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2010.02.06
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 広場を出て宮殿通りに取って返し、ケンタウロスの“嘆きの館”の前を通り過ぎ、自分の家の前も素通りして、一目散に駆けていくと、やがて正面に、見慣れたラムの畑が見えてきた。
 ここから見る限りでは、ラムの畑が荒らされた様子はない。 先が少し黄色くなりかけた細長い緑色の葉が、線を引いたようにきっちりと一直線に並び、その手前にも、また別の、ひらひらした柔らかそうな葉が整列して風に小さく揺れているのが見える。 特に変わったことはないようだ。

 畑が無事だとすると、ではやはりラムの身に何か・・・?

 息せき切って、アルデバランは畑の真ん中にぽつりと立っているラムの小屋に飛び込んだ。
 「ラム! 大丈夫? 何かあったの?」

 小屋の中では、いきおいよく飛び込んできたアルデバランを、奥のベッドに横になっていたラムが、びっくりしたように見上げた。 
 その手前の椅子にはミュールが、大きな体をちんまりと丸めて座って、これまたびっくりしたようにアルデバランを見上げた。
 「アルデバラン? どうかしたの? 血相変えて」



 すると、ベッドの中でラムが困ったように笑い、もごもごと答えた。
 「そりゃあ、心配させちまって悪かったなあ、アルデバラン。 いや、なんでもねえのさ。 ちょっと怠けて寝てただけだよ」

 ミュールが嘆息してラムをちょっと睨み、訴えるようにアルデバランに言った。
 「ラムってば、あんな強がり言って。 違うんだよ、アルデバラン、実は昨日ね・・・」
 何か言おうとしたミュールの言葉を、ラムがおおいそぎでさえぎった。
 「こら、よけいなことをくっちゃべるんじゃないよ、ミュール!」

 ミュールが、ベッドのラムを振り返って言い返す。
 「『よけいなこと』じゃないだろ、ラム。 強情張らないで、アルデバランにわけを話して手を貸してもらおうよ。 でないと、店が出せないのはもちろん、せっかくできた畑の芋まで腐っちまうぞ。 そんなわがままばかり言ってると、俺知らないからね!」

 アルデバランは、いつもと変わらぬラムとミュールの頑固な言い合いに少しほっとして、二人を交互に見比べながらたずねた。
 「どうしたのさ? 昨日、何があったの?」





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最終更新日  2010.02.06 20:18:55
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