ってる。

でも泣きながら謝るトキに
『もう、いいよ。花火、見に行こう』
それ以外の言葉は見つからなかった。

許してしまうのは
凛の甘さ?
それとも
トキを愛してると言う証拠?

鼻とおでこがまだ疼きます・・・・・・・・・





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最終更新日  2004年08月02日 14時13分23秒
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